言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

原因をあぶり出すには?

2015-02-28 10:41:35 | スキルアップ


こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。

今日もこのブログページを開いてくれてありがとうございます。
少しばかりあなたの時間をいただきますが、よろしくお願いします。


薄い雲が全体に残っていますが、晴れています。
北風が少し強いようで、まあ真冬に近い天候ですね。

昨日は曇りがちで、風も強くて寒い一日でした。
特に陽が陰るにつれて本格的な寒さになりました。

最後の真冬なんでしょうか。

もう明日から弥生、3月ですからね。

昨日、一昨日あたりからやっぱりやってきました、例のやつがっ!

まだ目にまでは来てないんですけど、やはり時おりは痒くなり、鼻は昨日からグスグス。
つまったり、つまったり………。
鼻水攻撃はまだなんですけど。

今年は昨年の約1.5倍の花粉量ということで、このひと月ばかりはきついでしょうね。


さて、本題です。

知ってたけど、自分のは違うと思った

この言葉は、あるニュースの特集の中で流された、還付金詐欺でATMからお金を振り込む直前に、あやしいなと思った銀行の人からかろうじて止められることができた人が語った感想です。

その“知っていた”のは、還付金詐欺があるということなんですね。

しかし自分の例はそれじゃないと思ったそうなんですね。


人は往々にして、自分は違うという思いがあります。

その同じニュースの中でだったか違うチャンネルのニュースだったか、崖崩れで登山が禁止されているのにも関わらず、張られた禁止ロープをかいくぐって、ある有名な景色を見にいく人が絶えないというものがありました。

その人たちの言い分は、「自分は大丈夫だから」で、「自己責任で行きますので」という言葉でした。


しかし、そこで遭難したら、その行政担当自治体の税金の中から救助のお金が出るわけです。

実際に足を滑らせて数メートル下まで転落した人を救助するシーンもありましたが、自分勝手な、さらにはその自治体の人間ではない人たちになぜ血税を投じなければならないのか、ものすごい矛盾と憤りを感じました。


「自分は違う。遭難なんてしないから」と、何の根拠もない自信をもつその人たちの傲慢さ


上記の「還付金詐欺は知っていたけど、自分のは違うと思った」と言う、これも何の根拠もない“自分は大丈夫だ”という変な自信は、商売にもいえることがあります。



「いや売れないのは、自分のところのせいじゃないんだ。景気が悪いからだ」と、これも根拠がありそうで、検証してみたら全然関係のない問題が浮かび上がってくる、“自分は違う”という意識。

上記の例とはちょっと違うニュアンスもありますが、根元は同じです。


結局逃げているわけですね。

その場だけは逃げて、次にやっても来ない僥倖=好景気を、これも何の根拠もなく、待ちわびる。

自分のせいじゃないから、自分で動くことはしない。

そういったお店が今シャッターを閉めているわけですね。

もちろんシャッターを閉じるにあたっては、そんな理由ではないお店もあるでしょうが、少しはそういった人まかせにしたことはなかったでしょうか。


不振のお店には、その理由が必ずあります。

それも不景気のせいだけではないものが絶対にあります。

それを見つけ出すには?



さて、『ある商店街の小さな一歩』の第6回目です。
どうぞ。



本田は続けた。

「ちゃんと理由が分かるということはいいことですよね。次に打つ手がそれで分かるじゃないですか。何をすればいいのか」

「………」

「分かってるはずですよね、田島さん」

「いや、分からない。頭が悪いもんでねっ!」

「怒ってますね」

本田は微笑んだ。

「……いや、別にーー」

「ふふ、分りますよ、その顔見れば」

「ーー」

「怒るってことは、まだ脈があるということですね」

「?」

「すみません。ちょっと怒らせてみたかったんです。どれだけ本気なのか」

「………?」

「よくこういったこと、相談されるんですよ。でもほとんど私が話すことを聞くだけで、そんなことできないとか、やれるわけないだろう、とか、そんなことしか言わない人が多かったんです。でね、その本気度をちょっとチェックさせていただいたんです。すみません、あやまります」

と言って本田は頭を下げた。

「別に、あやまってもらわなくても……」

「みなさんそうですけど、相談するということは、だいたいもう自分である程度考えを持っているんです。でも、そのプランを自分だけで実行するのに躊躇しているんです。だからそれを誰かに、やろうって言ってもらいたいんです。背中を押してもらうとかね。もしくは駄目だと。そうして安心したいんですね。違いますか」

「いや、まったくといっていいほど何も考えていません。というより今までいろいろな手を打ってきて、もう次の手を打つアイデアがなくなってきた、ということの方が本当かなーーー」

「そりゃ困った」

「困ったって、それを考えるのがあなたの仕事じゃないの?」

「え? コンサルタントっていうのは、依頼人、クライアントって言いますが、クライアントの考えていることに、ポンッて背中を押すためにいるんです。もしくは、クライアントが考えていることに肉付けをしてから、背中を押すとかね」

「困りましたね。やはり人選が間違っていたのかもしれない。わたしはね、あなたにこの商店街がどうしたら生き残っていけるのか、聞きたかったんですよ」

「ですからまず、ですね。田島さんがこの満天商店街の理事長として、どのようなかたちで生き残っていきたいのか、ある程度頭の中に描いているはずでしょ。それを聞かせてほしいんです」


                 続く



それでは、また明日。

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異動の季節

2015-02-27 08:14:05 | 販売促進コンサルタントの日記

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小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。

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昨日はほぼ日中いっぱいは雨でしたが、あまり勢いはなく、しとしとという感じでした。
でも濡れてくれて良かったものはたくさんあります。

恵みの雨とでも言いますか。
良かった、良かった。

今日は一転、けっこう晴れていますが、雨が上がるにつれて昨夜から北風が強く吹くようになってきましたので、晴れてはいても、けっこう寒いんでしょうね。


さて、本題です。

一昨日朝早く、玄関のピンポ~んが鳴りました。
お、宅配便かなと思いましたが、見ると、取引のある信用金庫の担当の方でした。

で、本人が転勤になるので、新しい担当者を紹介がてら挨拶に来た、ということでした。


ああ、そんな季節なんですね。

そうか、異動かあ。

なんて、思いながら、自分の勤めていた時を思いましたが、もちろん小さな広告代理店兼プロダクションでしたので、そのような異動というのはありませんでした。


しかし、二度ほど小さな拠点を他市にも作ったことがあったので、その都度所長のような形で、異動していったことがあります。


さらに、一番の異動と言えば、1年間クライアント企業に出向したことがあります。

クライアント先がきちんとした販促部をつくりたいということで、その指導での出向でした。


そこは流通業で、折しも多店舗展開しようというときで、担当者とともにわたしも売場に立ったり、各店を回ったり、そして肝心のイベントの企画や店舗でのPOP指導など、1年間いろいろ支援しましたが、それ以上にわたし自身もすごく勉強になりました。


ということで、異動というのはひとつつの大きなチャンスです。


中には左遷だなどと嘆く輩もいますが、どこに行ったって、そこで与えられる以上の仕事を率先して仕事をすれば、その会社では報われなくても、いつかその苦労が実を結びますので、どこに自分がおかれても、腐ったら自分で負けです。


