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こっちゃんと映画をみまちょ♪

レビューと呼ぶほど中身なし。しかし中身が無いのも中身のウチよのぅ。・・・なんちって。

ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月 (2004)

2005年08月29日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★★

こっちゃんシアター

上映時間 107分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (UIP)
初公開年月 2005/03/19
ジャンル コメディ/ロマンス

晴れて弁護士のマークと恋人同士になったブリジットは、 幸せの絶頂の日々を送っていた。一方、 思わせぶりな軽薄男、 ダニエルは旅行番組の案内役として人気を集めていた。そんなある日、 マークと美人アシスタントのレベッカとの噂話を耳にしたブリジット。それまでの幸せな気分も吹き飛び、 不安は募るばかり。さらに誤解やすれ違いも重なり、 ついにはマークと大ゲンカをしてしまう・・・。
(goo映画より抜粋)

 

おお!なんというムチムチ感!

「この体形を作り上げるのにいったいどれほどの努力が?」
そうレニー・ゼルウィガーに問いかけたくなります。

とにかく面白いですね。

30代の未婚女性ブリジット・ジョーンズが、この映画で世界の全女性に与えた勇気と希望は計り知れないものがあるのではないでしょうか?前作でも決してスリムとは呼べなかったその体形は、今回さらにパワーアップ!「きれそうなわたしの12ヶ月」というよりも、「”はちきれそうな”わたしの~」という感じではないですか!

頼もしい二の腕。揺るぎのない胴回り。そして ビッグなヒップ。こんな体形の彼女ではあるけども、性格はとにかく明るくて恋にまっしぐら!
今回もまた、数々のカン違いと限りない”夢”・・・・というか”幻想”・・・・というか”妄想”に取り囲まれながら、ロマンスを追い求めるのでした。

その姿はオトコから見てもとってもキュート♡  実に可愛らしい。

彼女にとっては”恋”こそが人生最大の目標なのデスね。

実は今回、意外にも大変な事件に巻き込まれてしまう彼女。異国の地でのまさかの逮捕劇。そして拘留・・・・。それでも檻の中で、明るくマドンナ「ライク・ア・ヴァージン」を熱唱する彼女に大笑いデス!良く見れば、真っ赤なブラを服の上に着用。「あっはっは。そこまでヤルか?」と、ツッコミ待ちのようなノリの乱発デス!

BGMに使用されたナンバーもイカシいてます。
懐かしのアノ曲から、新し目のアップ・ナンバーが、ポポーン!と飛び出しますねぇ♪しかも、曲数たっぷりなのは嬉しいの一言!ビヨンセ「CRAZY IN LOVE」なんかはやたらめったらカッチョえぇよね♫ あ、これエンディング・テーマにもなってましたネ。この映画のサントラ版は、かなり良いハズです。こっちゃん的には”買い”です。

さてさて、今回は恋人のマーク(コリン・ファース)が、メチャメチャ優しくてカッコイイ!窮地に陥ったブリジットを”真の愛”で救い出す。正に白馬に乗った王子様のポジション。彼ってどんな女性も心から望む理想の男性像なのでしょうネ。
ヒュー・グラントは、この映画ではかなりヤな感じ。そこが面白い♪

「シンデレラマン」ではキッチリ体重を戻した彼女。自由自在に自分の体形を役に合わせてくるレニーのウエイトコントロール根性は、ここまでクルとかなり「怖いかも?」などとも思ってしまいますねぇ。

説得力のある役作りですか。

役者ってつくづく大変なんだなあと思うわけです。

《2006.07.21記事一部改訂》

 

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ユージュアル・サスペクツ (1995)

2005年08月25日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★★

こっちゃんシアター 

上映時間 105分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (アスミック)
初公開年月 1996/04/
ジャンル サスペンス/ミステリー

カリフォルニアのサン・ペドロ埠頭で大爆発が発生!原因は、コカイン取引の現場からブツを奪おうとした5人組みの男たちと犯罪組織との争いだった。これにより27人が死亡、9100万ドルが何処かへ消えてしまう。生き残ったのはたったの2人、しかも1人は重傷だった。関税特別捜査官はただ一人残った無傷の男ヴァーバル(ケヴィン・スペイシー)を訊問するが.....。
(作品資料より抜粋)

 

「公開当時、リピーターが続出した!」というこの作品。
初めて観た時には言葉で表現できないほどのショックを受けました。

また、ケヴィン・スペイシーという俳優を初めて知り、
彼に惹かれたのもこの映画。

事件の取調べを受けるヴァーバル。

半身が不自由で歩くのも物を手に取るのもままならない
気弱な男の口から出たのは4人の犯罪者仲間と、
裏で糸を引く伝説の大物悪党”カイザー・ソゼ”の名前。

愛する我が妻子までをも自らの手で抹殺したと噂されるソゼに
怯えるヴァーバル。
彼の告白に基づきながら思考を巡らす捜査官は、
ようやくひとつの結末にたどり着きます。

一件落着に思えたその瞬間、すべてが土台から崩れ落ちる!

驚愕の3分間です。

まるで秘密の糸の結び目がようやく解かれたがごとく、
ボロボロと”偽りの殻”が崩れ落ちる演出はお見事!

