恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

小説を検索しやすくするためインデックスを作りました

インデックス 茶倉譲二ルート…茶倉譲二の小説の検索用インデックス。

インデックス ハルルートの譲二…ハルくんルートの茶倉譲二の小説の検索のためのインデックス。

手書きイラスト インデックス…自分で描いた乙女ゲームキャラのイラスト記事


他にも順次インデックスを作ってます。インデックスで探してみてね。



サイトマップ






人気ブログランキングへ

思わぬ居候~その10

2016-04-20 08:11:01 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。


『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


思わぬ居候~その10
〈譲二〉
朝食用のコーヒーを入れながら、テーブルの様子を伺う。

明里は黙々とトーストにバターを塗っている。

その向かいに座った百花ちゃんは、スープに手を付けることもなく、生あくびを噛み殺している。

やっぱり…ちょっと無理させたかな…。

昨夜は明里を気にして声が出せない分、かえって気持ちが昂ぶってなかなか眠らせてあげられなかったから。


譲二「百花ちゃん、コーヒーここに置くね」

百花「ありがとうございます」


百花ちゃんは照れくさいのか、少し目線を落として答えた。

ほんのり頬が染まって、明里がいなければ愛しくて抱きしめたいところだ。


明里がコーヒーにミルクを入れながら言う。


明里「昨夜はあまり眠れなかったの?二人ともクマがすごいわよ」

譲二「百花ちゃんにも仕事を手伝ってもらってたからね。ちょっと寝るのが遅くなっちゃって…」

明里「私、眠る時は音楽聴くためにイヤホン付けてるから、音とか声とか気にしなくていいわよ」


明里の言葉に思わずコーヒーを吹きそうになった。

百花ちゃんはもうほんのりではなく、真っ赤になって俯いてる。


譲二「そ、そっか、いつも…な、何の曲聴いてるの?」


バレバレだとは思ったものの、無理矢理、別の話題を振ってみた。


明里「そんなに慌てることないのに…」

にっこり微笑むと明里はコーヒーを啜った。


(悪魔だ…)


〈百花〉

百花「ただいま」


夕方、大学から帰るとクロフネにお客さんが来ていた。


譲二「「お帰り、百花ちゃん」


上機嫌な譲二さんが迎えてくれる。

その様子から、明里さんの旦那様が来てくれたのだとすぐ分かった。

隅のテーブルで明里さんと真面目な顔で話し込んでいる。

二人に軽い会釈をすると私は二階に上がった。

そのあとを譲二さんが追いかけてくる。

そのまま、私達は部屋に一緒に入った。


譲二「お帰り」


そう言いながら私を抱きしめる。


譲二「貴志が迎えに来たから、もう、明里も帰ってくれるよ…」

百花「仲直りできそうなんですか?」

譲二「うん。明里も貴志が来るのを待ってたみたいだしね」


(よかった!)

私達にとっても、明里さんのためにも。

 

その11につづく