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こっちゃんと映画をみまちょ♪

レビューと呼ぶほど中身なし。しかし中身が無いのも中身のウチよのぅ。・・・なんちって。

クラッシュ (2004)

2006年01月13日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント ★★★★★

鑑賞環境  試写会 
上映時間 112分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (ムービーアイ)
初公開年月 2006/02/11
ジャンル ドラマ/犯罪
映倫 PG-12

ロサンゼルス。ハイウェイで一件の自動車事故が起きた。日常的に起きる事故。しかしその“衝突”の向こうには、誰もが抱える“感情”の爆発が待っていた。ペルシャ人の雑貨店主人は護身用の銃を購入し、アフリカ系黒人の若い2人は白人夫婦の車を強奪。人種差別主義者の白人警官は、裕福な黒人夫婦の車を止めていた。階層も人種も違う彼らがぶつかり合ったとき、悲しみと憎しみが生まれる。その先に、あたたかい涙はあるのだろうか。

(goo映画より抜粋)

色んな映画を観ていると、時としてこんな映画に出くわすことがあります。
まるで自分の心を映しだす『鏡』のような...

『クラッシュ』はまさにそんな映画。

タイトルから「派手な交通事故シーン連発でショックの連続映画か?」
と期待している人にとっては、まったくもって肩透かし。
もちろん事故の場面はありますが、
この映画が本当に意味する”クラッシュ”とは、
車と車の事故だけのコトではありませんでした。

この映画のストーリーについては、多くを語る必要はないでしょう。
観た人が、観たままに感じる映画だと感じました。 

人と人との「心」のぶつかり合い・・・それがこの映画のタイトルの真意ではないか、と。
事故そのものよりも、
その後巡ってくる感情と感情とのぶつかり合に焦点を向けて作られています。

この映画にはこれといった主人公がいない。
逆に言うならば、誰もが主人公でもあります。
そして、その誰もが決して”幸せ”とは遠いところに身を置いている・・・。

苦悩に頭を抱え、怒りに顔を歪め、失意や悲しみに涙するような
何かにすがったり、また孤独であったりするひとたちばかり。

実は、この作品の事前情報を得ず試写会上でチラシに初めて目を通したこっちゃんは、
この映画の監督の名前を見てちょっと戸惑ってしまいました。

ポール・ハギス...

あの「2005年日本公開における最高傑作!」との呼び声も高い
ミリオンダラー・ベイビー』の脚本家。
これは、そんな人の
監督デビュー作だったのです。

そこで観る前からチョット不安に。

というのは、こっちゃんはあの『ミリオンダラーベイビー』の
”赦し”の形を素直に受け入れることが出来なかったからです。
どうしてもダメなんです。あの展開が。あの結末が。

作品自体の作りを否定するのではなくて、
個人的にはどうも「理解しがたい」「認めたくない」世界観ということですね。
ただ、このことはもっと自分の年齢や経験を重ねて行けば変わってくるのかもしれないな
と、今では思うようにしています。

そこで、ここからが問題。

そんな作品の脚本・製作に携わった人の監督作品に
果たして入り込むことが出来るのか?

試写会が始まる前に こっちゃんは
早くも不安でいっぱいいっぱいになってしまいました。

どうしよう?もう席に着いちゃってるし・・・

 

ところがね・・・

これが・・・

なかなかどーして・・・


良いんですッ、もう!たまらなく良いッ!

もうね、中盤からラストまで鳥肌が立ちっぱなしでした!

まるで寄せては返す波のような映画。

向こうから、静かに静かに押し寄せて来た波が、
自分の足元で大きく崩れる音とともに次々と泡になっていく。
感情を一気にピークへ持って行き、そしてまたすぅーっと引いて行く。
そんな映画です。

う、上手い!素晴らしいです!

なんだろう、この胸に詰まるような感覚は?

決して”きれい事”ではない人間の一面を浮き彫りにしながらも、
心に深く熱いものを刻み込まれたようで、
とっても不思議な気持ちに辿り着いてしまいます。


ドン・チードルが良いですね。
冒頭、事故に巻き込まれた車の中で、彼が語るセリフ。

街に出れば誰かと体がぶつかったりする
でも心がぶつかったりはしない
みんな心を隠しているから

みんな本当は触れ合いたいのさ
ぶつかって何かを実感したいんだ・・・

これこそが、この映画が言わんとしているところなのでしょうね。
観た後で読むと、
この言葉の意味が鋭い刃物のように自分の心に突き刺さってきます。

「事故」というものが引き金となり、ぶつかり合う心。触れ合う人生
観る人によっては、様々な登場人物のうちの「誰か」に自分の姿を重ねてしまい、
ドキッとさせら瞬間があるかもしれません。

悪く見える人が手に余るほどの悩みを抱えていたり、
善人になりたい人が思わぬ落とし穴にハマってしまったり。

そんなドラマを観ているうちに、自然といくつかの人間関係が繋がりを見せ始めます。

単なる娯楽という枠には決して入らない作品です。

ぜひスクリーンに向かって観ることをお薦めします。
もしかしたら、そこに自分自身の姿が映るかもしれません。

これは「大人の映画」です。

どの俳優の演技も、自分の役どころを超えない。
そんなとこもまた、この映画の魅力。
センスの良い音楽の長回し、次へ次へと急かさない展開もいいですね。

今日も何処かで、心と心がクラッシュする音が聞こえてくる・・・

ラストの締めくくりが余韻となり、
エンドクレジットが流れてもすぐに席を立つ気にはなれませんでした。
 
《2006.08.05記事一部改訂》

 

【作品】クラッシュ

 


レジェンド・オブ・ゾロ (2005)

2006年01月12日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント ★★★★★

鑑賞環境  試写会 
上映時間 126分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (松竹=ブエナビスタ)
初公開年月 2006/01/21
ジャンル アクション/アドベンチャー

カリフォルニアがアメリカ合衆国への仲間入りをしようとしていた1850年。民衆の自由獲得を機に引退し、家族を愛する男=アレハンドロに戻ることを決意した正義の男・ゾロ(アントニオ・バンデラス)の前に現れたのは、アメリカ滅亡を企む秘密結社だった。そのリーダー・アルマン伯爵(ルーファス・シーウェル)は邸宅に“秘密兵器”を集積し、作戦を決行する機会を窺っていた。やがてアルマンの陰謀に気付いたゾロだったが…。

(goo映画より抜粋)

はいはい、みなさぁーん!着席。着席。
こらこらっ!そこのガキんちょ!早く座んなさいッ。
いいですかぁ?
今日はこれからゾロ先生直々に、『ゾロマスク』の作り方を伝授して頂きます!
それではゾロ先生!ヨロピクお願いしまぁーッス!

 

・・・オホン!ども、ども。ゾロっす。
みんな、ちゃんと黒いシャツは着てきたかな?よろしい。それじゃあ始めよか。
まず、みんなシャツの袖を破く。いいね。破いたね。そして次に尖ったナイフを取り出す。
これこれ、そこの君。今、尾崎豊は歌わなくてヨロシ。突っ走りすぎです。
「尖ったナイフ」に過敏に反応し過ぎです。
それじゃあ、授業を続けますゾロ.....なんちゃって。(一人ウケするゾロ氏)

ハイ。そのナイフの先で、破いたシャツに切り込みを二つ入れて下さいな。
どーです?

ホーラ、ホラ、ふぉーラ♪あっという間にゾロマスクぅ~♪

・・・・って、そんなに簡単に出来ちゃうのネ、あのマスク。
どっかの職人がミシンで縫ってるとか、そーゆーんじゃなかったかあ?

風に飛ばされてもその場で新しいマスクが出来ちゃうホドの即席性に思わずビックリ!
カップ麺よりも早く出来上がります。(笑)
そんな意味でとっても勉強になるこの作品。

こりゃ楽すぃ~♪
スピルバーグはやっぱりアクションが良いですねぇ。

前作『マスク・オブ・ゾロ』の評判もなかなかでしたが、こちらは更に面白いストーリーが盛り込まれてます。
今回もゾロちゃん、ユーモアたっぷり、正義感もりもり、嫉妬心むきだし、感情全開、私情からめまくり、家族愛最優先で大奮闘してくれます!こんなヒーロー、ホントに欲しいって思わせちゃうニクイキャラ。それが「ゾロ」なんですよねー。日本に来てその辺りの悪人もやっつけちゃって欲しいです。

それはともかくこの映画は、アントニオ・バンデラスキャサリン・ゼタ=ジョーンズの息ピッタリの演技もさることながら、ゾロの息子役のアドリアン・アロンソ君、愛馬トルネード君(クンってあくまで馬なんですが)の熱演に拍手を贈りたい一品なのですよ!

実に愉快痛快また爽快!とにかくあっちでもこっちでも大活躍なんですから。

ほんと上手いですネェ、あの子。あ、馬の方じゃなくてアドリアン君ね。
なんでもロス、ロンドン、マイアミ、スペイン、ニューヨーク、メキシコと、それほど手間隙かけて探し歩いた末の子役くんというだけあって、その演技のセンスは抜群!10歳だってよ、この子。すごいねぇ~。愛くるしいお顔と活発なアクションで、大人の注目を欲しいがままにしておりましたよ。

しっかしまぁ、それにしてもこの人間臭いヒーローっちゅうのは何ですな。こう、心筋梗塞・・・じゃない、親近感がわきますなぁ。

今回のゾロさんの人生なんてアータ。前作以上に「人生いつ見ても波乱万丈」ですよ。日曜午前10時から福留アナがやってるあのTV番組に即、出演できそうです。それくらい荒れまくってマスから

一時は「ヒーロー引退」を家族に誓った ゾロことアレハンドロ・デ・ラ・ベガでしたが、カリフォルニアの情勢を睨み、「オラまだまだ引退できないっ!(実際の映画のセリフではありません)」と妻にドタキャン!

そして理解も得られないまま別居生活のスタートとなったワケでございます。そんな彼の元に、3ヶ月経って届いたのはなんと!・・・・うわわ。「離婚届」ではないですかあっ!ついにおしどり夫婦の電撃離婚成立ですッ!
ショーック!その後、傷心の仮面ヒーローは偶然パーティで妻と再会するも、既に妻にはフィアンセらしきオトコが・・・・ああっ!なんじゃこの展開わっ!

とうとう彼は、愛馬の背中の上で酒に溺れ、挙句の果てにはその愛馬にすら酒を飲み逃げされるくらいの情けない夜を迎えてしまいます。まったくもって見るからに哀れです(笑)しかし、その後の展開で彼の周りで本当は何が起きているのか?と言うのが徐々に分かってくるんですね。なるほろ~。そんな理由があったのかぁ!
これがなかなかワルでね。こんにゃろーですよ、もう!

