妖怪大魔王・コバ法王日記

オートバイを分解して磨き、正確に組み立て独自理論でラインを探り、ストップウォッチと頭脳で感性を磨き、日々の想い語ります

トラ再走計画 ・ リアサスペンション編 (その3)リンクプレートは?

2016-11-16 23:05:07 | トラ再走計画
一歩進んでは、一寸(ちょっと)考える トラ再走計画。

前回(その2)、リアサスペンションのリンク比を決める大切な部品:リンクプレートが、デイトナ675 と同じではなかった事が発覚 !

小心者オーナーは考えた。
「 そうかぁ、1’G時(乗車時)からのフリクション感はこれが原因? 」
「 ユニットの仕様を決めるのはどっちのプレートに合わせる?」 etc ・・

でも、考えていても始まらないので次の一歩へ進んだのでした。


『 原寸大モデルで考えよう! 』

実際に、実物大でサスペンション を作って、リンクプレートの違いでサスペンションの特性の変化を計測する事にしたのです。


主な構成部品はサイズを正確に計測し、車体側のピポット位置の配置は車両側面図と実測値から割出し、2次元で作成した部品同士はピン(針)でリンクさせたモデル。

懸案のリンクプレートは、黄色が現行のトラ仕様で、緑色がデイトナ675(ストリートトリプルも同寸)仕様。

スイングアームをサスペンションユニット伸び切りの位置から10mmずつストロークさせ、その時のサスペンションユニット長を計測・記録するだけのシンプルな実験です。



『 リンクプレートによる違いは? 』

現行トラ 仕様と デイトナ675仕様、それぞれのリンクプレートによってサスペンションユニットの動きの違いは下の表の通り。


計測はモデル誤差を考慮して 0.5 mm刻みで行なったものの、意外や意外、そんなに差は無かった事に驚きが ! 同時に、ストロークと共ににリンク比が変わり、プログレッシブ化の程度も意外に少ない事も発見 !

・・・ で、 どちらのプレートがより良い特性かと言えば ?
この結果を見て、すぐに選択・決定済み ! ( 選択は秘密 ♪ )
これで、リアサスペンション ユニットの仕様も決まり、後は発注するだけ。


でも、フリクション感の解消の為に、リンク周りに工夫を加える必要がありそうなので、また一寸考えなくては !


トラ再走計画 ・ リアサスペンション編 (その2)

2016-11-09 19:42:03 | トラ再走計画
トラ再走計画。
始めたのは夏の盛りなのに、先日、木枯らしが吹いたらしい。
寒くなると計画進むのか? 停滞するのか? 心配もあるが ・・・
じっくりと納得できる整備をしてやろう。

特に、リアサスペンションは、オートバイにとって、操縦の要。
リアが決まらなければ、フロントサスペンションはまとまらない。
だから、しっかりと進めたい。

・・・と思っていると、少し大変な事を発見した !


【 部品が違う、2mm も違う! 】

このトラ君(正式名称 ストリートトリプル)と初めてお見合いをしたのは、日本発売された年、幕張でのモーターショー会場。

車重、エンジントルク特性、ホイールベースなどの仕様が気に入り、現車をまじまじと 2時間以上確認して、整備作業や部品交換の容易さや、特に 姉妹車種:デイトナ675(昔風に言えば レーサーレプリカ仕様 / 現代風は SS )との互換性は念入りにチェックした。

購入を決め、実際に現車が入ると同時に、デイトナ675と同じリアサスペンションのアライメントにする為、デイトナ675のスイングアームピポットカラーやリンクプレートを発注して、慣らし終了と同時に一気に交換した。

だから、リア周りはデイトナ675と同じ! だと思っていた。
しかし! 10年以上経ってから、今じっくりと観察すると違う!
リンクプレートがデイトナ675とは違う!


三角形の形をしたリンクプレート、ボルトで他パーツ同士を連結(リンク)させてサスペンションユニットを動作させる役割の大切な部品が、三角形・三辺の内、画像で見て左の一辺だけが 2mm短い !!

左側のボルト間距離が、デイトナ675は 67mmで、トラのは 65mm。
たった 2mmと無視はできない。
何故なら、リアユニットでの 0.1~0.2 mmの違いは オートバイの特性を変えてしまうからだ。

デイトナ675 のパーツリストから部品発注して、到着部品の番号も確認した筈なのに、後の祭り。

逆に、新しい特性を生み出す部品があると考えよう。
いざとなったら、デイトナから外せばよいのだから。


なみに、速攻で外した 純正でついていたリンクプレートを取り出すと。
てっきり、ツーリング車用の特性になっていると思っていたのに、デイトナ675と同じ寸法だった!
違うのは材質は鉄製だという点だけだった。

・・ さあ、どうしようか ?