ケアマネジメントについて考えてみる。
アヒルが初めてケアマネジメントの用語を聞いたのは1994年だったと思う。
学者肌の施設長が「これからは根拠ある介護計画時代だーッ」と静かにわめき。
アヒルが研修担当に指名されMDSRAPsの勉強を始める。
当時の介護現場には計画と言う概念がなく、日々の作業ルーチンをこなすだけ。
個別性はほとんどない。
職員が個別性を考えるときはトラブルが起きた時だけ。
職員に逆らう入所者をどうするか?と言う程度、QOLもヘッタクレもない。
あるとしたら職員のQOLだな。
入職当時は元気な(今なら自立判定)入所者が多く作業を介護手伝うことが当たり前。
職員が休むと本格的に仕事をやってもらってた。
だから入所者の福利なんてぜんぜん考えていない。
良心を持ったヒトはたくさんいたと思うが、多数に逆らってまで正義を行うヒトはゴク少数だった。
それに介護職員の高齢化が進んでいて、離婚して仕方がなくとか? 部品工場が倒産したから? と寮母になったヒトがほとんど。
面接するときに事務長から聞かれるのが、「子供のおむつ替えたことある?」こどもがいるヒトで交換したことのないヒトがいるか?
即採用。とにかく手早いこと、休まないことが最高寮母。
多くの人が記録を書くことを苦手にしている。
そこにケアマネジメントを押し込むのは実に大変だった。
結果は失敗だった。
何言っているのか?どうしたいのか?
ぜんぜん伝わらなかった。
企画も講師も悪かったせいだろう。
でもそう言う取り組みがなされていたことが今の土台の一部になっているだろう。
後から入ってきた職員には過去の職員がどんなことを考え、やろうとしたのかは理解されなが、そこに歴史があったことは間違いない。
アヒルもそうだったが、若いときは自分に根拠にない自信があるから、歴史を振り返ることはなかなかできない。
思慮深いヒトでも自分の経験は振り返る程度。
「愚者は体験に学び、賢者は歴史に学ぶ」と言うがホントそうだね!!
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