この映画は、始まった途端、痛快な感覚でグイグイ引き寄せる力強さがありました。実に良いテンポです。飽きさせません。

こっちゃんって実はバンデラスの主演映画ではこの『ゾロ』が一番好きなの。そして、キャサリン・ゼタ=ジョーンズの主演作でもそうだったりするの。

この夫婦は観ていて気持ちが良いんですからねぇ。何てったってやっぱり根底にはがある(笑)根からのラブラブ

しかも、本作では息子もファミリーに加わって、「単なる恋愛感情」から、「さらに極めた愛とも言える家族愛」というK点まで超えてしまいました。
所々で助け合う家族の絆は、なんとも観ていてとても微笑ましいものですよ。

さてさてと、移動は車じゃなくて「馬」中心。連絡はケータイじゃなくて「伝書鳩」。そんな時代を舞台にすえた話だから、「スピード感や迫力がイマイチ」と思うのは早とちりのカン違いですよ。

そこはやはり天下のスピルバーグ・プロデュース!

「そんなこの時代だからこそ」の題材と、体を張ったアクションシーンに得意のVFXを加え、思う存分楽しませてくれました♪ラストの大爆発なんて、ねぇ~。この映画を観始めるまで思いもよらなかったな。火薬すら露骨に出てこないこの話に、なんとビックリの秘密兵器が登場します。

この具材の持ってきかたや料理の仕方はさすがに唸ってしまいました。

スピルバーグという人は、観る人の楽しませ方を良く知っています。

もちろん出来すぎのヒーローストーリーなんですけど、それが鼻につかないし憎めない。過剰過ぎないアクションもこっちゃんには丁度良かったし、どのキャラクターも好みの範囲で、十分楽しめるんですね♪

脚本、音楽、編集も素晴らしかったデスわんっ!

近くのオバちゃまなんか完璧にツボにキテるらしく、ゾロ一家ががピンチに度に「あうっ!あうっ!」っと苦悶の声を漏らしてらっしゃいました(笑)それはそれで「番外編」的に楽しめましたけど・・・まぁ、単純に楽しめるので、ぜひお暇がある方にはオススメしますyo。

なんてったって家族は助け合わなきゃイケませんね。そんなことも感じます、この映画。あと子供に秘密を作っちゃダメっていうコトもね。お父ちゃんの秘密は「家族」の秘密。じゃなきゃ後で息子が落ち込みます。

ところで、あの愛馬トルネード。いつでも口笛ひとつで参上するお利口さん。それは良いとして、いったい普段どこに待機してるんだろう?
孫悟空のきんとん雲、スーパージェッターの流星号も真っ青の迅速な登場に何度もビックリ!
あんなお馬さんなら、こっちゃんも1頭くらい欲しいなぁ。く、くださいっ!ってね。あ、でも酒、煙草(パイプ)をたしなむ馬っていうのは、やっぱりチョト難ありだろうか?

キャサリンのこの顔って何だか良いですよね。「はっ!」とした顔。もしかして「はっ!」とした顔がハリウッドで一番上手い女優さんかもしれませんね。

 

《2006.08.05記事一部改訂》

 

【作品】レジェンド・オブ・ゾロ

 

マスク・オブ・ゾロ デラックス・コレクターズ・エディション

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

庶民的ヒーロー誕生の第一作!

彼女を信じないでください (2004)

2006年01月08日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント ★★★★★

鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 115分
製作国 韓国
公開情報 劇場公開 (ハピネット・ピクチャーズ)
初公開年月 2005/05/28
ジャンル ロマンス/コメディ

服役中の女詐欺師ヨンジュ(キム・ハヌル)は、 得意の嘘と演技で、 ついに保釈を勝ち取った。そうして意気揚揚と列車に乗り込んだ彼女の前に、 薬剤師の青年ヒチョル(カン・ドンウォン)が現れる。やがて、 ひょんなことからヒチョルの婚約指輪を手に入れてしまったヨンジュは、 指輪を返そうと彼の住む町を訪ねるものの、 ヒチョルは不在。だがヒチョルの家族は、 ヨンジュこそがヒチョルの恋人なのだと思い込んでしまう。ヒチョルは周囲の誤解を解こうと、 彼女が赤の他人であることを、 懸命に説明するのだが…。

(goo映画より抜粋)

詐欺に遭ったはありません!<(`^´)>キッパリ!

・・・なんて気がついてないだけだったりして。
ま、本人気がついてないんだから実質被害なしと同じようなモンだ。(笑)
エエじゃないの。

え?これってちょっと、幸せすぎる感覚かい?

・・・あれっ?そんなこと考えてたら何故か涙が。うぅ

そんなワケで、今後の人生勉強の一環として(ウソつけ!)、こんな詐欺師のお話を観てみました♪
キッパリ言わせて頂きますが、この映画なかなか面白いです!

もし、この映画を昨年中に観ていたら、きっと同じ韓国映画の『オー!ブラザーズ』と同じくらいの評価を与えたコトでしょうねぇ。それくらいこれは面白かった。爆笑、爆笑、そしてやはり泣かされました。

この映画のタイトルは、この物語において悲劇の中心となってしまう哀れな男性ヒチョルの悲痛な叫び声でもあります。

「彼女を信じないでくださーい!」ってね。

でもこの男を見てると、そうな風に叫びたくなる気持ちが痛いほど良く分かる。分かるんだけど笑っちゃう。

だってね、このヒチョルって男は、どこかスッとぼけてて情けない雰囲気プンプン。本来イケメン組のカン・ドンウォンくんが演じてます。この映画では、四六時中困ったようなお顔がとっても素敵何だかご主人様に怒られちゃったワンちゃんのなお目目の持ち主ですね。(笑)

▼・ェ・▼くぅ~ん、てか。

とにかく、このドンウォン君のコトある毎に起こす絶妙なリアクションと狼狽ぶりには、最高に笑えます。

お話しの中身はドタバタもいいとこ。
これ以上の展開はないだろうと言うぐらいの転がりっぷりです!

絶妙なウソをぺろっと吐く話術と、オスカー俳優も真っ青の演技力で仮釈放を手中に収めたヨンジュ。

そんな彼女は、望まないまま「結婚詐欺」のニアミス状態にまで陥って行きます。事情を説明しようとすればするほど、誤解が誤解を生んでいく破目に。「私、詐欺師でおまけに手癖が悪いんです!」なんて、チョット世間様には言えない事情もあるもんだから、そこを隠してつじつま合わせ。嘘の上に嘘の上塗り。これは、もう始末に終えない。(笑)

新たな話の世界がドンドン膨らみ、親も知らなかった息子のフィアンセに成り上がるわ、話の流れで「妊娠中」になっちゃうわ、オマケに彼との道ならぬ恋物語まで出来上がっちゃうわで既に後戻りは許されない道を爆進して行くのでした。(笑)

さあさ。父親に怒鳴られて実家に呼び戻された息子はもう大変!たまたま電車に乗り合わせただけの憶えしかない女が、いつの間にやら「自分の赤ちゃんを身ごもってる!?」なんて話にまでなっちゃってるんだもんねぇ。そりゃ困るよ。

身の潔白を証明させようとすればするほど事態は泥沼へ。
挙句の果てには、家族や親戚に取り囲まれ一斉に袋叩きになっちゃいます。あらら。お父さまは怒りのあまり自分の息子を足蹴りまでしちゃうし、妹には「ケダモノ!」呼ばわりされるし、親戚のオジサンからは非難されるしで、とうとう息子は家から追い出されちゃうのでした

最終的に「アンタが家を出て行くなら、息子を追い出す!」とまで父親に言わせたヨンジュの嘘と演技力はさすが!あっっはっは。あっぱれ、あっぱれ。(笑)

あんまり映画の中身の話しをしちゃうと、「おいおい。そんなにネタバラすなよっ!」って言われちゃいそうですが、ご安心くだされ。こんなのまだまだ序の口です。(笑)
この先、もっとひどい事になっていくんですから。えぇ、そりゃ気の毒な話ですよ。

でもね、彼女が彼の実家に来たのには、ちゃんと理由があったんです。それは、もとはと言えば『詐欺』どころか、ほんのちょっとの『親切』な気持ちが引き金になったためにね。だからでしょうね。嘘をつき続ける彼女を憎めないのは。

とにかく、この映画はオススメです♪何ていったって、こういう韓国映画が一番好きです。思いっきり笑わせてくれて、そして最後にはキッチリ泣かせてくれますからね♪

あまり面白かったので、立て続けに2回鑑賞しちゃった。
もうね、2回目は泣きましたよ。ボロ泣きです。

あの痴呆たお婆ちゃんの「お腹空いた」からジーンときちゃってね。分かって観ると、こんなトコまで切なくなっちゃう。

ヨンジュはこの映画の大半を嘘・嘘・嘘で固めてやり過ごしてきます。でも、チョットだけ「本当のこと」をポロッと口にしたりするのがまた良いんですね。終盤のお世話になった彼の家族に向かって「最後のごあいさつ」のシーンは、とにかく泣けるのです。

実は、今のいままで、キム・ハヌルという女優に、それほど魅力を感じていませんでした。でも、この映画では一気に彼女の魅力を堪能できます♪

この役柄は彼女にピッタリ!これは彼女のための映画です!

鼻の下をスゥ~ッと伸ばして、細目でジロ~ッと横目に彼を見るあの顔が最高!
ここには、彼女の魅力がぎゅーっと詰め込まれてましたね。
同じく、コミカルな演技で楽しませてくれたカン・ドンウォンがとっても好きになります。
Mr.唐辛子は本気で気の毒になっちゃった。

思わず声が漏れてしまうラストが素敵ですよ。
だって、”嘘”から”真実”を作ることだって出来るんですもの。

《2006.08.04記事一部改訂》

【作品】彼女を信じないでください

 

彼女を信じないでください (通常版)

ハピネット・ピクチャーズ

彼女に騙されたい方必見!
リメンバー・ミー

ジェネオン エンタテインメント

キム・ハヌルがユ・ジテと共演したファンタジーの名作♪
オオカミの誘惑 デラックス版

ジェネオン エンタテインメント

こっちがホントのカン・ドンウォン(?)

悪魔の棲む家 (2005)

2005年12月28日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント ★★★★★

鑑賞環境  試写会 
上映時間 90分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (FOX)
初公開年月 2006/01/28
ジャンル ホラー
映倫 PG-12

1974年11月13日午前3時15分、ダッチコロニアル様式の大邸宅の地下室で、長男ロナルドが目を覚ました。ショットガンを手にした彼は、家族全員を次々と射殺した。1年後、ジョージとキャシーが子供たちとの暮らしのために、破格の値が付けられたこの大邸宅を購入。そこに恐怖が潜んでいるとも知らずに……。引っ越し直後から、家の中には謎の囁き声が響き、不気味な出来事が起き始めた。そして奇妙な行動がジョージを支配するようになり、キャシーは不安を覚える。(goo映画より抜粋)

 

だからさぁ。
なんでみんなそんなに平気なのよっ!?
ホントに怖くないのっ?

