kirekoの末路

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感想スタイル

2008年12月12日 17時58分24秒 | 小説の感想と批評
大掃除シーズンを前にして@kirekoです。

>見比べてみた

最古の感想
http://blog.goo.ne.jp/kireko1564213/e/9118cbd7644520531ed88477c0e58488

最新の感想
http://blog.goo.ne.jp/kireko1564213/e/5ebc4d373dbeacfc010b119f3fcfd400

見比べて思ったのは、やはり
初回の感想軽ッ!!軽すぎッ!空気いれた風船ぐらい浮いてるしッ!
と、良い具合に自分の過去を振り返って痛みを感じながら
悦に浸る、マゾい成分を解き放っている今日この頃、
皆様いかがお過ごしでしょうか。


>本題

自分がどういうスタイルで感想をし、
どういうジャンルを好んで(または嫌って)読むのか、
またジャンル別に感想の軽重が違ったりする事があるのか、
一応毎回貼る感想テンプレにも、作品を読んだその時々の感想にも書いたんですが、
明確なスタンスを出してなかったので、今の内に言っておこうかなと。
まあ、一般的に通用するネタが完全枯渇したブログの苦肉の更新のためでもあるんですが。


というわけでkirekoのジャンル別感想スタイルについて書こうと思います。
紹介した作品群を読む時の目安にしてみてください。


■ジャンル:SF

:感想のスタイル
kireko自身、興味あるジャンルなので、作品云々によっては感想が長くなったり、解析や推論を唱えたくなる事が多いので、感想を超えた個人的な熱が入る事もしばしばであり、全体的に感想は柔らかめになる事が多い。ただ、やはり専門用語が頻繁に出てくるので、基本的に一般読者の視点に立って読み、用語の説明を怠っていたり、わかり辛い部分があったり、話として成立していないと感じたら、酷評になりやすい。

:SF作品のこういうのが好き
オチの二転三転のどんでん返し。
スケールがでかい展開。
一般読者が理解しがたい部分をなるべく簡単に、簡潔に纏められている、読者に配慮した話が好き。


■ジャンル:推理

:感想のスタイル
おそらく感想をやってきた中で、一番作品数が少ないジャンル。個人的に推理物は長々と語る割に、あっけない最期を迎えたりすることが多いので、感想を言う側からしても苦手なジャンルというか、そういう偏見、先入観がkirekoの中にまずある。推理小説の旨味は、読者が主人公になりきって推理するのか、それとも読者は読者としての目で推理するのか、そういう部分が基本的にわかってないので、個人的な感想は雑になりやすい。

:推理作品のこういうのが好き
最初並べた伏線を、最期までちゃんと回収していくキッチリした奴。


■ジャンル:ファンタジー

:感想のスタイル
作品のジャンルそのものの範囲の多さがあるので明言は出来ないが、現実、虚構、空想どちらにしても、その世界観の設定や、そこに住む登場人物のユニークな一面を読み取っていき、シチュエーション(場面)ごとに使われる世界観を壊さない洒落た表現や、台詞に目が行く事が多い。どちらかというとシリアスな物が好きなので、コメディー要素が中途半端な物や、シリアスを気取っているだけで読者の配慮を欠いた作品には、苦い感想を言う傾向がある。言い回しや、表現の使い方、展開なども含め、SF作品に次いで書き手の書き方に注目するジャンルかもしれない。

:ファンタジー作品のこういうのが好き
現実、虚構関わらず、世界観がちゃんと創られて、読む側に伝わってくるもの。
登場人物の役割がはっきりして、最期までそれがブレないもの。
台詞、表現、ともに書き手の拘りが見えるもの。


■ジャンル:戦記(架空戦記含む)

:感想のスタイル
短編紹介では余りお目にかかれないジャンル。長編作品で読む機会はあるが、その感想を纏めるには時間がかかるので、ここには余り出した事が無い。時代設定にもよるが、やはり戦記の旨味は登場人物の生き様や、格好良さ、その他で言えば兵器の描写だと思うので、テンポや台詞云々よりも描写に特化しているほうが個人的には感想が言いやすい。ただ、余り感想の判例がないので、甘いとも辛いとも言いがたい。ただ、このジャンルで内容がコメディーだと、面食らう可能性が高い。