「どんでん返しの結末ありき」の映画ながら、
その演出のあまりの見事さに何度も観たくなってしまいます。

何度観てもラストで鳥肌の立つ映画です。

《2006.07.21記事一部改訂》

 

【作品】ユージュアル・サスペクツ

 


誰も知らない (2004)

2005年08月22日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★★

こっちゃんシアター 

上映時間 141分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (シネカノン)
初公開年月 2004/08/07
ジャンル ドラマ

とある2DKのアパートに引っ越してきた 母けい子(YOU)と4人の子供たち。しかし追い出されるのを恐れるけい子は、自分と12歳の長男・明(柳楽優弥)だけの2人暮らしと大家に嘘をついていた。けい子は子供たちにも近所にバレないようにと言い聞かせる。兄妹たちは父親がみな別々で、学校に通ったこともない。けい子がデパートで働き、明が母親代わりとなって家事をし、兄妹の面倒を見ていた。それでも家族5人、それなりに幸せな日々を送っていた。そんなある日、新しい男ができたけい子は、わずかな現金を残して突然家を出ていってしまうのだった・・・。
(作品資料より抜粋)

 

東京で実際に起きた『巣鴨・子供置き去り事件』が元となっている映画。

ボロボロのTシャツを着た少年が
大きな旅行バックを抱えモノレールに乗っているシーンから始まります。
やがて場面は少年が母親と新しいアパートへ引越してきた日に遡り、
この悲惨な物語の全貌をなぞり始めるのでした。

学校に行くこともなく、長男以外家から外へは出ないという家。
子供4人だけの日常。家事も子供達で分担。
子供にしてはしっかりしているとはいえ、
母親はそんな子供達を家に置いたまま毎日仕事に出ます。 

やがて母親に恋人が出来家に戻らなくなる。
そして周囲の人間が”誰も知らない”子供達だけの生活が始まってしまいます。

明らかに異常なその光景に我が目を疑わずにはいられません。

子供達だけで年を越し、春になり、夏を迎える・・・。
そのうち電話も電気もガスも水道すらも止められてしまい、
家の中や子供達の身なりは次第に汚れて行く。

とにかく言いようのない痛みに心が襲われてしまう映画です。

離婚した父親、コンビニの店員、少年野球の監督、マンションの大家、
そして道を行き交う人々。
その人たちにスクリーンのこちら側から思わず叫びたくなってしう。

「誰か、この子たちを助けてあげて」、と。

そんな叫ぶ気持ちも虚しくかき消され、
物語はどんどんと不幸な展開になってゆきます。

子供達がこれほど追い込まれていても誰も助けてはくれない。
当の母親すらも。

無責任極まりなく、それでいて何の罪の意識も持たない、
あっけらかんとした母親の役をYOUが演じています。
そして”親代わり”として幼い子供たちの面倒を見る長男の役を
柳楽優弥君が好演して話題になりました。

この映画を観てつくづく思います。
大人たちが、特に親がこの子達にしてあげれたことはもっとあったはずだ、と。

この子達も暖かい親の愛に恵まれ普通の生活を送りさえ出来れば
こんな事件になど繋がらなかったはず。

しかし恐ろしいことに、現実はもっと悲惨なものだったようです。
勇気のある人は、この記事を読んで見て下さい。

巣鴨子供置き去り事件

この記事からすれば、
映画は柔らかく抑えて作られているというのが良く分かります。
現実は時として小説や映画の中の物語よりも残酷で、
そして悲惨であると思い知らされす。

無責任で身勝手な親による悲しい事件が起こる世の中に
やりきれない「怒り」と「悲しみ」を感じるとともに、
柳楽優弥君の演技に拍手を贈りたくなる映画です。

狂い始めているこの国、日本。
人間としての大切な何かが音も立てず容赦なく壊れて行きます。

これが今の日本の姿です。

《2006.07.21記事一部改訂》

 

【作品】誰も知らない

 


パッチギ! (2004)

2005年08月19日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境

★★★★★

こっちゃんシアター

上映時間 119 分
製作国 日本
公開情報 シネカノン
初公開年月 2005/01/22
ジャンル ドラマ/青春

グループ・サウンズ全盛の1968年。京都府立東高校の空手部と、朝鮮高校の番長・アンソン(高岡蒼佑)一派は、激しく対立していた。アンソンの妹で、フルートが得意なキョンジャ(沢尻エリカ)に心を奪われた、東校の松山康介(塩谷瞬)は、彼女が奏でる美しい曲が、「イムジン河」という朝鮮半島に思いを馳せた歌だと、音楽に詳しい坂崎(オダギリジョー)に教えられる。キョンジャと親しくなりたい一心で、康介は、ギターの弾き語りで「イムジン河」を練習し、朝鮮語の独学を始める。
(goo映画より抜粋)

 

辛口評論の井筒カントクの作品だと意識しながら観ました。バッサバッサ!と他の映画を斬りまくるあのお方の映画がどれほどのものかと。結果は・・・観て良かったですねッ♪素直に感動!

在日朝鮮人と日本人の心の交流を謳いあげたこの映画。事あるごとに喧嘩。またケンカ。荒々しくも切ない心情の揺れ動きを、克明に描き出します。

始まりは”恋”でした。

こともあろうに、日本人の青年が恋したその娘は、血の気の多い朝鮮学校の番長の妹。お兄さんの存在には大いにビビリながらも、恋の力とは誠スゴイものですねぇ。それでも仲良くなりたくて、彼女がフルートで演奏していた『イムジン河』をフォークギターで練習を始めます。この歌がとにかく沁みるんだぁ~なんだろ?この切なく美しい旋律は。彼女と宴会の席で奏でた朝鮮語のその歌。

その河を挟んで 愛する祖国が二つに分かれてしまった。
そしていつの日かひとつになれることを祈る想いが込められた歌。

というその曲は、この映画の”命”であり強いメッセージを放ちます。

この時代に、この歌を日本人が唄うという事。
「歌っちゃアカン歌なんかあるワケないんだよ!」と叫ぶラジオの音楽番組のデレクター(大友康平)は、自分のクビをかけてこの歌を放送させます。

