goo blog サービス終了のお知らせ 

ことりのあしあと

ほんのわずかなじかん、立ち止まって耳をすませて自分を見つめたい。そんなあしあとをペタペタとのこしています。

ママ、もっと笑ってよ~。

2011年12月16日 21時10分13秒 | 日記

今日はハムおじさんの日でした。

ハムおじさんのハムをたくさん買って、たくさん食べる。
子どもたちも、私も、ほくほくの夜。
急激に寒さが増すけれど、
ポカポカとあたたかな夜。

パクパクお夕飯を食べて、
ポカポカお風呂に入って、
つるつるてかてかの夜。

宿題をするむむちゃんの横で、
ぷうちゃんも何やらノートをひろげて、
むむちゃんに字を教わっている。

ママも日記書いたら。
と、うながされて、じゃぁ、とPCを立ち上げた。


**********
昨日の夜のこと。

ぷうちゃんが、伏し目がちに近づいてきて、
もにょもにょとつぶやく。
「ねぇ、ママはどうしてほいくえんのみんなみたいに、わらわないの?」

ママ、笑わないかな?
「ママ、きょうはいっかいしかわらってくれない。もっとわらってほしい。」

とほほ・・・。苦笑い・・・。

むむちゃんが、すかさず
「ぷうちゃん!そういうこと言わないの。
ママ、かわいそうだよ!
ママだってつかれてごはんとかつくってるんだから。
そういうの、心の中にしまって、言わないで、
笑ってもらえるように
じぶんが努力すればいいじゃん!!!」

ぷうちゃんは、きょとん。

私はとほほ・・・。重ねて苦笑い・・・。

ぷうちゃん、ママはいっつもわらわないかな。
それとも今日、わらいがすくないかな。

「きのうはもっといっぱいわらったよ」

そっか、わかった。
じゃ、今日、もうちょっと笑おうね。

「うんっ。あ、ママ、いま、わらった」

*********
むむちゃんの続きの話。

むむちゃん、心の中にしまわなくてもいいよ。
笑ってほしいよ、って、言ってもいいんだよ。

むむちゃん、そうやって心にしまっていること、いっぱいあるの?
自分が努力すればいいって思うこと、いっぱいある?
心が重くなっちゃわない?つかれちゃわない?

「むむは、そうだな~、つかれないよ。
ぷうちゃんにやつあたりするから。
心の重いの、ぷうちゃんになげるの。
ぷうちゃん、かわいそうかな、
でも、ぷうちゃんあんまり感じてないから
だいじょうぶじゃない。
むむ、ひとりじゃないから。
ぷうちゃんがいて、よかった。
ぷうちゃん、ありがとう~。
ぷうちゃん、大好き~。」