こっちゃんチョットチビりそう。90分という短い時間、正直モタないかとも思っちゃった。この映画かなり怖いです。本格的なホラーです!ココに来てシャレ抜きのホラー時代の再来ですか?まったく何してくれんの、ハリウッド!

そんなワケでこの映画。怖くて面白い。いわゆるコワオモロイ映画なのでありますッ!
お!こんな風に言うと何だか倖田來未の『エロカワイイ』みたいですね・・・などと高を括ってはイケませんぞ。この映画をナメてるとあなたもチビるハメになります、きっと。・・・いえ、むしろチビってきて下さい。お願いします。

あ、あてんしょん・ぷりぃ~~~ず。あてんしょん・ぷりぃぃぃぃぃ~ず
れでーす&じぇんとるまんな方々に、ここでご連絡でございまーす。
この映画を知ってるよと言い張るそこのお方。念のため申し上げておきますが、この映画はすでにビデオ化された過去の作品ではありません!ご注意意くらさぁぁぁい!

まったく何を思ってこんなおとろしい作品をリメイクしてしまったのでしょう?しかもこれは退っ引きならないパワーアップぶりではないですかっ!

昨今、ハリウッドにはもう「恐怖ネタ」が尽きかけてきてるのかな?と思っちゃうほど、Jホラー(日本のホラーね)のパクリメイク(あ!パクりとリメイクをかけてみました)ばかりでやって来たハリウッドですけど、もしかしたら来年の流れはチョット変って行くのかもしれませんね。そう思わせるほどの怖さがこの映画にはありました。

(○ ̄ ~  ̄○;)ウーン、これは怖い・・・。

ホラーを観るたび怖い、怖いばかり言い続ける国宝級怖がりのこっちゃんは、勇敢なアナタ様から「観るたびそんな言葉ばかり言ってるじゃねーか!」なんてお叱りを受けちゃいそうですが、そんなコト言ったって怖いもんは怖い!「だったら観なきゃいーじゃねーかッ!」ってまたまた怒られちゃいそうですが、そんなコト言ったって観たいんだからしょーがない。こっちゃんて「怖いもの観たさ」の好奇心だけは人一倍なのでございますよ。

えぇ、えぇ。みなさん。この映画が怖いだなんて信じてくれなくて結構ですよ。どーぞ観ないで下さい。TVスポットではカンニングの竹山が「オマエらも観ろッ!」なんて言ってるようですが、そんな言葉に釣られちゃあイケませんよ。絶対観ないでねッ!

って、そう言われると、逆にチョット観たくなりません?(笑)

さてと・・・物語は思い描いた夢のマイホームを手にした家族のお話。ただ、その素敵な構えのお家は一年前、殺人事件があった家。しかも長男による一家全員射殺事件だったのです。この豪華物件の格安理由は正にそれだったんです。普通はここで思いとどまる訳ですよ。殺人事件のあった家なんてねぇ。やっぱイヤだよねぇ。でもこの夫婦、乗りかかった船を降りる気になれなかったんです。「家は人を殺さない」から大丈夫、と。これが悲劇の始まりだとも考えもせずに・・・。

まぁ、ご想像通りそっからがタイヘンですよ、もう。
不可解な現象 起こりまくり、いるはずのない人が出まくり、ダンナさんキレまくりの90分!
さぁてこの映画を観てしまったアナタは平気でいられるでしょうか?

言っておきますけど、これはかなりドキッ!とくる作りですからね。
古典的な手法ではありますが。

心の臓に持病をお持ちの方は念のため鑑賞をお控えなさったほうが宜しいかと。R-心臓病患者指定スレスレだと思います。それでも観たいという患者様。せめてお手持ちのペースメーカーの点検を十分行ってから鑑賞に向かわれることをオススメします。

以前、和製ホラーの『輪廻』はじわ~っと周りを取り囲むような怖さと申し上げました。
でもこの『悪魔の棲む家』はモロ”心臓鷲づかみ”のパターン

子供の頃、何度か観ましたよこの映画のオリジナル版。
○○ロードショーで放送されたその映画を、一人電気を消して布団を頭からカブって観てましたよ。トイレ?行けなくなりましたよ、モチロン。(笑)CM中だってガマン、ガマン。しかも、ハッ!と後ろに人気を感じて恐る恐る振り返ると、ダマって親父が座って観てたりしてネ。「うわぁぁぁぁっ!」なんて声上げちゃったりして。

オリジナル映画でそんなお茶の間プチ恐怖体験をしちゃった全世界の皆様に捧げられた(かどーかは知らないが)この作品。「もう大人だから大丈夫さっ!」なんて言ってると腰ぬかす・・・かもよ?映画の怖さ度もあなたと一緒に「大人」になっちゃったってカンジですから。(笑)だって今観ても怖いんですモン。飛び上がりましたよ、またしても。(笑)
あれっ?もしかして、こっちゃんが子供の時から成長してないだけかなぁ・・・ま、まずい・・・。

ところで・・・この映画のお話。
これ「実話」だって知ってました?

こんな出来事がニューヨークで本当に起こってたんですってね。だからこれは、実在したラッツ一家が体験した28日間を描いたドキュメント的映画なんですよ。ドキュメント・ホラーだけに「ほらーっ!怖い」・・・なんちゃって。

いや、そんなオッサンギャグはともかく、この映画の作りはかなり本気モード!笑ってる場合じゃありません。映画ではシッカリと1970年代当時の雰囲気までが至る所で再現されていました。それだけに盛り上がります。

しかも1977年に上映されたオリジナルに入れられなかったという”真実”に基づく恐怖エピソードも、このリメイク作には盛り込まれているそうです。どこがそうだったのかは分かりませんが。
え?「オマエ子供の頃観たんだろ?」って?・・・そんなことおっしゃるの、アナタ?
憶えてるわけないぢゃないですかぁ。怖くて。唯一残ってる記憶は「この映画のオリジナルも怖かった」ってコトぐらいですってば。だからこのリメイク映画に関しては、ほとんどリセット状態での鑑賞だったんです。

ただ、正直マイケル・ベイ製作というのがチョット不安ではありましたね。あの人いつもやり過ぎるから。でも、この映画の出来は良いです!心地良くパニくることが出来ました。手に汗ニギ郎になっちゃいましたモン。

主要キャストも知らない人ばかりっていうのが、「実話」ムードを盛り上げたようでかえって良かったような気がします。神父さんくらいでしたね、知ってたの。 

ところで、 悪魔の棲む家って50年くらいのローンで購入できるんですか?
もちろん、そんな家あったら買いませんけど。(だったら聞くな!)

※タイトルの『悪魔の棲む家』。「住む」でないトコがミソ
  すむ【棲む・栖む】とは(ねぐらに) 虎(とら)が棲む 巣食う 棲息すること

 

【つまらないオマケ:試写会の話】

余談1:今回の試写会、妙なゲストが登場の巻

主催はTV局だったのですが、司会者から「この映画にちなみまして・・・」と紹介されたゲストは、なんとココ北海道・札幌では有名な霊能者のお方(笑)上映前に「悪魔の棲む家」の鑑定は始まっちゃうわ、目の前の男性を霊視しちゃうわで、それはそれはタイヘンでした。おいおい、初対面の人に向かって笑いながら「あなた霊に引っ張られ易いですよ。」なんて言っちゃってるし・・・。
怖い映画観る前に、客怖がらせてどーするのっ!っていうとこがツボにきました。(笑)

余談2:関係者試写の巻

チラシの裏の下の方に書いてあったのですが、関係者を集めて行われた最初の試写会で、スタッフ数名が恐怖に耐えかねて途中退場したそうですね。事実、今回の札幌の一般試写会でも、途中退場者が数名出たもようですッ!しかも最初の30分以内に・・・・。むぅ、分かる・・・( ̄∀ ̄*)

《2006.08.04記事一部改訂》

 

【作品】悪魔の棲む家

 

悪魔の棲む家

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

オリジナル版 きゃ~~~~ッ((((>ω<))))


ディック&ジェーン 復讐は最高! (2005)

2005年12月27日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント ★★★★★

鑑賞環境  映画館
上映時間 91分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (SPE)
初公開年月 2005/12/24
ジャンル コメディ

ディック&ジェーン 復讐は最高!ハーバー家は、IT企業グロボテック社に勤め、部長昇進も決まったディック(ジム・キャリー)、愛妻のジェーン(ティア・レオーニ)、かわいい息子ビル、それにプール付きのマイホームもある、理想的な一家。昇進後のディックの初仕事は、TVに出演し、自社PRをすること。ところが本番中、とんでもないニュースが飛び込んできた。マクカリスター(アレック・ボールドウィン)が2年で自社株を大量に売却してたのだ。社に戻ると、グロボテック社は今や存在しないも同然で、社員たちは残務整理に大慌て。ヘリコプターで逃げるように立ち去るマカリスターを、呆然と見送るしかないディック…。。さて困難をどうやって切りぬける?! (goo映画より抜粋)

 

ぶっちゃけ、ティア・レオーニクレア・フォーラニを真剣に間違えたコトありませんか?

 

 

 

こっちがクレア・フォーラニ。
ジョー・ブラックによろしく』に出てたおネェさん。

 

 

 

こっちがティア・レオーニ。
ディープ・インパクト』に出てたおネェさま。

・・・何のことない。名前の雰囲気だけでした、似てるのは。ちなみに、この映画にクレアは何の関係もございません。

まぁ、実際こっちゃんぐらいでしょうね。この二人を呼び間違えるのは。もともとロビン・ウイリアムスとティム・ロビンスの名前を言い間違えるほどの重症患者ですからね。

そんなわけで、ティア・レオーニとジム・キャリーが組んだコメディ映画です。って、ほとんどジム・キャリーの一人舞台なんですけどネ。

 

それにしても、「やって来ました失業ライフ」って(笑)これが結構笑えます。

こっちゃん、実はジム・キャリが得意ではありません。
顔面芸人のイメージにあまり好感が持てず一方的に彼の作品鑑賞を拒否っていた時期があったんです。

そんな彼に対する印象が変ったのは『マジェスティック』から。観て観て意外や意外。あの映画で彼がクライマックスで見せた潤んだ瞳は深く心に焼きつきました。「あぁ、このヒトってこんな演技が出来るんだ」ってあらためて思っちゃったんです。それからは、彼の映画をそれほど選り好みしなくなりました。

でも、この『ディック&ジェーン』はそんなジムキャリを、更に一歩進んで「好き」と思わせてくれるようなワンダフルな作品♡それくらい楽しかったですよ、個人的には。たぶんクリスマス・イヴに観たせいもあるのでしょう。隣に座ったイチャイチャカップルのお喋りもぜ~んぜん気にならなかった。なんとも寛大な気分で楽しめた作品です♪

オリジナルは1977年の『おかしな泥棒ディック&ジェーン』。そっちは観てないのですが、このリメイクの出来を観る限り、そちらもかなり面白かったのではないでしょうか?

