我が映画歴を少しだけ語りましょう。
映画館で観た最古の記憶は、ジョン・ウェイン主演の『ハタリ!』です。封切り年からいうと四歳かなあ。突進するアフリカ象が怖かった。
映画を観て初めて恋したのが、『サウンド・オブ・ミュージック』のシュリー・アンドリュースです。九歳のとき叔母に連れられて新宿武蔵野館で出会って、メロメロになってしまいました。
家に帰ってから、雑誌『スクリーン』に載っている彼女の写真を、切ない気持ちで見つめたものです。
初めて一人で映画館にいったのは、ずっと下がって中学二年のとき。吉祥寺のサンロードをずっと行ったところにあった「吉祥寺ムサシノ」で、『スケアクロウ』を観たのです。
これは峻烈でした。
二番館でしたので実際は二本立てでしたが、もう一本が何だったか思い出せないほど、『スケアクロウ』の男同士の友情と哀愁に痺れました。
その後アル・パチーノは、『セルピコ』『狼たちの午後』と、立て続けにアカデミー賞候補になった主演作が続きましたが、私にとって『スケアクロウ』を凌ぐことはありませんでした。
高校生になると、私は映画研究会に入り8ミリ映画を作り始めました。
そして高校二年のときに観た『タクシードライバー』のロバート・デ・ニーロには、完全にノックアウトされてしまいました。
このとき行った千葉駅近くの二番館は『追憶』との二本立てというヘンテコな組み合わせでしたが、私は『タクシードライバー』を二回観たいがために、『追憶』→『タクシードライバー』→『追憶』→『タクシードライバー』と、昼から夜まで映画館に浸りっきりになってしまいました。
1970年代から80年代初めに掛けて映画青年だったものにとって、ロバート・デ・ニーロとアル・パチーノはずっと特別な存在であり続けていました。
その後はアメリカでも、トム・クルーズ、ブラット・ピット、ジョニー・デップ、レオナルド・デカプリオなどイケメン系俳優が主役になって行きました。
今考えると、デ・ニーロ、アル・パチーノ、ダスティン・ホフマン、ジャック・ニコルソンといった個性派俳優が主役だった時代に青年期を送れたことは、私にとっての幸運だったと思います。外見のカッコ良さや派手なアクションに頼ることが出来ませんから、内面の葛藤をキチンと描く作品が多かったように思うのです。
実はさっき仕事から帰ってから、ヤフー動画でアル・パチーノとジョニー・デップが共演した『フェイク』という映画を観たのです。
その中でマフィアの窓際幹部を演じるアル・パチーノの渋さとかっこ良さ!完全にジョニー・デップを圧倒していました。
そこから、「ワシらのころはこういう役者が多かったよなア」というノスタルジックな気分に浸り始め、「デ・ニーロ&パチーノの時代」を懐かしんでいるわけであります。
蛇足ながら私にとってのベスト1は、ロバート・デ・ニーロは『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』、アル・パチーノは『哀しみの街かど』です。
まあ、本当はそのときの気分で変るのですがね。
でも、最近のマンガちっくなハリウッド大作ばかり魅せられている若い人たちは、年をとってから私のような郷愁に浸れるのかなア…とよけいな心配までしてしまうオジサンなのでした。
では、どうも、お粗末さま。
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映画館で観た最古の記憶は、ジョン・ウェイン主演の『ハタリ!』です。封切り年からいうと四歳かなあ。突進するアフリカ象が怖かった。
映画を観て初めて恋したのが、『サウンド・オブ・ミュージック』のシュリー・アンドリュースです。九歳のとき叔母に連れられて新宿武蔵野館で出会って、メロメロになってしまいました。
家に帰ってから、雑誌『スクリーン』に載っている彼女の写真を、切ない気持ちで見つめたものです。
初めて一人で映画館にいったのは、ずっと下がって中学二年のとき。吉祥寺のサンロードをずっと行ったところにあった「吉祥寺ムサシノ」で、『スケアクロウ』を観たのです。
これは峻烈でした。
二番館でしたので実際は二本立てでしたが、もう一本が何だったか思い出せないほど、『スケアクロウ』の男同士の友情と哀愁に痺れました。
その後アル・パチーノは、『セルピコ』『狼たちの午後』と、立て続けにアカデミー賞候補になった主演作が続きましたが、私にとって『スケアクロウ』を凌ぐことはありませんでした。
高校生になると、私は映画研究会に入り8ミリ映画を作り始めました。
そして高校二年のときに観た『タクシードライバー』のロバート・デ・ニーロには、完全にノックアウトされてしまいました。
このとき行った千葉駅近くの二番館は『追憶』との二本立てというヘンテコな組み合わせでしたが、私は『タクシードライバー』を二回観たいがために、『追憶』→『タクシードライバー』→『追憶』→『タクシードライバー』と、昼から夜まで映画館に浸りっきりになってしまいました。
1970年代から80年代初めに掛けて映画青年だったものにとって、ロバート・デ・ニーロとアル・パチーノはずっと特別な存在であり続けていました。
その後はアメリカでも、トム・クルーズ、ブラット・ピット、ジョニー・デップ、レオナルド・デカプリオなどイケメン系俳優が主役になって行きました。
今考えると、デ・ニーロ、アル・パチーノ、ダスティン・ホフマン、ジャック・ニコルソンといった個性派俳優が主役だった時代に青年期を送れたことは、私にとっての幸運だったと思います。外見のカッコ良さや派手なアクションに頼ることが出来ませんから、内面の葛藤をキチンと描く作品が多かったように思うのです。
実はさっき仕事から帰ってから、ヤフー動画でアル・パチーノとジョニー・デップが共演した『フェイク』という映画を観たのです。
その中でマフィアの窓際幹部を演じるアル・パチーノの渋さとかっこ良さ!完全にジョニー・デップを圧倒していました。
そこから、「ワシらのころはこういう役者が多かったよなア」というノスタルジックな気分に浸り始め、「デ・ニーロ&パチーノの時代」を懐かしんでいるわけであります。
蛇足ながら私にとってのベスト1は、ロバート・デ・ニーロは『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』、アル・パチーノは『哀しみの街かど』です。
まあ、本当はそのときの気分で変るのですがね。
でも、最近のマンガちっくなハリウッド大作ばかり魅せられている若い人たちは、年をとってから私のような郷愁に浸れるのかなア…とよけいな心配までしてしまうオジサンなのでした。
では、どうも、お粗末さま。
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