だって、ぷうちゃんは、どう?
と、ぷうちゃんをふりかえってたずねると、
フンフンと、ごきげんで歌っている。
全部、聴いていたのにね。


*************
「ママ、きょうはいっぱいわらってるね。
ありがと、ママ。」
ハムおじさんのハムをあむあむ食べながら、ぷうちゃんが言った。

ありがと、ハムおじさん。
美味しいものは、笑顔を誘います。

むむちゃんが歓声をあげる。
「ママぁ、ぷうちゃん、自分の名前書けたよ!
ぷうちゃん、えらい、うまい、ハナマルハナマルハナマル~」

ありがと、むむちゃん。
ありがと、ぷうちゃん。

暖かな夜です。

読書日記12/16 夏川草介『神様のカルテ 2』

2011年12月16日 15時33分06秒 | 日記
頑固に眠りに落ちない夜でした。
寝ることをあきらめて開いた本が、神様のカルテの2作目。

今晩のお友が、これで良かった。

1時を回った頃に読み終える。
本を閉じ、電気を消して、
むむちゃんとぷうちゃんの息づかいに耳を傾ける。

生きてきたこと、
いま生きていること、
明日も生きて目覚めるであろうこと。
それですべてOKじゃないか。

日々は平坦ではなく、つまずきながらの毎日。

それでも、いま、子どもたち二人が安らかに眠りにつける夜を過ごせている。
それで、十分ではないか。

この本は読み終えた後に、
いのちがいのちであることを、
ただ、生きて、あることを、正面きって肯定してくれる。

医者の前に人間で、人間であるから医者としての使命として
人の命にたずさわるところで、ギリギリ悩む。

医者でなくとも、人間はみな、
日々に翻弄されながら、生きつづける。

そう、「とかくに人の世は生きにくい」
生きにくさを抱えながら、あがいてなお、
いのちはたしかにそこにある。
きっぱりと、言い切る真っ向勝負のこの本が大好きだ。


私の右腕を抱えこむむむちゃんの心臓が、
とっとっとっと、と規則正しくうっている。

左側のぷうちゃんの心臓は、
コトコトコトコトコトとリズムよく刻み、
寝返りをうち、一瞬トトトトトと早くなった。

赤ちゃんの頃の、ネズミのかけっこのような心音を思い出す。

生まれ出でてから、ここまでよく育ってきているではないか。
その間、子どもたちとの時間を投げやることがなかったから、
私もここまできた。
母として、それで十分だ。
励まされて、勇気を得て、
気づいたら眠りに落ちた。

心地よい、深い眠りを贈られた夜。
それで、十分だ。

読書日記12/15 湊かなえ『少女』

2011年12月16日 15時22分11秒 | 日記
悪くないお話だと思います。
よく編まれていて、絡まり合うものを
すべて一本につないでいくことを貪欲に追求しながら、ムリがない。

途中にあちこち布石をしていきながら、
軟着陸させていったのに。

どうして、この人は最後の最後に
救いの無い一頁を入れずにおれないのだろう。

そのラストが無ければ、安堵のため息でページを閉じられたのに。


読み終えた感が色を失い、トロリとまとわりつくものが残る。
それが狙いなら大成功です。

ぷうちゃんは考える。おとなとは、どういうものか。

2011年12月15日 22時16分59秒 | 日記
雨あがりの昨日は、とっても寒い朝でした。
指先が凍える。

ぷうちゃん、むむちゃんの持ち帰ったカールおじさんの手袋。
ぷうちゃんが黄色の手袋をはめたのを横目でみながら、
赤色のカールおじさんを拝借。

保育園までの道のり、急ぎ足でしかめつらしく歩くぷうちゃんに声をかける。
「ぷ~うちゃんっ。」
手の甲をパッと見せる。

カールおじさんを見つけてぷうちゃんは
「にゃはっ」
(にゃはっという笑い声って本当にあるんだ)
こういうの、破顔一笑っていうんだ。
冷たい空気の中にぽっとともる暖かい光。

手をさしのべると、満面の笑みで走ってきて
とびつき、ぎゅっと握る。

不意に立ち止まり、ふたたびきまじめな顔で、心配そうに私を見上げる。
「ママ、このてぶくろ、おしごとのばしょにしていったら、おしごとのひとにおこられるかもよ?」

・・・?
カールおじさんの手袋、
おしごとの人に怒られる・・・?

ぷうちゃんの頭の中にはお仕事の場のイメージが、ある。
そして、カールおじさんは、お仕事の場にそぐわない、とイメージしている。
そして、そぐわないものを持ち込むことは、いけないこと、とイメージしている。
そんな「お仕事像」のかけらがぷうちゃんの中にあることに、びっくりだ。


先日は、むむちゃんが字を書くのを
ぷうちゃんは脇からのぞきこみ、しょげたようにつぶやく。
「ぷうちゃんはさ、字がじょうずにかけないんだよ・・・。」
大丈夫だよ、小学生になったら上手に書けるようになるよ。
「むりだよ、おとなになったらじょうずになると思うけど・・・。」
無理とか、大人になったら、とか。

いったいどこで、そんな風にイメージを作り、蓄えていっているのだろう。

4歳の頭の中は摩訶不思議。
4歳の頭の中に、おとなのぷうちゃんが住み始めている。

つくった人の姿が見える、冬もおいしい日々。

2011年12月15日 16時39分12秒 | 日記

高校生の農場の今年最後の収穫は
ブロッコリー。
繁る大木のような、ブロッコリー。
この木なんの木の、ミニチュアのようなブロッコリー。

そして、いただきもののはるこレモン。
自宅にレモンの木があるなんて、なんて素敵なお話。
自宅の木でとれたレモンと、無農薬のミカン。

契約農家から届いたばかりという
虫食いりんごもいただきました。

ぷうちゃんの遠足では、やまちゃんちのキンカン。

今年は春からずっと、おいしいものに恵まれ続けています。
体の中にまっすぐとりこめる贈り物にみちみちた一年。

今年が終わってゆくまで、まだもう少し。
次は何が届くかな。