みんなのマンション

輪番制で、マンション管理組合の理事になった一素人(現在理事長)が、あれこれ考えた事、見た事、調べた事。その他諸々。

マンション管理会社クチコミサイト

2006年08月31日 | 管理会社・管理員
買ってよかったマンションの管理会社は?」(サイト「なんでもベスト店」内)

真偽のほどはわかりませんが、管理会社のクチコミ情報が見られます。
総じて満足度が低い気がするのは、管理会社というもの自体が、大いなる不満の対象となる事はあっても、感動的に大満足というドラマ性(?)はまずなく、何事も無くて当たり前という性格があるからかなぁという感じがします。
そういう意味では、なかなか厳しいお仕事だと思います。
コメントを見ているだけでも、いろいろなケースがあって、これはこれで、ある意味参考になる所があります。

「マンションへの政党ビラまき、無罪判決」

2006年08月30日 | マンション・住宅・家
マンション住人としては、いささか興味あるニュースでした。


マンションへの政党ビラまき、被告に無罪判決 東京地裁
2006年08月28日12時33分(アサヒコム)

東京都葛飾区のマンションに04年12月、政党ビラをまくために立ち入ったことで住居侵入罪で起訴された被告の住職荒川庸生(ようせい)さん(58)に対し、東京地裁は28日、無罪(求刑・罰金10万円)を言い渡した。大島隆明裁判長は近年の住民のプライバシー、防犯意識の高まりに触れつつ「ドアポストまで短時間立ち入っての配布が、明らかに許されないという合意が社会的に成立しているとはいえない」と判断。荒川さんの立ち入りには「正当な理由がある」として住居侵入罪の構成要件を満たしていないとした。

判決はまず、「どんな時に立ち入りが許されるかは、社会通念を基準に、立ち入りの目的・態様に照らし、法秩序全体の見地からみて社会通念上、許される行為といえるか否かで判断するほかない」との判断枠組みを示した。

そのうえで「立ち入りの滞在時間はせいぜい7、8分」と短時間だったことを重視。さらに、▽このマンションではピザのチラシも投函(とうかん)されているが、投函業者が逮捕されたという報道もない▽40年以上政治ビラを投函している荒川さんも立ち入りをとがめられたことはない――と指摘。「現時点で、ドアポストに配布する目的で昼間に短時間マンションに立ち入ることが、明らかに許されない行為だとする社会的な合意がまだ確立しているとはいえない」と述べた。

判決は、明確な「立ち入り禁止」の警告に従わずに立ち入れば住居侵入罪にあたるとしたが、このマンション玄関の張り紙では、「明確な立ち入り禁止の意思表示がされていない」と指摘し、立ち入りに正当な理由があると結論づけた。

同種の事件では、立川市の防衛庁官舎での反戦ビラ配布をめぐり、市民団体のメンバー3人が起訴されたケースがある。一審は同罪の構成要件に該当すると認めつつ、刑事罰には値しないとして無罪とした。二審では罰金10万~20万円の有罪判決となり、弁護側が上告した。

無罪判決を受け、岩村修二・東京地検次席検事は「検察の主張が理解されず遺憾だ。判決内容を検討し、上級庁とも協議の上、控訴の要否を判断したい」とのコメントを発表した。



〈キーワード:葛飾政党ビラ配布事件〉 04年12月23日、被告の荒川庸生さんは東京都葛飾区内のオートロックではないマンションに立ち入り、共産党の都議会報告や区議会だより、区民アンケートの用紙と返信用封筒を、各階居室のドアポストに配布した。途中で住民男性に見とがめられ、110番通報された。警察で事情を聴かれ、帰宅しようとすると「住民男性によって住居侵入容疑で現行犯逮捕されている」と説明を受け、そのまま23日間、身柄拘束された。



被告の男性「表現の自由通じた」 ビラ配布無罪判決
2006年08月28日12時48分(アサヒコム)

住民のプライバシーか、表現の自由か――。政党ビラをまくためにマンションに立ち入り、住居侵入罪に問われた被告が28日、無罪とされた。人々のプライバシー意識の高まりに配慮しつつも、判決は、ビラ配布に理解を示した。被告や支援者から喜びの声があがる一方、捜査当局の取り締まりのあり方には課題が投げかけられた。

「みなさんと戦いとった無罪判決です」。判決言い渡しの後、大勢の支持者らが待ち受ける東京地裁前に、両拳を高々と突き上げて現れた被告の住職、荒川庸生さん(58)には笑みがあふれていた。