やってやろうじゃないの。ね、



それでは、『ある商店街の小さな一歩』第5回目です。
どうぞ。



「本田さん。その通りだよ、何もかも。そんなこと、あんたに言われなくたって分かってる!」

田島の怒りにも本田は軽くいなすように言った。

「じゃあそこまで分ってるのなら、どうして今まで指をくわえてみてきたんですか?」

「いろいろやったよ。イベントをやったり、店の名物を載せたイラストマップを作ったり」

「フ~ん。そうですか。それで効果はあったんですか」

「ああそのときはそれなりにあったさ」

「でもすぐにシュン、と」

本田はもはや田島をからかっているように見えた。

「ああ。効果はほんのちょっとだった」

本田は、それをきくと腕を組み、微笑みを顔に張りつかせたまま、田島をじっと見つめた。

見つめられている田島は見るに耐えずにうつむいてしまった。



「田島さん」

本田の声が頭の上から聞こえた。

「田島さん。上っ面ばっかり繕っても、しょせんその場限りですよね」

「うん?」

「今までやったことって、お金を捨てたようなものじゃないですか。
もちろん市とか県の補助金がほとんどでしょうけど」

「ああ。まあ商店街の予算だけじゃ、何をやっても知れてるからな」

「そんな補助金で何かやろうって思うことから考え直さないと、商店街は再生できないですよ、はっきり言って」

「え?」

「だって今まで聞いたところからすると、自助努力というようなこと、全然やっていないように見受けましたけど」

「そりゃあ、自分たちでも何とかなれば、やったさ。でももうそれ以上の危機的状況なんだよ。自助努力の範囲を超えてしまってるだよ」

「今は。ね」

「ああ、もう今はっ!」

「だから僕に話を聴いてほしいと」

「その通りだ。しかしあんたの今までの話なら、もうどうしようもないって聞こえる」

「そうでしょうね。もうどうしようもない」

「じゃあ、無駄だってわけだ、今日の話は」

本田はまだ微笑みを崩さずに言った。

「そんなことないですよ。それが分ったってことだけでもすごい収穫じゃないですか」

「?」

いったいどういうことだ。


                  続く




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会員制は維持するべき?

2015-02-26 10:33:44 | 生き残るということ

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小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。

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外は曇っていまして、雨もやがて降ってきそうな空です。
その分ちょっと冷たいですしね。

昨日もはっきりしない天候で、薄曇りがちな空模様でしたね。


それでは、本題です。


今有名な大型家具店が、トップ人事でもめていますね。

言い分を聞いていると、それぞれ思うところは素晴らしいところがあります。

父親である会長の時代は確かに、富裕層に一生ものの家具を、単品ではなく一戸分取り揃えていただくという販売方法のために会員制を取り、お客様ひとり一人に担当者がつききりでアドバイスをしながら購入していただくという方法。

これってわたしが昔、アメリカ研修で見た、ベッドの大型専門店でもそのようにしていた記憶があります。

ちなみにそのアメリカ研修で、一番これはいいなと思ったのがトイザラスでしたね。


話はそれましたが、今までと言っても20世紀はそれでも良かったのでしょうが、果たして富裕層にセット販売してきた“一生もの”の家具を、さらに富裕層にのみ販売していこうといっても、その富裕層には限りがあり、さらに買い足そうとする場合、かつて購入した“一生もの”の家具はいったいどうなるのでしょうか?

廃棄しろと?

何か矛盾していますよね。

もっと会員顧客に購入してほしいけど、会員はもうあまり購入する必要はないわけですよね。

既に“一生もの”の家具をたくさん購入しているのですから。


この矛盾を解決しない限り、今までの会員組織販売は破綻していくだけではないでしょうか。


会員を組織して販売するという方法はある意味とても堅実な企業経営とも言えます。

しかしそれを大型店のチェーン店組織で果たして成り立っていくのかというと、それも高級路線で、となると、今の店舗運営そのものでは無理があるのではないかと、わたしは感じています。


大型チェーン店で会員システムと言うとすぐに思い浮かぶのは、コストコですよね。

コストコの商品は基本的に消費材です。

今日買って今日のうちに消費してしまうものさえあります。

だからまた同じ商品でも会員は買ってくれるという確約があるのですが、一度購入してしまったら二度と必要のない耐久消費財。

この矛盾を解決しない限り、ちょっと元に戻そうという販売方法には無理がありますね。

それよりもやはり、お店を開放して、もっと違ったそうにも販売を広げるという方法をとった方が企業は発展しながらのこっていけるのではないでしょうか。


会員制の過去に戻るためには、今のようにお店を大型チェーン店化しては無理があるのではないでしょうか。

小型店で、それぞれの“都市”で根を張っていくというやり方なら存続していけるとは思います。

まあこれは浅薄なわたしが今思ったことですので、もっと突き詰めて考えていく必要もあると思いますが。


しかし老舗と言われて今まで残ってきている企業を見ると、そこには絶え間のない改革を行ってきています。

果たしてーーー?



さて、ここからは、今日はもう連載4回目になります『ある商店街の小さな一歩』です。
どうぞ。


「はじめまして。本田です」

商店街に近いファミリーレストランで待ち合わせて、田島は本田に会った。

そして自分たちの置かれている立場を説明した。

「だいたいどこも似たり寄ったりですね」

本田はにべもなく答えた。田島は、やはり駄目かと、少しばかり落胆した。

「特別にその商店街のいわゆる“売り”がないところはどこでも、同じような状況です」

本田はさらに話を進めていった。

「まあ都内の商店街はまだ何とか駅前の立地が生かされていますが、逆に地方では駅前と言ったって、電車を利用して職場にいくという人が少なくなってきているので、駅前立地は逆にネックになってきていますね。こちらなんかもその通りですよね」

そんな分析などはいらない。

分析よりも今、これから商店街をどうしようかという問題なんだ、と田島は内心腹が立ってきた。

田島の顔つきがだんだんと悪くなるのを見ながら、本田は続けた。

「まあ郊外にファミリーが移り住む傾向が顕著になってきたことも、今の中心商店街の不振の一因ではありますね」

そんなことはとっくに分ってるんだよ。

「おまけに車社会の発達で、公共交通の利用が少なくなり、だんだんと路線も縮小されて、商店街へお客が来にくくなったという物理的なこともありますしね」

ああその通りだよ、あんた。

田島の不満そうな顔を見て本田は少し微笑んだ。

「田島さん。そんな講釈はいらないって顔、されてますね」

「………」

「図星でしょ」

本田はさらに微笑んで、田島に突っ込んだ。

田島は本田のその屈託のない微笑みに、さらにムカムカとしてきた。

続く




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購入ゴコロを刺激する?

2015-02-25 10:18:01 | 繁盛店・繁盛会社をめざそう

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今日も薄曇り。
昨日よりもさらに雲が多いようで、明日には雨か雪になるという予報なんですが、まあ降っても雨でしょう。

気温は引き続き平年よりは高めですが、陽があまりないので、あまりのその恩恵はなさそう。


昨日の午後出かけるときに、何やら南東方面から黒い煙がこちらの方にたなびいていまして。
ああ、きっと火事だなあと思いました。

数時間後帰ってきても、まだその黒い煙が少し薄くはなっていましたが、たなびいていました。

夕方NHKのニュースで、やはりそれが火事だったということが分かりました。
工場の火災だったので、なかなか鎮火しなかったんでしょうね。

火の用心。


さて、本題です。

火の用心で思うのですが、わたしは段ボールや紙ゴミがあっても、ゴミ収集までは外に出さないで(物置などに入れない、ということですが)部屋の隅においておきます。

それはやはり昨今のニュースを見るたびにある、放火のことが頭にあるからです。

放火犯もやはりそこに燃えやすいものがあると、頭のスイッチが点火しやすいのじゃないのかなあと、その犯人になってみて考え、犯人のやる気に少しでも油を注がないように用心しているということなんですね。


その心理は、商売にも応用できますね。

もともと何かを求めてお店にやってきているお客様の心が、その“何”手を伸ばすスイッチになることがあると、購入ゴコロを刺激するというモノやコト。

そういったモノやコトがひとつではなくて、たくさんあればあるだけ、そのお店での購入頻度が上がり、必然的に繁盛するというもの。

あなたのお店にとっての、お客様の購入ゴコロを刺激するモノやコトは何ですか?