しかし、”異国の文化や歴史に無知な日本人”に対して、在日である彼らの厳しい言葉も。
「おまえら日本のガキ何知ってる?知らんかったらこの先ずぅーっと知らんやろ!バカタレ!」
そして心を惹かれた彼女からも。
「私とコウちゃんがずーっと付き合って、もし結婚でもするなんてコトなったら、朝鮮人になれる?」

この二つの言葉はあまりにも胸に詰まります。

「パッチギ!」は日本人の視点で作られたものですが、この映画の想いは異国の地にも届くものだと思いたいですね。

グループサウンズ全盛期の失神者続出やキノコ頭に笑い、バスの横倒しにハラハラし、康介がギターを壊すシーンにやりきれない気持ちになり、彼が泣きながら唄う『イムジン河』で一緒に泣きました。

フィルム感も独特で、懐かしくもキラキラしたような美しい艶(ツヤ)があります。ラストの小さな車”ホンダ・ライフ”(昔のネ)に乗る二人の微笑ましいシーンと、オダギリ・ジョーに歌を教わる塩谷瞬のシーンが大好きです。

《2006.07.19記事一部改訂-ポイント訂正》

 

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死に花 (2004)

2005年08月12日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

メディア

★★★★★

映画

上映時間 120 分
製作国 日本
公開情報 東映
初公開年月 2004/05/08
ジャンル コメディ/ドラマ/犯罪

高級老人ホームで悠々自適の日々を送る爺さん5人組。ところがある日、仲間の1人があっけなく他界してしまう。残された4人はこれまで以上に死を身近に感じ、すっかり意気消沈。そんな時、彼の遺品の中から「死に花」と題されたノートが見つかる。なんとそれはひたすら穴を掘って銀行の地下金庫を破り、現金17億円を強奪する計画書だった! 練りに練られた作戦を目の当たりにした4人は、作戦の実行に盛り上がるのだが…。
(goo映画より抜粋)

 

実はこれ結構おもしろい。

入居契約金が9000万円~2億円。
その上、月々25万円の入居料を取るという高級老人ホーム。

そこで生活する何の不自由もない老人数名が、
文字通り「死に花」を咲かせんがごとく
銀行強盗計画に熱い情熱を注ぐという とんでもドラマ。

「じーさんがココまで頑張ってる(犯罪ですが)のに、オラは一体何やってるんだ?」
と、観終わるとこっちまで元気になっちゃう。

売り文句は”平均年齢73歳”。 泣かせます。

しかし危険すぎマス!デンジャラスですッ!
なんというリスクを背負った映画なのでしょうか?
一歩間違えば撮影中に心臓麻痺のドミノ倒し。

ああっ。パタパタと・・・。  なんてね。

まあ実際は無事に撮影終了したということで何よりです。

とにかく、ジイさんたちのタフっぷりが気持ち良い。
作風はひたすらコミカル
至るところでクスクス笑っちゃう。

なんせ、セリフに気がきいてるもの。

「最近(体の)調子が悪いから、(自分で既に用意済みの)棺に寝てるよ」

これなかなか普通の映画じゃ使えない。(笑)

最近の世の中じゃあ何だか暗い老後しかないッスよねって感じですが
この映画を観るとちょっと希望が見えてくる。

じーさん連中、目がイキイキしてますもん。

星野真理ちゃんと一緒に
「まじッスか?なんかスゲーな年寄りって!」って言いたくなります。

だからといって銀行強盗はイカンよ。銀行強盗は。チミ。

《2006.07.19記事一部改訂》

 

【作品】死に花

 


ボイス (2002)

2005年08月08日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境

★★★★★

こっちゃんシアター

上映時間 102 分
製作国 韓国
公開情報 ブエナビスタ
初公開年月 2003/04/26
ジャンル ホラー/ミステリー

女性ジャーナリスト、ジウォンは以前手掛けた援助交際のスクープ記事が発端で、脅迫電話に悩まされていた。会社取締役を夫に持つ親友のホジュンは、そんなジウォンの身を案じて自分の別宅を隠れ家に提供してくれる。ホジュンのアドバイスで携帯番号も替えたジウォンだったが、ほっとしたのも束の間、ある日まだ誰にも教えていないはずの携帯が鳴り出した。その時ちょうどそばにいたホジュンの幼い娘ヨンジュが電話に出てしまう。その途端、彼女は全身をけいれんさせ絶叫!慌てて携帯を奪い取ったジウォンの耳には不気味なノイズが鳴っていた…。
(作品資料より抜粋)

 

この記事を製作中、PCが壊れました。

・・・怖い。

何が”引き金”となったのか? 呪い? 
正直、PCが復活した今もこの記事を恐る恐る書いています。

この映画はかなり以前に話題になった映画ですが
これといった理由もなく今まで観なかった作品。
久々に傑作と呼べるホラーを観た思いがしました。

特にこの幼い女の子(ウン・ソウ)の演技は
公開当時も話題になっただけのことはあります。
納得!
本気でこの子の将来が恐ろしくなりました。

この幼さで”この演技”はマズいでしょう?!
演技力というよりも、その路線がマズイと思う。
思わずアゴが落ちそうになりました。

 「ボイス」はただ驚かすだけのお化け物ホラーではなく
かといって目を背けたくなるようなスプラッター・ホラーでもなく。
その背景にはしっかりとした愛憎劇が存在します。

ベートーベンの「月光」の美しくも悲しい調べにのって
驚愕の結末へと引き寄せられる。
ラストでは表現し難い悲しさと、
心の奥に突き刺さるような恐怖に襲われてしまいます。

この世で一番怖いのは、視覚的な心霊恐怖なんかではなく
今生きている人間の”嫉妬””憎悪”などの感情なのかもしれません。

美しい映像、しっかりと計算された音響効果、素晴らしい脚本、そして演出。

それにしても韓国。
ホラーでまで泣かそうとするか?