判決後、記者会見に臨んだ荒川さんは「市民感覚に沿って判断してほしいと法廷で訴えてきた。裁判長には敬意を表したい。検察には、これ以上、言論・表現の自由、知る権利を犯罪化しておとしめることはやめてほしい」と語った。

また、弁護団は、判決について、「憲法が保障する言論の自由の重要性を明確にすることで、『憲法の番人』としての司法の役割が見事果たされた」とする声明を発表した。

荒川さんによれば、ビラ配布のため葛飾区内の自宅を出たのは、04年12月23日の午後2時ごろ。平和や民主主義についての考え方が重なる共産党を長年支持し、ビラ配布を続けてきた。この日も都議会報告などを300セット、自転車のかごに入れて出発した。

現場となったマンションの共同玄関はいつも無施錠。7階までエレベーターで上がり、居室のドアポストにビラを入れていった。「集合ポストでは捨てられてしまう。手抜きをせずに住民に届け、ビラを読んでほしかった」

だが、3階で配布中、住民男性に抗議を受け、通報された。弁護団によれば、110番を受理した際の警視庁の報告書には「共産党?」などの記載があった。

荒川さんは意見陳述でこう訴えた。「形式的に侵入かどうかを判断するのではなく、表現の自由が危機にさらされていることに思いを致して判断してほしい」。その思いがこの日、通じた。



今回の判決では、オートロックでないマンションの共用廊下に、昼間短時間立ち入って、政党ビラを配布した事は、違法とは言えないという事のようです。

では、仮にオートロックのマンションであったならば、判決はまた違っていたのでしょうか。
オートロックのマンションにわざわざ立ち入ってビラを配布することが許されないという「社会的合意」があるかどうか・・・、なんとも微妙な問題ではあります。

まぁ、仮に、自分のマンションに勝手に立ち入ってビラ配りしている人を私が見かけたとしたら、たしかにいい気持ちはしないだろうなぁとは思います。
被告の方は、「集合ポスト配布では読んでくれない」と思い、各戸直接配布をしたようですが、直接配布されたビラを見たら、かえって反発されたり、気持ちが悪いと思われたりする危険性が高いんじゃないでしょうか。
しかし、だからといって、即逮捕というのも、いかがなものかとは思いますが。

ところで、前回の選挙の時、私のマンション(オートロックです)では、各戸に直接、公明党のビラが配布されていました。
この事件も、共産党だから騒ぎになったのかなぁ、とは思います。
公明党だったら、たとえ通報されても、おそらく逮捕にはならなかったでしょう。

初回の理事会に出席しました。(3)

2006年08月29日 | 理事会報告
ところで、初回の理事会の中で気になった事を挙げるとしたら・・・、

まず、理事会自体が、管理会社のペースで進行しているような気がした事です。
実質的な進行役を、管理会社が担っているのはどうだろうかと思いました。
初回なので、説明が多い分、致し方がない面はあったかもしれないのですが、形だけでも、管理会社にはあまり頼らない姿勢でいた方が良くはないかと感じました。
理事長さんも、それなりに管理会社に言いたい事は言っておられましたし、癒着しているという事は全くないと思われますが、管理組合と管理会社との距離の取り方というのは、なかなか微妙で難しい問題であると思いました。
今後の一つの重要テーマとして、これについては、また日を改めて、感じたことを書きたいと思います。

理事会で気になった事のもう一つは、管理会社が、エレベータの保守点検費の値下げについて、消極的であると思われた事です。
前期の理事会で、管理組合側が「エレベータ保守会社に、値下げ交渉をしてもらえないか」という要請を管理会社にしていたらしいのですが、現理事長さんがその件について質問した所、管理会社側は「交渉はまだしていない」と回答し、「値下げ交渉をするには、今の料金の根拠は何かという事が明確でなければならない。現在の料金にも根拠があるはずで、それがなければ、今までの料金は何だったんだという話になってしまう」といったような事をおっしゃっておられた事です。

これを聞いていた私は、管理会社に本気で値下げ交渉をする意志はないと感じました。
言っている意味がよくわからないし、少なくとも、交渉はまだしていないという事の理由にはなっていません。
また、それ以前に、その方の口ぶりや表情で、やる気があまりないと感じました。
一つ値下げを始めると、やがて管理委託費にまで話が及んで来かねないと警戒しているのか、それとも、管理会社とエレベータ会社との間に、私たちには見えない、何らかの意思疎通があるのか・・・。