さて、ここからは新しく始まった『ある商店街の小さな一歩』の第3回目です。
どうぞ。



これといった策もないまま、月に一度、周辺商店街と共同でイベントを行っているが、特効薬になるはずもなく、一時しのぎの域を出ることができない。

満天通り商店街理事長の田島は、商店街全体のことを考えなければならない立場だが、かといって、自身で商いをしている精肉店も、いつまで生き残っていけるかわからないといった瀬戸際に来ている。

名物のジューシーメンチカツで何とかお客様をつないでいるが、これさえいつまでもその人気が続くという保証もない。

お客様は基本的に気まぐれである。

他にもっとおいしいメンチカツがあると聞くと、そちらの方に行ってしまうことは目に見えている。



最近では少しノイローゼ気味になっている田島の耳に、ある話が飛びこんできた。

それはいつものように次のイベントの打合せで、商工会議所に出かけた時のことだった。

商政課長の岡治がふとした拍子に、ある市の老舗料亭がコンサルタントに相談して、見事立ち直ったという話を聴いたと、世間話で言い始めたことだった。

何でもその料亭でも、やはり社会の変化で、有力な顧客の倒産や経営危機などでだんだんと客数が少なくなり、あるコンサルタントに相談してみたところ、そのコンサルタントのアドバイスで再生したということだった。

田島はそのコンサルタントの名前は聞いたことがなかった。

あまり有名ではないらしい。

地元でも知っている人はそれほどもいないらしいし、これといった目覚ましい話も聞いたことがないらしい一方で、相談すると、何とか立ち直った店が数店あるらしい、もちろんそれでもうまくいかなくて閉めた店もあるが、そのコンサルタントのアドバイスを素直に聞くと、何とかうまく行くらしいということだった。

パッとマスコミに出るような華々しさがない分、着実に店も立ち直っていくという話だった。


ダメもとで、田島も一度相談してみようとそのとき思った。

そしてその件を理事会にかけた。

理事たちも半信半疑だった。

それもそのはずで、何度かそういったコンサルタントに依頼してみたことがあるが、うまくいかなかった苦い経験が理事たちの心の奥底に、信用できないという素地を形作っていたからだ。

結局反対多数で否決されてしまった。

それでも妙に心に残った田島は、一度まず会ってみようと思った。

会ってみて、それからでも遅くはない、その人を見てから決めようと思った。

そうして、本田に連絡をとってみた。

                    続く



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お客様の質問には?

2015-02-24 09:44:48 | 生き残るということ

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小さなお店と小さな企業のための販促経営コンサルタント、藤田です。

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昨日は温かかったですね。
薄曇りが多かったのですが、それでも気温が高くて、3月のさくらが咲く時のような………。

ということで、2、3日前からわたしのMacの画面は近所の土手の桜並木です。

昨日は2週間ぶりに桐生に、午後ずっとお邪魔していました。


さて、本題です。

my奥さんはお店に買物に行くと、よく店員さんにものを聞きます。

ちょっとでも分からないことがあると聞くんですね。

わたしには分かっているようなことでも、わたしに聞かないで、もちろん店員さんに聞きます。
それはそちらの方がその道ではプロなんだから、というように感じているからでしょうね。

そんなこと分かり切っていることなのに、と私が思うようなことも、平気で聞きます。
(隣りにいてちょっと恥ずかしいようなことも)


で、そのときの店員さんの態度には2種類あります。

嬉しそうに聞かれたことを話す人と、笑顔なんですが、ちょっと内心困ったなあと感じているような人、です。

“あなた”はどちらのタイプですか?


商売人なら、もちろん前者のタイプでなければいけないはずですが、最近後者のような店員さんもよく見かけます。

パートさんやアルバイトの人に特に多いですね。

わたしに聞かないでよ、ただのパート(アルバイト)なんだから”と露骨に顔に出ている人もたまには見かけます。


あなたのお店でも、もしかしたらそんなことが日常茶飯事ではないにしても、たまにはあるかもしれません。

しかし、お店のことでも、商品のことでも、お客様に聞かれるということは、お客様が信頼して、あなたがプロだからと思って聞いてくるわけで、それに対して、自分はパートだからそんなことは知らなくてもいいんだというような人を野放しにしていると、あそこの店(!)は駄目だ、という烙印を押されてしまいます。


素っ気ない態度をされたら、それが単なるアルバイトの人であっても、my奥さんも言いますからね。
あの店(人じゃないんですよ)、だめ!


どうします?

たった一人のアルバイトのせいで、お店全体の評価が“駄目”になってしまったら。

アルバイトならまだしも、店の責任者でもそういった態度を取る人がいますけどねえ………。

商売人としては、「最低!」


お客様が何かを聞くということは、少しでもあなたのお店に興味を持っているから、商品に興味を持っているから、なんです。

ウインドウショッピングなら、聞かないはずです。

なのに、そこでせっかくのお客様の興味をなくすような態度をするということは、ここで買ってもらわなくてのいいですよ、と言っているようなもの。

じゃあ店を出すなってことですよね、お客様にしてみれば。

辛いですね。

でも楽しくすることはいくらでもできますよ。



さて、昨日から始まったフィクション『ある限界商店街の小さな一歩』の第2弾、いかがですか。

今日は早速第2回目です。
どうぞ。



これはある地方の町の、どこにでもある、今やシャッター通りと化した限界商店街の小さな再生の物語だ。


ここ満天通り商店街も全国の例にもれず、ここ10数年でシャッターを下ろす店が続出している。

昭和の一番盛んなときにあった93店舗が、今や30数店にまで減り、さらに少なくなろうとしている危機的な状況を迎えている。

もちろん客が減ったというのが大方の理由だが、そんな店を継がないという、店の後継者が続出していることが、それに拍車をかけている。

店が繁盛しているときに育っていい目をしている大半の後継者たちほど安定志向が強く、客の少なくなった店の現状を見ると、これから辛い現実を継ぎたくないというのが本音であった。

そうして、ウイークデーには人っ子ひとり通っていない、という時間もあるようになった。


こういった現状になる前には、もちろんいろいろと手を打った。

行政からは補助金が出て、商店街の名物マップも作成し、商工会議所ともタイアップして様々なイベントを行ってきた。

もちろんその都度一度は来店客も増えたが、しばらくするとまた元通りの人出に戻っていく。

空き店舗に出店するチャレンジ制度も行政のバックアップで始め、若者を取り込んでみたこともあるが、これも長続きする店舗が少なく、始めてから今まで1年以上続けている店舗は、1店舗しか残っていない現状がある。

行政のバックアップといっても、補助は数ヶ月間しか受けられず、存続し、独り立ちできるまで補助を受けられないといった継続的なバックアップは望めない。

さらには地元の商業高校のショップも定期的に出してはいるが、それとて実験店舗に過ぎず、とにかく継続を元にした店舗が育たずにいるのが現状であった。

そうして、これといった起爆剤もないまま、ひとつ減り、ふたつ減りと個店が少なくなっていった。

現状で何とか落ち着いてはいるが、これとてすでに商店街を維持できる店舗数を下回っている限界商店街と言えた。


                       続く




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「あなた」って、誰?

