北西の風 気ままな野鳥詩

行く先々で出会った野鳥を中心に自然の画像や映画鑑賞の感想などアップします

 映画「 ベイビー・ブローカー 」を観る

2022-06-30 14:38:14 | 映画

 是枝監督作品の「ベイビー・ブローカー」を観ました。第75回カンヌ国際映画

祭に出品し最優秀男優賞とエキュメニカル審査賞の二冠を受賞しました。

 赤ちゃんポストに預けた赤ちゃんを連れ去り闇で売買するブローカーの話しです。

是枝監督は2013年に「そして父になる」の作品頃から養子縁組制度や里親制度

の問題に強興味を持ちだす。2007年5月に熊本慈恵病院に赤ちゃんポストが設

置され大きな話題となった。様々な事情で育てられない赤ちゃんを匿名で預けられ

る窓口です。世界にこのポストはあり、韓国では多く預けられています。

 映画の背景はこの問題をテーマに子を捨てた母親、ブローカー、それを追う刑事

が複雑に絡み進みます。小さい命(ウソン)を中心に人間ドラマが展開されます。

ブローカーの二人は冷酷な男ではない、ドラマが進行するに連れそれぞれの苦悩す

る過去が次第に見えて来ます。

 映画は映像表現です、ファースト・シーンの雨が降る町。観覧車のシーン、雨で

手が濡れるシーン等は魅力的でした。

 何故韓国映画なのか、韓国の映画人との交流もあるそうです。いつも同じスタッ

フで作るのも良いが違った環境でまだまだ監督として成長出来るとの事です。

 今の日本の映画は世界で評価されていません。中国や韓国映画に劣るとされてい

ます。この作品の様に日本の映画は人間を深く見つめ心の襞を描く事に優れている

のですが昨今は少なくて残念でなりません。

今年の観るべき作品の一つです、是非劇場に足を運びじっくりとスクリーンを見つめ

て下さい。


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 映画「 PLAN75 」を観る

2022-06-28 09:24:50 | 映画

 早川千絵監督のPLAN75を観ました。第75回カンヌ映画祭の「ある視点」

部門に出品され新人監督賞に該当するカラメドールの特別表彰を受けた作品です。

内容は衝撃的で、超高齢化問題の解決策として国会は「プラン75」という制度

を可決する。75歳以上の高齢者に自らの最後を選ぶ権利を認め支援するシステ

ムです。75歳になれば全て死となるわけではない、個々の考えで自由に選べる。

考えられないテーマだが遠い将来には現実となるのだろうか。

 高齢者はこの制度をどう受け入れるのか、78歳の主人公の角谷ミチ(賠償千

恵子)は夫を亡くし一人暮らしだ仕事は高齢を理由に退職となる、新しい職を探

すがない。住む場所もなくなりプラン75を検討する。監督によると「かわいそ

う」と同情するのではなくこの人を好きになる、この人に生きていて欲しいとの

自然に思える凛とした人間的な魅力のある倍賞さんをキャスティングと思ったと

のことです。観ていてしっくりと感じた。本作は9年振りの主役だそうだ。

 映像は全体がドキュメンタリー仕立てで観客寄りではなく事実をやや突き放し

た感じだ。説明はせず見る側が良く見つめて考えなければならない。「一人一人

異なる感性で、自由に映画を解釈することで観客にも映画の共演者になってもら

いたい」とある。

ファーストシーンではピントがあっていない暗く何なのか判らない不自然な映像

から始まる。暫くすると手前に銃をもった青年が現れた、ピンは来ている。こん

な撮り方で良いのかと感じた、理解出来ない表現だ。

何かの施設で撃ちまくり最後は自死する。2016年の障碍者施設の事件を取り

入れている様ですが、人の命が軽い現代を象徴しているのか。

ラストでは、夕陽を見ているミチの姿があり暫くし立ち去る。何処へ行くのだろ

うか、そして自分は・・・。

 

パンフレットは購入して欲しい、より深くこの作品を理解出来ます。


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 映画「 はい、泳げません 」を観る

2022-06-23 13:56:59 | 映画

 6月~8月は梅雨と夏の暑さそして野鳥の動きは少ないので鳥見へは出掛けない

時期となります。なので映画や小説を読むことにしています。

 今日は「はい、泳げません」を観ました。見たい作品がないのですが、これも止

おえず出掛けました。タイトルがやや軽い感じでドーカナと思いましたが、水泳を

背景に中年の理屈っぽい主人公が苦悩する内容です。

主人公の名前は小鳥遊  雄司(長谷川博己)と云います、小鳥が遊ぶ・・・。読め

ますか、鳥に関することなので気になりました答えは後ほど。

 泳げない小鳥遊がプール教室へ通い水泳のコーチの静香(綾瀬はるか)の厳しい

指導の末になんとか泳げる様になります。その間には多くの苦労と困難と苦悩が続

きます、コミカルな部分もありますがタイトルとは違い観ていて泣けて来る作品な

のです。泳ぐ事がこれ程奥深く生きる術に繋がるものだと気付かされました。

 水族館にいる小鳥遊と事務所にいる静香が携帯で会話をします、画面は二分割に

なり最後に静香が手を伸ばし小鳥遊の手を掴み一つの画面になります。ん・・・何

とも良い映像表現だと思いました。

 プール教室では小鳥遊の他にいつも4人の妙齢な女性がいます、その一人に見覚

えのある女優がいます。なかなか思い出しません、エンドロールで伊佐山ひろ子と

ありソーダと判りました。日活ロマンポルノの作品に出ていて50年振り程の姿

です。1972年のデビュー作「白い指の戯れ」でキネマ旬報主演女優賞を受賞を

しています。もちろん観ています。

 小鳥遊ですが、「たかなし」と読みます。小鳥が遊んでいるなら天敵であるタカ

がいないはずという事だそうです。なるほどと思いました。

この作品も私のお勧めです、観て下さい。

 

パンフレットとチラシ。


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  「 私はアート派 」の作品展を見る

2022-06-21 15:22:34 | 美術館・博物館

 千葉市美術館で「私はアート派」の作品展へ行きました。写真をベースにパソコン

の画像ソフトで手を加え写真とはまったく違う作品にしています。

私の写真の先生である石井氏の展示があり毎年行っています。写真の実力はなくても

パソコンの操作技術が求められるアートな世界です。

今回の作品展では割りと野鳥を配したものが多く参考となりました。

6月21日~6月26日迄の間やっています。良ければ出掛けて下さい。

 

千葉市美術館の入口。

右下に時間の記載があります。

会場内。

石井氏の作品です。タイトルは「望の月」。

タンチョウの作品がありました。


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  印旛沼~森林公園を周る

2022-06-13 14:33:42 | 野鳥

 久し振りの晴天となり鳥見とした、伊良湖以来の20日振りで重い腰を上げる。

印旛沼でヨイゴイとオオヨシキリを狙う、コアジサイがいたがクロハラアジサシ

も混じっていた。オオヨシキリが相変わらず騒がしく囀っていた。

 気温が高くなり野鳥の動きも少なくなったので昼前で終了し昼以降は近くにあ

る森林公園の小鳥とした。しかし鳥陰はなくヒヨドリ1羽とコゲラ1羽だけで悲

しい結果となる。ここはキビタキがいるのだが声すらなく期待外れでした。

 

コアジサシ。20羽~30羽程が沼を周回していた。

クロハラアジサシ。2羽を確認。

ヨシゴイ。サンカノゴイは見ませんでした。

オオヨシキリ。ほんとに賑やかだ。

コゲラ。森林公園でなんとかこのワンカットだけ撮れた。


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