話自体としては、別に”特別”なこともないのですが、何より映画のテンポ、音楽センス、ネタの楽しさに加え、それを更に盛り上げるジムキャリの小気味良い芸の数々が面白い。

この映画のジャンルは「復讐コメディ」ですか?

しかしまあ、この復讐劇のなんと明るくカラッ!としたことか。今まで観てきた「歯を抜かれる!」「メッタ刺しにされる!」「別人格が現れ優しいお兄さんが豹変する!」などもちろん一切なっしんぐ。

「血なし」「火薬なし」「下ネタなし」のギャグのオンパレードでございます。

ドイツの高級車BMWに乗り出社するディック・ハーパーが、ある朝突然の大出世!社長に見込まれ企業のアピールのためTVの経済番組に出演・・・・・してる最中に見る見るうちに株価が急落!えぇぇぇっ?と思い、会社に戻れば、タヌキ社長は会社を売りさばいちゃってトンズラ。倒産で路頭に迷う失業社員2000人。もちろんディックもその一人。

彼と妻の人生は一気に天国からどん底に・・・・・。

芝生は剥がされ、工事途中のお庭のプールはモチロンそのまま工事終了。ただの掘りかけた穴ぐらになっちゃった。(笑)さぁさ、ここからどーする?ディック&ジェーン!・・・だって。

不況の大リストラ時代に公開されたこんな映画を、「笑えないよぉ」と言う人もいるかもしれませんが、でもご安心を。そんな失業しちゃった方々にもエールを贈るかのような映画です。

たしかに主人公は職を失い、貯金もソコをつき、時には世間にも認められない犯罪者にすら成り下がってしまうのですが、どんな境遇にもクジけない。さすがコメディ。明るく楽しく観られます。

ジム・キャリーも爽やかに楽しいですし、ティア・レオーニだって、ちょと歳とったけどまだまだキレイ!(化粧品モニター後の姿は涙ナシでは見られませんよ、アナタ)
アレック・ボールドウィンなんか益々カンロクついちゃってます。人相も悪いので、登場したその瞬間から一時たりとも「いいひと」には見えません。根っからのタヌキ社長ってカンジです。(笑)お見事!

この映画で何よりも良いのは、ディックとジェーンのおしどり夫婦振り。これは観ていて気持ち良いですモン。いつも一緒に支え合う。妻は夫を責めず、夫も妻に当たらない。どんな境遇に遭っても二人は仲良く頑張ります。

そんな仲良し夫婦がどんな復讐をやってくれるのか?これって見ものですよ。

このエンディングはかなり好き

一番笑った「ミスターロボット」。笑いすぎて涙が出ちゃいました。

《2006.08.04記事一部改訂》

 

【作品】ディック&ジェーン

 

マジェスティック

ワーナー・ホーム・ビデオ

このジムが好き♡

ディープ・インパクト

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

このティアが好き♡

 

 


下妻物語 (2004)

2005年12月14日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント ★★★★★

鑑賞環境 

こっちゃんシアター 
上映時間 102分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (東宝)
初公開年月 2004/05/29
ジャンル コメディ/青春

田園風景が広がる美しい茨城県下妻市。青空の下フリフリのロリータ・ファッションで闊歩する少女・桃子(深田恭子)の生きがいはお洋服。ロリータ一直線で他人を必要としない桃子の前に、真っピンクの改造原付きに乗った地元のヤンキー少女(土屋アンナ)が現れる。(Yahoo!ムービーより抜粋)

 

「この映画で深キョンのファンになった人も多いはず。そして土屋アンナがヤンキー上がりだと信じ込んだ人もまた少なくないハズ」
そう勝手に決め付けちゃったこっちゃんをどうかお許し下さい。ロココの神様 

これ実はYahoo!BLOG時代(”時代”って言うほど前でもないのですが・・・)に観て、★★★★★を付けたくても付けられなかった作品です。あ!はじめに言っておきますが、これはありとあらゆる意味でとんでもない映画です。全ての意味でキツイです。あり得ないノリの良さです!

とにかく「この映画に★を5個もつけるなんてアンタ頭おかしいんじゃないの?」って言われちゃいそうで怖かったのです。でも、今なら自信を持って★×5個つけましょう!もうこっちゃんが頭がオカシイなんていうのはそこかしこで言われてるコトですから恐れるものなど何もありません。そろそろ御解禁ということで。(笑)

「ゴメンヨォ~深キョン。臆病だったこっちゃんを許しておくれでないかい」という想いを込めましてこの作品にラブコールを贈りたいと思う次第でございます。

ロココに身を捧げた女の桃子。彼女は21世紀の茨城県下妻在住にも関わらず、ロリータファッションに身を包みフリフリの日傘を差して歩く。「人生なんて甘いお菓子と同んなじ♡」と言い切るこのとんでもない娘と、全く逆の意味で世間の常識など持ち合わせないバリバリのヤンキー現役娘イチコのあり得ない友情物語がこの『下妻物語』です。


いきなりの交通事故シーンで宙に舞う深田恭子のシーンからして「おおっ!?」と引き込まれますが、そこからすかさず、深キョンのナレーションで18世紀後半の『おフランス時代』のご説明。そして自分の生い立ちが語られていくのです。これが実にアホらしいんですねぇ。『日本広しといえども彼女のような生活を送る人間など、ただの一人もいないと信じたくなるような衝動にかられてしまします。

落ちぶれ左遷されたヤクザの父親(宮迫博之)とキャバレー勤務の母親(篠原涼子)。コントみたいなキッカケで出会い、子供が出来ちゃった勢いで結婚。そして二人の間に生まれたのが桃子だったのです。

この宮迫のダメっぷりが最高!ヘマをして指を詰められそうになり「小指がなくなったらピアノ弾かれんくなる~~~。ピアノがぁ、ぴあのがぁぁぁぁっ!」に爆笑してしまいました!あげくに母親は出産の時に立ち会った医者と駆け落ちしちゃうし。もうメチャメチャな家庭ですがな。

普通だったら涙ナシでは語れぬ(こともないか?)ようなこんな不幸話が実話であるワケがない。(笑)言うまでもなく、これは完全なフィクションです。

しかしまぁ、こんな話を考えた人の頭の中は完全にどーかしちゃってますねぇ。かつて、こっちゃんはタランティーノ監督の頭の中に虫がいると言ったことがありました。仮に彼の頭の中に虫が10匹湧いてるとするならば、この原作を書いた獄本野ばらをはじめ、この映画を作ってしまった中島哲也監督の頭の中にはそれぞれ1,000匹以上の虫がお住まいになられているのではないでしょうか?恐らくこんな映画タランティーノだってリメイクできないでしょう。(もちろん路線が違いすぎるので、やろうともしないでしょうが)

こっちゃんは、コノ映画を公開時から知っていたにも関わらず、当然のごとく映画館に観にも行かず、さらにレンタル開始と供に DVDレンタルコーナーで何度も見かけていたにも関わらず、あえて隣に置いてあった映画を借りるホド避けていた作品でした。きっと神様が「良い子はこの映画を観てはイケません」と、どこかでささやきかけてくれていたのでしょう

そんなこっちゃんを尻目に、レンタル開始からこの作品の異常なまでの人気は益々過熱するばかり。中々空きがないほどの人気っぷりです。さすがのこっちゃんも、絶対ヤバイ作品という確信がありながら、そのあまりの人気ぶりに逆に興味が沸いてきちゃったんです。そっからがもう大変ですよ。いざ「借りてやるよっ!」なんて思ったらぜ~んぜん借りられない。それから約1ヶ月ですよ。借りられたの。

その頃には「ぜひ貸して下さいッ!」になってました。(笑)

いやあ、しかしながらこの映画もススメテ良いものかどうか困っちゃう作品です。かなりの割合で引いちゃいそう。俗に言う「被害者」を増やしてしまうような後ろめたさがどこかにあります。

全編ロリータ路線で駆け抜けるの深田恭子と、頭の天辺から足の先までレディースに浸かりきった土屋アンナがノリノリで展開するなんともハチャメチャな物語。こんな二人が親友になるいという無茶な構図は・・・・・ん?「あらしのよるに」のガブとメイに近いものがあるなぁ。極端でしょうかねぇ?(笑)


もう一度言っておきますが、ビジュアル的にも、展開的にもかなりキツいですからコレ
。もしかしたら見た後食欲がなくなる人もいるかもしれません。(笑)それでも構わんよという方は是非どーぞ。止めませんけど、あくまで自己責任でお願いします。(笑)

お話は最後までドタバタのハチャメチャですが、ストレスの発散効果はバツグン!とも言えます。ラストはきっちりケジメがついて「あ~楽しい」って気持ちに・・・・なれたらいいね。 え?こっちゃんはなりましたよ

出演者もサイコーですしねッ!主役の二人はもちろんノリノリ熱演!更に阿部サダヲにも笑わせて頂きましたよ。樹木希林も絶妙キャラでご出演!他に小池栄子まちゃまちゃ(魔邪)や、ドラマ「女王の教室」に出てたあの女の子まで出てました。

BGMも良いし、効果音にも大爆笑!そして編集もバツグン!

女の子はこれ観たらロリータファッションもしくはヤンキーファッションに身を包みたくなること請け合い。
男はこれ観たら尾崎豊が聞きたくなるはず。・・・ほんとか?