いずれにせよ、お金の問題に絡む管理会社との交渉は、容易ではないだろうなと思わせられるものを感じました。
他にも考えさせられた事はありましたが、またおいおい書いていきたいと思います。

初回の理事会に出席しました。(2)

2006年08月28日 | 理事会報告
それはそうと、「疲れた」最大の理由は、管理会社の担当者の方の話がとにかく長かった事です。
他人の話をずうっと聞いているのは、それがどんなに大切な事とはいっても、やはり疲れるものです。

初回の内容は、
(1)先月の設備点検・修繕の内容
(2)先月の収支・未収金報告
(3)2期目の予算・計画
(4)1期目からの引き継ぎ事項確認
(5)各役員の連絡先確認
・・・といった所でした。

初回という事で、かなり詳しい説明が必要と思ったようで、ところどころ「ご質問は?」という以外は、さながら司会進行は君か? と突っ込みを入れたくなるくらいの勢いで、管理会社の方が喋り通しておられました(というか、ほとんどその方の進行で進んでおりました)。

例えば、定期点検なら、機械式駐車場、給排水設備、エレベータ等々、諸々の設備について、普段どのような保守点検を行っているかとか、管理委託費等、年間の主な支出の詳細とか、そういった細かな所まで、説明があったわけです。

まぁ、たしかに聞いておいて損はない事がいろいろあったとは思うので、無駄な時間とは思わなかったのですが、結局の所、2時間のほとんどが説明だけで終わってしまいました。

そんなわけで、私としては、いろいろ聞いてみなくちゃいけないと思って、あれこれ考えていたりしたわけですが、結果としてはほとんど何も発言できず、空振りに終わってしまいました。
もっとも、後で考えたら、初めからいろいろ矢継ぎ早に質問ばかりしたら、何だこいつはと、その場の全員に身構えられてしまったかもしれないので、結果的にはこれで良かったのかもしれません。

終了直後は、疲労と、何も聞けなかった徒労感とで、ぐったりでしたが、今は、これから焦らず徐々にいろいろ聞いていければ良いんじゃないか、と思い直しております。

初回の理事会に出席しました。(1)

2006年08月27日 | 理事会報告
2期目の初回の理事会に参加してきました。
今日は、そのご報告を・・・。

えっと、その前に、今までのブログではたしかまだ触れていなかったと思いますが、先月の総会直後に、新役員で、役職は決定しておりました。
私は「理事」になりました。
「理事長」さんは、前期役員だった方で自主的に再任を希望された方が就きました。
「理事長」は当初からその方が就くだろうと思っていましたし(もちろん私自身はその器ではないし)、「監事」は議決権がないからつまらないので、自分としては「理事」でOKという感じでした。

さて、話を戻して、初回の理事会ですが・・・、感想は「とにかく疲れた~!」の一言です。
まず、とてもくだらない話で申し訳ないですが、途中でお腹が空いてきたのには、まいりました。
何か食べておけば良かった・・・。
人間、腹が減ると集中力がなくなっていくものです。
次回は、事前にお腹に何か入れておいてから出ようと決めました。
もっとも、満腹だと逆に眠くなってしまいそうですが・・・。

集中力が切れてくると、話の内容とかよりも、ヘンな所が気になってきちゃうわけです。
例えば、隣に座っている人が着けている、やけに派手な腕時計とか、向かい側の人の顔はタレントの誰だかに似ているなぁ、とか・・・。
「マジメにやれ!」って感じですね。失礼しました~。

マンションの営業

2006年08月26日 | マンション・住宅・家
「腹の立つ勧誘」つながりで、今日は、初めてマンションのモデルルームを訪ねた時の事を書きたいと思います。

私たち夫婦の間で家を買おうかという話が出始めた頃、たまたま当時の居住地にわりと近い所で、低価格のマンションのチラシを目にしたので、物は試しと、見に行ってみました。
その時の営業マンは、年の頃はおそらく50代前半くらいの男性で、とてもにこやかに対応してくれ、熱心にあれこれと説明をしてくれました。
かなり長時間にわたり説明を聞いた私たちは、とりあえずその場はよく検討しますと告げて、帰宅しました。