・・・そっちこそ恐るべし。

《2006.07.19記事一部改訂》

 

【作品】ボイス

 


フォーチュン・クッキー (2003)

2005年08月04日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境

★★★★★

こっちゃんシアター

上映時間 97 分
製作国 アメリカ
公開情報 ブエナビスタ
初公開年月 2004/05/01
ジャンル コメディ/ファミリー

記帳面で完璧主義な精神科医テス(ジェイミー・リー・カーティス)は、 2日後に結婚式を控えていた。そんな彼女の頭痛のタネは、 素行の悪い娘のアンナ(リンジー・ローハン)。学校でも問題を起こしてばかりのアンナはロックに夢中で、 放課後はバンド仲間とガレージへ直行。その上、 新しい父親となるライアン(マーク・ハーモン)に打ち解けようとしなかった。そんなある日、 2人はチャイニーズ・レストランで大喧嘩を始めてしまう。見かねたミセスペイペイが2人にフォーチュン・クッキーを差し出し、 気を取り直した2人がクッキーを割ると、 轟音とともにすさまじい地震が起こる。そんな出来事があった翌朝、 目覚めると2人の身体が入れ替わっていて…。
(作品資料より抜粋)

これまた、とんでもないクッキーがあったもんだ!
母親と娘の体が入れ替わっちゃったよ!どーすんの?この後。

やっぱ、デズニ~はええねぇ~♪これまたケッサクでございました!
笑って、笑って、ちょっとホロリでまた笑う。
そもそもある訳ないんだから、こんなこと。
そう言いつつも楽しめちゃうファミリー・コメディです。

互いのコトバに耳を貸さず、コトあるごとに対立する自立系母親と年頃の娘。
こんな二人がお互いの苦労を分かる為には、
いっそのこと体を取り替えちゃえば話が早い。
だからって
本当に体が入れ替わるかいっ!

正しくは体がそのままで心が入れ替わったってコトか・・・?
まあ、どっちでもいいやこの際。

もちろん、当人達は全く望まざるしてそうなっちゃう。
だから面白いっだよね。
入れ替わり本人の反応もそうだけど、
周りの反応はこれまた傑作ですわ!
特に弟。(笑)

今まで優しかった母親に「ガキ」呼ばわりされたと思えば、
永遠のライバルがごとき姉キに「ハニー」と呼ばれる。
気が狂うよね、普通。

まったく、チャイニーズ・レストランでもらった「おみくじクッキー」は、
母娘二人に思いもよらない災難をふりかけてくれました。

お陰でママは学校へ、
アンナは患者のセラピーをする
ハメになっちゃうのでした。
もちろん”なんちゃってセラピー”だもの。

一番困ったのは、明日がママの再婚結婚式!
さあ、どーする?二人はモトに戻れるのか!?って話です。

・・・・いや、戻れるんですけどね(笑)

まさに「痛快」の一言。
最後にはホロリもあって、また観たくなる。そんな映画でした。

ジェイミー・リー・カーティス、「トゥルー・ライズ」以来の熱演ですね。

《2006.07.14記事一部改訂》

 

【作品】フォーチュン・クッキー

 


コラテラル (2004)

2005年08月03日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境

★★★★★

こっちゃんシアター

上映時間 120 分
製作国 アメリカ
公開情報 UIP
初公開年月 2004/10/30
ジャンル サスペンス/アクション/犯罪

ロサンゼルスでタクシー運転手をしているマックス(ジェイミー・フォックス)と、プロの殺し屋のヴィンセント(トム・クルーズ)。ある晩、麻薬組織から殺しの依頼を受けてロサンゼルスへやって来たヴィンセントは、マックスが運転するタクシーを拾った。そして最初の目的地に着いた時、ビジネスマンを装ったヴィンセントは高額の報酬と引き換えに、マックスに一晩の運転手役を頼む。ヴィンセントを信用してしまったマックスはその申し出を受けることにするが…。
(作品資料より抜粋)

 

「きゃぁぁぁぁっ!トムさんっ!アタシも殺してぇぇぇぇっ!」
そんなファンの声がどこからともなく聞こえてきそう。

ある意味「トムらしくない」。ある意味「こんなトムが観たかった」的な映画。
これはこれでトムさんにとっては十分美味しい映画でしょう。
徹底的に悪役に徹しますが、そのスタイルが何てったってカッコ良いからね。

今回のトムさん、殺し屋なのですがこれが意外にハマる。
でも髪は何でこの色?殺し屋にしちゃ特徴ありすぎやしないか?