2015-02-23 10:17:00 | 販売促進コンサルタントの日記

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晴れているのか曇っているのか判然とはしない空。
空気は今年一番、“あっ、たかいんだからぁ~♪”。

昨日は西日本で春一番が吹いたというニュースが夕方ありました。
北陸で気温が15℃以上もあり、こちらよりも5℃も温かかったようです。


さて、本題です。

わたしはこのブログで呼びかける際には必ず“みなさん”ではなくて、「あなた」というようにしています。

これはあえて意識してやっています。


それは、“みなさん”と呼びかけるのと、「あなた」と呼びかけるのとは大きく違いがあるからです。

“みなさん”の場合は、どうしても相手が不特定多数になってしまい、焦点がぼやけるとでも言いますか。

それに対して「あなた」と呼びかける場合は、これは日常の暮らしの中でも同じですが、目の前の特定の、それもたった一人に向かって呼びかけています。


ですから「あなた」と呼びかけた場合の「あなた」は、これを読んでいるたった一人の「あなた」であります。

そして、わたしが「あなた」と呼びかける場合に、さらに頭の中に浮かべている人物が数人います
その人に向かって呼びかけ、話しているようにすると、イメージが確かなものによりなってくるからです。


ですから、これからも「あなた」と呼びかけた場合は、目の前の、これを今読んでいる「あなた」という実体ですので、もちろん頷いてくれてもいいし、反論してくれてもいいんです。


さて、あなたは、今…………?



今日から、約束していたようにノンフィクション的ノンフィクションシリーズの第2弾を始めます。

タイトルは、『ある商店街の小さな一歩』で、おなじくコンサル本田が登場しますが、主人公の一人ひとりは、もう一人の「あなた」だと思って読んでください。


ある商店街の小さな一歩』第1回



いつもなら閉じられている店のシャッターが、数年ぶりで開けられた。

そこに入っていったのは、満天通り商店街で青果店を営んでいる大艸と、理事長であり精肉店を営んでいる田島、それに役員で鮮魚店を営んでいる増野、そして同じく役員で雑貨店の村上の4人の商店主たちと、販促コンサルタントの本田だ。


3年ほど前に閉店した大衆食堂だ。

閉じられたまま3年も経っているので、中はもちろんほこりがたくさん積もっていると思いきや、暗い店内のテーブルやカウンター、椅子などの上には、うっすらとあるかなしかのほこりが積もっているだけだった。

「清さんは律儀な人だったから、閉めていても1年に一回は掃除していたんだな」

増野が言った。

「ああ、ここを閉めた日は最後は涙を流して、ひとつひとつ触りながらお礼を言ってたっけ」

大艸が言った。

「でも、去年倒れちゃったからなあ。それまでは何とか再開したいって、いろいろがんばっていたけどなあ」

村上が言った。

「ここを使わせてくれって奥さんに言ったら、びっくりしてうれしがってたよ」

満天通り商店街の現理事長でもある田島が言った。

「みなさんそれぞれ、歴史がありますから。閉店したからって、なかなか店を手放すことはできないですよね」

本田が最後に言った。


「それじゃ、まあちょっと調理場を見せてもらおうか」と、田島を先頭に調理場の方へ進んだ。

電気は切ってあるので、それぞれ懐中電灯を点けて奥へと入っていった。

田島が調理場の隅から隅へと懐中電灯を移動させながら照らしていった。

きれいに片付いていた。

ステンレスの調理台の上には、大きさの違う寸胴が3つ伏せられている。

鍋や釜類もきちんとその場所におさめられ、まるで次に使われる時を待っているようにそれぞれの場所にあった。

「すぐにでも使えそうですね」

本田が言った。

「ああ、明日からって言ってもできそうだな、これなら」

田島が言った。

「大丈夫だ、これなら。いつでもOKだ」

大艸が言った。

「じゃあ早速電気とガス、それに水道に連絡して、使えるようにしてもらおう」

田島が言ったのを汐に、5人は外に出た。

これから始まる新満天通り商店街の第一歩が、これだと確信しながら。


続く



それでは、また明日。

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BtoBからBtoCへ?

2015-02-22 10:12:01 | お店・会社紹介

こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促経営コンサルタント、藤田です。

今日もこのブログページを開いてくれてありがとうございます。
少しばかりあなたの時間をいただきますが、よろしくお願いします。


曇っていますね。
雨になりそうな感じもしますが………。

で、気温も低めで冷たい感じ。
昨日はけっこう温かかったので、少しは良かったかなあ。
何が良かったのか、分かりませんが。


さて、本題です。

突然ですが、▼この写真のもの、なんだと思います?

  

ヒントは食卓で使うもの。

多くの、というよりはほとんどの方は“爪楊枝入れ”とこたえますね。

実際にもそのように使われています。

しこうして、その実態は!? !!!?

ジャ~ン、答えは「ぐい飲み」。
見えないよねえ~。

つくった本人はぐい飲みと言ってますし、そのためにつくりました。



ま、そんなことは差し置いて、これって相当先端技術を使って模様がデザインされています。

外側のデザインですが、これは曲面レーザー加工と言いまして、平面では簡単に今の技術ではできるのですが、曲面となると、なかなかまだ難しいのですが、この会社は、その曲面加工を得意として、今まではプラスティックの遊技機材などの曲面加工をしてきたのですが、それをBtoBからBtoCへも供給していきたいとこんなもの(ごめんなさい)を試作したんですね。

その他にもたくさん試作していますが、その中でこれではなくて面白いなあと思ったのが、版画を木の表面にそっくり加工するというものですね。

見せてもらったのは棟方志功の版画と、浮世絵。

モノクロなんですが、まったくそっくりに加工されています。
そのままミニチュア化したようです。

凹凸も、繊細なラインなどもきっちりと表現されています。

で、これはもしかしたらミュージアムのお土産にいいのではないかと考えたのですが、しかし、ミュージアムへのそういったグッズ販売の門戸は固くて、1、2社で牛耳っているようなんですね。

でその商社ということになったら、今度はまた条件がものすごく厳しいらしく、なかなか参入もできないらしいのが現状らしいです。


既得権利を楯にした、昔からのそういった商社はいまだにはびこっているんですね。

今お勧めしているのは、インバウンド向けの観光地の絵はがきを作ってみたらどうだろうということをアドバイスしています。

有名観光地の写真をそのまんま、はがきサイズの木にレーザーで彫り込むんです。

面白いものができると思います。


さて、どうなるやら。

ええと、上記の会社は株式会社ワークステーションと言います。

何か商品化のヒントがあれば、連絡してあげてください。




それでは、また明日。

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研修中?

2015-02-21 10:22:29 | 接客

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昨日、珍しく、早期に確定申告しました。

電子申請もできるということは数年前から知ってはいますが、住基カードを持っていないし、またそれを取ることもあまり興味がないので、今にいたっても、会場に赴いて自分でやっている始末。

時間のロスと言えば言えますが、これはわたしなりに考えもあってのことで、待ち時間は本を読む時間にしています。

今年も分厚い文庫本を持って臨んだんですが、なんと待たないですぐにPCの前に!