帰ってから、いろいろ検討しましたが、まだ家探しを始めた段階で、予備知識もほとんどない状態で、不安がいっぱいだったのと、マンション(現地)の周辺環境が今ひとつ気に入らなかった事もあって、翌日、断りの電話を入れました。
すると、営業マンは、態度が急変し、声を荒げて「何が気に入らないんですか? 昨日も言ったけどね、こんないい物件は他に無いんだよ!」「何か疑問があればちゃんと答えるって言ったでしょ! いきなり断るって何なの!?」「私はね、あなたのためを思って、ここまで言ってるんだよ! そんなんじゃね、一生家なんか買えないよ!!」などと、言いたい放題状態となりました。
「家族や周囲の者とも相談して、考え直したい」と私が言った事に対して、その営業マンは「家ってのはねぇ、あなたが決める事なんだよ! 失礼だけど、その年になって、そんな事も一人で決められないようじゃ、はっきり言って、どうしようもないよ!」などと、なぜか私が説教されてしまう有様でした。

さすがにちょっと態度がひどすぎると思った私は、翌日売主の会社に抗議の電話を入れ(売主と営業は別の会社でした)、対応した方も「本当なら、たしかにひどい。申し訳ありません」と言っていましたが、正直、言葉の感じからして、それほどちゃんとした対応をしてくれそうな感じは受けませんでした。

ま、そんな会社の事は、もうどうでも良いのですが、何しろ探し始めて、いきなりそんな営業にぶち当たってしまったものだから、不動産業界って、こんな人ばっかりなのかなぁ?・・・などと、ちょっと不安になってしまったりもしました。

しかし、いくつかモデルルーム等で、いろいろな会社の方の説明を聞いているうちに、それはかなり極端な例だという事がわかりました。
たしかに口八丁手八丁の世界だなとは思ったのですが、きちんとお断りしても、逆上するという人は、他にはいませんでした。
中には、自分の会社の品質にかなり自信を持っていて、ちゃんと専門的な事も勉強しており、しかも熱心ではあるが全く押しつけがましい所が無い、という感動的な方もいらっしゃいました。

営業マンの良し悪しと建物の品質には直接関連性はないという意見もありますが、あまりにひどい営業をされると、そうまでしなければ売れないのかと、つい勘ぐってしまいたくもなります。
根拠は無いですが、私自身は、両者に関連性はあると思っています。

新聞の配達

2006年08月25日 | 新聞配達
マンションの新聞配達というのは、一般的には、どのように対処しているんでしょうか?

入口がオートロック式で、24時間有人管理でないマンションの場合、新聞は郵便ポストに入れる事になるため、住民は1階までわざわざ新聞を取りに行かなければならない事になってしまいます。
私のマンションも正にその状態で、ウチなんかは、朝1階まで取りに行くのが面倒なので、夕方家に帰って来たときに、朝夕刊まとめて郵便ポストから出して、夜にまとめて読んでいるような状態です。
新聞をはさむ設備は各戸の玄関横にあるのに、何だか宝の持ち腐れみたいな感じもします。

先日、新聞屋さんに聞いてみた所では、この対策としては、
(1)オートロックを朝一時的に(例えば5時~5時半の30分だけとか)解除する。
(2)新聞販売店と契約書を交わし(配達以外のために使用しない、担当者以外使用しない、等の内容で)、鍵を渡す。
のどちらかになると思う、との事でした。
ちなみに、担当区域で、各戸配達とポスト配達の割合はどれくらいと思うか聞いてみたら、だいたい半々くらいだと思うとの事でした。

最近は指紋認証システムの導入という試みもあるようですが、いずれにしても、利便性を取るか、安心感を取るか、悩ましい問題ではあります。

朝の5時や5時半に空き巣が入るかという気もしますし、オートロック自体が完全なセキュリティにはなりませんから、私なんかは朝の一時的な解除に問題はないとも思うのですが、人によっては嫌だという方も当然いらっしゃると思います。
最近は新聞を取っている人自体が減っているので、余計に各戸配達の必要はないという方が多いかもしれません。

犯罪の増加・過激化・多様化といった世相も、セキュリティ重視の方向に向かわせている要因かもしれません(実際の犯罪データ等はわかりませんが、そういう気分は確実にあると思われます)。

