妖怪大魔王・コバ法王日記

オートバイを分解して磨き、正確に組み立て独自理論でラインを探り、ストップウォッチと頭脳で感性を磨き、日々の想い語ります

バンク角と旋回特性との関係 (1)

2020-02-05 20:17:15 | ライディングの基本・妖怪講座

先日(1/23)、イベントを開催した時、下に掲載した「お題」を 話題の題材にして、意見交換や分析をして、単にバンク角だけに留まらない深い話まで進められたので、折角だから、ここで紹介するので一緒に考えてみて欲しい。


結論を言ってしまうと、オートバイの旋回特性や旋回力はバンク角だけで決まる訳ではないから、「お題」の様に “ 実質的なバンク角 ” なんていう考え方をする必要も無い。

それよりも、バンク角以外で、オートバイの旋回特性を大きく左右する要素をしっかりと理解するのが大切なのに、戦後 75年が経とうとする現代、機械としてオートバイは随分と洗練されてきたのに、それを取り巻く業界の知識や理解は洗練されているとは言えないのが現状だ。

 
興味や関心がある人は、公式Webサイト に 2~3 回に分けて解説を載せるので、ぜひ 見て欲しい。


【 バンク角と旋回特性の関係 】
http://gra-npo.org/lecture/ride/lean_and_turn/turningchara_1.html



< 以下、一部紹介 >

「 オートバイの旋回(コーナリング)特性や旋回力は、バンク角の大きさによって決まるという考え方が広く信じられていますが、それはオートバイの特性を正しく理解していない考え方です。」
  
「 適切で安全な旋回を行なう為には、バンク角以外に理解すべき事があります。」
   

 

 

 

 
  

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タイヤから診る、ライディング

2019-11-21 23:31:19 | ライディングの基本・妖怪講座

ライディングの癖や良し悪しは、すべてタイヤ表面の摩耗痕で判断できます。
誰にも分かりやすく、簡単な言葉と説明図を使って解説したコラム 『 タイヤから診る、ライディング 』も、今回は実際の摩耗痕の画像が入り、その解析文章とで一番興味深い内容になっています。
  
ライディングに興味のある人は、ぜひ、一度ご覧ください。
 
『 タイヤから診る、ライディング 』 第4章
http://gra-npo.org/lecture/ride/tire%20diagnosis/Tire%20diagnosis_4.html    


                    *         *        *        *         *       *       *      

< 一部を紹介します >

前回までの解説で、タイヤ表面に残る “ 摩耗痕 ” の方向には色々なパターンがあり、よくある遠心力だけに応じた旋回・コーナリングをするライディングの場合にはタイヤの向きと平行な摩耗痕が残り、バンク時にも減速や加速を効果的に行なっている場合には、平行でない向きの “摩耗痕 ”がタイヤ表面に残る事を説明してきました。
   
今回は、実際にタイヤ表面に残された “摩耗痕”の画像を紹介して、その 摩耗痕 が出来た走行条件や理由の解説をしよう。


〇 トレッド中央外側 : 中央部からトレッド外側へと移る場所に、タイヤの向きに対して90度
  より小さな 80度 程の角度で摩耗痕が残り、進行方向への 加速と同時に旋回を行なって
  いる結果だと推測できる
 
〇 トレッド外側 : トレッド外側へ視線を移すと、摩耗痕の角度は 80度 から 60度 ほどに変化
  していて、中央外側よりも、加速時の旋回の役割を多くこなしている事がわかる
  
〇 トレッド端部 : 端部になると、摩耗痕は中央外側部などとは逆の向きになり、明らかにバン
  キングブレーキによる 減速 による結果で、ノーブレーキでの基本練習であることから、効果
  的な旋回ブレーキ力を利用出来ている結果と推測され、ブレーキを使った場合には、この
  約 50度 よりも大きな 60度前後になると推測できる


< 以上は、一部紹介です >



 
  

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タイヤから診る、ライディング (その3)

2019-10-23 16:52:27 | ライディングの基本・妖怪講座

      前回まで、タイヤ表面に残る “ 摩耗痕 ” から運転している人のライディング傾向
      や癖が判断できる事を説明してきた。
      更に、スポーツ走行が好きな人であっても、下の図の様に、コーナリング中の遠心力
      によって出来る “ 摩耗痕 ” しか無い場合が多い事。
      そして、その “ 摩耗痕 ” では決してタイヤとオートバイの能力を使いこなしたライ
      ディングになっていない事を説明してきた。
 
      今回は、何故、下の図の様な“摩耗痕”だと使いこなしていないと言えるのか?、
      使いこなしたら、どんな “ 摩耗痕 ” になるのか? の説明をしたい。

 
 