無精ヒゲを生やしたりしちゃってなかなかラフっぽい。
スーツと白いシャツに身をまとい、ネクタイなし。
大きな黒いバッグを持ち歩き、中から取り出した電子手帳でデータチェック。
もしかしてIT関係のお仕事?それってホリエモン系?とも思っちゃう。

一方、そんな風貌の殺し屋を乗せてしまったタクシードライバー。
夢はリムジン・サービス会社の設立。大きく出たね。

「元手がいる。そこらのサービスとは違うんだ!
 一度乗ったら降りたくなくなる・・・そんなパーフェクトなサービスさ。」

そう言いながらキツイ夜勤。 コツコツ働き貯金、貯金。
ウリは鋭い観察眼道路の事情もバッチリを知り尽くしてる。
渋滞予測もカンペキだね!
信号のタイミングや車の流れを計算し、何分後に到着が見事予想的中。
って、普通そこまで上手く行くかいな。田舎道じゃあるまいし。

ま、とにかく彼はリップサービスも上手な
客人を不愉快にさせないタクシードライバーなのです。

ただひとつ、こんなスゴ腕タクシードライバー:マックスの今夜のミスは、
ヴィンセントが”殺し屋”稼業
だと見抜けなかったコト。あらら。
お金に目がくらんだな。

破格の”一晩貸切運転手のご予約承り。その代償の大きいことときたら。

空から死体は降ってくるわ。
手はハンドルに縛られるわ。
財布は盗まれるわ。
おっかないオジサンのトコに一人で行かされるわ、で。

まったく踏んだり蹴ったり。生きた心地がしないよね。

ただね、その追い込まれっぷりがとっても面白くてハラハラしちゃう。
自分が巻き込まれるのはもちろんゴメンだけど、
これを映画で観る分にはとっても盛り上がっちゃうんだよねー。

次にどーなる?どーなる?って感じ。これってクセになるね。

猟奇的な”殺人鬼”ではなく、ヴィンセントの殺しはあくまで”ビジネス”。
そのスタイルはどこまでもクール。眼がギラついてないものね。

今晩の仕事は5人の殺害。ビジネス。ビジネス。ノルマ。ノルマ。

あまりに淡々としてるね。冷め切っているもの
そこに妙な新鮮さを感じるんです。

ラストは意外にあっけなく決着がつくのも 後を引かなくて良かったです。

でもトムさん的にはこのオチで本当に納得したのかな?

《2006.07.14記事一部改訂》

 

【作品】コラテラル

 


遠い空の向こうに (1999)

2005年08月01日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境

★★★★★

こっちゃんシアター

上映時間 108 分
製作国 アメリカ
公開情報 Uni=UIP
初公開年月 2000/02/
ジャンル ドラマ/青春

1957年10月5日。ウェスト・ヴァージニア州の炭鉱町コールウッド。米国民にショックを与えたこの夜、ソ連の人工衛星スプートニクを見た高校生ホーマー(ジェイク・ギレンホール)は自分でロケットを打ち上げようという夢を抱く。彼は悪友のロイ・リー(ウィリアム・スコット・リー)とオデル(チャド・リンドバーグ)、そして級友で数学の奇才だが嫌われ者のクエンティン(クリス・オーウェン)を仲間に引き入れて《ロケット・ボーイズ》を結成する。
(goo映画より抜粋)

 

スペースシャトル ディスカバリー打ち上げ成功オメデトウ!やったね、ノグチさんっ!
という訳でこの作品を。

これとっても良いですね。
ソ連のロケット打ち上げ成功に心を打たれ、遠く「宇宙」へ思いを馳せるアメリカ少年×4人の物語です。ロケット作りに夢中になる少年達の姿と、彼らを取り巻く人々の暖かい心が本当に良く伝わってくる名作。
「僕らもロケットを飛ばしたい!」という彼らの夢に賭ける想いが、真っ直ぐ過ぎるほどストレートに、しかも感動的に描かれて行きます。

夢を貫きNASAで勤務する事となった、ホーマー・H・ヒッカム・Jr.氏の自伝小説『ロケット・ボーイズ』の映画化らしいですが、映画としての作りが良いですねぇ。父と息子、教師と生徒、炭鉱町の住民とそこに暮らす一青年。最後にはウルウル来ちゃう。特に父と息子のドラマにはグッと来るもの。

炭鉱の責任者である父親。息子には厳しく接しながらも、きちんと意志や夢を尊重する。このお父さん良いね。息子が炭鉱の手伝いに入ったときのあの嬉しそうな顔。本当は自分の後を継いでもらいたはずなのに、それでも息子の言葉に耳を傾ける。そして意志を尊重するの。

この物語の主人公ホーマーは本当に恵まれた環境で成長できたのだと思います。普通の親なら自分の家の地下室でロケット作りなんかさせないよね。まず火事や怪我の心配をするはずですからね。

いつでも暖かく見守るライリー先生も心強い味方。この先生もいいよねー。子供の夢を握りつぶさず、真剣に応援する。こんな先生はあまりにも素敵だもの。この先生になら教わりたいと、きっと誰でも思うでしょう。

その他、何の得にもならないのに手を貸してくれた町の人たち。
もうそこらじゅうに暖かい心が溢れてる。

ラストで何処までも高く高く上がって行くロケットのシーンに感激。

この映画の原題「OCTOBER SKY(10月の空)」「ロケット・ボーイズ」のスペルの並べ替えだそうですね。

《2006.07.14記事一部改訂》

 

【作品】遠い空の向こうに

 


アザーズ (2001)

2005年07月29日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境

★★★★★

こっちゃんシアター

上映時間 104 分
製作国 アメリカ/スペイン/フランス
公開情報 ギャガ=ヒューマックス
初公開年月 2002/04/27
ジャンル サスペンス/ホラー

1945年、第2次世界大戦末期の英国、チャネル諸島のジャージー島。グレース(ニコール・キッドマン)と、アレルギー体質のため太陽光線を浴びることのできない娘アン(アラキナ・マン)と息子ニコラス(ジェームズ・ベントレー)は、広大な屋敷の中で親子3人の閉ざされた日々を送っていた。そんなある日、ミセス・ミルズ(フィオヌラ・フラナガン)と言葉を喋ることのできないリディア(エレーン・キャシディ)、庭師のミスター・タトル(エリック・サイクス)が、使用人として招き入れられる。まもなく屋敷の中で、他人の足音や話し声が響き渡り、ピアノが独りでに鳴りだすという怪奇現象が頻繁に起き始める・・・。
(goo映画より)

