
何が一番怖いって、あの女さ・・・
'07 アメリカ 125分
監督・・・フランク・ダラボン
原作・・・スティーブン・キング
出演・・・トーマス・シェーン / マーシャ・ゲイ・ハーデン / ローリー・ホールデン / トビー・ジョーンズ
激しい嵐が街を襲った翌日、湖の向こう岸に不穏な霧が発生していた。デイヴィッドは不安に駆られながら、息子のビリーを連れ、隣人の弁護士ノートンと街へ買い出しに向かう。3人がスーパーマーケットに入ろうとすると、店内は大混乱。外では軍人が歩き回り、サイレンが鳴り続ける。すると、ひとりの中年男が叫びながら駈け込んで来た。「霧の中に何かがいる!」と。店外を見ると深い霧が駐車場を覆っていた!
嵐が過ぎ去った翌朝、食料の買い出しに出たビリー親子。
ちょっとほのぼのした空気はその後のけたたましいサイレンの音で一変します。
その時に店に駆け込んで来たのは血を流して取り乱している男性―
友人が何かに連れて行かれたと言う・・・そして外を見るとそこにはあたり一面濃い霧が・・・。
一旦は店内に避難した住民達でしたが、一人の店員が外に出た時に何かの触手に襲われて連れ去られてしまいます。
初めは信用していなかった人達も犠牲者が増えるにつれパニックになりながらもその怪物と戦おうとします。
がっ!それを邪魔するのがこのオンナ
ユダヤ教の熱狂的信者らしいんだけど、とにかくうっとうしい
自分は神と交信ができるとのたまわり、パニックに陥った人達を少しずつ自分の信方奉者にしていくのよぉー
極限の状態にる人達が何かにすがろうとする時にそこにあるのがこういった信仰で、
それに疑いを持つことなく信じるようになっていく過程はちょっと怖いです。
信者が少しずつ増え、仕舞いには誰かを生贄に・・・!なんて言い出しちゃう!
ビリー達は、ここで死ぬのを待つより外へ出てどうにか霧から抜け出そうとするのですが・・・
ラストはホント、衝撃的でした・・・
霧の向こうに見えたのがあれだなんて・・・なんともやり切れない気持でした。
エンドロールの音楽の後に流れてくるあの音が余計にやり切れなさを感じさせます。
でもみんなが思い描くようなラストだったらこの映画、なんてことはない映画になっちゃうのかもしれませんね。
原作とは違うそうですが、スティーブン・キングはこのラスト、気に入ってるらしいですよ・・・。
スーパーに残った人達はその後どうなったんだろう・・・?
これならキングは大層気に入ったことでしょう。
だって、原作のラストよりも断然コチラの方がキングが考えそうなことですもの~
あまりにも救いがなくって苦手なラストですが、映画としては良かったんじゃーないかなぁ~と思いました。
最後に、店から最初に出ていった女性の姿を見せたのも、、、皮肉でしたねぇ~
まるでキングが作ったようなラストでしたね。
それだけこの監督と原作者のコンビは息が合ってるのかもしれません。
かなり衝撃を受けましたが、おっしゃるように映画としてはなかなかの出来だったと思います。
それにしても密室の中、人々が変わっていく様は恐ろしかったです・・・
ラストは好きじゃないけど,確かにキング(=きっと人が悪いと思う)が気に入りそうなオチではありました。
あのオンナは迫力ありましたね~。
ユダヤ教はキリスト教と違って「断罪」「血の購い」「神の裁き」などが強調されてますから,そういう発想がエスカレートするのでしょうけど,ああいう状況ではみんなついてゆくから怖いです。
ななさんは原作読まれたんですね~。
映画とは違うということで、そちらの方も気になるのですがまだ手つかずです・・・
客観的に見れば、何故あの女にみな従ってしまうようになるのか凄く不思議ですけれど、
極限状態に置かれると、考えられないようなことが起こるんでしょうね~
救いのないラストでしたが、結構好きです。
ぼ~~っと聞きながら、なかなか映画の世界から
抜け出せませんでした。
もっと切羽詰ってからやるべきでしたよね。
そうしてね、お願いだから、って思ってたのに~!
なんだか悔しいやら悲しいやら切ないやら、やりきれない気持ちになりました。
しかしゲに恐ろしきかな、あのおばさん。
でも、映画の最初のころはみんなもあのおばさんを
胡散臭がってたんですよね~。にもかかわらず
もうすぐ死ぬかも、という極限状態になったら
人間弱いもんですよね~。
だからこの世の中から宗教がなくならないで
必要とされてるのかな~・・と思ったり。
主演の彼もすでに極限状態を超えていて、正確な
判断が出来ずにあのような事をしたのかも・・ですよね。
やっぱり人間、死ぬまで生きなきゃいけないんですよね。
映画を見てた時は、ラスト、デイヴィッドは銃を構えたものの実行には移せないんじゃないか?
なーんて気楽に考えてたら実行しちゃって、
おまけにあのラストでしたから、ホント衝撃的でした。
またあのヘリの音が、余韻を引きずるんですよね。
映像だけでもやるせないのに、その上にまた追い討ちをかけるように。
でも、キング原作の映画の中ではよく出来てると思いました。
ミストでヒットしてやってきました。
ちょっと後味の悪い映画でしたが、集団心理の怖さを
改めて知りました(^▽^;)
TBもさせて頂きました。
外部から見ると「あり得ない」と思う様な行動でも、
極限に置かれた心理状態での集団は、そういう行動を取ってしまうんでしょうね。
自分もそうなる可能性があるのかと思うと恐ろしくなりますが・・・