《2006.08.04記事一部改訂》

 

【作品】下妻物語

 

下妻物語 スタンダード・エディション

東宝

あたし根性ねじ曲がってマース♡
深田恭子 in 下妻物語

アミューズソフトエンタテインメント

あたしマジで心根が腐ってマース♡
下妻物語―ヤンキーちゃんとロリータちゃん

小学館

あたしダメ親父と生きて行きます♡

月とキャベツ (1996)

2005年11月01日 | しびれるMovie
こっちゃんポイント ★★★★★
鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 100分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (エース ピクチャーズ=シネセゾン)
初公開年月 1996/12/21
ジャンル ロマンス/ドラマ

バンド時代にカリスマ的人気を博したミュージシャンの花火(山崎まさよし)は、独立後は創作意欲を失ってしまい、人里離れた田舎でキャベツを育てながら隠遁生活を送っている。会う人間といえば友人でカメラマンの理人(鶴見辰吾)だけだった。その夏、花火の前にひとりの少女(真田麻垂美)が現われた。ヒバナと名乗るその少女は突然、花火の家に押しかけてきて、そのまま居ついてしまう。(goo映画より抜粋)

 

山崎まさよしというミュージシャンを知っていますか?
そんな彼の
One More Time,One More Chanceという歌を知っていますか?
こっちゃんの大好きな歌です。
まるで映画の中で初めて出来上がったかのようなこの名曲が、物語の結末を美しく結びます。

淡い想いが胸いっぱいに広がるこの作品を観ました。
もっと早く観るべきだったと、そう思える作品にまた出会うことが出来ました。

曲の書けないミュージシャンとダンサーを目指す少女のチョット不思議な交流。

決して人付き合いが上手いとはいえないミュージシャンの花火(山崎まさよし)は、大きな畑でキャベツを育てる毎日。そんな彼の目の前に突然現れた天真爛漫な少女ヒバナ(真田麻垂美)。突き放しながらも、気がつくと花火はスッカリ彼女のペースにはまってしまっています。

「家の人が心配するだろ!帰れ!」
怒鳴りつけ家を追い出しながらも、いつの間にか彼女を自転車で追いかけ、引き戻す気にさせられている彼がとても可笑しんですよ。

山崎まさよしは、気がつけばあちこちの映画でお目にかかったりもしてますが、この映画の彼はとっても初々しい感じが良くて、むしろ好感が持てました。

この映画は1996年製作。もう9年も前です。彼はこの映画でデビューだったのですね?今観れば、そんなカンジすら楽しむことができます。

オンボロのフォルクスワーゲン・ゴルフに乗り、堤防でダンスを踊る彼女に合わせてハーモニカを吹く花火。これが彼女との出会いでした。バスに乗るお金を貸してあげた・・・いえむしろ「あげた」ぐらいのつもりだった彼は、その夜家までお金を返しに来た彼女に驚きます。

「わたしヒバナって言います。」聞いてもいないのに、そういきなり自己紹介する彼女。「だいたい何でココ知ってるんだよ!」そう言って一度は追い返す花火。しかし、そのまま野宿しようとする彼女を観て放っておけなくなる。

そして仕方なく彼女を家に入れる花火。

今晩どころかそのまま家に住み着いてしまう彼女との新しい生活が、「彼」に創作意欲を蘇らせ再び曲を書く力を与えてくれます。

「熊が出るんだよっ!」そう思って、今まで踏み入れなかった森の向こう。ヒバナを追いかけ、半ば怒りながらやって来たその場所で見た初めての景色。「こんなトコあったんだ・・・。」その美しさに思わずたたずむ花火。青い空。柔らかい風にそよそよとなびく草むら。白いワンピースを着た彼女が、花火の歌を口ずさみながら、彼の歌への想いを語るヒバナ。

「いつか花火の曲で踊りたいと思ってたんだ。」

映像イメージは何処までも爽やかで優しく、まるでスクリーンから柔らかい風が吹いてくるようです。

壊れた自転車を拾って乗る
茹で上げたまるごとキャベツをナイフとフォークで食べる
鳴らないオルガンを大きな木の下で弾く

そんなさりげないエピソードたちが、山崎まさよしの軽快なギターにのせられ、不思議なほど心に残ります。

いいですね、この映画。

空に響くカミナリ。気になる台風情報。川辺で倒れるヒバナ。
やがて花火唯一の友人である理人-りひと-(鶴見辰吾)が知ってしまう一つの事実・・・。

流れる穏やかな時間に身を任せて観ていると、突然驚くべき結末が待っています。

ドラマが進むにつれ、少しずつ出来上がってくる新曲One More Time,One More Chance
まるでこの映画のイメージそのまま伝えてくれるかのようなこの歌の詩に、体の芯からジーンと来てしまいます。
そして歌とピアノに合わせてダンスを踊るヒバナ。 実に美しいシーンですね。

今まで何度もこの曲に感動し、泣きそうになりましたけど、この映画で聴くともっと泣きそうになります。心の奥まで染み込んでくるほどの切なさ。痛いほどの優しさに包まれます。

この歌を既に知っていると、まるでその部分だけ作曲ドキュメンタリーを見ているような気にもなるかもしれませんが、それがまたこの映画には良く似合っていますね。

映画の中の「夏休みはずっと続かないから・・・・。」

泣きたくなるほど切ない言葉でした。

(2006.08.01記事一部改訂)

 

【作品】月とキャベツ

 

月とキャベツ

ジーダス(JSDSS)

切なくも美しい...何度でも観たくなります
One more time, One more chance
山崎まさよし, 山崎将義, 森俊之, 中村キタロー, カラオケ
ポリドール

こころに染みます♪

トゥルー・ロマンス (1993)

2005年10月28日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★★

こっちゃんシアター 

上映時間 121分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (松竹富士)
初公開年月 1994/01/
ジャンル ロマンス/犯罪

場所はデトロイト。コミック・ショップに働く青年クラレンス(クリスチャン・スレイター)は、誕生日プレゼントとして、店長の差し向けたコールガール、アラバマ(パトリシア・アークエット)と映画館で出会う。互いに一目 で恋に落ちた二人はさっそく結婚!!彼女の元ヒモの所に出向いたクラレンスでしたが、そこでヒモの男に殺されかけ、逆に男を殺害!! しかも彼女の衣装ケースと思って奪ってきたカバンには大量のコカインが・・・・・。(作品資料より抜粋)

 

タランティーノ映画にやたらめったらハマった時期があります

ギャング映画の「レザボア・ドッグス」ですっかり彼のファンになりました。そして、 お決まりのように、「パルプ・フィクション」「フォー・ルームス」「ジャッキー・ブラウン」と彼の作品を掘り出し観ていた時期に、やはりこの作品の存在も知りました。

しかし、他の映画と違うのは監督がタランティーノ自身ではなく、あの「トップ・ガン」のトニー・スコットだったということですね。

実は、コレには悲しい理由があるらしく、タランティーノがまだほとんど無名だった頃に「レザボア~」の製作資金調達のために、泣く泣く脚本を売ったのだとか・・・・。そんなイワクツキの映画なのです

しかしながら、その脚本の中身たるや、今観ても圧倒的なパワーを放つ素晴らしさ!歯切れの良いトニー・スコットの感性と融合し、とにかく面白い映画となりました!

皮肉にも、『タランティーノ自身が監督しなくて正解だった』と言えるかもしれないホドの出来栄えですっ! 彼ならもっと暴力シーンをエスカレートさせていたかもしれません。「キル・ビル」みたいにね。

お話の内容は、エルビス・プレスリーに惚れこみ・・・・というか完全にカブれ、彼の話で女をクドき千葉真一主演のカンフー映画(しかも3本立て)に誘うようなカン違い青年のクラレンスと、奇抜なファッションセンスを持ち(笑)本当の愛を求めて生きるコールガールのアラバマとの激しすぎるラブストーリー♡ってコトなんですが、その二人の恋はハチャメチャもいいとこ。 映画を観始めてから約12分で二人は恋に落ち、18分を迎える頃には「婚姻届け提出」ですから~(笑)

まさに「嵐のような恋」です!

しかも、出合ったばかりの二人の生活は、いきなりギャングに追われながらの逃亡劇に発展!(笑)仕舞いには超高級ホテルの一室で、ギャング・警官・ボディガード達三つ巴の銃撃戦に巻き込まれてしまう羽目に・・・・・ 。日常生活ではまずあり得ないであろう強烈な展開に、タランティーノの脚本力をしっかり感じ取ることが出来ます。

更にトニー・スコット監督のおかげで、タランティーノ映画には無い後味の良いラストがプラス!なんともお得な気分に浸れる作品だったりもします。バイオレンス映画には、あまりに不釣合いな可愛らしいテーマ曲が流れアラバマが語るラストシーン・・・・・。「You are so cool!!」の言葉が心地よい余韻となってエンドクレジットを迎えます。

そして、この映画で特筆すべきことは、やはりその豪華な俳優陣でしょう!年代のなせる技とでも言いましょうか、このキャストにはビックリです。

まず、クラレンスの父親に、デニス・ホッパー(最高に良いパパ役です)
アラバマのヒモ役に、ゲイリー・オールドマン(イカレ具合は「レオン」を超えるかも?)
さらにその手下に、サミュエル・L・ジャクソン(しかもアッと言う間にお亡くなりになります)
ギャングの相談役として、クリストファー・ウォーケン(役にピッタリ!コワイです)
おまけに他人の家に居候するヤク中の男に、なんとあのブラッド・ピット様です!

スゴイ映画ですね~。クリスチャン・スレイターが主演で、ブラッド・ピットがチョイ役だなんて(笑)この構図がスゴイです!今思えば冷や汗ものですね。

そういえば「トップ・ガン」でトム・クルーズのライバル役を演じた、ヴァル・キルマーまで出てました。そう聞いて観てもほとんどの人が「え?どこに?」と思うでしょうね。この映画で彼は、金色の服を着て度々登場するエルビスの亡霊(?)の役だったのです。

そんなこんなで、キャスト面でも十分楽しめるこの映画。「真実のロマンス」というそのタイトルからは想像も出来ないようなバイオレンス・ドラマがスクリーンの中で展開します! 乱暴なシーンが多く、小さなお子様にはオススメ出来ない映画なのですが、暴力だけではない「楽しさ」も感じ取ることが出来ます。

《2006.07.28記事一部改訂》

 

【作品】トゥルー・ロマンス

 

トゥルー・ロマンス

アミューズソフトエンタテインメント

これは面白いデスよ♪

レザボア・ドッグス

ジェネオン エンタテインメント

『トゥルー・ロマンス』の脚本を売って製作!制作費はなんと、わずか3万ドル!

パルプ・フィクション

アミューズソフトエンタテインメント

タランティーノ映画の最高傑作との声も高い作品!トラボルタの復活作でもあります

ジャッキー・ブラウン

アミューズソフトエンタテインメント

タランティーノ映画のファンになったら是非観ておきたい一作!

キル・ビル Vol.1 & 2 ツインパック

ユニバーサル・ピクチャーズ / ジェネオン エンタテインメント

タランティーノ映画の終着駅?まだ観ていない方はココをチェック

トップガン スペシャル・コレクターズ・エディション

パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン

トニー・スコット監督の名作が豪華仕様・低価格で蘇りました!


スウィングガールズ (2004)

2005年09月28日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★★

こっちゃんシアター 

上映時間 105分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (東宝)
初公開年月 2004/09/11
ジャンル コメディ/青春/音楽

東北地方のとある片田舎の高校。夏休みのある日、13人の落ちこぼれ女子生徒たちは教室で数学の補習を受けていた。その時、補習組の一人、鈴木友子が高校野球予選の応援に行ったブラスバンド部の仕出し弁当が遅れて届いたことに気づき、弁当運びを口実に13人はまんまと補習を抜け出すことに成功する。だが道中、弁当は長い時間炎天下に晒されてしまい、それを口にしたブラスバンドの生徒たちは、次々と腹痛を起こして入院する事態となった。唯一難を逃れた拓雄は、次の試合までに即席のブラスバンドをつくることにするが、集まったのは補習をサボるのが目的の友子たち13人と、ちょっと変わった女子3人だけだった。そこで拓雄は、17人でも演奏可能なビッグバンドジャズをやろうと思いつくのだが…。(作品資料より抜粋)

 

細かいことは一切抜き
単純に楽しめ爽快感が味わえるジャズ系青春映画!

