恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

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彼女の秘密~その3

2015-08-05 08:03:21 | かなり年下の彼女

『年上の彼女』と同じ時期に書いたお話です。
ここでは、年下の子との恋愛というよりも、ちょっと手出しをするのは憚られる相手がいたとして、積極的な女の子のアプローチに譲二さんはどう対処するだろう? という興味で書き始めました。
吉恋のヒロインはそんなに積極的というわけではないですからね。女の子の方から抱きついてくるようだったら、どうするの? って。

この話はまだラストが確定してない…と言うか、途中で止まってます。
だけど、upするうちに続きの話も書けるようになるといいな…という希望的観測でupしていきます。


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 譲二ルート以外のどれかのルートの譲二さん。
 本編のヒロインは大学を卒業して就職、クロフネを出ている。

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彼女の秘密~その3

〈譲二〉
 俺は兄貴に電話してみた。


譲二「もしもし、兄貴?」

紅一「譲二か? 珍しいな、お前から電話して来るなんて」

譲二「兄貴にちょっと教えて欲しいことがあるんだけど…」

紅一「なんだ?」


 俺は汐里ちゃんの父親の名前と会社名を告げて、兄貴が知ってるかどうか尋ねた。


紅一「ああ、取引先だし、割と気があうから個人的な付き合いもある」

譲二「それはよかった。ちょっと相談にのって欲しいんだけど…」

紅一「なんだ?」


 俺は汐里ちゃんとその父親のことについて兄貴に説明した。

 兄貴は俺の話を最後まで聞くと、近々その人と会う機会があるから色々聞いてみようといってくれた。


譲二「いつもこんなことばかりで頼ってごめん」

紅一「どうした? そんなしおらしいことを言うなんてお前らしくないな」

譲二「たまには俺だって素直になるさ…」

紅一「ところで…、そろそろうちに戻って来ないか…」


 ああ、また始まってしまった。


譲二「あ、兄貴…店に人が来たみたいだから、また後で…」

紅一「おい!」


 慌てて電話を切ってため息をつく。

 兄貴には申し訳ないが、実家に戻る気はさらさらない。

 だから、本当なら藪を突付くようなことはしたくない。

 それでも、汐里ちゃんのためには何かしてあげたい。

 俺に出来るのはこんなことしかないけど…。

 

その4へつづく