言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

「患者さんが減っていくーーある開業医の苦悩」(その6)

2012-07-04 10:13:08 | 繁盛店物語(創作)
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。

このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)


「患者さんが減っていくーーある開業医の苦悩」(その6)


1週間後、本田は大橋医院の田代に電話をかけ、今度の休診日に伺う約束をした。

提案事項をまとめてみると、結局は小売業への提案と同じようになった。

それは予想していたことで、患者もお客様も一緒だということを自身で確認する結果になった。



大橋医院に入ると、田代の他、看護師2名と、受付をやっている奥さんも同席するということで、応接室にいた。


「それではお手元の提案書を見ながら聞いてください」

本田は主に田代に向かって提案要綱を説明していった。

「最初に伺った際にもわたしは田代さんに言いましたが、皆さんも」と言って他の3人を見た。

「大橋医院にやってくる患者さんはお客様であるということをまず最初に認識して、この提案の内容を聞いてください。そうでないと、もしかしたら反発されるかもしれないことも出てくると思いますので。いいでしょうか」

全員が一応こっくりと、うなずいた。

「皆さんがどこかのお店に行ったとき、どんな接客をされたら嬉しいか、感激するか、ということを自分の身になって考えてくだされば、この提案の内容はよりよく理解できると思います」

「でも患者とお客さんを一緒にするというのは、ちょっとねえ」と、早速奥さんから横やりが入った。

「じゃあちょっと考えてみてください、奥さん。この大橋医院を経営されているのは田代さんと奥さんですよね」

「もちろんですよ」奥さんが答えた。

「それでは次に、この医院の収入源ですが、それは主にどちらからもたらされているんですか」

「それは、決まってるじゃないですか、患者の診察料ですよ」

「その通り。患者さんが持ってきてくれるものです。患者さんが来なくなれば、いくらお医者さんだって、経営できなくなって、つぶれてしまいますよね」

「ーーー」

「ということは、患者さんがいるということで、ここも成り立っているわけです。安定経営は患者さんを何人確保するかということですね」

「ーーー」

「ということはですよ、この医院も一般のお店と一緒だということになりますよね。お店もお客さんがいるから、お客さんが来てくれて、そこで何かを買ってくれるから商売も成り立っていくし、経営できているわけです。いかがですか。わたしが、だから患者さんはお客様だと考えてほしいということは、そういうことなんです」

「………まあ、分かりましたが、ちょっと納得できないところもあるわ。だってドクターなんですよ。患者が病気になって困ったときにやってくるわけで、それを……、病気を治してあげてるんですから、感謝されるということはあっても、何もお客さんだとまで考えなくても、いいんじゃないですか。何もそこまで商売と同じようにへりくだらなくても………」

「う~ん、分かっていただけないですか。困ったなあ。これじゃこれから提案することが、みんなだめになってしまう気がします」

「なあ、真理子」

今まで黙ってやり取りを聞いていた田代が口を出した。

「僕も以前はそう思っていたが、他のドクターやセミナーなんかを聞いてみるようになると分かるんだが、やっぱりなあ、患者さんは、お客様だよ。一般の店だって、そんなにへりくだっているわけじゃないんだ。本当は対等なんだよ。お客様は自分の不足しているところを、店に来て満たすわけで、そのためにお金を払うんだ。店も来た人に商品なりサービスなりを提供して、その対価をもらうわけさ。考えてみれば医者だってさあ、病気を治してもらいたいっていう欲求を持ってやってくるわけで、僕らが病気を治してあげるということは、店でいうところのサービスと同じなんだよ。わかるよな」

「………分かる気もするけど、納得はできないわ。じゃあ何、私たちはサービス業なわけ?」

「ああ、平たく言ってしまえば、そんなものだろう。でもサービス業と違って、僕たちはもっと感謝してもらえるし、だから先生、先生と慕って来てくれるわけなんだと思うんだ」

「そういうことですね奥さん」本田も言った。

うまく田代が奥さんを説得できそうに思った。



<7>へつづく。
(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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オリジナルは物まねから