 
『 バンク走行時、加減速による “ 摩擦力 ” 』
  
では、バンク走行時の、リアタイヤと路面との接地面の位置と形を確認しよう。
  
 
   
タイヤの中心部からバンクさせた側に、つぶれた楕円形の様な接地面がある事がわかる。
  
次に、バンクさせたまま加速や減速をさせた時、その接地面にどんな力(摩擦力)がかかるのか、下の図を見て考えて欲しい。

    
〇 【上部の左の図】・・前回も説明した通り、タイヤには遠心力による摩擦力が働く
〇 【上部の中央の図】・・減速している時には、減速による摩擦力が働く
〇 【上部の右の図】・・加速している時には、加速による摩擦力が働く
   
図で説明している様に、バンク時に減速している時には、(上の図の下部・左の図の通り)遠心力による摩擦力と減速による摩擦力が一緒になった “摩擦力” が働く。 同じ様に、バンク時に加速している時には、(上の図の下部・右の図の通り)遠心力による摩擦力と加速による摩擦力が一緒になった “摩擦力” が働く事が分かる。
   
そして、“摩擦力” の向きと “摩耗痕” の向きとは 90度 になる法則は変わらないから、バンク走行時、タイヤを使いこなす走りをすれば、その時の “摩耗痕” は タイヤの向きとは平行にならない事が導き出される事になる。

  
 
 

『 お勧めする “ 摩耗痕 ” 』
  
バンク走行時、加減速による力(摩擦力)がタイヤに働くと、タイヤの向きに対して斜めの方向になる事が理解できれば、“摩耗痕”も斜めの方向に残る事が理解できるだろう。

では、いよいよ、タイヤの能力を使いこなしたバンク走行をした時、どんな “摩耗痕” になるかを下の図で説明をしたい。

    
図の中の左側の図は、フロントタイヤを車体前部側から見た図で、右側はリアタイヤを車体後部側から見た図。前後タイヤそれぞれの“摩耗痕” は、タイヤの向きとは平行にならず、ある一定の角度になるのが、お勧めしたいタイヤの能力を使いこなした“摩耗痕”だ。
  
ここで、この図を見た人の中には、きっと疑問を持つ人もいるだろう。

   「 バンクさせてコーナリングしている時、フロントブレーキは使わないので、
   そんな “ 摩耗痕 ” はムリ 」   
  「 フロントタイヤは安全な旋回に専念するべきで、ブレーキを使うのを前提に
   するのは危険では? 」と。
  
もちろん、今まで通りの走り方で楽しく安全に走行できているなら、それでも結構です。 ただ、すべてのタイヤが備えている能力を正しく理解して、それを適切に使いこなす事が出来れば、同じ様な速度で走る限り、もっと楽しく安全なライディングができる事も間違いのない事実。
  
実は、タイヤが備えている特性上から、どんなオートバイもバンク走行時にはブレーキ(減速)の力が必ず働いている事と、それを意識して利用すればオートバイはもっと自由自在に走れる事だけは覚えておいて欲しい。 バンク時に働くブレーキ“バンキングブレーキ”発生の原理の説明と、それをきっかけに生まれる“ コーナリングブレーキ ”や “旋回モーメント”について、次の項で少し説明をしようと思う。

  
 
 
『 バンキング ブレーキ は旋回の始まり 』
  
先に書いた「 “バンキング ブレーキ” はどんなオートバイにも備わっている特性 」という事について、下の図で説明をしよう。

                            
オートバイのタイヤの形状が、長年の試行錯誤の結果、現在の様な形状になっているのには様々な事情やメリットがあったからで、その中でもタイヤ中央部が一番高く盛り上がた形状は、オートバイの旋回(ターン)特性に大きな影響を与えている。
   
タイヤ中央部が一番高く盛り上がっているという事は、タイヤが回転している時、その中央部の外周の速度(周速)は、トレッド端部の周速(外周の速度)よりも必ず速い事が分かる。逆に言えば、タイヤのトレッド端部の周速(速度)は、必ず中央部より低いという事だ。 それによって、オートバイを直立走行状態から一気にバンクさせた場合、路面と接地している部分は、タイヤの周速が高い所から一気に低い所へと変わるので、必ずブレーキを掛けたのと同じ状態が生まれる。これが “ バンキング ブレーキ ” だ。
   
オートバイ特有のタイヤ形状から生まれる、この “バンキング ブレーキ” は、タイヤ幅が広くてエンジンブレーキも加わる リアタイヤ の方が出やすいが、フロントタイヤにも必ず発生していて、その“バンキングブレーキ”を意識して活かすか否かで、コーナリング時の旋回特性や安全性が大きく影響を受けるから、“摩耗痕”でのライディング検証が大切になるのだ。
   
