妖怪大魔王・コバ法王日記

オートバイを分解して磨き、正確に組み立て独自理論でラインを探り、ストップウォッチと頭脳で感性を磨き、日々の想い語ります

「キャスター」ではなく、「ステアリング(回転)軸角」と書きます

2022-05-30 05:31:24 | ライディングの基本・妖怪講座

『 日本特有の「キャスター」 』

現在、日本の二輪業界では「キャスター」という言葉がよく使われてますがが、実際のオートバイには「キャスター」らしき部品はありません。
  

また、専門誌のライターでさえ、「キャスター」という言葉で角度を表現させていますが、角度を表現するならばキャスター角とするべきで、適切な理解を求めるならば、「キャスター」という言葉の利用には慎重になるべきでしょう。

 

『 自転車や欧州メーカーでの表記 』

実は、自転車の世界では「ステアリング(回転)軸角」という表記が一般的で、その角度は路面からの角度を示していて、日本での「キャスター」が鉛直方向からの角度としているのとは異なります。
  


また、自転車に限らず、欧州主要二輪メーカーでは、角度を示すための「キャスター」という表現は無く、「ステアリング軸角度」や「ステアリングヘッド角度」として、路面からの角度で示されるのが一般的です。
   

以上の理由で、「ステアリング回転軸角(キャスター)」と書く事にします。 また、角度の測定方法も、路面からの角度を「ステアリング回転軸角」と書きます。



『 四輪業界での「キングピン」は、適切な利用へ 』

実は、四輪業界でも「キングピン角度」という言葉が最近までよく使われていて、整備の国家試験にも出てくる程でしたが、現在は改められつつあります。それは、「キングピン」という物は現在も形を変えて残っていますが、一般的な乗用車には「キングピン」は無く、より適切な表現をする為に使われなくなっているのです。



『 キングピンとは 』

キングピンとは、歴史は古くて、四輪式の馬車の時代に遡ります。馬車の前二輪は、馬の向きに合わせて向きが変わる様に、ターンテーブルステアリング方式と呼ばれる、前2輪のフレームと馬車とは 1本の太い「回転軸」で繋がっていて、これが「キングピン」のルーツです。

19世紀末、馬車から自動車の時代に移った際、前輪の向きを変える機構の部品の一部を「キンギピン」と呼んでいたのですが、21世紀の現代、一般乗用車で「キングピン」がある車両は殆ど無くなっているので、より適切な「ステアリング(回転)軸角度」等の表現に訂正されています。


ただ、現代でも「キングピン」が発明された当時のまま残っている車両が多く走っています。それは、トレーラー(被牽引車両)の連結部分にあります。 名称は、「第5輪」とか「カプラー」と「ピン」など呼ばれていますが、馬車が発明された当時からの「キングピン」の構造そのものです。




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『 トレールコントロール ライディング 』の記事作成、進行中の案内です。

2022-05-28 03:17:51 | ライディングの基本・妖怪講座


一部の方から、「馬鹿にしていながら、根拠を書いた記事が書かれていない」と指摘を受けています 記事・『トレールコントロールライディング』の作成案内です。

https://gra-npo.org/lecture/ride/trail_controll/trail_con_ride_1.html



オートバイの基本講座『トレールコントロールライディング』の 1ページ目で、専門誌で時折見かける解説「トレール量は、ステアリング回転軸の延長線と路面が交わる点と、タイヤの接地点中心までの長さ」の内容を採点するならば、100点満点中 50点以下しかならないと書いたのですが、その根拠を解説する記事の掲載が遅れていたままになっていたのですが。ようやく、2ページ目の解説用イラストの作成が終わりました。

早ければ、2~3日中に、2ページ目を追加する予定ですから、興味のある方はご期待下さい。

 


なお、『トレール量』は、オートバイの直進走行時よりもバンク旋回時の操縦性や安定性に大きく影響する要素ですから、直立走行が基本の車とは違って。バンクさせて走行させた時のトレール量の影響を解析する必要があります。その為、より多くのライダーに理解してもらう為に、分かりやすい解説用イラストを作成して、記事も4ページほど費やす必要があると考えて進めています。



きっと、このオートバイにとっての『トレール量』が果たしている役割の理解が進めば、それを活かしたライディングへの応用も進み、より荷重を有効に使った効率の良い旋回で、楽しく安全なオートバイライフを過ごす人が増えると信じています。
どうぞ、ご期待下さい。

 


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動画編集に めぐる想い

2022-05-22 01:44:01 | GRAのお仕事

『 動画編集に めぐる想い 』    Thoughts on Video Editing

動画サイトで公開するために、GRAで開催したイベントの映像を編集する時、僕はいつも懐かしく、甘く、そして少し苦い想いが心を巡り始めます。
特に、今は亡くなっている人が、活き活きと走る姿を観る度に、いつも複雑な想いに捉われ、手が止まってしまいます。

そして今回、編集作業を行なった、1996年11月に開催したイベント映像の中には、オートバイ乗車中に亡くなった人が 3名も映っていたので、とてもやるせない気持ちになりました。