また、新聞販売店自体に対する信頼性という問題もあります。
これは、真面目に勤務している配達員の方には申し訳ない話になりますが(真面目な方がほとんどだとは思うのですが)、実際の所、新聞の勧誘等で嫌な思いをした事のある方は多いと思います。
以前に、ある新聞販売店の方のしつこい勧誘を断ったところ、その方が逆ギレして、「てめえ、もうどこの新聞も取れないようにしてやる!」と大声で叫ばれた事がありました。
後々よく考えたら爆笑モノなのですが、その時は私も腹に据えかねて、販売店に抗議の電話を入れました。
今の担当の新聞屋さんは実に良い方なのですが、残念ながら、新聞販売店に対する一般的なイメージは、あまり良い物ではないかもしれません。

ただ、マンションの住民も、いずれは高齢化する事が考えられます。
足の悪いお年寄りが、一人で暮らしている事もあるでしょう。
その時にも、セキュリティ重視なんだと言い切れるかどうか。

例えば、住民で誰か早起きの人を一人、アルバイトをしてもらって、管理組合(あるいは、新聞を取っている人だけでも)で若干の報酬を出して、マンション内はその人に配達をしてもらう、という手もアリかもしれません。
そうした事をしているマンションって、実際あるんでしょうかね?

雑感

2006年08月24日 | その他マンション管理関連
しかし、世の中には、マンションって、くさるほどいっぱいあるんだと思うんですが、他のマンションって、管理運営とか、どうしてるんだろうか? と、ふと疑問に思う事がよくあります。
コンサルタント会社やマンション管理士の方等に相談する管理組合もあるんだとは思うんですが、やっぱり大多数の管理組合は、自力で何とかしてるんだろうという気がします。

マンション管理について関心を持ち、いろいろ調べてみると、問題点がいっぱいあるというのはよくわかるんですが、一方で、修繕積立金が足りなくなるって、最近よく読む本には、必ずと言っていいほど書いてあって、また実際そういう調査結果もあるようなんですが、本当にほとんどのマンションが足りない状態なのかなぁ?・・・などと疑ってしまう気持ちがある事もまた事実です。
資金が潤沢とは言わないまでも、何だかんだ言って、修繕積立金もそこそこあって、一応必要な修繕はできて、管理費もそれほど節約できてるわけではないけど、いちおう資金的にも管理的にもそれほど問題もなくって・・・、というのが、本当の所の「平均像」なんじゃないのか? などという想像もしてしまうのです。

ま、もちろん管理会社の言う事も疑ってかかる気持ちも消えないので、要は性格悪いだけじゃん?・・・って感じもしますが。

問題のある事例なんかは、いろいろ本にも載っているんですけど、「平均像」というのが、どうもつかめない気がするんですね。
国交省の調査結果なんかはホームページで見られるんですけど、これだけでは何かもう一つ全体像に迫れない感じもするんです。うまく言えませんが。
問題のある事例だけではなく、本当にいろいろなパターンの事例を知る事ができれば良いのかもしれません。

あと、マンション管理って、何か一般には関心が薄い話題かなぁ? などと思う事もあります。
あくまで個人的印象なんですが、マンション購入に関する本は書店などでよく見かけるんですが、マンション管理の本って、あまりない気がします。
どこかのサイトで「良い本だ」と取り上げられていた、「ユーイーピー住宅研究会・快適なマンションをつくる会編著『マンションの管理が手にとるようにわかる本』(永岡書店)」なんて、2003年初版なのに、もう絶版だそうです。

マンション管理士さんや、管理組合の理事長さんの生のお話を聞ける機会というのがあると良いのかもしれません。
ネット上でもいろいろ情報を探す事はできるのですが、それでもマンション管理について考えると、ときどき迷い道・袋小路に入っているような気持ちになる事があります。特別理由はないんですが。

新聞記事

2006年08月23日 | 管理会社・管理員
とても興味深い動きだと思いますので、ご紹介します。


マンション管理士が集まり船橋市に管理会社

マンション管理士が集まり、このほど千葉県船橋市でマンション管理会社「日本マンション管理」(新目孝三社長)を設立した。管理組合からの管理受託を目指し、全国展開も視野に入れる。マンション管理士は管理組合に助言するのを目的に設けられた国家資格。管理会社と交渉することもあるが、自ら管理会社設立に乗り出すのは珍しい。

新会社は株式会社で、出資者11人は全員がマンション管理士。一級建築士や司法書士、弁護士などの他の資格を保有している人もおり、それぞれ取締役や監査役などに就いた。今後も全国のマンション管理士に呼びかけ、出資や業務への参画を募る考え。

[8月18日/日本経済新聞 朝刊]

