二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

現状の二胡の構造的問題点

2017-09-16 12:31:59 | ■工房便り 総合 
私が良く言う、お預かりして、花窓を外し胴の中に手を入れられさえすれば、

どんな二胡でもかなりな良い二胡に作り変えられるという話。

不思議なことに、現状の二胡はこの問題をほっておいて、

良い二胡が出来上がるのは、偶然に任せているという事です。

当然ながらに子の製造は、機械化されて、同じ型でどんな木の種類でも、

また気のどんな質であったとしても、作られていることです。

まあ、量産なのですからこれは致し方ないですが。

そこで量産ではない、名人といわれる人たちの作もあるわけです。

その名人たちがやることは、

皮の選別ですね。

そして皮の張り具合。

胴の木の質を見分け、その木の質に合わせた、皮を張ることはとても重要なことです。

ただし、その木の胴にぴったりと合った皮を張れたかどうかは、

完成して弾いてみないとわからないのが現状です。

以前、知り合った、二胡制作者も、二胡の製作コンクールに出す楽器は、

とにかくよさそうなものを造って弾いてみた上でその中から選別して出品するのだそうで、

いくら良いはずだと作ったとしても、100台に一台良いものができるかどうかだと話していました。

二胡の胴は、基本的に方で同じように作られます。

紫檀でも黒檀でも老紅木でもです。

本来ならばその木の硬さや、質量に合わせて、木の厚みを決めるべきなのです。

もし、もし同じ型で作っても全て同じだとしたら、

蛇皮という得体のしれない材料を使わない、ヴァイオリンなんかは、

ストラデバリウスそのままの形ですべて作れば、みな名器になるはずですが。

決して、そんなことはあり得ません。

そんなことを言ったら今日本で発売されている、中国の機械加工の

5万円くらいのバイオリンが皆とんでもない名器になるということなのです。

でもそんなことはありませんよね。

だからこそのハンドメイドが、ヴァイオリンの世界では普通なのです。

二胡には、そのハンドメイドのものというのが無いのです。

確かになかには、木の部分も皮張りも一人でやっている人もいます。

それでも、木工部分というのは、型で作っています。

いちいち手で削れるほど柔らかいわけではないからでもあります。

基本的には量産と変わりありません。

ですからにこの現状での良い楽器の作り方というのは、

良い木で、要するに同じ木でも、硬くて重い、ところを集めて、胴を造り、

それに厚めの皮を張る、

あとは、弾いてみてから、出来の良いものとまあまあのものなど分けて、

金額を決めていくという事でしょう。

しかし出来上がった最初の内は、かなり良い音だったのに、

皮が緩んできてお音が大きくなってきたら、音が割れてしまって、

などというのはざらにあるわけです。

特に、皮の薄い北京系には、多いですね。

北京系は、大きな音を目指して最初から胴の木は薄いです、

そして皮も薄いです。

薄いほうが、大きな音を出します。

でもそうなると音色は、壊れてしまい、

とても音色が身上の二胡とは思えないものになり、

そのようなものが多く出回っているおかげで、8角形はゴミだなどといわれます。

胴の鳴りと音色は、

皮の振動と、胴の、一番後ろ、花窓のあたりの重さが緊密に連携しています。

この花窓のあたりの、木の重さが、皮の振動に倒い烏して、良い振動をすると、

とてもい音色に響くのです。

私の場合は、ですから引きながら最後に胡の胴の後ろの部分を削っていきます。

最近ではどうやらかなりレベルが上がり、

偶然出来上がるという事ではなく、きちっと計画的に、おいに子を造れるようになったと思います。

また修理でお預かりの二胡も、お客s魔のご要望がありさえすれば、

この部分に手を入れ重量を増やして、皮の振動に対応できるようになりました。

修理の方はそのことも一応は考えてみたらいかがでしょう。

いえいえその音色のためだけにお預かりしても良いのですよ、
















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