恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

一人で無理しないで~その1

2016-05-18 08:08:06 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。


『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


一人で無理しないで~その1

〈百花〉


百花「譲二さん、お風呂のお湯が冷めてしまうからそろそろ入った方が…」


声をかけながら、1階の店に入る。

テーブルの前に座ったままの譲二さんの背中が見えた。


(譲二さん…。なんだか少し痩せたみたい…)


近づくとテーブルの上には、ペーパーナプキンで巻いたスプーンが何本も置いてある。

カレーを食べるお客さんに出すスプーンの準備だ。


(こんなこと。言ってくれれば私がやるのに…)


百花「譲二さん…」


そっと肩に手を置くと、譲二さんは頭をぐらっとさせた。


譲二「…あ…、ごめん。…百花ちゃん、俺、寝ちゃってたみたいだ」


私を見上げる譲二さん。

微笑んでくれているけど、目の下には薄っすらとクマができている。


譲二「何?」

百花「私が出てからしばらく経つので、そろそろお風呂に入った方がいいですよ」

譲二「ああ、そうだね。今日のうちに入っとかないとね」


う~んと伸びをして譲二さんが立ち上がる。


百花「このスプーンは私が片付けて置きますね」

譲二「あ、ありがとう」


首を左右に伸ばしながら、譲二さんは奥へ向かった。

 

その2へつづく



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