二胡工房 光舜堂

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松脂の違い遠鳴りの違い!

2024-05-24 17:53:33 | 光舜松脂 ヴァイオリン用
松脂によっては遠鳴りさせる技術を助けてくれるものはあると思うのです。
そもそも遠鳴りというのは何でしょう。
こんなことを、素人がいうと、今更お前なんかが口だす話ではないと言われるでしょうが、私なりに納得できたことがあるので、それを書き留めておきます。
振動板だけが大きく振動しても、遠鳴りはしないようです。
楽器全体が振動して初めて遠くまで音は飛ぶのでしょう。
楽器全体が振動するという事で行くと、二胡は振動させやすいです。
それは、弓の動きが、振動板と直角に動きますから。
そういう点では、楽器として無理のない構造なのだと思います。
弓をひけば、それは駒を振動板に対して垂直に働くように動かします。
お陰で、この小さな胴の割には大きな音がします。
それはやはり弦が、駒が垂直に振動板を振動させているからでしょう。
これ弾けば誰でも(脱力さえすれば)一杯の音が鳴ります。
体積からするとヴァイオリンの約4分の一ですから。
ヴァイオリンは、振動板に対して横に弾きますから、振動板は十分な振動をしませんね。
本当ならです。
それを、胴の隆起と駒の形状によって表板を縦に振動させているのです。

ヴァイオリンの駒はこのように左右に切り込みが入っていて弦が振動すると振り子のように表板を縦に振動させようとします。
ですからヴァイオリンの調整というのは駒の高さや振動板との接触面など大変に気を使う仕事です。
このヴァイオリンの駒は当初から少しずつ変わってきていて、今の形になったのは、20世紀も半ばくらいのようです。
しかし、弦を横に弾いて、それを縦の動きに替える、すごい楽器ですね。
だからこそでしょう、この350年くらい、様々な作家が沢山の研究を重ねてきています。
ではこれ弾けば誰でも楽器全体を鳴らせえるのかというと、そうでもありません。
弦はあくまでも横にひかれます。
しかし、これ凄い人がいて、弦を縦に、振動板に対して垂直に振動させる人もいます。
私なんかが弾くと、G弦などはまさに横に振っているのが分かります。
以前、松脂のお試しで来てもらった、T女史などは、横にひいているのにもかかわらず、弦は横に振らずその位置で回転しているように感じます。
その時に音は、床まで鳴ります。
これは凄かったですね。
そのT女史が言うには、光舜松脂は縦に振動させやすい、キレがある。とのことです。
他の松脂だと、かなり気を付けて弾かないと弦は横に振ってしまいやすいのだそうです。
それは松脂の中に、オイルなど柔軟剤?が入っていて、音の切れが悪くどうしても横に引っ張ってしまうのだと言います。
ある意味引っ掛かりの強い松脂程弦は横に振ってしまいます。
光舜松脂はそのてん松脂の粒子だけですから、縦に振動させやすいとのことでした。
彼女に教わり、私もチェロで何回も練習して、どうやら、ネオちゃんが隣の部屋にいても「良く鳴ってますよ」と言われるようにはなったようです。
遠鳴りとは言われませんでしたが!
もし既存の松脂が主力だとしたら、もしかしたら、ヴァイオリンの駒はもう少し形状を考えても良いのかもしれません。
なにしろ、天然熟成の松脂をみんなが使っていた頃にできてきた駒ですから。
それとも、もうすでに現在の松脂でも遠鳴りするように作られているのかもしれませんね。
しかし、流石に、コントラバス用のあの柔らかいので、弦を横ぶりさせないで弾くというのは至難の業ではないかと、思うくらいに良く引っ掛かるのです。
光舜松脂もまだこれから研究の余地もありますね。
松脂工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ
https://koshundo.base.shop/



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