バンクさせるだけで生まれる“バンキングブレーキ”だからこそ、それを活かしたライディングをすれば、仮に前後ブレーキを一切使わないコーナリングをしたとしても、フロントおよびリアタイヤ共に、その時の“摩耗痕”はタイヤの向きとは平行にならない。 また、この“ バンキング ブレーキ ”を活かした走りから “ コーナリング ブレーキ ” が生まれ、それが前後タイヤの“ 旋回モーメント ” の発生に繋がり、オートバイ独特のコーナリング特性が生まれているのだが、この事は“摩耗痕”の解説ページではなく、別の機会で説明をしよう。
  
では、次の章で、実際の車両のタイヤ画像で “摩耗痕” の検証と説明をしよう。
 

* * * * * * * *

  
次回は、実際の車両のタイヤ画像を、走行条件などと一緒に紹介して、検証する予定です。 なお、前回の説明文章で約束していた「リアステア モーメント」は、別な機会、「バンキング ブレーキ」の解説ページの中で、“旋回モーメント”の一つとして解説する予定です。
   
この解説記事が、タイヤとオートバイの理解を深めて、あなたのオートバイ・ライディングを更に安全で楽しくする助けになる事を期待しています。 だから、次回の記事も、乞うご期待。


解説文章と画像 :小林 裕之



http://gra-npo.org/lecture/ride/tire%20diagnosis/img_Tire%20diagnosis.html
 
 
 
 

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タイヤ から診る、ライディング (その1)

2019-09-18 23:45:12 | ライディングの基本・妖怪講座

   GRAの公式Webサイト『 オートバイの基本講座 』に掲載前の記事です。
   計 3~4回に分けて、タイヤを診てライディングの検証を推奨する記事を掲載します。

   
    

『 タイヤを診ないで、ライディングを語るなかれ 』

「タイヤ」は、オートバイの中で一番大切な部品だ。
路面と接触しているわずかな面積、前後合わせてハガキ一枚分ほどで、走って曲がり、止まるの全てを担当しているからだ。    

けれども、殆どのライダーはタイヤの働きに無関心過ぎる。
なぜなら、タイヤが一番大切な役割を担っている事を知ってるなら、ベテランや初心者ライダーを問わず、走行する度にタイヤのエア圧やタイヤ表面のチェックをする筈だからだ。    

もし、あなたが、オートバイをもっと知りたくて、もっと上手に安全に走れるようになりたいなら、毎回のエア圧チェックと、是非、タイヤ表面の “ 摩耗痕 ” のチェック方法を覚えて欲しい。
そして、タイヤ表面の “ 摩耗痕 ” を診るだけで、ライディングの特長や癖を理解し、もっとタイヤの能力を活かした安全なライディングへ工夫を重ねて欲しいのです。
 
 

    『 風紋 と “ 摩耗痕 ” 』

“ 風紋 ”(砂紋)は知っているだろうか。 砂丘などで、砂の表面が “ さざ波 ” 状の模様がついているのが “ 風紋 ” で、その名前の通り、風の力によって砂の粒が動かされ、あの様な模様が残る現象で、風の向きが一定している場合に、その風向きと 90度 の向きで残る事が知られている。  
                  
実は、タイヤ表面に残る “ 摩耗痕 ” も同じで、タイヤ表面に働く “ 摩擦力 ” によって波状の模様が “ 摩耗痕 ” となり、その向きは “ 摩擦力 ” と 90度 の向きになるのだ。

 

 

『 直立走行時の “摩擦力” 』

では、実際のタイヤで働く “ 摩擦力 ” を、一番簡単な、オートバイを直立・直進させている状態での説明をしよう。
      

  

この図は、直立・直進時に、アクセルを開けて加速した際、タイヤの表面に働く “ 摩擦力 ” の方向を示した図だ。 加速させた時には、タイヤ接地面に、タイヤの回転方向とは逆の向き(反作用として)の “ 摩擦力 ” が働く。 そして、その “ 摩擦力 ” の向きは、タイヤの回転方向と平行だ。

     ( 文字で書くと難しく思えるが、図で見れば分かるだろうか  )

では、次は、同じ直立・直進時でも、減速時(エンジンブレーキやブレーキ使用時)に働く “ 摩擦力 ” を見てみよう。
  

     

アクセルを戻したりブレーキを掛けて減速し際は、加速とは逆の向きに力を作用させるので、タイヤ表面に働く “ 摩擦力 ” は、加速とは逆の向きに働く。 ただし、その働く向きは、直立・直進に変わりないないので、タイヤの回転方向と平行で変わりない。
   