 

この映画のタイトルについて念のために言っておきますが、
決して『ありがとうございます』という意味ではありません。ご注意下さい。

バリバリ幽霊もの。こういうの”ゴシック・ホラー”っていうんですか?へぇ~。
こういう作りって好きですね。
丁寧で繊細
な感じ。ホラーでありながら芸術品、みたいな。

閉ざされた大きな屋敷の中で暮らす母と二人の子供。時代は戦争の真っ只中で、愛する夫は最前線に出陣中。この屋敷に家族3人とお手伝いさんだけとは。スペースが勿体無い。

そんな屋敷で怪現象。

無人の部屋からの物音、話し声。頼んでもいないピアノ演奏が始まる始末。次々に巻き起こる恐怖に戸惑う母親約一名。

初めは侵入者かと疑い、お手伝いさんに当り散らす。やがてそれではつじつまが合わなくなってくる。信じたくはなくても、もはや『霊的』な現象としてしか説明がつかなくなってくるのね。

誰だ?だれだ?ダレだぁ~?・・・ガッチャマンではありません。

幽霊の正体は?何故こんなことが起こるのか?!

モヤモヤ恐怖感をたっぷりと味わえる映画ですね。

ジワジワ迫る恐怖演出は素晴らしいの一言です!あえて抑えた視覚効果。それでここまで恐怖をあおるとは!特に音による効果は特筆モノ。

静寂の中、無人の二階から聞こえる足音。ダンダンダン!
耳元で囁くヒソヒソ声。

血しぶき、内蔵、脳みそ中心のスプラッター・ホラーとは一味も二味も違う。
痛々しいシーンや残酷なシーンを一切持たず、これだけ怖がらせるのはある意味すごいですね。

この物語の結末は何が何でもネタバレ禁止!

世間の評価は真っ二つに割れた映画だったようですが、こっちゃんは好きです。

《2006.07.14記事一部改訂》

 

【作品】アザーズ

 


マダガスカル (2005)

2005年07月26日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境

★★★★★

試写会

上映時間 86 分
製作国 アメリカ
公開情報 アスミック・エース
初公開年月 2005/08/13
ジャンル アドベンチャー/コメディ/ファミリー

大都会ニューヨークはセントラルパークの動物園のセレブな人気者たち。ある日大自然にあこがれていたシマウマのマーティは、テロリストのペンギンの力を借りて動物園から脱走。逃げ出したマーティを、仲間たちは追いかけたはいいけれど、ニューヨークのど真ん中で人間に捕まってしまう・・・。
(goo映画より抜粋)

 

これまたケッサクなコンピューターアニメ!
右を見ても左を見ても子供だらけの試写会。みんな楽しそうに大笑い!
本当に楽しい試写会になりました。《日本語吹き替え版》での上映でス。

観るまでディズニーかと思い込んでいるほど予備知識なしでの鑑賞でしたが、これってドリームワークスだったんですね。(笑)質感ていうか、方向性が微妙に違いますモンね。こっちゃん的にはどっちも大好きですよ。

それにしても、こんな楽しい映画を作れる感性がまだまだアメリカにはあるのか?と感心しちゃう。《吹き替え版》で文化のの違うお国の子供に、ここまでウケるこの映画は只モノではないですヨ。

お子様は大爆笑!釣られてお母さんも大爆笑!ライオン君、シマウマ君、カバさん、キリンさんのユニークな表情と動きにはアッ!という間にに引き込まれてしまいます。

この映画の楽しいところは、ニューヨークの動物園でヒーローだった動物たちが、脱走の後たどり着いた「野生の王国」弱肉強食の自然界を目の当たりにし、そこで大切なモノに改めて気が付くという点。
彼らは、長年住み慣れた動物園の生活のせいで、もはや人恋しい動物になってしまっていました。

お立ち台に立ち得意げにポーズを取れば歓声を浴びる。夜には飼育係4人がかりでタテガミのブロー・ケアとマッサージを受け、おいしくてブ厚い骨付きのお肉を頂ける。そんな黄金の日々を思い出し、「ニューヨークに帰りたいよぉ~」と嘆く百獣の王アレックス。この感覚がもう楽しいですよ。モトモト野生の動物が自然よりも動物園の方が良いだなんて。

そんな日常に染まった動物たちがすんなり野生に順応できるわけがない。
彼らは無事ニューヨークに帰るコトができるのかな?
そんな思いで主人公たちを見守っちゃう映画。

それにしてもこのグラフィックの何と美しいことか!
子供の頃観ていたものと同様にただ単に”アニメ”と呼ぶには、もはや別次元すぎますもんね。

3Dアニメを「わ!すごい!」と本気で思ったのはディズニー・ピクサーの『モンスターズ・インク』だったなぁ。青緑色のモンスターのサリーの毛がふわっと風になびくのを見て、思わず感激しちゃったもん。でもこの『マダガスカル』はそれを凌ぐ美しさと鮮やかさでもありました。
ライオン:アレックスのタテガミは1本1本が細かく描かれ、ふわっとなびいたり、手入れが悪いと縮れたり・・・・・。そんなところまでが細かくキッチリ描写されているのですからねぇ。この画質はテレビではもったいない気もします。スクリーンに映し出されるこの映像美は本当に素晴らしかった。ドキッ!とするほど綺麗だものね。