ビンボー人こそ資産価値

2006年08月22日 | その他マンション管理関連
マンション管理にはズブの素人であるにもかかわらず、おそれ多くも、それについてのブログを開設しようと私が思い立った理由はいくつかあるのですが、その一つとして、自分と妻の「財産」を守りたい、という思いがありました。

少子高齢化社会で、年金の将来像は不透明感が増すばかりですし、年功序列制度も崩壊しつつある一方で、税金・社会保険料負担はますます増加すると思われますから、今後給料(手取り)がそれほど増える事も無いでしょう(少なくともウチの会社は)。
それ以前に、定年まで会社に安泰でいられるかどうかすら、わかりません。
また、この国の政策は、小泉政権の「改革」により、徐々にお金持ち寄りにシフトして来たと感じます。
悲観的ですが、おそらく今後もこの傾向は続くんだろうなと思います。

いきおい、今あるお金を少しでも増やす、あるいは、より有効に使う、という事を考え始め、投資や家計、経済等の本も何冊か読み、また、かなり少額ではありますが、ある投資信託の購入もしました。

そんな私たちが、マンションを購入するなどというのは、大げさでなく「清水の舞台から飛び降りる」ような気持ちでした(マンション購入時の事は、また別の日に書きたいと思います)。

社会も、自分自身の生活も、不安定感が増すであろう今後を考えると、将来売却するにせよ、誰かに残すにせよ、自分たちが柄に合わない借金を背負って、ようやく購入したマンションを、大事にしたい、資産価値を維持したい、という思いが、いっそう強くなるのです。

そう考えると、月々安くないお金を、管理費や修繕積立金や駐車場代として支払っている、その使い道というものに、どうしても無関心ではいられません。

そして、限られた資金を最大限有効に使って、みんなの住み心地の良い家を「作り出して」行きたいと、理想論かもしれないですが、そう思うのです。

資産価値なんていう言葉は、ついこの間まで、お金持ちの家の人たちの関心事だと思っていたのですが、最近になって、そうではないのだと思うようになりました。
お金持ちどころか、私たちのような、雀の涙ほどの給料のために毎日残業しているビンボー人こそ、切実な問題なのだと感じます。

「危ない管理組合」

2006年08月21日 | 理事会運営
理事長を一人の人が長くやる事の弊害について調べていた中で、興味深いインタビュー記事(サイト)を見かけましたので、ご紹介します。
→「危ない管理組合」(日経BP社「マンション管理新時代」内)

マンション管理士の方が、管理組合の悪いパターンを、指摘しています。
一昨日のブログで少し触れた「『多選・長期政権』は良くない」というのが、最初に挙げられています。

清志郎の夏

2006年08月20日 | 音楽
ここ何年か、毎年夏は、日比谷野音の、忌野清志郎のライブに行くのが恒例でした。
で、報道でもご存知のように、清志郎は、今年は「咽頭癌」のため長期入院となり、夏のライブは中止となってしまいました。
今日は、本当ならそのライブがあった日です。
きっと長年の疲れがたまったんでしょう。
これを機に、焦らずゆっくり養生して欲しいものです。

清志郎の魅力は、ここでは書き尽くせません。
生で聞く「スローバラード」「トランジスタラジオ」は、はっきり言って涙モンです。

しかし、清志郎の事について書くのに、「焦らず」とか「養生」なんて言葉を使う事があるとは、思わなかったなぁ。

役員の任期(再任)

2006年08月19日 | 理事会運営
では、役員の任期終了後の再任は、どうでしょうか?

私のマンションの規約では、「再任を妨げない」となっています。
まぁ、任期が1年ですから、もう1年くらいは、続投があっても問題は無いかな、とは感覚的には思います。
では、更に1年、また更に1年、となったらどうでしょうか?
熱意がある方がやってくれるのだから、ありがたい事であるのかもしれないですが・・・。

国土交通省の「標準管理規約」では、やはり「再任を妨げない」となっています。

一方、「全管連標準管理規約」では、少し違っていて、「連続3期以内を条件に再任を妨げない」となっています。
同規約では、任期は2年(毎年半数を改選)となっていますので、最長で6年までという事になります。

また、別のマンション管理士会では、任期2年で、連続2期以内という意見の所もあるようです。

さらに、手元の書籍では、理事長については「1期やったら次の期は別の人がやるべき」と書いてあるものもあります(「どんなに良い人でも弊害が生じやすい」との事です)。

再任が問題となるのは、ほとんどの場合、「理事長」だと思われます。
まぁ、実際やる気があってやるんだから、再任するとすれば、それはやっぱり「理事」ではなくて、「理事長」ですよね。