この時分はまだ空いているんですよ!

なんだか拍子抜けして帰ってきました。


昨日は気温は暖かめだったのですが、北風がけっこう強くて。
陽が陰るとともに寒くなりました。

今日は今のところあまり昨日ほどは風もない様子で、気温も高め(今の時分にしてはということで)で、なんだか日中いっぱいはほんのりと過ごせそう。


さて、本題です。

昨日ちょっと買物に出ました。

それでレジに並んだときに、そのレジの人が「研修中」という大きなカードを胸から下げていました。
新人さんですね。

新人研修というところ。


そこで何となくわたしは、「あれっ?」と思ったんですね。

何を?

何で「研修中」というカードを、この会社は新人に下げさせているんだろう? って。


あなたは別にそんな光景は今までにたくさん目にしてきて、別に変だとは思わないでしょう。

でも、ちょっと考えてほしいんですが、その「研修中」というカードは、もちろんお客様に向かってアピールしているんですよね。

じゃあ何でアピールしているか、というと、
「まだ新人なので、遅くても勘弁して」
「ちょっと失敗しても大目に見て」
とまあそんなことではないでしょうか。

しかしこれって、ものすごくお客様に甘えていませんか?


自社で徹底的に、現場に出たら、他の人たちと一緒にできるぐらいに鍛えてから現場=お客様の前に出すというのが当たり前なのに、自分たちは基礎だけ一応教えて、後はお客様にその研修の負担をしてもらおうということではないでしょうか。

言ってみれば、お客様の時間を奪っているということです。

それに対して、「そんなの、たかが数十秒、数分のことじゃないか」と言う人(上司、管理職)がいますよね。

そんな人(上司、管理職)に限って、社員にはコスト意識をこれでもかと押しつけて、その1秒も無駄にするな、なんて、もしかしたら社内では言ってません?

社内では厳しく時間のコスト意識を盛んに言い募っているのに、お客様に対しては、その大切なお客様の時間を無駄にさせているということ、ですよね。


これってものすごく矛盾していると思いませんか?

本来なら逆ですよね。

社内では少し時間がかかっても、お客様には早く対処するのが、まともなサービス業ではないでしょうか。


そこで思い出したのは、ある時、県内ローカルのあるスーパーのレジに、やはり新人研修レジがありました。

そのレジには1枚のPOPが掲示されていました。

新人研修レジです。お急ぎでない方で、レジ研修のお手伝いをしていただけるお客様はこちらのレジで御精算ください
というような文言だったように記憶しています。

せめて上記のようにお客様に断るべきでしょう。


もしくは、わたしならこんなアドバイスをします。

新人を実践レジで慣らすために、予算を取ります。

その予算を、このように使います。
新人研修中。このレジでご精算のお客様にはお礼として記念品(もしくはお買上額の数%値引き)を差し上げます。

いかがでしょうか。

そうすることで、新人も心お開きなくレジ打ちの練習ができるし、お客様も自分の時間を削る分何かの見返りが得られます。

とにかく「新人研修」はレジに限らず、お客様の負担をお願いする場合は、お客様に何かメリットとなるものを準備するべきではないでしょうか。




それでは、また明日。

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“次の機会”?

2015-02-20 10:33:47 | スキルアップ

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薄曇りです。
朝起きがけには朝陽がまぶしかったのですが………。

また北風も復活で、ちょっとばかり寒い。
昨日は南よりの風で、ちょっとばかり温かだったんですけどね。



さて、本題です。

あなたも知っていますよね。

「じゃあ今度飲みにいきましょう」といった時の“今度”
「まあ、いいか。次の機会で。」という“次の機会”

両方ともほとんどありません。


「さようなら」という言葉自体、そんな意味が含んでいるんですけどね。
「さよう(そういうこと)なら」というような感じですね。

「そういうことなら、また次に会いましょう」と。

そういえば英語だって、「See you again」、また会いましょう、ですね。

テレビのバラエティなどでも、司会者がゲストに向かって言う最後の言葉(社交辞令)。

「また出てくださいよ」
「わかりました」とか「また、呼んでください」

そのときの“また”もほとんどないですよね。

単なるお別れの挨拶言葉です。


お互いが“また”、“今度”、“次の機会”がほとんどないことを前提にしてそういった言葉を発します。


異業種交流会などに出て、名刺をたくさん配り、初対面だった人に、じゃあ今度会いましょうと言って別れた後、後日再び実際にお会いしたことがありますか?

これを真に受けて、わたしはあの人と友人になったと勘違いする人もけっこういます。


じゃあ、その挨拶を実現させるためにどうすればいいのか?

自分から必ず連絡を取ることがまず一番ですね。

さらには自分の方から、会いたい人にメリットとなる情報や企画を提供できる準備をしておくこと、ですね。

相手から貴重な情報を得ようと思っていても、やはりまず自分の方から提供できる何かを持っていかないと、二度目に会っても、それっきりで終えてしまいます。


GiveしてからTakeを待つ、ということですよね。



さて、次のノンフィクション的フィクションは連載準備中です。
もうしばらくお待ちください。
(期待してねえよ」って、そりゃあ冷たい。)




それでは、また明日。

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ターゲットを変えてみたら?

2015-02-19 08:50:49 | スキルアップ

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晴れました。
2日間曇ったり、雨が降ったり、風花が舞ったりで冷たくて。

今日は10℃以上の最高気温だということで、何かホッとします。


さて、本題です。


わたしは今、太田商工会議所で毎週1回、店舗支援で伺っています。
(今日も出かけますが)

4年近くもやっていますと、関わったお店や企業が150社(店)以上にもなります。

しかしまだ訪問したこともないお店や企業もまだまだいっぱいあります。

中には(2店ですが)、わたしが嫌だとはっきり言われたところもあります。
これは逆に考えると、まあ名誉なことでもあります。

それほどはっきりと、言わせてもらいたいことを言っているからということですので。

そのような方は、人に強く言われるのが嫌な人なんでしょうね。

それ以外では、まあだいたい訪問すると喜ばれています。
(と思っていますが………)


そんな中に1軒ユニークなお店があります。
下着専門店です。

なんだ全然ユニークじゃないじゃないか、そんなの。
ーーー、ですよね。


でもそこは男性用下着専門店です。

男性用下着、といっても下のいわゆるパンツだけです。
でもわたしの愛用しているようなトランクスは販売していません。

販売しているのはボクサー・パンツ主体で、他にはもちろんビキニ・パンツ。

ターゲットは完全に男性、それも若い人向きです。


確かに、そうなんですが、じゃあ、来店される人は? というと、女性かカップル、が多いんです。

そうなんですね。
もちろん男性がひとりで購入するというのも何割かはありますが、それよりも男性が購入する場合も女性がらみの購入が多いんですね。

女性だけで見えるというお客様も何割かはあります。


なぜ?

それはもちろん女性が男性に、それも親しい男性に贈るために購入されるわけです。

そうしてもうひとつ、これは最近顕著なんですが、女性がいわゆる女性用ショーツではなく、男性用のボクサーパンツをはく方も増えてきているんですね。

ショーツよりも少し股下まで生地があるので、はき心地がいいらしいんです。


そのお店は最初からそれ=女性客の動向を見越して、始めたようです。
慧眼ですね。


男性用だから男性がターゲット、ではなく、女性を主なお客様層に設定したところが憎い発想です。


このことは他の商いにも応用できます。


何もその商品を使用する人が主なお客様層ではなく、それをある手段として他のお客様層が用いることが多いというものもあるはずです。

またそういった販売方法でお客様にお勧めするというのも、お店側の役目でもあります。

あなたのお店の商品、ちょっと見直してみて、他のターゲットを想定してみませんか?



