一昨日から体調が悪い。

熱があるわけではないけど気持ちが悪い、力が出ない、吐き気がする。
もしかしたら土曜日の出来事に出くわしたからかもしれない。
土曜日、デイに来ている中学生のミサコちゃんは、お弁当を持って来なかった。
ミサコの母親は機嫌が悪いと持たせてくれない。
どうやらその日も朝からミサコを叱ることがあったようだ。
おやつの時間に出した分は食べたが、お腹が空いているはず。
大したことでもないのに、ミサコの母親は過剰にミサコを怒り、暴力を振るう。「生まなきゃよかった」と、1番言ってはいけない言葉も浴びさせているようだ。
今まで2度、児相に保護されている。
土曜日、ミサコの送り担当は私だった。
「お母さん、機嫌が直ってるといいね」
と車の中で言うと、「さあ」とミサコはそっけない反応だった。
そして家に着くと、ミサコの母親が腕を組んで目つきを悪くして出て来た。
「アンタ、何か言うことはないの?」
と、謝れといわんばかりの態度で言って来た。
黙ってじっと母親を見るミサコ。
そしてひとこと。
「ない」
するとミサコの母親は、突然ガッ…!と両手でミサコの首を絞めた。
え、ウソでしょう!と、私は一瞬自分の目を疑った。あまりにもショックなシーンだった。
我にかえって私は、
「お母さんそれはダメ!やめてください!」
とお母さんの手を引っ張った。
お母さんの手が外れると、ミサコは火がついたように大声で泣いた。
「ワアー!お母さんが首絞めたー!」
そう泣きながら頭をガンガン自分で壁に何度も打ち付けた。
「ミサコちゃん、落ち着いて、落ち着いてね」
と、ミサコの頭を抑えると、
「放っといてください」と母親。
ミサコは「わあ!」と泣きながら外に飛び出して行った。
私は母親に、
「このままじゃミサコちゃん危ないですよ!私、追いかけて車にまた乗せます!」
と言うと母親は、
「放っておいてください、車にはねられたらはねられたで本人の自己責任だから」
と、話にならないバカなことを言うので聞いていられなくて私は車に乗り、ミサコを追いかけた。
泣きながら走り続けていたミサコ、道を行く人々がミサコを振り返って見ていた。
私はミサコを乗せて、とりあえずコンビニの駐車場に停めた。そして社長に電話をして事情を説明。
社長は児相に電話をして、これから向かうので、そのまま待機していて欲しいとのことだった。
車の中で泣きじゃくるミサコ。
ミサコは中学生だが、時々失禁をしてしまう。こういう興奮状態の時は必ずといっていいほどする。
それで私はミサコを連れてコンビニに入り、トイレに行かせ、出て来たミサコに飲むゼリーなどを買ってあげた。
そして落ち着いてきたので社長が来るのを待ちながら、ミサコといろいろな話をした。
ミサコはもうお母さんと暮らしたくないと言う。養護施設に入りたいという気持ちが強い。
その後、社長と児相の人が来た。
あれから三日経つが、今、ミサコちゃんは一時保護されている。この先のことは未定だ。
ウチの放デイも、しばらく休む。もしかしたらこのまま施設に入るから、ウチの放デイにはもう来ないかもしれない。
どちらにしろ来週退職する私は、もうミサコに会えない。
やはり母親からの育児放棄で施設に入ってしまっているレナもだが、ミサコにこの先優しい人にたくさん出会って傷ついた心が少しでも治って欲しいと願う。
今日は職員会議に出て来た。
社長の話だと、ミサコの母親が「ミサコが施設に入ったら障がい児の給付金はどうなるのか」と、お金の心配をしているらしい。
話にならない毒親だ。
体調がまだあまり良くないけど、少しだけウォーキングをして帰って来た。
