ザフスツールの新しい注文方法

2024-05-22 | 椅子
ザフスツールの注文をいただく時は既存の完成品に実際に座っていただき、座面高を最適な高さになるように調整しながら計りだします。
それから樹種、脚の形状、仕上げ方法、仕上がり予定日等ご希望をお聞きするという順でご注文を承っています。

 
新しい試みとして、座面の座る面だけ完成させたものをあらかじめ作っておき、仮の脚を取り付けた状態で実際に座っていただいて高さを決めます。
その座面そのものでご注文いただき、後日仕上げ、納期までに納めるという形でご注文を承ることを始めました。


先日工房に来ていただいたお客様にこの方法でご注文いただいた時に流れの良さを感じました。
今回は3脚分ご用意できました。
ミズナラ材、トチ材、クリ材です。
実際にそれぞれ座っていただいて微妙な座り心地の違いも感じていただけると思います。


今週末、クラフトスクエアに出展します。
2024年5月25、26日 10:00~17:00
イオンモール松本 空庭やまびこ広場にて
36組の作り手たちが、作品の展示販売だけでなくワークショップや実演、作業工程の分かる展示等もご覧いただけます。
私はハイスツールの枠を持って行き、太藺(フトイ)を座面に編み込む実演をする予定です。
あがたの森公園ではクラフトフェアが開催され、そのサテライト会場となっています。
合わせて回っていただければと思います。

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欅の枝でグリーンウッドワーク、ハイスツール作り

2024-05-12 | 椅子
 


欅(ケヤキ)の枝を四つ割りし、高さ56cmのハイスツール枠が組み上がりました。

47年前、私が小学校6年生の時の話、校庭の周りにはケヤキの林があり、地面からは芽吹いたばかりの実生のケヤキの子が群生していました。その頃盆栽を趣味にしていた父と一緒に数本掘りもらってきて盆栽に仕立て楽しんでいました。
両親とも還暦を迎えて信州へ移住。同時に盆栽も引越し。周りの自然に圧倒され、少ない土で生きている盆栽たちが窮屈に見えたようで全部この土地へ植え替えられました。
厳しい自然環境に順応し生き残ったケヤキは2本。実生から盆栽として13年、地植えされてからは34年経ち、今では元の太さは45cmを超え、高さは20m近くの大木に。
2階の屋根に張り出し、困った枝を友人が切り落としてくれました。直径13cm程の丸太を四つ割りにしてみたらちょうど良い反り具合。「これはハイスツールの脚だな。」勢いグリーンウッドワークの始まり。乾くとカチカチで簡単には加工できないケヤキですが、生だとサクサク削れて気持ち良い。座面は自家栽培の太藺(フトイ)を編み込み完結予定。全て身近な素材で気持ち良い椅子ができそうです。

 
もう一本のケヤキは道路沿いに、「うちを道案内する時に、大きな欅の木が目印ですよ。と言えるように」と言いながら植えていた、今は亡き父。当時は笑って聞いていた僕だったが、その言葉が本当になった。
100年後200年後もこの欅の由来が語り継がれ?人知れずでいいや、生き続ける事を願います。

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