なかなか笑えます

『ウォーターボーイズ』の矢口史靖が監督を務めたというだけあり
作風が非常にユニークです

サボりの口実としてビックバンドを始めた “やる気のない”女子高生たち
「楽して楽しいのが一番」という彼女たちが次第にジャズの魅力に引き込まれ、
楽器は無いが自分たちだけのバンドを結成

オンボロ中古楽器を手に練習に励む
彼女たちのリズムが一体になったとき
仲間の笑顔は溢れんばかりにはじけ飛ぶ

出演は上野樹里をはじめとするガールズを中心に
竹中直人や小日向文世、渡辺えり子、谷啓と個性豊かな面々
出演者本人による演奏はなかなかライヴ感があり聞き応え十分

「そんな、馬鹿な~」ってツッコミを入れたくなるシーンも多数用意され
そのどれもがぜーんぶ笑って許せる・・・そんな映画でした

映画の中で飛び交う東北地方の方言もなかなか楽しく
白石美帆までがどっぷり方言に漬かっています
それだけでクスッときてしまいますよ

なんたって上野樹里ちゃんは”天然ボケ”が一番似合いますね

《2006.07.26記事一部改訂-ポイント改正》

 

【作品】スウィングガールズ

 

スウィングガールズ スタンダード・エディション

東宝

DVDで何度でもスウィング♪
スウィングガールズ ファースト&ラスト コンサート

ポニーキャニオン

ライヴDVD
SWING GIRLS オリジナル・サウンドトラック
サントラ, SWING GIRLS, 岸本ひろし, ミッキー吉野
ユニバーサルJ

サントラ♪
スウィングガールズ

メディアファクトリー

小説♪

ザ・インタープリター (2005)

2005年09月18日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★★

試写会 

上映時間 118分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (UIP)
初公開年月 2005/05/21
ジャンル サスペンス/ドラマ

アフリカのマトボ共和国。独裁的な大統領ズワーニが治めるこの国では、民主化を目指す多くの活動家の命が無惨に奪われていた。マトボに生まれた女性シルヴィア・ブルームは、現地のクー語の通訳として5年前からニューヨークの国連本部で働いていた。ある日、彼女はズワーニ暗殺計画にまつわる会話を偶然耳にする。すぐさま当局に通報したシルヴィアだったが、以来彼女の身辺では不穏な動きがつきまとう。彼女を守るためトビン・ケラーや女性捜査官ウッズらシークレット・サービスのメンバーが送り込まれる。しかしケラーはすぐに、シルヴィアが何か嘘をついているとの直感を抱くようになり、彼女への疑念を強めていくのだが…。(作品資料より抜粋)

 

「愛と哀しみの果て」「ザ・ファーム/法律事務所」「トッツィー」の監督
「アイズ・ワイド・シャット」に出演
近年には「コールド・マウンテン」の製作・・・と
映画業界で精力的に活躍を見せるシドニー・ポラックの作品

幼い黒人の男の子が、マシンガンを手に二人の大人を射殺!?
そんな、ショッキングなシーンで始まる、そんなこの作品ですが、
久しぶりに「まとも」で「見ごたえ」のあるハリウッド映画を観た思いがしました

命を狙われる女性通訳に ニコール・キッドマン
国連の通訳として働く知的な彼女を演じるニコールの聡明さがスクリーンに映えます

彼女を守るためにシークレット・サービスのメンバーとして活躍する
トビン・ケラー役はショーン・ペン
数週間前に不倫中の妻が、相手の男の交通事故に巻き込まれ、
悲しみをぬぐい切れないまま任務に就く男を演じます

そして彼の傍で任務を果たす女性捜査官ウッズに
キャサリン・キーナーがキャスティングされ、
これまた地味ながら味のある演技を披露してくれます

不幸にもアフリカのマトボ共和国の大統領の暗殺が、
国連の中で計画されていることを知ってしまったシルヴィアの生活は、
その日から怪しげな空気に包まれ始めます
何故なら、彼女は暗殺犯に姿を見られてしまっていたから!

国連の中で、他国の大統領が暗殺されるようなことがあれば、
大変どころの騒ぎではない
彼女は、シークレット・サービスにそのことを打ち明けますが、
捜査官ケラーは彼女が何か嘘をついているとの直感を抱きます

「名を上げるための嘘?」「それとも他の何か?」
彼女への疑念が強まる
中、
彼女の周辺では自宅への不審者侵、テロ行為によるバス爆発など
様々な事件が
起こりはじめるのでした

シルヴィアを"保護"する側に回った捜査官ケラーと、
秘密を抱えて危険に身をさらすシルヴィアの行き着く結末とは・・・?

この映画の魅力は、本当の国連ニューヨーク本部での撮影にもありますが、
こっちゃん的な見どころは何ていっても主役の二人!

初めてニコールと出会ったときのショーンペンの失望に満ちたブルーの瞳
彼は、一人の女性を守り通すことで、
愛する妻を失った悲しい現実から立ち直ろうとします
その過程で変わっていく彼の目の輝き・・・・
ラストで見せる希望を取り戻したショーンの潤んだ瞳は
こっちゃんの心にジャストミ~ト!

上手いなあ!

ショーンは強烈な演技力のオーラが備わった俳優さんですね
スクリーンごしにもビシバシ伝わってきます!

もちろん遠くアフリカの地に想いをはせるニコールの聡明な美しさに
見惚れてしまう人も多いでしょう
彼女の瞳のブルー色にも知性や悲しみが見え隠れし、
その美しさに拍車をかけてくれます

細部は分かりにくいところもあったので
鑑賞後すぐにもう一度観たくもなりますが、
手ごたえは十分に感じ取れる映画です

ニコールの映画は自然と点が甘くなります。
だってニコールなんだもの。

《2006.07.26記事一部改訂》

 

 【作品】ザ・インタープリター

 

ザ・インタープリター

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コール (2002)

2005年09月13日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★★

こっちゃんシアター 

上映時間 106分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (ギャガ=ヒューマックス)
初公開年月 2003/12/20
ジャンル サスペンス/犯罪



米オレゴン州ポートランド。カレン(シャーリズ・セロン)は夫で将来有望の麻酔医ウィルと6歳の娘アビー(ダコタ・ファニング)の3人で幸せな生活を送っていた。だがウィルがシアトルへ出張した日、カレンの前に見知らぬ不審な男が現われる。その男ジョーは、彼の仲間がアビーを誘拐したことをカレンに告げ、30分ごとの連絡を怠るとアビーは死ぬと脅し、彼女から抵抗の意志をそぐ。やがて、娘アビーは山小屋に、夫ウィルはシアトルのホテルの一室に監禁される。一味の計画は順調に進んでいるかに思われた。しかし、ジョーはカレンからアビーが死に至るほど重度の喘息を患っていると聞き動揺を覚える…。(作品資料より抜粋)

 

優しい夫と優しい妻。そして可愛い子供。
幸せに暮らしていた3人の家庭を突然襲ったのは娘アビーの誘拐事件。

大胆にも誘拐犯ジョー(ケヴィン・ベーコン)は妻の目の前に現れる。

仲間であるジョーの従兄弟マーヴィンが別な場所でアビーを拘束し、
ジョーの妻シェリルが出張中の一家の夫ウィルを見張っている。

3人は家族を別々に監視し、これまで何度も誘拐を成功させていた一味。

しかし、いつも通りのカンペキなはずのジョーの計画はアビーの持病によって狂い始める。
さらに、娘を愛する夫婦の行動は、
ジョーたち3人に思いもよらない混乱を巻き起こしていく・・・。

この3人による誘拐の手口の異色さにまず驚かされます。
3人の犯人が夫・妻・子供を別々な場所に監禁し
携帯電話で連絡を取り合って犯行を進めるというのですから。

こんな誘拐は実際にあったんでしょうか?
一昼夜かけて行われるこの犯罪のドラマは、
3つの犯行現場を交互に映し出し
独特な緊迫感のなか繰り広げらてゆきますね。

恐ろしいです。

とくに主犯のジョーを演じるケヴィン・ベーコンの
眼つきと低い声がとっても不気味。

【過去4回の誘拐を成功させる秘訣】となった自分たちの「ルール」。
余裕シャクシャクの態度だった誘拐犯は
次々と起こる不測の事態のために自ら「ルール」を崩してゆく。

それは動揺を引き起こし、そして冷静さを失わせる。
ケヴィンの演技は見ものです。

シャーリズ・セロン演じる母親カレンは
そんな状況を目の当たりにしながらも
ひたすら子供を守ろうとし犯人に立ち向かう強い女性。
そして夫のウィルも犯人たちに屈せず自分の力で娘を助け出そうとする。

やがてこの犯行も終わりという時に起こる意外な展開!

犯行に及んだ彼らの真の目的の意外性・・・。
それが分かったとき、あろうことか犯人たちに同情してしまいました。

むしろ逆に我が子を取り戻そうと必死に抵抗を見せる夫妻のほうが
恐ろしく見えてくるのです。
これは正直、予期せぬ感情でした。

実はこのドラマは犯人たちの心情にも
焦点が当てられているのが見所なのですね。

しかし、この誘拐劇の一番の被害者は
ダコタ・ファニング演じる娘アビーに他なりません。

彼女が母親から引き離された時に泣き叫ぶ「マミィーっ!」
父親が死んでしまったと思い込み
「ダディーーーっ!」

とてもとても・・・涙なくしては見れません!

