ことりのあしあと

ほんのわずかなじかん、立ち止まって耳をすませて自分を見つめたい。そんなあしあとをペタペタとのこしています。

森達也著『世界を信じるためのメソッド~ぼくらの時代のメディア・リテラシー』理論社・よりみちパン...

2010年05月29日 22時42分04秒 | 日記
なんだか、今日の私は文章が怒りっぽいと思って、よくよく考えたら、行き帰りの電車の中で、この本を読んでいたせいでした。

中学生にわかるように、易しくたたみかけるように書かれたこの本で、
メディアの歴史と正体を、戦争や政治の道具という部分を含んで、腑に落ちて、しみじみと理解してしまったがために、腹が立って仕方がありません。

影響を受けやすいのは、素直な証拠で、悪いことでは無いですが、他(メディア含め)の影響も受けやすいという意味では両刃の剣。
気をつけよう。

に、しても、いい本です。
子どもにもですが、大人に読んで欲しい本です、ぜひ。

「3D観賞、幼児は注意」って、指摘、遅すぎです

2010年05月29日 21時58分17秒 | 子ども
3D観賞、幼児は注意=成長に悪影響の恐れも―大人も「離れて正面から」・業界指針(時事通信) - goo ニュース
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/nation/jiji-100529X723.html

悪影響の恐れじゃなくて、悪影響があるなんて、
ちょっと想像してみればわかること。
それをじゃんじゃん宣伝していること、
おかしいって、フツーに思いませんか、メディアのみなさん。

だって、テレビは3メートル離れて見ないと目が悪くなるって、
子どもの頃言われなかった?
それよりすっごい画面のものなんだから。

ついでなので、3Dどころか、
子どもに携帯の画面なんか見せ続けてたら、
ほんと、頭も目も悪くなります。
携帯でゲームなんてさせない方がいいですよ。


想像力の欠如というか、
いまだ商業主義台頭が、本当に怖いし腹立たしい。
検証が遅いメディアにちゃんと仕事しろよ~と言いたい。


あ、そっか、なるほど、メディアリテラシーを学ぶと、
こうして批判的要素の強い人間が作り上げられていくんだな。

子ども子育て応援会議

2010年05月29日 20時59分58秒 | 子ども
写真はダメとのことだったので、全体会の準備中のところだけ。

今日は自宅謹慎がふさわしい日だったのだけれど、あれこれ迷って出かけることにした。
子ども・子育て応援団による第1回子ども・子育て応援会議

第4分科会:すべての子どもたちを排除しない仕組みづくり
に参加した後、全体会に参加して、足早に帰ってきた。

認定NPO法人難病の子ども支援全国ネットワーク
NPO法人パルレ(発達障害児と家族を支援する会)
NPO法人越谷らるご・NPO法人フリースクール全国ネットワーク
社会福祉法人福田会児童養護施設福田会東京本院

から、それぞれ、難病の子ども、発達障害の子ども、不登校の子ども、社会的養護下にある子どもの現状についての様子や課題について報告がされた。
いずれにも共通していたのは、社会の無理解、偏見、誤解、曲解等による差別と、
制度の不充実。

パルレの方が、2004年に発達障害者支援法ができて、はじめて発達障害者がいるということが認められた、と話された。
らるごの方が、現行のたった一つしかない学校教育法のもとの子ども以外は、教育というシステムにのれない社会であることを指摘された。
いずれも、法治国家日本においては、その意味で該当する法があってはじめて存在を認められるということをお話された。

(「法治国家の最高法規」の投稿は、それらに触発されて)

最終のこの分科会のまとめでは、偏見、差別なく、すべて産まれた子どもたちが幸せに育ち幸せに死んでいけるように、あちこちにばらまかれている子ども関係の法律や制度、そして現在法定化されていないことも含め、「子ども法」をきちんと作ろうというところに落とし込まれた。
掘田力さんが、座長であることと、強く関わりある落とし込まれ方と言えるだろう。

それはそれとして、いつも思い、今日も思わず発言してしまった。

これら事例報告へのまとめの言葉として、さまざまな分野の人が
共に知り合い、課題を分かち合い、共通項を見出して、協働したり、協力することが
大事ですね、今日はそういう場になり得たでしょう、と松原康雄先生からコメントがあった。

よく聴くコメントだ。

最近では、「なくそう!子どもの貧困」の設立シンポでも最後に確認されたまとめで、
互いを知ること、互いの課題の中に共通点があることを知ることが大事とまとめられた。

だけど、知り合ってそれからどうする?理解し合ってそこからどうする?
が、見えない。

それぞれの難病、とか、発達障害、とか、不登校、とか、社会的養護、とか、
それらone issue では、がっつり、ネットワークを組んだり、深く入り込んで活動は展開されている。
でも、そのそれぞれもつ特性として、発達障害とか、不登校とか、病気とか、を持つ子も持たない子も
共にいられる場はどうやったら作れるだろうか、とか、そんな話にはならない。

よくわからない、協働、共同、共有、理解、だけして、結局それぞれの現場に戻って
がんばっていればいいのか?そこから一歩進むには・・・?

