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ことりのあしあと

ほんのわずかなじかん、立ち止まって耳をすませて自分を見つめたい。そんなあしあとをペタペタとのこしています。

読書日記12/16-19 森岡孝二『就職とは何か』岩波新書、浦坂純子『なぜ「大学は出ておきなさい」と言...

2011年12月20日 15時58分52秒 | 日記
森岡孝二の『就職とは何か』を読む。
ため息。
どんな風に働く構造にコミットメントしていったら、
良い働き、は、できるのだろうか・・・。
気が重くなるけれど、これはまごうことなき現実であって、
知って置くべき事実。
そして、ここで書かれた厳しさに身をさらさずに
するりと、働くことの楽しみと、働く場に自らがフィットする場に
いざなわれることも実際には多くあることも、奇跡のようだけれど真実。

読んでいて苦しい、と思うのは、
働く意思がありながら、働く場を得られないこと。
就活うつ、就活自殺、なるものが増えている、ということ。
あわせて、ホワイトカラー大卒の20代~30代の過労自殺も、増えているということ。
年間労働時間が、30年前に2100時間だったのが、今平均では1800時間になっているけれど、
男性正社員を見ると2700時間にもなっていること。

森岡さんの提案は、ワークシェアリング。
労働時間も、賃金も、過剰に長かったり、過剰に低かったりするのを
避けよう、という提案。

ワークシェアの提案は、この10年くらい行われているけれど、
この10年、実現されていない。
それでも、粘り強く、そう提案していけば、社会の構造は変わっていくのだろうか?
どんな時間の流れで?
ひとりひとりでは変えられないことを、百も承知で、
変えましょうという言い続ける粘り強さと、あきらめない、気持ち。

その間、「いま」にあらがえない中で、生き続けることを、
励ましていけるだろうか。
自らも含め。
すこし、弱気。

*************
そんな本を読んだ後に、続けて。
浦坂さんの『なぜ「大学は出ておきなさい」と言われるのか』を
ちくまプリマー新書で見つけて、読む。

懐かしいといっても、一方的に論文を読んで知っているだけ。
NPOでの就労について論文を書いていた時に
何度か遭遇したので、けっこう一生懸命読んだ時期がありました。

高校生に向けて書かれた本書。
生きることは働くこと、そこに到るプロセスとして
大学の価値の有無について、辛口に、自省的に述べていく。

いろんなトピックがあったのだけれど、印象に残るのは、これ。
数学を、はやまって捨てちゃイケない。
捨てなかった人は捨てた人より、平均年収が100万くらい多い。

のだ、そうです。

経済学的に調査をして、統計を出したところ
びっくりするほどきっぱりと、こんな結果が出たそうです。

ちょっとシンプルすぎて、誤解も招くけれど、
論理的な思考とか、条件や環境を見渡した中で、
今、目の前に生じているものが何なのかを読み解こうとするとき、
使っているのは文学脳ではなく、数学脳だなぁ、と
思うことは、しばしばある。

好きで熟達する日本史世界史などの社会科や、理科に比べると、
好きでなくとも、くり返し勉強していて報われるのは数学だという
気がする。
数学は覚えることが極力すくないので、暗記容量が小さな私には
割と都合のよい科目でした。

でも、統計は統計です。
数学を捨てなければ、年収が100万あがるわけではないのです。
平均とは、そういうもので、
苦しみながら、挑む価値を覚えるかどうか、
個々人の今に帰するものなのだろう、と、思う。

************
森岡さんの本を読むと、浦坂さんの本が、
小手先のことのようで、うつろに読めてしまう。

うつろだけれど、いま、を生きることは、
シビアな現実と、
日々に織り込まれたファンタジーとを
行ったり来たりしながら、
時に運ばれるわが身を、「生きている」と実感することなんだ、と、思う。

読書日記12/19 池田暁子『必要なものがスグに!とり出せる整理術!』

2011年12月20日 15時56分54秒 | 日記
お片付けを決行した後に読んだ本書。

先に読んでいたら、何か違っていたかな、
と、あれこれ思い返し、
ついでに、わが家の押し入れや、引き出しや、棚を、
思い浮かべ、読み進める。

たぶん、あまり、違っていない。
たぶん、今度、お片付けモードになったときには、参考にしようと思う。
参考にするために、ちゃんと頭のすみっこに、書き留めた。

・同じ種類のものは一カ所にまとめる。
・とりだしやすいように、つかいやすいように、しまう。

少し前に、先生に借りて読んだ近藤麻理恵さんの『人生がときめく片付けの魔法』から、
頭のすみっこに書き留めたのは、
・買ったときのときめきで、すでに役割を終えている物がある