2012-07-04 09:43:25 | 繁盛店・繁盛会社をめざそう
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もこのブログページを開いてくれてありがとうございます。
少しばかりあなたの時間をいただきますが、よろしくお願いします。

今朝もツバメたちのキツェ、キツェと聞こえるようなさえずりで激しく飛び回り、なんだか落ち着かない様子です。
外を見ると、10羽近いツバメたちが激しく飛び交っています。
まだ北へ向かわないのでしょうか。
時おりはまだ残っている巣に帰ってきてはまた飛び立っていきます。
夜、そっとその巣を伺い見ると、数羽が羽を休めています。

朝からよく晴れていて、気温も高く、午後には真夏日になるような感じをはらんでいます。

昨日、雨は昼頃から降り始めましたが、それほどのお湿りではありませんでしたが、九州では依然として前線が停滞して集中豪雨を降らせています。集中豪雨というと梅雨の末期によく起こる天候ですので、もうすぐ梅雨も明けるのでしょうか。

さて昨日は初めて桐生商工会議所での商業店舗支援に出かけました。
昨日は1店のみお邪魔しました。
昔からよく知っている店で、社長は商業的、文化的な活動で群馬ではよく知られた方で、その店の現状をお聞きし、さらには商店街のことなども、そのお考えをお聞きしました。
今度伺う時は何らかの提案を持っていかなければならないですね。
昨日の話の中でそのヒントは数点出てきました。

ところで昨日は火曜日でしたが、店舗支援に出かけたので、どうもけさ起きる時は、今日が金曜日に思えてしょうがなかったですね。
いつも支援の翌日はほとんど金曜日なので。
でも今日は水曜日で、明日は太田へ出かけます。


わたしはコピーライターの勉強をした時は、有名な、自分が大好きなコピーライターのコピーを、そっくりそのまま原稿用紙に何度も写し取り、その人のコピーの調子、その文章が持っている全体のリズムをつかむようにしました。

そのように真似をし尽くすと、見えてくるものがあります。
それが自分のオリジナルの文体になっていくんですね。

日本人そのものが昔から模倣が好きで、何でもかんでもまず真似から入り、いつの間にか、真似をした本体よりもいいものを生み出してきているというれっきとした歴史があります。

物まねタレントのコロッケさんの芸だって、物まねから発してはいますが、それを自分のオリジナルの芸にまで高め、物まねされた本人さえ、そのコロッケさんのオリジナルに自分を近づける、というような逆の反応さえ起こしています。

商売のアイデアだって同じです。
もしやりたいことがあっても、何もいいアイデアが思いつかなければ、とりあえず気に入っている店の物まねをしてみましょう。
そこから自分の考えを入れながら、徐々に自店のオリジナルに昇華していけばいいんです。

でも往々にして、つまらないところを真似したがる人も多いのが気になるところですが。
何でそんなばかな部分を真似するんだろう、というようなものもずいぶん見られます。

あるときのコンサルで、おかしな部分があったので、聞いてみたこともあります。
「これってちょっと変じゃないですか?」
具体的なことは出せないのですが、あまりにもちぐはぐな感じの室内装飾があったので、聞いてみたのです。

「いやあこれはね、けっこう売れている店でこういうことをしていたので、真似てみたんですよ」と、店主は鼻高々に言うんですね。
どう見ても店の格を二流以下いや三流に落としかねない装飾です。

どこが気に入ったのか分かりませんが、変なところほど真似したいんでしょうかね、そういう人って?
その店の売れている根本の理由を探らずに、そういったちょっと見た目に奇異なところに目が行って、その上辺だけを真似るというミスを犯しやすい人も多くいます。

真似るのは、いいところ、根本のところを真似ましょう。
まあその見極めというところも、見る目を鍛えないとダメでしょうが。

それはまあ、失敗を重ねないとやはり身にはつかないものなんでしょうね。

でもその失敗の数を少なくすることは、できますね。
信頼できる人に相談すればいいことです。


さあ今日もがんばろう!

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あなたの一日が今日も普段通りの良い一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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