素人考えで言えば、一人の理事長が長くやる事の弊害と言えば、まずお金の不正という事が頭に浮かびます。
例えば、検索してみると、こんな事例が出てきました。
→「札幌市のマンションで前理事長が積立金を着服」(フィールズ共同公認会計士事務所「コラム」内)

また、
●業者とのなれ合いや癒着を生じやすい
●運営が独善的(独裁者的)になる
●何か事故等があった時に、他の人が何もわからない状態になってしまう
といった指摘もあります。

やる気のない人が理事長になるのも問題ですが、一人の人が長くやるのも、それはそれで問題がありそうですね。
大切なのは、住民一人一人が管理に関心を持つという事であって、特定の一人が頑張れば良いという問題では無いという事でしょう。

物事には、何でもプラス面とマイナス面があるものです。

昨日のブログでは、役員は任期2年で、毎年半数改選が理想的だと感じる、と書きましたが、この場合、任期1年で毎年全員改選という制度に比べると、住民全員に役員の順番が回って来るのが、遅くなってしまうという側面もあります(輪番制の場合)。
規約改正の場合、役員の数を増やす事も考えた方が良いのかもしれません。

役員の任期

2006年08月18日 | 理事会運営
管理組合の「役員の任期」というのは、どのくらいが良いのでしょうか?

国土交通省の「平成15年度マンション総合調査結果」によると、

1年:69.0%
2年:26.9%
3年:1.0%
4年以上:0.3%
特に定めはない:2.7%

という結果になっています。

また、「役員の改選時期」については、

全員同時期に改選:67.0%
半数ごとの改選:18.6%
その他:14.4%

という結果だそうです。

つまり、「1年ごとに、全員改選」というのが、大多数を占める、という事になります。

ちなみに、私のマンションも、同様に、1年任期で、全員同時に改選となっています。

では、おすすめの任期はというと、これは書籍、サイト等でちょっと調べた限りでは、「2年任期」で、「1年ごとに半数改選」をオススメする、という意見が圧倒的です。

国土交通省の「マンション管理標準指針」でも、「理事の改選は概ね半数ずつとし、任期は2年」というのを「望ましい対応」としています。

その理由としては、さまざまな意見を大まかにまとめると、
(1)業務の継続性(全員一度に交代すると、それまでの議論などの経緯がわからなくなる)
(2)その場合、年度途中の交代は望ましくないので、必然的に任期は2年
(3)理事会を理解するのに、1年では短い
(4)3~4年以上では、長すぎる(なり手が少なくなる)
といった所が挙げられています。

2年もやるのは嫌だという人は多いでしょうが、マンション管理組合の将来を考えると、やはり2年任期・1年ごと半数改選は理想的であると、私も思います。

役員がその都度全員入れ替わってしまいますと、極端な話、例えば、その年の役員がやる気満々で、さまざまな改革に手を付けたとして、翌年の役員が全員全くやる気が無かった場合、それまでの努力が完全にご破算になってしまう、という事もあり得ます。

1年任期・毎年全員改選というのが主流を占めているのは、早い話が、最初から管理会社(またはデベロッパー)がそういう規約を作っているからではないでしょうか。
管理会社の立場としては、毎年役員が全員入れ替わってくれた方が、理事会のイニシアチブを取りやすくなり、都合が良いと考えているのかもしれません。

「かもめ食堂」

2006年08月17日 | 映画
最近はなかなか観られないのですが、映画が大好きです。
家でビデオやDVDも良いのですが、やはり何と言っても、映画館で観るのが好きです。
昔から日本映画が特に好きで、よく観に行きます。

久々に妻と観に行って来た映画を、今日はご紹介したいと思います。
かもめ食堂」です。

(ストーリーの説明が少しありますので、これから観ようと思っている方は、以下ご了承ください。)

フィンランドで、日本人の女性・サチエさん(小林聡美)が開店したばかりの、「かもめ食堂」を舞台にした、どこかユーモラスで味わい深い、日常的なようで、でもどこか不思議な感じもある、他にちょっと類を見ない感覚の映画です。

妻と二人で観に行ったのですが、妻の隣に座っていた女性グループは、観終わった後、「何が言いたいのか、よくわからなかった・・・」と言っていたそうです。
そう。たしかに、観る人によっては、どこか捕らえどころのない映画と思われるかもしれません。