さて、この映画には4羽のペンギンたちが出てきますが、彼らの行動は実に興味深い。というか、面白すぎ。映画ではひたすら悪でズルなキャラに徹します。
冒頭の「大脱走」シーンに始まり、貨物船の乗っ取りまでをも企てる悪い子ちゃん。もともと動物園を飛び出すハメになったのだって彼らのせいですからね。
サブキャラ的な存在ではありますが、彼らの面白さがより一層映画を盛り上げます。

『皇帝ペンギン』とは大違いのブラックなキャラ。こんなペンちゃんもまた可愛い。

《2006.07.14記事一部改訂》

 

【作品】マダガスカル

 


ベティ・ブルー/インテグラル 完全版 (1992)

2005年07月24日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境

★★★★★

こっちゃんシアター

上映時間 185 分
製作国 フランス
初公開年月 不明
ジャンル ロマンス

35歳のゾルグ(ジャン・ユーグ・アングラード)は海辺の小さな村でバンガロー500軒の壁面にペンキを塗って生計を立てていた。そんな彼の前にキュートな女ベティ(ベアトリス・ダル)が現われ、たちまち激しい恋に陥った。ベティはウェイトレスをしていたが、マスターがイヤで、カバン一つでバンガローにやってきたのだった。
(goo映画より抜粋)

 

ジャケ買いです。
好きなんですよ、このDVDジャケットのイメージ。そして映画も好きになりました。

激しく、熱く、燃え上がる恋___。

ある男女の一途な恋の物語を感情的に描いた映画。
いまや名作として知られるこの映画ですが、
あらためて観てもなかなかショッキングな内容です。

ペンキ塗りのゾルグとウエイトレスのベティが出会い、
そして終わりまでを一気に描きます。

彼女には2つの夢がありました。
その一つはゾルグが小説家になること。
もう一つは彼の子供を生む事でした。

しかしその夢は儚くも次々と壊れて行きます。
そして崩れてゆく夢の後を追うように、
純粋な彼女の心も次第に壊れて行くのでした。

日に日にエスカレートしていく彼女のヒステリー。
はじめは物に。そして他人へ。ついには自分へと向けられて行きます。

ベアトリス・ダルが演じるベティは、愛した男を信じて生きるだけの女性でした。
また、ジャン=ユーグ演じるゾルグもそれに答えるがごとく、
他の女性にはわき目を振らずどんなときもベティを心から大切に想い
彼女をかばい続ける心優しい男性です。

純粋でいて芯の通った愛は、何物にも変えがたい美しさを輝きとして放ちます。

しかし、その純粋さゆえ招いてしまった悲しいラブストーリーの結末は、
さすがに直視できません。

悲劇です。

恋はハッピーエンドに越したことはないでしょう。
でもそうではない恋もあります。

《2006.07.13記事一部改訂》

 

【作品】ベティ・ブルー/インテグラル 完全版


亡国のイージス (2005)

2005年07月20日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境

★★★★★

試写会(映画館)

上映時間 127 分
製作国 日本
公開情報 日本ヘラルド映画=松竹
初公開年月 2005/07/30
ジャンル ドラマ/サスペンス/アクション

海上自衛隊のイージス艦「いそかぜ」副長(副艦長)の宮津弘隆二等海佐(寺尾聡)は東京湾沖で訓練航海中に某国対日工作員のヨンファ(中井貴一)と共謀の上、艦長を殺害し「いそかぜ」を乗っ取り、乗組員を強制的に退艦させた。彼らの手にはわずか1リットルで東京を壊滅させる特殊兵器「GUSOH(グソー)」があった。防衛庁情報局(DAIS)の渥美大輔・内事本部長(佐藤浩市)らが事態解決に当たるが、最新鋭の防空システムを持つ「いそかぜ」を前に、政府になす術はない。そんな中、艦の構造を誰よりも知る先任伍長の仙石恒史(真田広之)は、「いそかぜ」を取り戻すべく、たった一人で艦へと引き返す。謎めいた乗組員、如月行一等海士(勝地涼)はテロリストの一味なのかそれとも・・・。温厚で部下の信頼も厚かった宮津副長が反乱を起こした理由とは?政府が特殊爆弾による「いそかぜ」の爆撃を決めタイムリミットが迫る中、仙石はヨンファたちと死闘を繰り広げながら意外な真相へとたどり着く。
(作品資料より抜粋)

 

このイージス艦という護衛艦とはどんな船なのでしょうか?

守備範囲は半径500km(東京~大阪間に相当)全てがコンピューターで制御され、搭載された対空ミサイルの射程は100km。(東京~宇都宮間に相当)
一度に12の目標に対して発射可能であり、これは従来の護衛艦5隻分の能力に匹敵する。
300人が乗艦し、これ1隻で日本の半分の面積をカバーできる
という脅威の護衛艦。
(作品資料より抜粋)

すごいですね。これが現在日本の持つ軍事力の一部です。

「本艦の全ミサイルの照準は東京首都圏内に設定されている。その弾頭は通常にあらず!」
これはイージス艦を乗っ取った副館長の言葉。日本の護衛艦が日本を標的にしているという、
なんとまぁ恐ろしい設定。この映画はのんびりと日常をおくる”戦争を意識しない日本人たち”に対して、一石を投じる作品。今回は日本映画も自衛隊の全面協力のモト、結構本気印です。こっちゃん的には、これは面白かった!見ごたえありましたよ。