ここまでは 理解できただろうか。 では、次は、この “ 摩擦力 ” でよって、どんな “ 摩擦痕 ” が出来るのか、図を使って説明しよう。      



『 直立・直進時の “ 摩擦痕 ” 』

タイヤ表面に働く “ 摩擦力 ” によって出来る “ 摩耗痕 ” を、加速時と減速時の両方をまとめて描いたのが下の図だ。 加速時と減速時との違いが分かるだろうか。
         

    
“ 摩耗痕 ” は、風と風紋の関係と同じく、“ 摩擦力 ” の向きと 90度 の向きに、波状の模様として残る事は理解できるだろうか。 ただし、その “ 摩耗痕 ” の波の向きは、加速時と減速時とでは 逆 の向きになる事も理解できるだろう。
    
ここまでが、直立・直進時の “ 摩耗痕 ” の説明だ。 もう分かると思うが、直立・直進時の “ 摩耗痕 ” は、必ず タイヤの 中央部分 だけに残り、加速時の “ 摩耗痕 ” は、普通は、リアタイヤ だけに残り、減速時の “ 摩耗痕 ” は、減速の役割を多く担当する フロントタイヤ に残りやすい事も説明に加える。

< 検証 > ・・  実際にタイヤを診て、直立・直進時の “ 摩耗痕 ” を発見したら ・・

  〇 タイヤの中央部に、回転方向と 90度 の向きの “ 摩耗痕 ” があったら、
     直立状態での 加速や減速 に、タイヤの能力をかなり使っている証拠

  〇 公道走行での “ 摩耗痕 ” なら、それ以上に “ 摩擦力 ” が働かない様に
     注意する必要がある

  〇 また、急激な加速や減速を行なっていない場合は、タイヤの能力が下が
     っている可能性もある。タイヤのエア圧調整を行なったり、タイヤの劣化や
    タイヤ賞味期限を確認する必要がある



         *    *   *   *   *   *   *   *

 

以上、『 タイヤから診る、ライディング 』( 直立・直進時編 )は 一旦終了。 次回は、オートバイをバンクさせている時の “ 摩耗痕 ” の解説の予定。
  
オートバイのライディングの醍醐味の一つ、バンクさせての走行は、楽しさを感じさせる時もあれば、怖さを感じさせている時もある。 その原因の解明や、楽しく安全に走る為の ヒントを、『 タイヤから診る、ライディング 』( バンク走行時編 )で解説しよう。
  
きっと、日本では、今までに無かった解説になると思うし、「 コーナリングブレーキ 」の他に、「 バンキングブレーキ 」や 「 リアステア モーメント 」などの要素も、今回以上に 分かりやすく解説して、タイヤ “ 摩耗痕 ” の診断からの ライディング 改善を 提案しよう。  乞うご期待。
 

< 解説記事 : 妖怪・小林
 
 
http://gra-npo.org/lecture/ride/tire%20diagnosis/img_Tire%20diagnosis.html



  

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「 走りたくないコース、 走りたいコース 」

2017-07-31 23:13:00 | ライディングの基本・妖怪講座
ジムカーナに限らず安全運転競技大会のコース設定の最近の傾向には疑問だ。

愛に乏しく、夢少なく、個性出せない設定が目立ち過ぎる。


競技用の走行コースは、バレエやアイススケート競技、ビアノやバイオリンのコンサートなどと同様に、芸術性や創造性が欠かせないものだ。

コースは曲であり、曲に合わせて舞ったり演奏するのと同様に、コースをオートバイで演奏し、何気ないフレーズの中に独自の解釈を込めて、技術と芸術を高いレベルで融合させてこそ多くの人を魅了できるのだ。

しかし、初心者を拒絶する16分音符が羅列させただけの様なコースに愛は無く、独自の解釈を込める夢は無く、自分らしさを発揮させる場も無いようなコースを走り、ただタイムだけで評価されるはつまらない以外何者でもない。


初心者でも挑戦したくなる簡単なコースで、大型車でも能力を発揮できる全音符があり、その上で 三連音符や変調のセクションもあって、独自の解釈と能力で演奏ができて、それにタイムと感動も伴ってくるコースをいつでも走りたい。
それはレースの世界でも同じで、世界各地にあるレースサーキットのレイアウトはそれぞれに攻略し甲斐にあふれているけど、初心者でも必ず楽しめて完走できるコースばかりだ。

オートバイを意のままに演奏する人を称えるのが競技大会であるならば、そんなコース設定でなくてはならないだろう。





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