というか、もう言い尽くされたよ、その横断的なつながりの大切さは。
だからこそ、その横断的なつながりの具体的なあり方を知りたいんだな、私は。

結局できることは何か、見つけきれなかったから、だけど、先日飲みながら友だちの
告白を受けて描いた絵はかなり、その自らの問いへの答えを自ら持つ絵であることは、
日を経るにつれて実感が強くなっていく。


全体会のまとめは、HPで近日中に公開されるそうである。そのため、写真は禁止とのことなので、準備中の写真だけ、載せてみた。子ども手当関連の緊急アンケートをWEB上でとっていて、3週間で549人の回答があったようです。その結果だけでも見る価値あるかも。
http://nippon-kosodate.jp/

全体会の開会のあいさつで、勝間和代さんが3人の人に今日のことを伝えてください、と言った。
「カツマー」ではない、というより、アンチ「カツマー」(「カヤマ―」でもないけど)の私だけれど、
これをやって、とはっきり示されたことは、やろうと思う。

そういうわけで、この記事を、3人以上の人が読んでくれたら、ノルマは達成。
それでいいのか。
「日本子ども・子育て応援団」を名のるなら、当事者の育児中の親とか子どもに関わっている人とかじゃない人が、特に子育てなんて終わっちゃったよ、みたいな、子育てってまだ先のこと、みたいな人たちを集めて、どうやって応援しようか、と相談できるような会議であるべきなんじゃないかな。
そんな「応援団」じゃなきゃ、いけないんじゃない?

当事者の声を聞く、という意味での第1回が今回ならば、それは良しとして、
次回はそれを望みます。それが社会を変えていくことだと思うから。

法治国家の最高法規

2010年05月29日 20時55分21秒 | 社会

先週のAERAで高村薫さんが指摘された
憲法第39条において遡及処罰の禁止がうたわれているにも関わらず、
先日改正された「刑事訴訟法」で時効の一部撤廃が、
未解決の事件にも遡って適用されることになったことに、異を唱えている。

その文章を読んで、危機感が募っている。
この刑事訴訟法改正にあたって、法律に通じている弁護士会等々が、
もの申している姿も文章もかけらも見ることはなかった。

明らかな憲法違反を指摘せんとする動きを、メディアが伝えることを怠ったのか、
法律家たちは、それほどに法律というものに愚鈍になってしまったのか。

いま憲法25条の
国民の生存権「すべて国民は、健康出文化的な制定限度の生活を営む権利を有する」
国の社会保障的義務「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障および公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」
という条項を手に、国の責務を問うて闘っている方々や、
憲法9条の危機で闘っている方々がおられるが、
もう一度、全文を暗記し、理解するところに徹底的に戻って、生活や政策を見直さなくてはならないのではないかしら、そんな衝撃を受けた高村記事だった。

憲法98条には「この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅、および国務に関するその他の行為の全部または一部は、その効力を有しない」とある。
身の回りにある出来事において、これに当てはまる事柄が
あまりにたくさんありすぎて日本を法治国家と呼んでいいのか、
やや疑問だ。

高校無償化の誤解

2010年05月29日 20時39分27秒 | 子ども
「あしなが」寄付中止急増、高校無償化で誤解も(読売新聞) - goo ニュース
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20100529-567-OYT1T00496.html

寄付金減1%の段階で、このような報道がなされたのは、良かったな、と思う。

高校無償化の誤解は、
高校生はなんでも無償になるような印象で情報を広げたメディアの責任は重たい。
報道の仕方が誤解を生むようなものだった、という誤りに
気付いたらすぐに軌道修正して、ちゃんとこういう情報を伝えて欲しいと思う。

高校無償化は、公立高校の授業料が無償化されただけで、
私立高校は授業料も完全無償化にはなっていないし、
その他授業料意外にかかる費用はちっとも減っていなくて、
フリースクールやサポート校など完全対象外になっていて、
その上、むしろ16歳~の特定扶養控除を高校無償化と刺し違えになくされたことで、
家庭の負担額が増えている、など、という事実、もっとちゃんと伝えて欲しいな、と思う。

政権批判と、
政策評価は、
まったくベツモノだと思う。

批判は、それぞれの価値観の尺度でもってしてくだされば良い。

評価は、一定の尺度を示しながら、実態が政策施行前と後とでどういう変化があり、
それが実際の当事者にとってどうであるのか、あらゆる角度から検証し公表するもの。

最近のメディアは芸能ゴシップネタ並みに政党や政治家のネタを扱って、
政策施行の意義や、法案成立の重みを、
あえて軽くしているような気がしてならない。