食いしん坊ケアマネ の おたすけ長屋!

困ったら、悲しかったら、ツラかったら、
「長屋付き合い」を始めようよ!
現代版人情長屋に寄っといで!

忘れ物を見つけた

2010-09-03 | 映画
今日は朝9時まで、じっくりと寝ていた。





それからも、本格的に動き出せず、シャワーを浴びてから家を出たのが11時近かった。

働いているときは必死で動いているが、休みになると、自分の体の「本音」が出る。





映画を借りにいったのだが、どうも「これが観たい」という気が起きない。

それでも『オーシャンズ13』を借りてきた。





オーシャンズシリーズは初めて観たのだが、これは『オバカ映画シリーズ』だったのですね。

あれだけ豪華なスターを集めながらオバカ映画を作る…というのはある意味すごい。

でも「やっぱりもったいないなア」と思うのは、貧乏性の日本人気質かな。

もう一本借りてきた日本映画の新作もイマイチだった。





今日はハズレか…と思いながら、何気なくネットで掛かっていた『櫻の園』を観始めた。

1990年、つまり20年前の日本映画です。中原俊監督作品。

これが、すぐに惹き込まれました。傑作でした。

とあるお嬢さん系女子高が舞台。

その高校では春の創立記念日に演劇部がチェホフの「櫻の園」を演ずるのが伝統になっている。

その上演までの演劇部員たちの心模様を描いているのだけれど、コトサラな事件は何も起こらない。

でも、とても切なく、リアリティのある描写の連続で、日本映画の底力を継承している作品なのだった。

もうしばらくこんな日本映画を観てないなア…と思い、ちょっと衝撃を感じた。





高校一年のとき、白井佳夫がナビゲーターをやっていた映画番組で、初めて小津安二郎の作品を観た。

それは遺作の『秋刀魚の味』だった。

その色使いといいセリフ回しといい、何でもない日常をたんねんに描く姿勢といい、あまりに独特の世界に衝撃を受けたものである。

今日の衝撃は、ちょっとそれに近かった。

20年前の日本映画は、こんなに地味な日常をテイネイに映画に出来ていたんだ…と。





今は、作る方も観る方もそんな心の余裕はないですからね。

女子高なんて舞台にした日にゃ、どれだけ派手でエゲツナイ「事件」を描くものだか。





何か、忘れ物を見つけた気分になれました。













にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
にほんブログ村




コメントを投稿