全ては「亡国の盾(イージス)」という防衛大学生の論文に始まったというこの事件は、イージス艦の船内、船外、そして防衛庁会議室(作戦室?)など、限られたスペースを舞台とし、現在の日本を代表する俳優によって緊迫のドラマに仕上がりました!。日本の四天王と呼ばれているらしいですが。(笑)実力派俳優の演技合戦ですね。

特に中井貴一、上手いですねぇ。「祖国への思い」だけにかられ冷たい表情を見せるヨンファ役。名前からしても「某国」とは「あの国」を指しているのでしょうが、そんな国の工作員を演じる彼からは一度たりとも笑みを見ることはありませんでした。ひたすら抑えたクールな演技です。

ちょっと笑っちゃったのは原田芳雄の内閣総理大臣役。この不測の事態に「なんでオレの時に?」ってこぼす場面は苦笑です。

原作「ローレライ」「戦国自衛隊1549」福井晴敏。前述したニ作品はこっちゃん的には突飛過ぎてチョット?マークしたが、この話は結構好きです。監督坂本順治「この世の外へ クラブ進駐軍」「ぼくんち」「KT」の監督さんですね。

本物のイージス艦の甲板での撮影、最新鋭のF2支援戦闘機による撮影用の離着陸、飛行するF2支援戦闘機をT4中等練習機に乗ったカメラマンが追う高度1万3000フィートでの撮影などなど、そういう背景も確かにすごいですが一番の見所は精神的な駆け引きです。だからこれは役者を観る映画。

”自衛隊全面協力”という言葉から過剰な戦闘シーンを連想する人もいないかもしれませんが、そこを期待したなら大きくハズレてしまうでしょうね。

日本映画が元気です。

《2006.07.13記事一部改訂》

 

【作品】亡国のイージス

 


LOVERS (2004)

2005年07月14日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境

★★★★★

こっちゃんシアター

上映時間 120 分
製作国 中国
公開情報 ワーナー
初公開年月 2004/08/28
ジャンル アクション/ロマンス/歴史劇

唐王朝衰退期の中国。捕吏の金(金城武)と劉(アンディ・ラウ)は“飛刀門”という反乱軍を一網打尽にするため、その初代指導者の実の娘らしき盲目の芸妓、小妹(チャン・ツィイー)をだまし、軍のアジトに案内させようとする・・・。
(Yahoo!ムービーより抜粋)

 

チャン・イーモウ監督作品の美しさの虜です。
この圧倒的な映像美はいったい何なんでしょう?!
もはや 神業としか言えませんね。

この映像世界の中ではVFX撮影技術もただひたすら
「美」のイメージを完成させるために使われています。

飛んでいく剣に当たる一滴の血のしずく。

ピーン!という繊細な高音とともに血のしずくは弾けて飛ぶ。
そんなイメージを見事なまでに映像で再現する。
素晴らしい!
観終わるまで ”鳥肌”の持続連続でしたね。

ストーリーもまた分かりやすく楽しい内容。
文句なしの面白さです!

熱く! 激しく! 美しい!
そんなアクションシーンではひたすら手に汗を握りながら観入ってしまいます。

「助けて」と祈りたくなるラストシーンでは切なさもピークに。

ああ、それにしても なんてため息の出るような美しさでしょうか。
中国お得意のワイヤー・アクションも従来の作品に比較して
派手すぎず好感が持てます。
実にスムーズ。

金城武と チャン・ツィイーどちらも素敵ですね。
美男、美女ぶりがより一層際立っていました。
アンディ・ラウも相変わらずカッコイイ。

息を呑むその映像美に魅せられる切ないラブストーリーです。

ラストのチャン・ツィイーの瞳は悲しく潤んでいました。

《2006.07.12記事一部改訂》

 

【作品】LOVERS

 


黙秘 (1995)

2005年07月13日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境

★★★★★

こっちゃんシアター

上映時間 131 分
製作国 アメリカ
公開情報 東宝東和
初公開年月 1995/10
ジャンル サスペンス

アメリカ・メイン州の小さな島にある、富豪未亡人の邸。そこで郵便配達人が見たものは、血だらけで横たわる女主人の頭上に、のし棒を手に呆然と立ち尽くす家政婦ドロレスの姿だった--。無実を主張しながらも、事件の詳細には黙秘を通すドロレス。彼女には20年前、夫殺しの容疑で不起訴になった過去があった。数年ぶりに帰郷した娘セリーナにも堅く口を閉ざすドロレス。その全ての真相は、20年前の日食の日に隠されていた……。
(作品資料より抜粋)

 

キャシー・ベイツあっての映画!全体の作りも 非常に良いものです。原作はスティーヴン・キングのミステリー。スティーブン・キングが初めからキャシーを主役に想定して執筆したというだけあり、さすがに見事にハマっていますそして彼女の圧倒的な存在感と演技力にただ圧倒されてしまいますね。

ドロレスの娘役としてジェニファー・ジェイソン・リーがこれまた好演。「未来は今」「ルームメイト」「イグジステンス」など幅広い異色作品に出演している彼女ですが、今回は抑えながらも役どころをしっかりと捕らるポジション。ドラマの中心となるキャシー・ベイツとともに、グイグイと話に引き込んで行きます。

現在の情景と過去の忌まわしい記憶。その二つが交差する描写は良いですね。ストーリーが進むにつれ、一つ一つ事実が明らかになっていきます。この殺人事件に因果をもつ過去の父の死とは?いったい、この一家に何が起こっていたのか?

これは見ごたえありです!

《2006.07.12記事一部改訂》

 

【作品】 黙秘