さて、昨日で終了した『見本のような不振店の逆襲』はいかがでしたでしょうか。

逆襲まではいかなかったじゃないかって? 
まあそうですね。

でもこれからまさに打って出るというところです。

もしかしたら新しく、その後を書くかもしれないですね。


で、新しい物語、なんですが、それはまた次週から始まりますので、ご期待ください。





それでは、また明日。

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セミナー?

2015-02-18 10:10:13 | スキルアップ

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昨日は曇りがちたまに小雨、それに風花と、冷たい一日でした。
今日も朝から曇っていて、晴れる気配はありません。
今日も一日このような曇天が続くようです。
最高気温も今日は4℃ほどと、まったく真冬ですね。
2月のこのころはいつも寒くって、ねえ。


さて、本題です。

先日太田商工会議所での相談支援で伺ったあるお店では、2時間ほどセミナー形式で相談に乗らせていただきました。

そこは数店舗あるお店で、そのときは各店舗の店長や販促の担当者の方が集まっていまして。

伺う前にはそのようなことは考えていなくて、いつものように社長とその他数人というようなことだと思って伺ったのですが、案内されたところは大きめの会議室で、なんとそこには10数人の方が既に座っていまして、ビックリ。

そうなんです。

セミナーを行う時の様だったんですね、まるで。

わたしと太田商工会議所の担当の方が部屋に入ると、全員起立で、「おはようございます」と。

照れながらわたしも挨拶して、一番前に用意されていた席に着きました。


そこで行われたのは、各店が独自で作っている個別ビラや営業用の販促ツールそれぞれの改善点の指摘でした。

ひとつひとつ持ち込まれたデータをプロジェクターで投影し、目につく改善点を指摘していきました。

それがほぼ2時間。

まったくセミナーでしたね。


ということは、こういったセミナーもありなんじゃないのかなあって、思ったんですね。

いつも行うセミナーは実例に沿っての話ですが、基本的にはわたしの持論を話すことに費やされて、実際どのように生かされていくのかは分からないのです。

しかし、その日に行われたセミナー(?)ですと、各自が自分で作ったものなので、どこを改善すればいいのかということがすぐに改善され、実際、その場で担当者がデータを作り直し、こんな感じですかと、というようなところもありましたので、すぐに改善できるという利点がありました。


こういったセミナーを、もし企画される商工団体様や流通業様などがいらっしゃったらぜひご相談ください。

ハウツーやマーケティングを論じるのではなくて、実例をその場で修正してくという実利的なセミナーが実現できます。


自分で企画してもいいのですが、何分にも機械音痴で、データの取り込みやプロジェクターとかそんなスイッチングの仕方がまったく分からないので、また自分でそんなことをしていると、実例の改善点の指摘数が少なくなってしまいますので。



さて、連載中の『見本のような不振店の逆襲』、第18回目ですが、今日が最終回です。
それではどうぞ。



「そんなもん、ですよ。働いている人たちが笑顔になると、何だか店全体が明るく感じるもんです。不思議ですが」

「すぐにはできないが、徐々にやってみるか」

「飯田さん、すぐにやらないとダメですよ。できたらこれからすぐにでも。明日からと思っていると、明日になってみると今日は忙しいから、明日からでいいやって、ついつい先延ばしになって、いつの間にか忘れていくんです。これからすぐにやってください」

「………分かった」

「もう一度言いますね。バイパスができて、お客様が少なくなったというのは、それはしょうがないことです。それがいやだったら、こちらの店もバイパス沿いに出店すればいいんです。それでお客様が昔のように戻れば、それはそれでいいわけですけど、それじゃこの店は、道に依存しているだけの店だってことじゃないですか。味とかこの店がいいからお客様が来てくれるということじゃなくて」

「そんなこと、まともに言われたこともなかったし、考えたこともなかったなあ。考えてみるとその通りだ。道を通る人が多かったから、たまたまお昼頃通る人たちが寄ってくれていただけだってこと…………なんだな、ほとんどは」

「そうです、極端なことを言えば」

「話し変わるけど、………本田さん、あんた、嫌われるだろ」

その飯田の口調には優しさがこもっていた。

本田もそれを感じて、ほほえんだ。

「あ、いやなこと言いますね。でもその通りです。冷たくいやなことを平気で言ってしまいますから………」

「そう思うよ、実際。俺も殴ってやろうか、この野郎ってーーー」

「おお、こわっ! 勘弁してください、僕、喧嘩はからきし弱くて………」

「でも言われてみるとその通りだよな。うん、その通りだ」

「分かっていただいて、良かったです」

「ありがとう」

「いえ、お礼はこれからです。今日はこれで帰ってひとつだけプランを持ってまた来ます」

「そうか、やってくれるか」

「ええもちろん。でもしんどいですねえ、これからこの店を立て直すにはーーー」

「やっぱりなあ………」

「ええ、でも大丈夫ですよ、飯田さんさえその気になってくれれば、半分は達成したも同様ですから」

「そうか!」

飯田の顔が一瞬だが、輝いた。

「ええでもまだたった半分だけです。これからの半分の方がよほどきついでしょうね。でも頑張りましょう。きっと良くなりますから。というよりも、きっと良くなると信じて、私の提案をまずひとつずつひとつずつ実践していきましょう」

「よろしく頼むよ」

「こちらこそ。そのときは弾んでくださいね、コンサル料」

「え、いくら?」

「この店がつぶれるぐらい、いただきます」

「勘弁してくれよぉ~」



本田は1週間後、あるひとつの提案をした。

それはもちろん味と素材のことだ。



まだまだ道半ば。

苦しい経営が続いているが、1週間前とはちょっとだけ良くなったのは、店が何となく明るくなったことだ。


                              
                           おわり




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バラorパック?

2015-02-17 10:03:11 | 生き残るということ

こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促経営コンサルタント、藤田です。

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朝から曇っていますが、起きがけにはちょっと陽も射していました。
でも北西の空は厚い雲が覆っていて、それが徐々に街全体を覆うように、今はなってきています。

朝のニュースを見ていると、八王子辺りではずいぶんとたくさんの雪が降っていましたね。
こちらでは何か雨っぽい感じです。

さてどちらになるやら………。



さて、本題は、またまた昨日の続きのようになりますか。

昨日はバラ売りがいいのか、パック売りがいいのかとそのちょっと断片を書きましたが、その選択はあなたの問題であると突き放しました。

まあその通りではあるんですけど、もうひとつの選択として、バラ+パックがありますね。

よく分かりやすい例としては、レストランのサラダバーですね。

あれはお客様が、好きなものを好きなだけ、さらには何度でもとれるというシステムですよね。


デパ地下グルメで有名なロック・フィールドというサラダ専門店があります。
RF1という方がよく分かりますか。

あれはバラ売りの典型で、お客様が望む分だけ量り売りしています。

100g単位ですが、100gと頼んでも99gであったり、105gであったり、材料によって重さが違うので100g完璧の数字はほとんど出ませんので、係の方がだいたいの分量で計り、100gに近い数字でお客様に聞きますよね。
「103gになりますが………?」
ほぼ違いはないので、だいたいそれでOKで、秤も今は賢いもので端数まできちんと計算して出してくれます。

RF1という企業ならきちんとそれで通すわけですが、これと同じことを個人店でやる場合は、やはりRF1でできないことをやるべきですよね。

以前からよく言っていますが、“ちょい足し”です。

「ね、奥さん。105gなんだけど、それでいい?」
で、いいと言われたら、そこに少し足してあげる。
ちょっとサービスしときますね」というひと言を添えて。

これも考えてみればバラ売り+パックなんでしょうね。


他にも、先ほどのサラダ店の場合などは、お客様の好みに応じて、違ったサラダを同じパックの中に混ぜてあげるということもできますね。

わたしなども上記のRF1で買うときにも、ああこれとあれが一緒になっていた方がいいな、なんて思うものをたまにありますので。


そうなるとg単価は均一にしておくということが前提ですが。

すぐそこで、バカ言うなよ、ダイコンとカニを同じ単価にはできないよ、なんてクレームが必ず入ります。


そんなの個人店だったら、なんとでもできるでしょ?

