恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

譲二さんが帰ってきた!!~その3

2016-02-25 08:12:32 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。


『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


譲二さんが帰ってきた!!~その3


〈譲二〉
クロフネには、百花ちゃんに伝えてあった前の日に、俺はこっそりと帰ってきた。

百花ちゃんとの再会を誰にも邪魔されたくなかったからだ。



翌日、案の定クロフネにはアイツラが集まっている。


竜蔵「なんだよジョージ、昨日帰って来てたならそういえよ!」

理人「マスターが帰ってくる日にパーティ開いて、二人の感動の再会を邪魔しようと思ってたのに」

(やっぱり危なかった)

百花「そうだったの!?」


百花ちゃんが驚いた声を上げる。

可愛いなぁ、奴らの企みに全然気づいて無かったんだね。


一護「別に邪魔しようとかじゃねーけど…」

剛史「まあ、それはいいとして」

春樹「まさか一日早く帰って来てたとは思わなかったよね」

理人「もしかして、僕たちに内緒で二人だけで計画してたんじゃないの?」

百花「そ、そんなことは…」

剛史「むっつりスケベ」

譲二「だから、予定が早まっただけだって」


言いながら、アイツラにはバレバレだろうなと我ながら思う。


譲二「ね? 敵は意外と近くにいたでしょ?」


そっと百花ちゃんの可愛い耳元で囁くと、早速リュウに「何こそこそしてんだよ」と言われた。

2人で取り繕ったものの、剛史にも「『百花は俺のもの』オーラ出しまくりだ」と指摘される。

だってね…百花ちゃんのことはしっかり守ってないと、ほんと安心できないんだ。

案の定、りっちゃんはとんでもないことを口走る。


理人「あ~あ、やっぱり、マスターが向こうに行ってる間に百花ちゃんを僕のものにしておけばよかったな」

譲二「ちょっと、物騒なこと言わないでくれる?」


慌てて咎める俺にハルがのんびりという。


春樹「りっちゃんが言うと、本気っぽいよね」

理人「うん、だって本気だし」


やっぱり、聞き捨てならない。


譲二「ほら、やっぱり本当に敵は近くにいた…」

ポロッとつぶやくと、彼女は可愛らしい口元をほころばせて「ふふっ」と笑う。

戸惑った俺が聞き返すと…。


百花「いえ…なんだか懐かしいなって」

理人「そうだね。みんなでよくクロフネに集まってたもんね」

春樹「うん。毎日、学校が終わったらクロフネに来るのが日課だったよね」

竜蔵「宿題も休みの計画も、全部ここで立てたよな」

一護「リュウ兄は宿題なんてやってねーだろ」

剛史「そういや、マンデーどこ?」

譲二「はいはい、ちゃんと用意してあるよ。…ていうかタケ、ここ締めてる間、どこでマンデー読んでたの?」

剛史「大学の友だちに借りてた…けど、借り損ねる週もあって地獄だった…」

一護「自分で買えよ」

剛史「また安定供給に戻ってホッとしてる」

譲二「あのね、何度も言うけど、うちは漫画喫茶じゃないから」


ああ、昔通りのクロフネだ。

まるであの頃から時が経ってないみたいだ…。

また、こんな日々を過ごせることに嬉しさが込み上げてくる。

 

その4へつづく



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