アイロン曲げ木

2017-03-25 | 椅子
ラダーバックチェアを作り始めました。



絵本の中の椅子が長年の夢だったと言うお客様から、こんな感じでとご自分でイメージを描いてくださり、作らせていただくことになりました。
イメージ、ご希望、いろいろ話し合い煮詰め、まずは試作です。

スラット材はかなり幅が広く緩いカーブを描いているので、曲げ木で部材を加工してみようと思いました。
日本を代表する木工作家のお一人である、徳永順男さんがいろいろな所で講習会を開かれ、技術を公開してくださっていて、とても興味はあったのですが、なかなか参加できませんでした。
森林文化アカデミーでの講習会の様子を細かく開示してくださっていたので、これを参考に実践してみました。

 

450×120×18ミリの天然乾燥材の栗で板目です。120幅の帯鉄は用意できなかったので、オスメスの型を作って、パイプクランプで挟みました。
準備品や手順は書かれている通りにしました。
厚み18ミリだったので18〜20分アイロンを当てました。
600Rと緩いこともあり、4枚とも見事に曲がってくれました。感動的。
家庭用のアイロン、アルミホイル、布と身近にあるものでこんなにも手軽に曲げ木ができるということが信じられませんでした。
経験と智慧と閃きから生まれて来た技術ではないかと思います。こんなにすごいことを広めてくださり、感謝しております。心より尊敬します。ありがとうございます。
自分もこのように広い心を持って生きていこうと努力します。
いっぺんにまた視野が広がった嬉しさでいっぱいです。

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