平均値で単価を出すとか、やり方はいろいろそこから考えるんですよ。

「単価が違うからできない」からじゃ何にも考えられません。

「単価が違うけど、じゃあどうすれば同一単価にできるか」と考えなければ、何も進めないですよね。


売り方はいろいろ、ですが、お客様の買い方もいろいろありますので、その買い方を研究することで、新しい販売の方法もできてくるような気がします。

いかがでしょうか。


さて連載中の『見本のような不振店の逆襲』。今日はその17回目です。
そろそろ締めくくりに近いところまできています。

それではどうぞ。


「そんなこと言わないで、さあ、ほら。まずですね、口角、ほらここですね、ここを自分で意識して上に上げてくれますか」

本田は自分の口角に両手の人差し指をそれぞれ当てて、上に押し上げてみた。

「指であげるとだめですから、今のところを意識して、そこの筋肉、口角筋をあげてみてください」

「こうか?」

と言って飯田は、ぎこちなく口角を少し持ち上げた。

「ほら、ちょっとぎこちないところがありますが、笑顔っぽくなっていますよ。あとで鏡で見てさらに練習してください。練習しているとだんだんとそれに慣れてきますから」

「そんなことでいいのかなあ………」

「本当の笑顔というものは、やはり心の動きから、身体の内部から出てくるものですが、こういった形から入っても、不思議と笑顔に慣れてきますから、だんだんと自然に出てきやすくなるそうですよ。私はこの専門家じゃないので、確かにとは請け負えないですが、接客トレーニングの基礎としてその筋の専門家はだいたいこの練習をさせますね」

「なるほど、そうかねえ」

「ええ、ですから飯田さんも含めて、最初は恥ずかしいと思いますが、みんなで向かい合ってですね、この口角をあげる練習を、その日の最初の仕事として取り入れていったらどうでしょうか。笑顔体操とでも言うんですかねえ」

「笑顔体操か。面白いな」

「ええ、最初は皆さん吹き出してしまうでしょうが、徐々に慣れてきてきますから、必ずこれはその日の最初のルーティンワークにしましょうよ」

「分かった。やってみるよ」

「ありがとうございます。それで不思議と店内が明るく感じられるようになってきます。もちろん電球を取り替えなくてもね」

と言って本田は、まさに口角を自然に釣り上げて、笑顔になった。

それにつられて飯田も自然と笑顔になった。

「ほら、できるじゃないですか、その自然の笑顔ですよ。その笑顔、忘れないでくださいね。お客様の前に出るときだけじゃなくて、帳場にいるときもできたら笑顔を多くしていると、皆さんもきっとつられて笑顔が多くなってきますから」

「そんなもんかなあ」



第18回に続く。



それでは、また明日。

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バラ売りとパック売り

2015-02-16 10:22:22 | 生き残るということ

こんにちは。
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2月半ば、まだまだ寒い、冷たい。

昨日も寒かったし、今朝も寒い。
でも風は北風じゃなくて、南の方が強い感じです。
その分、日中はちょっとは温かくなるのかな。

北海道では続けて猛吹雪で、女満別空港では外にも出られないで乗客が空港内に足止めされているというニュースも昨日ありました。

北東部に強い低気圧が居座っているからです。



さて、本題は昨日の続きのようになりますね。

ざっと仕分けしてみると、個人の生鮮品のお店はほぼバラ売りが主体で、スーパーやチェーン店ではパック販売が主体、となっていますね。

どちらもいいところ悪いところがあって、どの方法をとるかはお店の勝手なわけですが。

あなたはどちらの方法をとっていますか、と聞くのは日本人の悪いクセで、2者択一がどうも好きなんですね。

でもそのどちらでもない方法もたんとあります。


さて、バラ売りのいいところは、消費者が欲しいときに欲しい分だけ購入できるということが上げられます。
消費者にとっては無駄がないともいえますね。

またパック売りのいいところは、さっさと買えるというところと、あまり考えなくてもいいというところ、さらには持つ手があまり汚れないというようなところにあります。

上記はそのどちらも消費者側に立った考え方です。


しかし、パック売りというのは主に売り手側の考え方から来ています。

商品が計画数捌けやすい、集計しやすいというようなところですか。


どちらがいいと考えるのは、しかし、必ず消費者の側から考えるということなんです。
お店側の押しつけが一番いけないですよね。

あなたのお店では、どのような考えでそういった販売方法をとっていますか?

それさえもう一度考えてみると、何か気付くことが出てくるかもしれません。



さて、『見本のような不振店の逆襲』、今日はは第16回目です。
どうぞ。


「そりゃそうですよねえ、今日から、今から明るくなれと言われてもそれはできないですよね」

「ーーーうん、そりゃあ………」

「そりゃそうですよ。ですからこれかすぐにでも始めてもらいたいのはですね、まず形から入りましょう。笑顔にできるだけなりましょう」

「形から? って、そんな心にもないことでいいのか」

当然の反応を飯田は見せた。

「と言っても、そうですよね、すぐにやれと言ったらただの作り笑いになってしまいます。でも、その形さえ今飯田さんは出ていないんですよ。だからまず顔に笑顔を思い出させるということをやってみましょうよ」

「忘れてるってったって、俺だって面白いときは笑うさ」

「そうですか。でもお客様に対していつも笑顔を見せてます?」

「俺は帳場でさあ、お客の相手はパートさんだから………」

「じゃあ飯田さんはパートさんにいつもどんな顔してます?」

「ニコニコしてるばっかりじゃ、そりゃ駄目だろ。怒るときは怒らないと」

「でも最近はお客様も少なくなってきたから、いつも不機嫌なんじゃないですか?」

「………」

「お客様が少ないといっていつも不機嫌な顔してたら、ほら従業員の方だって人間ですから、同じように不機嫌な顔に自然となっていきません?」

「してるつもりは………、ないはずだけどさあ」

「きっと無意識にしてるんだと思いますよ。その不機嫌が、お店全体の暗さになっているような気が、わたしにはしてるんですけどね」

「でも、じゃあすぐに笑顔になれったってなあーーー」

「じゃあまず練習してみましょう。顔に笑顔を思い出せましょう」

「ばかばかしい! 幼稚園じゃないんだから………」

(第17回に続く)



それでは、また明日。

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「あっ、そうか! ちょっとした『気づき』が繁盛店に変える」

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藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

群馬県前橋市
藤田販促計画事務所
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同一単価でもいい場合もあるんじゃない?