 




『 オートバイで事故死 』   Accidental death on a motorcycle

僕は、「オートバイで事故死」と聞けば、何故か、「ライダーが無茶な運転をしたのか?」と考えてしまいます。そして、そう考えてしまう僕自身を恥じてしまいます。というのも、その3名は無謀な運転での事故死でない事がはっきりしているからです。

一人は、日中、街中の交差点で、四輪車の後で信号待ち停車の最中、後方から前方不注意の四輪車に激しく追突される事故で亡くなり、一人は、街中の片側2車線の国道を直進走行中、彼のオートバイの存在に気付かずに右折した反対車線の四輪車と衝突して亡くなり、一人は、彼のオートバイの存在に気付かずに Uターンしてきた四輪車と衝突して、彼も打ち所が悪く、出血多量で亡くなったと聞いています。

どれも、街中での走行で、不注意な四輪車との衝突事故という、亡くならなくてよかった人達なのです。

 




『 動画が長過ぎる、という指摘 』   Pointed out that the video is too long

開催したイベントの映像の動画編集する際には、基本的に編集は最小限に留めてオリジナル映像のまま公開しています。そのため、1本の動画の長さは 1時間半から 2時間にもなります。

そのため、イベント動画の長さに対する指摘を度々聞きます。
「長過ぎるので、短くするべきでは」とか「投稿動画は通常 2分程度で、長くても 10分程にしないと、観てもらえないよ」、「GRAの事を多くの人に認知してもらう為にも、閲覧数が獲得できる短い動画にした方が良い」等です。

 




『 誇りを感じてもらうために 』   For Sharing ”Pride”

敢えてオリジナル映像のまま編集を加えず、長いイベント動画を投稿する最大の理由は、イベントに参加した方々に”誇り”を感じてもらうためです。

イベント映像の多くは 20年以上前の映像ですから、参加された多くの方々にとって、若い頃の姿が映る数少ない思い出の映像であり、ご家族にも紹介してもらえる貴重な機会になる筈です。
ですから、映像に映っている方は誰も編集カットせず、オリジナル映像のまま公開をして、ご自身の姿だけでなく、今は会えなくなった人々と協力しあった事を想い出して、参加した事を “誇り” にも感じてもらう機会にしたいと考えているのです。

そして、往時の姿を思い出すのと同時に、現在も、GRAが活動を続けている事を確認して、一層、イベント参加した事を “誇り” に感じてもらえる様に、活動内容を高めていきたいとも考えています。




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コロッセオの観客のように

2022-05-20 01:04:01 | 人として生きたい

    
古代のローマ帝政期、剣闘士たちを戦わせる様子を市民達に見せる場として作られた円形の闘技場がコロッセオ(イタリア語)。庶民に娯楽を与えて安定した治政を行なう為、有名なローマ市内のコロッセオ以外に、支配していた地中海地方を始めとする各地に建設させた事が知られている。

 


時が過ぎ、インターネットや情報端末の発達と普及によって、現代は世界中の多くの人々が一つのコロッセオに集っている様に感じる。 ライブ配信で、世界各地の何億もの人々が闘技場で繰り広げられる様子に一喜一憂していると言えるだろう。2020年のパンデミック宣言以降の混乱しかり、2022年のロシア軍のウクライナ侵攻でも、世界中の人々が右往左往しつつ固唾を飲んで見守っている。そして、各国政府も、ローマ帝と同様に、コロッセオで繰り広げられている様子や情報を、国民の意識と行動を導く為に利用していると言える。

 


ここで、今、観客が行なうべき事を考えてみた。
日常生活からかけ離れた状況で人の生命に大きく関わる事が起きている限り、眼を背ける事は人として難しい。更に、闘技場に降りていくのはもっと難しいのは確かだ。が、同時に、闘技場に立つ人々からは観客席の人々がどう見えているかという視点が足りないのも確かだろう。

少なくとも僕個人は、闘技場の結果がどうなっても、明日からの生活が大きく変わらないと言えるし、健康や命の危険性が増す事もない。闘技場を出て、外の居酒屋で談笑しながらビールを飲む事も出来るし、二度と闘技場へ入らない様にする事も不可能ではないだろう。


だが、僕は闘技場の様子は正確に把握しておきたい。単に、傷付き命を落とす人々の事だけでなく、それを見ている観客達の振舞いや、世界の権力者達がコロッセオをどう利用しているかを正確に把握しておきたいからだ。
それが、コロッセオが人々に与える一番大きな “教訓” になると信じているからだ。



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けなす人より、ほめる人より

2022-05-18 21:57:02 | 日記

 

けなす人より
ほめる人より
寄り添える人でありたい

 

指摘する人より
無視する人より
耳を傾ける人でありたい

 


いじめる人より
同情する人より
救える人になりたい

 

利用するだけの人より
壊してしまう人より
創る人でありたい


  
他人の評価より
友達の数よりも
自分自身の評価を大切にしたい

 

そんな生き方を目指して
毎日迷い続けているが
思いは忘れず生きたい




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