サチエさんが何故フィンランドにお店を出したのか、そこに至るまでの背景、経緯、心情といったものが、ほとんど描かれる事はありません。
ひょんな事から、お店を手伝う事になる、日本人の女性・ミドリさん(片桐はいり)、マサコさん(もたいまさこ)にしても、彼女たちが何故フィンランドに来たのか、等といった事は、セリフの中でごく断片的に描かれるだけで、それ以外には謎のままです。

あえて背景を描かない、という映画は特に珍しいとは言えないと思いますが、背景を想像させるようなキーポイントとなるシーンも特には存在しません。
「かもめ食堂」にあるのは、あくまで現在形でフィンランドを流れる空気と時間、そこにいる人たち、そして美味しそうなお食事。飲み物。
・・・といったものだけです。

かといって、現実だけを描いたリアルな映画、といったものでもありません。
マサコさんが、フィンランドに居着いてしまうきっかけとなるのが、空港で自分の荷物がなくなってしまうという事件なのですが、それを聞いたサチエさんは、マサコさんに「大事なものも入ってたでしょう・・・」と言うのですが、マサコさんは「そうねぇ・・・。私の大事なもの・・・。何か入ってたかしら・・・?」などとまるで他人事のように呟くのです。
そもそも、マサコさんは本当に荷物を持っていたのか、マサコさんがなくした荷物とは何なのか・・・、といった事すら、よくわからないのです。

でも、映画はいたって軽やかに進みます。
そんな背景なんて野暮な事、聞きなさんな、とでも言われているかのように。

「かもめ食堂」のメインメニューは、おにぎりです。
普通の定食屋さんのような日本食のメニューが、次々と出て来ます。
豚の生姜焼き、とんかつ、鮭の網焼き・・・。
これがまた美味しそうなんだ。
空腹で観なくて良かった。

サチエさんとミドリさんは、映画の中で、こんな会話をします。
「明日この世が終わるとしたら、何がしたい?」
「おいしいものを食べたい!」

そう。明日この世が終わるとしても、いや、終わるのなら尚のこと、その時にこそ、お腹いっぱい美味しいものを食べたい。
ひとりひとりには、いろんな事がある。
人知れず、背負っていたり、抱えていたり、引きずっていたりするものもあるだろう。
でも、そんなものは、ここでは関係ない。
ここで、みんなで美味しいものを食べ、美味しいお茶を飲む。
それがとても大切で貴重な事なんだ。
そんな事を語りかけられているような、何とも言えない幸福感に包まれた映画だったと思います。

かと言って、これは、ある種のユートピアを描いた映画でもありません。
サチエさんが、「人間は変わるものですからねぇ」などと、ドキッとするようなセリフを言うシーンがあります。
表面的な所を掬い取った映画ではなく、生きるという事、食べるという事の「深さ」を教えられるような映画なのです。

そして、それを描き出す舞台は、やはりフィンランドでなければならなかったのでしょう。
これは原作自体がフィンランドのお話になっているのかと思いますが、舞台の設定のみならず、脚本や演出の「勘所」とでも言うべきものが、冴えていました。
演出には、現実的というよりはむしろファンタジックと言っても良い所もありましたが、それがかえって作品の奥深さとなっていたと思います。

この映画の監督さん(荻上直子)の事は、経歴、過去の作品等、全く知らないのですが、センスの良さが随所に光っていると感じました。
妻は調理器具や洋服のセンスの良さに感心していました。
私はというと、そんな妙な所でと言われると思いますが、「かもめ食堂」の最初の客である、日本かぶれの若者が、最初に登場するシーンで着ているTシャツが、「ニャロメ」のTシャツだった所に、「あ、この監督、センスがある」と感じました。
何故「ニャロメ」だとそう思うのか、と言われても説明不能なのですが、あれは「ドラえもん」でも「鉄腕アトム」でも「ガンダム」でも「ウルトラマン」でも、ダメだったと思うのです。
あれが「ニャロメ」だった所に「ドンピシャ!」というのを感じました。

サチエさんは、お店の帰りに、プールで一人泳ぐのが日課になっているのですが、ときどき出て来る水泳のシーンも、印象的でした。

小林聡美さんは、さりげない所作やセリフが、ことごとく決まっていて、好演でした。
片桐はいりさん、もたいまさこさんも、それぞれの個性がうまくはまっていて、さすがと思えるものでした。

これから、ときどき映画の話題も書きたいと思います。