脚部の吸い付き桟を滑り込ませる。桟、溝にロウソクをすり込んで少しでも滑り良くし叩き込みます。
勾配をつけているのでここからの締まりがきつい。そして天板の動きを吸収します。
二分割の天板を吸い付き桟の両側から滑り込ませるため、吸い付き桟の両端とも中心より1ミリ程巾を狭くし勾配をつけています。二枚の天板が中心に寄った時、天板と脚がぴったり密着する構造です。
天板の片方がおさまったところ。
吸い付き桟の裏側から一点だけコーチスクリューボルトで天板とつないでいます。あとの部分はアリ溝が滑って天板の動きを吸収します。
吸い付き桟は、脚と固定されているため遊びがほとんどなく、もう一方の天板との組み合わせがひやひやでした。うまく吸い付きながら寄ってくれました。
鈴の穴形には、六角レンチを締め込むと後から天板同士を寄せられる金物を入れました。
細かい作業には老眼鏡がなくてはならないです。
チギリ材を糸鋸で抜いて、墨線通りノミで削り揃えます。きもち下の方をノミを深く入れて勾配をつけます。
接ぎ面には普通チギリは入れません。この天板の場合、木目が入り組んでいてほとんど木口方向の面どうしなのでチギリを入れました。
ノミで墨線のきもち内側に鑿がかりをつけておきます。
トリマーを使って、鑿がかりを残して荒彫り。
5ミリずつ三段階で約14ミリの深さの穴を掘りました。
手応えで抵抗が少ない量削るのが安全です。
チギリを合わせながら、叩き込んだときにぴったり納まるように少しずつ現物合わせで削ります。
接着剤を入れてチギリを入れ終わったところ。
入り組んだ杢は鉋がけに苦労しました。ひたすら刃を研ぎ、鉋台を調整しながら逆目を止めながら平面を出す地道な作業です。
紡錘形の空間が際立つ