2015-02-15 10:40:45 | 生き残るということ

こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促経営コンサルタント、藤田です。

今日もこのブログページを開いてくれてありがとうございます。
少しばかりあなたの時間をいただきますが、よろしくお願いします。


今朝いつもの時刻に目が覚めても、ちょっと暗いなと思った。
窓の外を見たら、道路が濡れていた。

雨がちょっと降ったみたいなんですね。
昨夜の予報では雨マークはなかったんですが。

今は薄く晴れています。
ちょっと冷たい感じ。


さて、本題です。

昨日も「限界集落株式会社」を見ました。
第3回目でしたね。

原作(「限界集落株式会社」)とは人物設定も、内容もちょっと違う感じで、ドラマの方が、わたしはよくできているように思います。

ま、それはさておいて、と。


先週(2月7日)放送の中で、農協に出せない曲がった野菜やちょっと傷のある野菜を直売所で、好きなだけすべて同一のgあたりの単価で販売するといううアイデアがありました。

販売する側が考えがちなところは、まず原価を考えて、それぞれの商品の原価(単価)が違うわけだからそれぞれgあたりいくらと、多分価格を変えてしまいがちなんですが、そこでは何でもすべて同じということで販売するような仕組でした。

だからキュウリ3本もトマト2個も、ダイコン1本も、すべて同じ単価。

これは消費者側に立った考え方でないと出てこないわけです。


考えてみると、企業側の最終決算でも、各商品ごとの単価ではなくて、トータルでいくら利益が出た、どれだけの欠損が出たということが出るわけで、それを考えるとものすごく合理的な考え方でもあります。


本題は、それじゃなくて、バラ売りとパック販売ということで言及したかったのですが。

ちょっとまた長くなりそうな予感が………。

で、いつものように、こういうときは明日に持ち越し、ということで。



さて、連載中の『見本のような不振店の逆襲』、今日は15回目です。
2月1日から始めているので、数えやすい。

それではどうぞ。


「暗いかなあ、やっぱり」

「ええ、くらいです、はっきり言って。暗い店は、この時代、さらにこれからは流行りません。とにかくまずは明るくしたいなと思います」

「やっぱりLEDかな?」

「ええまあ、物理的にはそうでしょうが、食べ物の場合は、私個人的には、まだ普通の電球の方がいいんじゃないかなあと思います」

「LEDじゃなくて?」

「ええ、その方が暖かみが感じられますからね。まあ今も食卓用のLEDも開発されていますから、それでもいいと思いますけどね。それはまあ好きずきで………」

この歯切れの悪さは、本田もまだその効用には詳しくないから、それはちょっと抜かっていた部分だった。

これから自分もLEDの色を知らなくちゃなあと、本田は思った。

「私が暗いというのは、もちろん今のように物理的なものがあって、まず明るい電球に全部替えてもいいんじゃないかなって感じますが、それよりもですね飯田さん、飯田さんの全体の印象が最初お会いしたときからちょっと暗い感じがするんですよ。」

と、本田は、飯田に会ったときの最初の印象から入っていった。

「まずその黒っぽい服装もありますが、全体的に何だか元気がないように思えるんですね。多分あなたのその雰囲気というんですか、トップがそんな雰囲気ですから、働いていいる皆さんも多分、ちょっとくらい目な感じがするんですよ」

「まだみんなに会ってないのに、どうして分かるんだ?」

「ええ、こういったお店の典型なんですけど、店員さんの暗い感じというのは、どこでもそうなんですけど、そこのトップの方や責任者の方が暗めな方が多いんですよ」

本田は、今までの様々な飲食店の経営者に会ってきたが、その印象はほぼ当っていた。

「これは客商売では致命的です。ですからまあ性格的なこともありますが、これからも客商売を本当に続けていきたいというのでしたら、まず飯田さん、あなたが明るくなってください」

「そんなこと言われても………、性格もあるし、なあ………」

第16回に続く。



それでは、また明日。

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バレンタイン商戦を参考にしてみない?

2015-02-14 10:48:09 | アイデア・事例

こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促経営コンサルタント、藤田です。

今日もこのブログページを開いてくれてありがとうございます。
少しばかりあなたの時間をいただきますが、よろしくお願いします。


昨日は寒風でさらには冷たくて、夕方外を歩くにはけっこう勇気がいるほどの寒さでした。
そんなときはダッフルコートなんかじゃ駄目で、ダウンコートですよね。

空にも雪雲のような灰色の雲が北の方から降りてきて、いっとき風花も舞ったようです。
北日本はまた大荒れのようで、たいへんです。

今朝もそれを引きずっていますが、空の方はよく晴れているので、その分ちょっとはしのげるのかなと。


そういえば昨年の今日、ここ前橋も大雪で、わが家周辺も1mぐらい積もりました。
外の道路に出るにはスコップが必要で、そのスコップをとりに裏の物置まで行くのもこれまたたいへんな思いで行った記憶があります。

今ではそれもまたちょっとワクワクしたような、そんな気持ちの方はよく残っていますね。
(子どもか!)




で、で、今日はセント・バレンタイン・デー

昨日ちょっと近所のショッピングモールに行ったのですが、中心のイベントスペースにもちろん特設コーナーが広々と設けられていまして、やはり若い女性たちがけっこういました。

有名どころのチョコは既に品切れで、空いている棚も結構ありました。

男の人にあげるという意識から、今は同性の友達同士で渡しっこしたり、自分にプレゼントなどと、その購買範囲が広がっています。


先日テレビの街中インタビューでは、若いママたちにも聞いていたのですが、建前は主人にということでしたが、買うのは自分が食べたいもの、という答えでした。

結局、旦那は既にダシに使われているということ、なんですね。

そんなものですね。


でもそれを上手に販促することで、さらにたくさんの購買意欲が生まれるということは、他の商いでもまた、それを参考にできるということでもあります。


バレンタインに関係なくても、バレンタインに便乗できることもあるし、その自分のために旦那をダシにして購入するというヒントから、あなたのお店ではどういったことが可能でしょうか?



さて、連載中の『見本のような不振店の逆襲』、いよいよ佳境、というところですか。
第14回目です。どうぞ。


「自分でこれだと思う肉で、自分がこれだと思う味付け、そしてソース。その三拍子が揃ってこそ『かつしげ』が復活するんじゃないでしょうかねえ。いや私はそれしかないと思いますよ。それなら立地条件は関係なくなります」

「味で勝つ、ということか」

「そう。ネーミングも“あじかつ”にしてみるとか」

「“あじかつ”か、そのまんまじゃないか」

「これはまあ今思いついたネーミングですからおいといて、そんなことより味なんですよ、味」

「わかった、やってみるよ」

「じゃあいいですね。メニューとしてはまず最初に『かつしげ』のメインとなるものをもう一度最初から考えるということ」

「ああ」

「その前にですね、やってもらいたいことがあります」

「?」

本田はずっと気になっていることを早く言わなくちゃと思いながら、今まで黙っていたことをやっと話し出した。


「この店に今必要なものは、私が見るところいろいろありますが、それはひとつひとつ長い時間をかけて直していかければなりません。でも、今一番してほしいのは、私が最初に感じたことなんですが、お店の中全体が暗いなということなんですね。ですからまずはその暗さをなくしていきませんか」


(第15回に続く)


それでは、また明日。

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