虹の国へ-日々を楽しんだり嘆いたりしちゃったりして-

平成21年度3次隊青年海外協力隊として
南アフリカ共和国での活動記録

スワジスワジから見た南ア

2011-11-14 11:59:16 | 南ア-生活-

私の任地は、スワジランドとの国境沿いに位置していることもあり、
スワジランドからの移民(不法移民を含む)が大量にいます。

一説によると、この地区の2割~3割とも言われています。

この地区に住むのは、
南ア人スワジ族(以降、南アスワジ)と
スワジランド人スワジ族(以降、スワジスワジ)が中心となっています。

元は同じ民族だったこともあり、
言語的には、ほとんど同じようですが、
イントネーションや言葉づかいが少し異なるようです。

そのため、現地人と話していると、
南アスワジとスワジスワジを簡単に見分けられるようです。
(南アスワジの発音に慣れると、やはり分かりにくくなるようですが‥)

そのスワジスワジですが、彼らは何故南アに来るのでしょうか。

まず真っ先に浮かぶのは、仕事を求めていること。
南アの方がリッチなので、出稼ぎの仕事を求めてきているケース。

これがやはり一番の理由だと思われます。

次に、社会保障について。

私たち南アの協力隊員は、スワジランドに行くことが認められていません。
そのため、社会保障について詳しいことは分かりませんが、
スワジランドより南アの方が、社会保障がしっかりしているようです。

生活保護の基準がかなり緩いと言われています。

また高校教育も異なります。

聞いた話によると、(あくまで聞いた話です。)
スワジランドでは、公立高校の授業料が年間1000ランド(約1万円)程度かかるのに対して、
南アの公立高校は、多くが授業料無料。

そのため、スワジランドの公立小学校を卒業したスワジスワジの子どもが、
南アに来て、南アの高校に入学するケースがあるそうです。

小学校にもスワジスワジが登録に来ていています(例)

ビザなど詳しいことは分かりませんが、
南アスワジと結婚したスワジスワジの親戚をつてに、
(もしくはスワジスワジですでに南アで仕事を持っている人をつてに)、
スワジスワジの人たちは、入ってきているようです。

そのため、スワジスワジコミュニティなるものも存在しているようです。

スワジスワジ人のハングリー精神はすごいもので、
たいていのスワジ人は、英語が流暢で、
南アスワジに比べて仕事を簡単にゲットしているようです。

スワジスワジの経営者が私の任地にはかなりいるのもその最たる例です。

このような移民の問題は、陸路の国境を持たない日本では考えらませんね。


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