DrKの株日記

現役医師が仕事の合間をぬって株と格闘するブログ

それでも放射性物質は入っている

2011年11月24日 | Weblog
福島県産やリンゴの即売会 枝野経産相が安全性をPR 2011.11.24 14:00

福島県産農産物の安全性をPRしようと、経済産業省で24日、同県産のコメとリンゴの販売会が行われ、枝野幸男経済産業相が自ら販売するパフォーマンスを行った。同県産食品の風評被害で、打撃を受けた地元経済の活性化がねらい。

 試食した枝野経産相は「コメもリンゴも甘くておいしい」とご満悦の様子。風評被害については「県が検査し、(放射能が)無検出のものしか出回っていない。国としても色んなところで地道に(安全性を)PRしていきたい」と述べた。

(引用終わり)

「無検出」ではない
「検出限界値以下」なのだ。

そこは、はっきりしておきたい。

京大の医学研究科環境衛生学分野(小泉昭夫教授)および防災研究所暴風雨・気象環境分野(石川裕彦教授)らの論文↓

福島県成人住民の放射性セシウムへの経口、吸入被ばくの予備的評価

【目的】 本研究では福島県成人住民の、環境を通じたセシウム134、セシウム137(放射性セシウム)への経口、吸入被ばくを評価することを目的とした。調査期間は2011年7月2日より8日であった。

【方法】 成人1人の1日量の食事を代表するような55セットの食事(水道水を含む)を福島県内の4地域の商店で購入した。また地域で生産された牛乳(21試料)、野菜類(43試料)を購入した。同時に12地点において、大容量空気捕集装置を用いた大気中エアロゾル採取を行った。対照となる19セットの食事を京都府宇治市で2011年7月に収集した。セシウム134、セシウム137濃度はゲルマニウム半導体検出器を用いて測定した。

【結果】 福島県では55セットの食事の内、36セットで放射能が検出された。京都府では19セットの内、1セットで検出された。預託実効線量の中央値は年間3.0マイクロシーベルトであり、最小値は検出限界以下(年間1.2マイクロシーベルト以下)、最大値は年間83.1マイクロシーベルトであった。牛乳、野菜類のうち、暫定基準値(牛乳200ベクレル/キログラム、野菜類500ベクレル/キログラム)を超えたものは無かった。大気粉じん(ダスト)の吸入による実効線量は9地点で年間3マイクロシーベルト以下と推定されたが、損壊した原子力発電所から半径20キロメートル地点の近傍では比較的高い線量を示した(飯舘村:年間14.7マイクロシーベルト、浪江町:年間76.9マイクロシーベルト、葛尾村:年間27.7マイクロシーベルト)。

【結論】 福島県内での経口、吸入によるセシウム134、セシウム137への被ばくが認められたが、総じて、基準値以下であった。

ND:検出限界以下(0.2ベクレル/キログラム)

(引用終わり)

検出限界値が0.2Bq/kg
福島県の摂取量の中央値が0.5Bq/day(Cs134+137)=183Bq/yぐらいなのかな?

福島では半数の食事に検出限界値ぐらいの放射能が含まれてるってこと。

案外少なくてよかったのかな…

でもまあ、普通に放射性物質入りってことは常識的だな。

あとはこの量がどこまで人体に影響するかだね。

自分としてはマスコミの報道が少なすぎる「魚」こそが
今回の原発事故後の放射性物質入り食物のキーワードだと思う。

自分は天邪鬼だから
みんなが米の汚染が心配だって言ってたら
いえいえ「魚」でしょう!って言いたくなっちゃう。

生物学的濃縮、産地偽装
圧倒的検査量不足…

そして一番は過去にこれだけの海洋汚染を引き起こした事故がなかったこと!

自分には今まさに飛び立とうとしている
ブラックスワンの姿に思えてならない。

前例がないもの…
それを人間は過小評価するものだ。