こうして、片付けに必要な知恵を
積み重ねていったら、片付け上手になるのだろうか。

いや、たぶん、実践してみて「気持ちがいい」が、
積み重なっていったら、片付け上手になるんだな、きっと。

片付いた部屋には、帰りたくなる。
きっと、それが何より、大事。

映画「神様のカルテ」@目黒シネマ

2011年12月20日 13時48分04秒 | 日記
見逃してしまった映画版「神様のカルテ」を
目黒シネマで観ました。

はじめての目黒シネマ、
先日観た映画「東京オアシス」に出てくるような
映画館で、小さくて、古くはあるのだけれど、
良い映画館でした。

http://www.okura-movie.co.jp
「神様のカルテ」は、
映画の出来としては、たぶん、イマイチ。
シナリオが、脚本が、原作をうまくなぞらえきれないまま、
映画のオリジナリティをつくりだせないまま、
撮影に突入してしまった感じ、、、。

加賀まりこがひとり、際立ってうまかったのでした。
櫻井翔くんは、最期までお医者さんに見えなかったのでした。

それでも、だ、
それでも、肝心な場面が訪れると
涙せずにいられないのは、ちょっと悔しい。
ちょっと悔しいけれど、仕方ない。
原作が、しっかりしてるんだ、と、
あらためて思う。

小説が書かれ、映画ができて、コミックにもなった。
あとは、コミックを読まなくちゃ。

読書日記12/17 笠井奈津子『甘い物は脳に悪い』幻冬舎新書2011.9

2011年12月19日 05時18分48秒 | 日記
甘い物は、脳に悪いのですって。

どんなに言葉を尽くして説明されても、
ひとかけらのチョコレートが持つ
ほっと一休みの効力には代えがたいです。

と、構えて読んだら、野菜をいっぱい、果物をいっぱい食べましょう、
という本でした。

よく言われるたんぱく質についても、
お肉や卵、軽視しちゃいけないんだなぁ、
という気になりました。

寝る3時間前には食べない、とか、
加工肉より原形の残る肉を、とか、
割とオーソドックスな内容でした。

それでも、
よりよく食べることは、ストレスにも、物忘れにも、効く。
前向きな思考力にも、集中力にも、決断力にも、効く。

おいしい食材に恵まれた今年なので、
素直にふむふむと読みました。

レシチンとかカリウムとかビタミン◎とか、
どんな食材にたっぷりか、
もすこしねばりづよく書いてくれたら、もすこし刷りこまれたかな。


冷蔵庫に、こんもりとしたブロッコリーがごろりごろりと3株。

力説されていたのは、栄養分が溶けだした液まで飲めちゃう
スープやお味噌汁のすすめ。
存分にたっぷりつかってブロッコリーのポタージュスープもどきにしてみた。

なんだか、体の真ん中の元気のもとに、養分をそそぎこんだような気になる。

チョコだちはできないけれど、
「脳に良い」とくりかえし書かれた食べもの、食べ方は、
実践できそう、という気持ちになりました。

あ、でも、おいしくなくちゃ。
食べること、食べる時間を、楽しいとか、幸せとか、思えることがいちばん大事かも。

部屋を片づけて、風と光を招く。 年末です。

2011年12月18日 13時23分05秒 | 日記
昨日は朝から保育園で合唱の練習。
大きな声を出すのは、気持ちがいい。

気持ちよい気分の延長で、部屋を猛然と片付けはじめた。

気分よく過ごせる空間を確保することを大命題に、捨てる。
どんどん捨てる。

おかげで、窓辺がちょっぴり明るくなって、
空の青さの恩恵をうけられる部屋になった。


先週は、泣く泣くとりくんだしごとたち。

泣きながらもとりくんだ甲斐はあって、
さらに追加された仕事はあれど、
今週は泣かずに向かえる。
ほんの少しだけ、キモチにゆとりをもってとりくむことができる。

過ぎてしまえば、
過ぎ去らせることのできる出来事。

のぞむ前の重たさや苦しさを、
終えてゆきながら、すっかり忘れてしまえることを
「たくましさ」とよぶのだろうか。

昨日は片付けにエネルギーをついやして、
出かける予定の先を二か所、パスした。
動かせる体はひとつ。

痛みはどんどん忘れていけばよいと思う。
そして、限界、というものを、もうすこし大事にしよう。

明るい光の中でなら、
風を通すことのできる空間の広がった中でなら、
きっと明日は、、、、
と、未来に想いを馳せることができる。

もうひとがんばり、
あと少し、身軽になって、
今年を終えよう。

もうちょっぴり、身を軽くして、
新しい年を迎えたい。