:戦記作品のこういうのがすき。
坦々と続くナレーションのような三人称で描かれているもの。
登場する兵器について細かい描写を書いているもの。


■ジャンル:ホラー

:感想のスタイル
感想企画初期は、かなりの可能性でぶち当たることが多かったジャンル。感想は、ジャンル詩に次いで、辛めだと思う。どのジャンルでもそうだが、特にホラージャンルで大事な事は「どうやって読者を怖がらせるのか」の怖がらせ方だと思うので、生半可に言葉(「凄惨な事件だった」など)で説明されるより、何がどうなっているのか、それについて逐一細かな描写や、迫力のある演出が無かったりすると、酷評になりやすい。どうしても個人的な感覚で考えてしまいがちなので、感想傾向として、邦画ホラーのような心理的に追い詰められるオカルトな怖さよりも、洋画ホラーの逃げ場の無いパニックや、血飛沫飛ぶスプラッターなど、肉体的で五感に訴える怖さのほうが感想を言いやすい。

:ホラー作品でこういうのがすき。
登場人物の心理と、周囲の展開描写のバランスがちゃんとしているもの。
安易な言葉で片付けず、大事なところは細かく描写し、読者を焦らしてくれるもの。


■ジャンル:コメディー

:感想のスタイル
どのジャンルよりも好き嫌いがはっきりしてしまうジャンル。笑えるか、笑えないか、その成分は確実に第三者目線で判断できないので、内容を分析するという行為よりも、ここが面白かったという部分だけピックアップする感想が多い。そういう事もあり、感想を言う側として笑えない場合、かなりシビアになってしまう。テンポの速い、漫才の台本のような台詞重視のコメディーよりも、ちょっと洒落たジョークの類で魅せ、展開で笑わせるほうを好んで読む傾向がある。

:コメディー作品のこういうのがすき。
たとえ筋立てがバラバラでも、書き手が本気で読者を笑わせようとしている作品。ただし、不条理過ぎて理解不能なのは除く。


■ジャンル:恋愛

:感想のスタイル
長大なものから、短小なものまで、とにかく色々読んできたジャンル。読む時に気になるのは、その話が恋愛云々抜きにして、人間心理として理解できるかどうか、その現実性について考察する事が多い。置かれた状況や、描かれた設定に微妙な好き嫌いはあるものの、人間と人間(または別の存在同士でも)の心理的駆け引き、読者に登場人物の思う焦燥や恋慕の大きさなどが、ちゃんと伝わってくるかどうかによって、感想は苦くもなり、甘くもなる。気に入れば感想を「これでもか」というが、気に入らなければまったく書かないといった感じだ。基本的に登場人物が魅力的に描かれていないと……例えば該当の登場人物が普通だったとしても、普通は普通なりに何かないと、読者として感情移入もしにくく、そういう描写が描かれていないと不満に感じる事が多い。

:恋愛作品のこういうのがすき。
登場人物がユニークであり、何をしたいのか、何をしたがっているのか、その欲望がはっきり見えてくるもの。
心理的駆け引きを細かにやってくれているもの。
場面を想像しただけでロマンティックを感じさせる展開など。


■ジャンル:詩、エッセイ

:感想のスタイル
何を伝えたいのか、それがわかるか、わかんないか。または、それに対して何かかんじる事があったか。なんていうのが、感想を言う側の話だと思う。まず、理解ありきで、それが共感出来るかどうか、使われた表現が素晴らしいかどうか、なんてのを重点的に見る事が多い。それがわからない場合は「何が言いたいんだ」と、酷評することもしばしば。

:詩、エッセイ作品でこういうのがすき。
自分が感じた事を、他人に伝えるのに、判りやすく伝わりやすい言葉や表現を使ってくれたり、そういった読者への配慮が少しでも見えるもの。


>以上、あとは総括

読み方は人それぞれだから、それについての感じ方も千差万別。
だから感想は、感想を言うその人となりが見えて面白い。
つまらない、面白いにも、理由はあったほうが良いと考えるのは
作者のためというのもあるが、そういった物も見え隠れするからであーる。


■長々と書いたが、結局何が言いたかったのかイマイチわからないWEB拍手(何か一言あったらどうぞ)


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