ああ、本当にかわいそう
こんなに小さな可愛い子には耐え難い恐怖です・・・

大爆発あり、パニックありのとんでもないラストが待ち受けている映画です。

《2006.07.25記事一部改訂》

 

【作品DVD】コール

 

コール

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ダコちゃんの無事を祈りながら観て下さい


オリジナル・サウンドトラック「コール」
ジョン・オットマン
ジェネオン エンタテインメント

意味なく不安な心境にかられたい時にどうぞ

コーラス (2004)

2005年09月08日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★★

試写会 

上映時間 97分
製作国 フランス
公開情報 劇場公開 (日本ヘラルド映画)
初公開年月 2005/04/09
ジャンル ドラマ/音楽

世界的指揮者のピエール・モランジュは母の葬儀のため帰郷した際、子ども時代の友人ペピノから一冊の日記を手渡される。それは彼の当時の音楽教師クレマン・マチューが遺した形見だった。1949年、フランスの片田舎。“池の底”という寄宿舎に新たに赴任してきたマチュー。そこでは、親をなくした子どもや、素行に問題ある子どもたちが集団生活をしていた。子どもたちは心に問題を抱え、校長はそんな彼らに容赦ない体罰を繰り返していた。マチューは子どもたちに本来の純粋さ、素直さを取り戻してもらおうと、“合唱団”の結成を決意する。やがてマチューは、学校一の問題児ピエール・モランジュが素晴らしい歌声の持ち主であることを知るのだった…。(作品資料より抜粋)

 

1949年、フランスの片田舎・・・
“池の底”と呼ばれる寄宿舎に
新たに赴任してきた失業中の音楽教師マチュー
そこで集団生活をする親をなくした子どもや、
素行に問題ある子どもたち
そんな子供たちのコーラスの美しいこと

評判どおり実に良い映画でした

”不良”と呼ばれる子供たちと、
暖かい目でその子らと向き合った音楽教師の奮闘記です

赴任早々のマチューに対して「ハゲ!」「ハゲ頭!」と
バカにしていた子供たちが
コーラスを通してどのように変わっていくかが見ものです

決して複雑な話ではなく、
だまって観ているだけで自然と暖かい気持ちになり
気がつくと涙がでていました

良い作品ですね

わざとらしい演出も無く、ラストも案外あっさりしていますが
これ以上の演出はいらない感じがします
(韓国映画流のどんでん返しなどを期待している人にはがっかりかもしれませんが・・・)

個々のキャラクターも良いですね
不器用ながらも暖かい心を持ち続けた
音楽教師のマチューをはじめとして
憎たらしい校長、優しい用務員さん、次第に心を開く体育教師、
小さな小さな可愛い男の子ペピノ
そして寄宿舎一番の不良でありながらも
美しいソプラノの声をもつ少年のモランジュ・・・・・
その誰もが個性的で愛くるしい人物像です

しかし、何と言ってもこの映画の一番の見所は
マチュー先生とモランジュ少年の二人の姿ですね
「罰」から開放されコーラスに参加できたときの
モランジュ少年の青い瞳とマチューの優しい眼差しは、
しっかりと心に焼きつきます

ラストでは大人になったペピノが、
何故マチュー先生の日記を持っていたのかが分かります
細かいところまでしっかりと作られている映画に感じました

それにしてもモランジュ役の少年
ジャン=バティスト・モニエくんの歌声は素晴らしい!
彼はこの映画でアイドルとなった現在も
「サン・マルク少年少女合唱団」に籍をおいているようですが
そのピュアな歌声はあまりに美しすぎ、心を大きく揺さぶられました
こうして綺麗な映像と合わせて聞くと、
自然と涙が出てしまいます・・・・・

”号泣”とまでは行きませんが「コーラス」は、とっても良い映画です!
ぜひ、多くの人に観ていただきたい映画ですね

今日もまた、良い映画と出会えたことを心から感謝するのでした

フランス映画がニガテな方は、この辺りから入ってみてはどうでしょうか?

《2006.07.22記事一部改訂》

 

【作品関連グッズ】コーラス

 

コーラス コレクターズ・エディション

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素直に良いです♪

コーラス
サントラ, サン・マルク少年少女合唱団
ワーナーミュージック・ジャパン

サントラで癒されます

キル・ビル vol.2 (2004)

2005年09月03日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★★

こっちゃんシアター 

上映時間 136分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (ギャガ=ヒューマックス)
初公開年月 2004/04/24
ジャンル アクション/犯罪/サスペンス

かつて結婚式のリハーサル中にビルの襲撃を受け、愛する夫とお腹の子どもを殺された“ザ・ブライド”。昏睡から奇跡的に目覚めた彼女はビルへの復讐を誓い、襲撃に関わったかつての仲間たちを次々と仕留めていった。残るはバドとエル・ドライバー、そしてビル――。さっそく彼女は次なる標的のバドを倒すため、テキサスの荒野へ向かう。一方バドは、もはや殺し屋としての面影もなく、アル中に落ちぶれていた。彼にも与えられた服部半蔵の刀は質屋に出したと言い放ち、兄ビルの忠告も空しく聞こえるばかりだったが…。(作品資料より抜粋)

 

あ~、この満足感!
タラちゃん、アンタ素ン晴らしいっ!
今回も見所一杯一杯です!

フルテンションで展開しまくった『vol.1』に比較すると、
前半はちょいとローテンポで、面食らってしまうかもしれません
ですが、最期まで観ると「ああっ!これがやりたかったのですね!」
と唸ってしまいます

昨日は「オカシイ!」だの「虫がわいてる」だの言って悪かった
海より深~く反省
とにかく、結果的にこっちゃんは『vol.1』も『vol.2』も大好き!
2本合わせると4時間11分もの大作になってしまいますが、
時間に余裕があるなら、これは一気に観るべき作品であると感じました

毒ヘビ暗殺団のメンバーを抹殺してゆくザ・ブライドの復讐の旅は、
テキサスの荒野へと辿り着く・・・・・
残る標的は3人!
果たして、ザ・ブライドは復讐をやり遂げ、
幸せをその手にすることが出来るのか?

今回も再び、ザ・ブライドのリンチ・シーンの画が
冒頭から映し出されますが、
前作と違うのは、そこから更にリンチに至る前の
教会での様子にもカメラが向けられる点です

突然ビルの前から姿を消し、
他の男と結婚しようとする妊婦のザ・ブライド
そんな彼女のところへ、これまた突然ビルは現れます
「カンタンに探し当てた」と言うビル・・・・・

そんな状況の中、二人の笑顔交じりの穏やかな会話に意表を突かれますが、
その微笑みの奥には明らかに殺意が見え隠れしています
そして、緊迫の談話の後、予想通りの殺戮劇・・・・
ああっ!なるほど!悲劇はこうして起きたのですね

今回の『vol.2』は“ザ・ラブストーリー”とサブタイトルがついている通り、
物語の根底には「愛」があったのです♡
それは、物語をラストまで観たなら、シッカリと感じ取れるでしょう

復讐用アイテムの「デス・リスト」に残る名前は、
あと3人・・・・

その一人であるバドの所へ復讐に向かった彼女は、
なんと!逆に棺桶に入れられ生き埋めになっちゃうではないですか!
今度こそ終わりと思いきや、土をかきわけ墓穴から脱出っ!
アンタはゾンビかいっ!

確かにこんなシーン、ホラーなら震え上がるところでしょうが、
ここは、タランティーノ・ワールドだけに、
笑わずにいられません

土けむりを棚引かせながら、夜の車道を歩くユマ・ゾンビ(?)
の姿を見たレストラン店員の目は点に!!!!
そのレストランに入り「お水一杯下さる?」と言うユマに、
思わず大爆笑しました!

前半、もったり風味に味付けされた本作のストーリーは、
この辺りから 俄然面白くなります

続いて登場するエル(ダリル・ハンナ)お姉サマの
カッコ良いことときたら!
OPENカーのトランザムをカッ飛ばし、
颯爽とバド(マイケル・マドセン)のところへ駆けつけます
前作では登場が少なかった彼女も、今回は見せ場がしっかり
(前作のナース姿もあれはあれで貴重ですが・・・・)

彼女と、ザ・ブライドとの戦いは壮絶の一言!
「キル・ビル」の中の一騎打ちシーンで一番グッ!ときました
そして、彼女が何故片目なのか?その秘密も明かされ更にビックリ!

そして本作では、またまた妙な 新キャラが・・・・

伝説の白蓮教の導師パイ・メイなる人物の登場です!
志村けんの「とんでもねぇ、あたしゃ神様だよ」というようなセリフが
今にも口から飛び出しそうな風貌ではないですかっ!

驚くことに、そんな顔で少林寺の僧侶を
自らの拳で60人も虐殺したという彼は
指先で相手の5個のツボをチョイと押すと、
相手は5歩あるいた後に心臓が体内で破裂し
パタッ!と倒れるという秘技
「五点掌爆心拳」を持つ強者です!

ザ・ブライドはそんなスゴイ師匠のもとで、
厳しい修行に耐えた過去を持っていたのですね
本作では、そんな過去のエピソードまで、親切に見せてくれます

さてさて、いよいよこの復讐劇も最後の一人
大本命のビル(デヴィッド・キャラダイン)の家のドアを叩いた彼女は、
そこで信じられない光景に出くわします

「あぁ!そうだった!」・・・・
『vol.1』でラストに聞いたビルの一言が脳裏をよぎります・・・・・

それまでの復讐ONLYの殺戮ムードすら 
ひっくり返ってしまうほどの事実とは?!

もうダメだ~!ココから先は勝手に見て下さい!
今回も本当に見所が多すぎて、とてもとても書ききれません

とにかく、全編を通してタランティーノ監督に拍手喝采!!

『vol.1』『vol.2』のダイジェストシーンを散りばめながら流れる
エンドのクレジットまで素晴らしい出来です

・・・・・・それにしても、エンドクレジットの名前まで、死んだ人を横線で消すなんて・・・・ははは

こっちゃんは、最後にしっかりオチをつけてくれたムチャクチャな秘技
「五点掌爆心拳」にすっかり魅せられました!
と、いうワケで、これから修行をはじめましょうか、っと。えいやっ!

「1」でハジケて「2」で締める。
まったくタランティーノは過激なエンターティメントの仕掛け人ですね。

《2006.07.22記事一部改訂》

 

【作品関連グッズ】キル・ビル vol.2

キル・ビル Vol.2

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ラブなストーリーで完結!


キル・ビル Vol.1 & 2 ツインパック

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これがあればお腹いっぱいになれます!


キル・ビル Vol.2
サントラ, ユマ・サーマン, シバリー, エンニオ・モリコーネ, チャーリー・フェザース, ロレ&マヌエル, ルイス・バカロフ
ワーナーミュージックジャパン

vol.2のサントラもシブい~♪

キル・ビル vol.1 (2003)

2005年09月02日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★★

こっちゃんシアター 

上映時間 113分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (ギャガ=ヒューマックス)
初公開年月 2003/10/25
ジャンル アクション/犯罪/サスペンス
映倫 R-15

毒ヘビ暗殺団で最強と言われた元エージェントの女、ザ・ブライド(ユマ・サーマン)が、4年間の昏睡状態から奇跡的に目を覚ます。彼女は自分の結婚式の最中に、かつてのボス、ビル(デイヴィッド・キャラダイン)とその手下たちに襲われ、頭を撃ち抜かれたのだ。友達も夫も、腹の中に宿っていた子供もみんな死んだ。ザ・ブライドは復讐の旅に出る。(goo映画より抜粋)

 

もう、めちゃめちゃですわ~
ちなみに2度目の感想です

2年前の映画ですから、もう観た方も多いでしょうが、
実はこっちゃん、VOL.2を購入したにも関わらず、
いまだそのパッケージは開封されておらず、
気がつくと1年以上の歳月が流れておりました
それで、VOL.2を観るために改めて見直したというわけです

しかし、2度目でもインパクトは全く薄れておらず、
それどころか更にパワーアップして刺激的な気がします
恐ろしい錯覚・・・・

5年前、自分の結婚式の真っ只中に襲撃に遭い、
愛する夫とお腹の子どもを殺された上、
自らも撃たれて死の淵をさまよった女
目覚めた彼女は復讐の鬼と化し、
自分の幸せを奪った者すべてを血祭りに上げるため、
たったひとりで闘いの旅へと向かうのだった・・・・・

初めに言いたい!!

