女として日本人に生まれてよかった・・・
’04 セネガル・フランス・ブルキナファン・カメルーン・モロッコ・チュニジア 124分
監督・・・ウスマン・センベーヌ
出演・・・ファトゥマタ・クリバリ マイムナ・エレーヌ・ジャラ サリマタ・トラオレ
西アフリカのとある村。ある日、この村の女性コレのもとに4人の少女が逃げ込んできた。彼女たちはこの村に古くから伝わる割礼を拒否し、コレに保護を求めたのだった。自身も割礼の後遺症に苦しんできたコレは、少女たちを保護すると決心する。しかし、伝統に真っ向から逆らうコレの行動は男たちを困惑させ、村に大混乱を引き起こしてしまう・・・
第57回カンヌ国際映画祭ある視点部門グランプリ受賞作。
メインテーマはFGM(女性性器切除)です。
アフリカにいまだに残る土着の慣習。
もすごく重い映画かと思いましたが、それほどズドーンとくる事もなく見られました。
(この事実は大変重いものなのですが)
「女子割礼」「お浄め」などと言われるため、宗教上の問題だと思われがちですが、
実はそれは女性性器切除のこと。
今ではこれは宗教とは関係のないことで暴力である、との声明も出されています。
今でも、毎日6千人、年間200万人の少女がFGMを受けているといいます。
FGMに関するHP こちら
その土地に根付いている慣習に、よその国の人間があれこれ言うべきではない、
というのもわかりますが、
もし自分が同じことをされたときの事を考えると、ただただゾッとしてしまいます。
この映画は「お浄め」を拒否した4人の少女がコレという女性の家に助けを求めて
駆け込んで来る所から始まります。
コレはFGMを受けた女性で、そのせいで二人の子供を死産し、
たった一人の娘の出産の時も、産道から産めなかったため、帝王切開で出産した、
という経験を持ちます。
その体験から、自分の娘には「お浄め」を受けさせていません。
この逃げ込んできた行為、これは原題でもある「モーラーデ」といわれていて、
何かに脅かされた時に、いつも自分を守ってくれそうな人物に、
そして自分よりずっと強い人にこのモーラーデを頼む。
そこに逃げ込めばどんな力も及ばないという“聖域”“避難場所”という意味を持つと考えられているそうです。
コレはこの子供たちを直ぐに保護する事を決意し、
そのモーラーデの期間が終わるまでのお話です。
その間、コレは周囲の人達から裏切り者だの、頭がおかしいだの散々言われます。
そして、最後には夫に鞭打たれる羽目に。
でもコレは、これ以上自分と同じ思いをした人を増やしたくない、という気持ちから、
自分の意思を貫きます。
これは私があれこれ言うより、ぜひ見て欲しいです。
特典映像では、映画の翻訳をした女性の話を聞くことが出来ます(約25分)。
この女性は、WAAF(FGM廃絶を支援する女たちの会)の方で、
この話を聞くと、映画以上に悲惨な現状を知る事が出来ます。
私に出来ることと言えば、すこし募金する事ぐらいしかないのですけど・・・。
女性はもちろん、男性にも見て欲しい映画です。
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ほんと、なるべくたくさんの人たちに見てもらいたい
と思いました。
私も思わず?FGMに関するホームページの
アドレス載せちゃいました。
何でもかんでも世界基準っていうのにはなって欲しくないけど、この風習だけはなくなって欲しいな、と強く思いました。
で、さっきからTBトライしてるんですが、どうも反映されないようです(^^;;)
やっぱり性器切除とか私の記事に書いてあるせいでしょうかね?!(^^;;)
自○が禁句はわかったけど、こっちも駄目なのかも?!
せめて?このコメントのURLを記事のURLにしてみました(^^ゞ
性器は思いっきりNGワードになってそうですよね
自○より危ないんじゃないかって思いますもん
でもこれは他に言いようがないですよねっ
この言葉を使う事自体が、FGM廃絶に一役買うんですから。
早くこの風習がなくなって欲しいですよね。
同じ女として、いたたまれないです・・・。