タランティーノさん、アンタ絶対オカシイですって!
頭の中に何か悪い虫が住んでいますよ、きっと!
早くお医者さんに診て貰いなさいっ!

というわけで、冒頭のショッキングなモノクロシーンに始まるこの映画は、
痛めつけられ、顔中キズだらけ、
更に血まみれのユマ・サーマンのアップでスタート!
そこて、彼女は頭を打ちぬかれ、場面が変わります・・・・・

う~ん、これで、ツカミはオッケー!って・・・・
「え“ぇぇぇぇぇぇ~~~っ!?」
そ、そうなんです。
普通だったら死んじゃって終わりだろ?ってトコなんですが、
ココからが全ての始まり、始まりい~~~なんて、
そもそもが無茶なお話でして

一命を取り留めたユマは、自作の「デス・リスト」を手に、
復讐の旅に出ます!
たぶんB5版であろうのそのノートには、
(どうでも良いか、そんなことは・・・・)
油性マジックで大きく5人の名前が書かれております
どうやら彼女に殺された人は、そのリスト上で横線により
抹消されるシステムのようですな

それにしてもこの映画、「これでもかっ!」っていうくらい作風は
どっぷり!とタランティーノ・ワールド!
気をしっかり持たないと、意識がどっかの星に飛んで行きそうです~
ひゃぁ~っ!

とにかく、最大の見せ場の一つであろう「青葉屋」での大乱闘シーンは
気絶しそうになっちゃいますから~

そもそも、この「青葉屋」自体、
いったい何屋だ?というノリ!
お座敷があるので、どうやら料亭らしいのですが、
一階には、何故かステージがあり、
裸足でミニスカートの女バンドがロックを奏でる
(正しいかこの表現?)
それに合わせて中央のダンスフロアでは、
若者達がツイストらしき踊りを踊り、
横のバーカウンター(これもなんであるんだ?)では、
黄色いライダー・スーツに身を包んだユマ・サーマンが
ごく普通に飲食中(おいおい、目立ち過ぎるだろ!)
オマケに映画「蒲田行進曲」の
ヤスの階段落ちの舞台みたいな階段まであるじゃないですか~!

いちいちツッコミだしたら、こっちの身が持ちません

おお!しかしながらユマさまの、なんて素敵な刀さばき!
ルーシーの手下どもを、メッタ斬りではないですか!
ポン!ポン!と面白いように、手首・足首が飛びまくります

そしてクライマックスのルーシー・リューとの決闘シーン
飛び出した庭では何故か雪が・・・・
「獅子おどし」が「カコ~ン」なんて鳴る風流な日本庭園で
いざ真剣勝負!
バックには、なんじゃこりゃ?のBGMが流れます♪

そして、二人の決着がついた後には、
全く聞き覚えの無い演歌が、ムリヤリな形で流れ、
観客の心を打つというオマケつき!
もう、タラちゃんたら、なんて素敵な演出でしょう♡

とにかくこの作品、キャラクターが魅力的っていうか、おもしろ過ぎます
ワイルドな【ザ・ブライド】(ユマ・サーマン)を初めとして、
日本ヤクザの女ボス【オーレン・イシイ】(ルーシー・リュー)、
その手下でセーラー服の用心棒の【ゴーゴー・夕張】(栗山千明)と、
スタートレックの悪者に似た服の女弁護士【ソフィ】
さらに、沖縄在住の刀の名匠【ハットリ・ハンゾウ】(千葉真一)
他にも【ビル】(デヴィッド・キャラダイン)と、
その手下の【エル】(ダリル・ハンナ)etc・・・・・

まさしくこれは、個性の洪水ですよ!

しかも良く見ると、オーレン率いる
黒アイマスクのヤクザ集団「クレイジー88」
(これがヤクザの名前か?!)のメンツの中にも
何処かで見覚えのある日本人俳優が・・・・
あら~?オーレンにたて突く【田中の親分】は
國村隼さまじゃあ~りませんか?

・・・・いや~、もうお腹一杯です!これ以上は食べれません!

この映画で、ルーシー・リューの「ヤッチマイナー」が
名セリフとなったようですが、
こっちゃん的には、ユマとの一騎打ちの時に吐く
「嘘ツケー!」のほうがグッときます

まぁ、メチャメチャですが、それゆえ見所のある映画です

千葉真一とユマ・サーマンを同じショットで見られるなんて
先にも後にもタランティーノ映画以外には考えられません!!

残念なのは、この映画、残酷シーンがあまりに多く、
誰にもオススメできないコト
純真なお子様諸君は絶対にヤメテ下さい!
まだ観ていない分別ある大人の方にも、
とても「どうぞ」とは言えない作品となっております

それでも、観たい方に対しては、こっちゃんは一切責任は持てませんので
あくまで自己責任の上での鑑賞をお願い致します

それなのに、5ツ★なのは、なぜって?

それは・・・・こっちゃんは、やっぱりタランティーノが大好きだからです!

・・・それだけです。ハイ

《記事一部改訂》

 

【作品関連グッズ】キル・ビル vol.1

 

キル・ビル Vol.1

ユニバーサル・ピクチャーズ / ジェネオン エンタテインメント

タラちゃんワールドへアナタも入る?



キル・ビル Vol.1 & 2 ツインパック

ユニバーサル・ピクチャーズ / ジェネオン エンタテインメント

これぞタラちゃんの脳みそ集大成!



キル・ビル
サントラ, ナンシー・シナトラ, チャーリー・フェザース, ルイス・バカロフ, バーナード・ハーマン, THE RZA
ワーナーミュージック・ジャパン

音楽だってハイセンス!

 


コンスタンティン (2005)

2005年08月30日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★★

試写会

上映時間 121分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (ワーナー)
初公開年月 2005/04/16
ジャンル アクション/サスペンス/ファンタジー

シニカルな毒舌で他人を寄せつけず、自分自身だけのためだけに戦うヒーローにはなりたくない男・・・それがジョン・コンスタンティンだ。彼には幼い頃からこの世に属さない者たちの姿が見えるという超常的な能力があった。現実世界と平行する別次元の異変を敏感に嗅ぎ分けることが出来る彼は、ある日言いようのない不安を覚える。「これまでとは何かが違う・・・・!」もしかすると「天国と地獄」その境界線が、何らかの理由で崩れ始めているのではないか?それを裏付けるように、周囲でうごめきだす不気味な出来事の数々。超えてはいけない一線を越えて、何かとてつもないことが動きだそうとしていた・・・・。(作品資料より抜粋)

知らない方がいい世界・・・。
こんな光景が日常の前に現れたのなら、誰でもそう思うでしょう。
ジョン・コンスタンティンに導かれて迷い込む場所は
あまりにも恐ろしく身の毛もよだつ程の世界。

サービス過剰なまでにオカルト気分を盛り上げてくれる
このエクソシスト映画は、
今にもスクリーンから飛び出さんばかり勢いで
ビシ!バシ!と我々に襲い掛かってきます。

ちょいコワで面白い!それがこの映画「コンスタンティン」。

キアヌ・リーブス演じるジョンは進行性の肺ガンにもかかわらず
1日30本もタバコを吸うというヘビースモーカー。
その顔は見るからに青白くやつれています。
『マトリックス』での最初の登場シーンでもこんな顔でした。
お世辞にも健康的とは言えませんね。
しかし今回の彼は、ひたすらクールに悪魔退治をこなす
スーパー・エクソシストなのです!イェ~イ♪

その彼の手による『悪魔祓い』は実に壮絶!!
冷めた目で観てしまえばどうってことありませんが、
この映画に引きずり込まれたら最後!
もはやジョンの腕にすがるしか手はありません!
「地獄」を前にしてしまっては、我々の力などもはや無力に等しいのです。

あのオカルトの教科書的名作「エクソシスト」でも
悪魔が取り憑き豹変する少女リーガンの姿に全世界は驚いたものでした。
目を覆いたくなるような光景に耐え切れず失神した人も続出!
のシャレにならない映画でした。
しかし、そんな方がこの作品を観たらどーなっちゃうんでしょ?

笑う?

いやいや。もはや失神では済まないかもしれませんヨ。(大袈裟)

この映画で描かれる「地獄」・・・。
かつてどんな画家ですらも描けなかったイメージ世界どすえ。

まるで、原子爆弾でも投下されたかのような焼け爛れた色合いの街
荒廃し潰れかけた建物や車の隅に巣をつくるエイリアンチック悪魔
そして、その世界に堕とされ悲鳴を上げる人間たち・・・

今まで目にしたこともない文字通りの”地獄絵図”が目の前にひろがります。
今や、映像世界は作り手が描くイメージを
そのままスクリーンに投影出来るのだなと感心してしまいました。

共演は『チェーン・リアクション』でもキアヌと一緒だったレイチェル・ワイズ。
相変わらず「知的」で「普通に美しい」彼女は、
今回 双子の妹との二役を演じています。

他には『ザ・ビーチ』で島の女番長だったティルダ・スウィントンが
美しい顔立ちの天使 ガブリエルで登場!
更に「ファーゴ」で犯人だったピーター・ストーメアが
これまた実にキワモノっぽいサタンを演じて楽しませてくれます。

”地獄”って本当にあるのかなあ?
これが日本だと「釜ゆで」「舌抜き」「血の海」
なんていうのが分かり易いイメージだったりして。
”悪魔”ではなく”赤鬼”だったりしますよね。

色々な宗教的観念をお持ちの方がこの映画を観るのでしょうが、
別にそんな深刻な映画でもなく、
なかなか盛り上がれる地獄アクションに仕上がってます。

しかし、観終わった後ちょっと思う。

「これパート2あんの?」

この映画が大ヒットしてそんなことがあれば、
そのときこそ、別な意味での”地獄”を見るかもしれません!
「だから止めとけば良かったのに・・・」
とは絶対に言わせないで欲しいものです。

もし「2」を作るならココロして作ってください!次期カントクさん。

とりあえず、街を歩くときは「悪魔」に気をつけて歩きましょう。
結構そこらじゅうにいるらしいですよ。

《2006.07.22記事一部改訂》

 

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