お城でグルメ!

ドイツの古城ホテルでグルメな食事を。

アオスタ渓谷のサン ・ ピエール村にあるふたつのお城

2023年07月10日 | 旅行

サン・ピエール城

12世紀後半に建てられた元々の城は、基本となる城壁と2本の城塔だけの小さな建物でした。サヴォイア家をはじめとする多くの所有者の手を経て、17世紀に購入したロンカス家によって防備を強化した大きな邸宅に拡張されました。その後も何回か所有者がかわり、20世紀に博物館になりました。すぐ横には19世紀の前半に建てられた付属の教会があります。

  

サン・ピエール城 1 & 2

 

サンピエール城 3

  

サンピエール城 と 教会 1 & 2

 

サッリオド・デ・ラ・ツア城

オリジナルの城は10世紀と12世紀の間に、当時のこの地方の典型的なスタイルで建てられたそうです。15世紀の初めにサッリオド家の父が、そして同世紀の終わりにその息子が拡張して、さらに16世紀にも17世紀にもサッリオド家によって建て増しされ、20世紀前半まで同家族の居城であり続けたのです。その後ジェノヴァ・ベンザ家に所有が移り、20世紀の後半以降は州の資産となっています。見学も宿泊もできるようです。

 

サッリオド・デ・ラ・ツア城

 

一日の終わりにアパートメントで夕食をとりました。

  

生ハム と メロン ・ 5種の前菜

まず、生ハムとメロンです。残念ながらメロンの甘さが足りません。少し硬いので、熟れ方が足りないのだと思われます。

そして5種の前菜。

左上: 既成品のエビと野菜のマリネに自作のタコのマリネを混ぜて、レモンとダシ醤油を少しかけて酢醤油味にしました。

右上: やはり既成品であるローストビーフのカルパッチョに、ルッコラとパルメザンチーズをふりかけました。

それにインゲン豆の練りごま和え、トマトとグリーンサラダ、そしてモヤシのナムルです。

イワシの唐揚げは少し焦げたけれども新鮮な食材で大変美味です。2007年と2013年に来たときには新鮮な魚にお目にかからなかったのを思い出しますが、今日鮮魚は地中海沿いのジェノバからミラノを経由してこの山岳地帯まで来るそうです。

  

イワシの唐揚げ ・ 黒豆ご飯 と 明太子高菜

ハノーファーの自宅から持参した米 (新潟産のコシヒカリ) で、黒豆ご飯を炊きました。おかずは日本から持ってきた明太子高菜です。私たちは車で旅行のときは大きめの炊飯器を、航空機で移動のときは小さめのそれを持ち歩きます。

 

桃のヨーグルト和え

デザートとして桃のヨーグルト和えを私が作りました。桃の熟れ方が足りないようで少し硬いけれども、味は良いのです。普段は甘味にメープルシロップを使うのですが、今日は砂糖でした。

飲み物は、私は麦茶で妻はアオスタ渓谷産のワインです。

やはりレストランではなく、家で気ままに食べるのが美味しいですね。

 

〔2017年7月〕〔2023年7月 加筆・修正〕

 

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ブリッソーニュ城砦

2023年07月06日 | 旅行

イタリア北西部のアオスタ渓谷には、城砦や城館が多数点在します。

そのひとつブリッソーニュ城砦は13世紀に戦略的に重要な位置に建てられましたが、18世紀になるとその重要性は失われてしまいました。それゆえに18世紀後半には廃墟になり、その後再建されることはありませんでした。今は円柱形の城塔と建物の壁の一部が残るのみです。

 

城塔の遠景

  

城塔の上部 ・ その下部

ここにはトレッキングの途中で立ち寄りました。それで本日のグルメ昼食は、もちろん妻が作った弁当です。

 

弁当

私の好きなおいなりさん。皮は出来合いの真空パックです。少し甘すぎるかもしれないけれども美味しいのです。何よりも便利ですね。おかずのタコと鞘いんげんとニンニクの炒め物は昨晩の残り物です。あとはオムレツと昆布巻き。飲み物は麦茶と近くの村の泉で汲んだ水です。

アオスタ渓谷から別の谷に入って行き、川沿いを約2200メートルまで登って岩石に腰を下ろし、前に残雪が、そして横に滝が見えるところでこの弁当を食べました。

  

氷河があった谷 ・ 滝

妻の料理の腕が良いのか、周りの環境がいいのか、大変美味しく感じたのです。

 

〔2017年7月〕〔2023年7月 加筆・修正〕

 

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アオスタ渓谷

2023年07月03日 | 旅行

イタリア北西部の山岳地帯に、東西に走っていて小さな谷がいくつも流れ込むアオスタ渓谷があります。アルプス越えのための二本の交通路をもつ重要な戦略的位置にあり、昔から交通の要所です。この地域には先史時代から人が住んでいて、紀元前25年から支配を始めたローマ帝国が州都のアオスタ市をはじめとする町をつくりました。

  

今も残るローマ街道 ・ この地域の典型的な村

 

カトリック教会

11世紀から第2次世界大戦直後までアオスタ渓谷はサヴォイア家が統治する地域で、この間断続的にごく短い年数フランスに支配されたこともありますが、19世紀の中頃イタリア王国の一部となりました。昔はフランス語を話す地域でしたが20世紀にイタリア語が母国語である人々が大量に移り住み、特にファシズムの時代にはフランス語が禁止されるなどしてイタリア化が強引に進められたのです。現在はイタリア語とフランス語の両方が公用語になっています。この州は特別自治州で一部独自の立法権が認められているとのことです。ワインとチーズ製造などの農業と旅行産業が盛んで、最も小さく最も人口が少ない州ですが最も裕福な州のうちの一つです。

その州都である人口約35000人のアオスタ市は渓谷のほぼ中央に位置しています。私たちはここに11日間滞在したのです。山歩きの毎日でしたが、一日だけ市内観光をしました。

  

アオスタ市役所 ・ 教会の入り口

  

ローマの遺跡 1 & 2 

  

昔の修道院 ・ 凱旋門 

アオスタ市の観光をしたときに、重くて油っぽいイタ飯ではなくて和食の昼食をとることにしました。小さな町なのに和食屋が数軒あるのです。そのうちの一軒「OISHII」は中国人の経営です。昼食時のサーヴィスメニューがあり、リストから2品選んで約千円、3品で約千五百円で500mlのミネラルウオーターが付きます。

偶然同じ料理になりましたが、私と妻が選んだのは握り、エビの中華風ピリ辛、そして天ぷら盛り合わせでした。

 

握り寿司

握りのタネは良くも悪しくも普通のヨーロッパレベルでしたね。でも寿司飯がやわらか過ぎなく米の一粒一粒が見えて、美味い。山岳地帯で食べる寿司にしてはレベルが高いと思いました。

  

エビのピリ辛 ・ 天ぷら盛り合わせ

中華風ピリ辛のエビはプリプリで新鮮。結構でした。天ぷらは天つゆの風味が日本のそれに劣りますが、衣をサクサクと揚げていて、たぶん腕のいいコックが揚げたのでしょう。

観光地なので中心部にはいたるところにレストランとカフェがあります。食後に「OISHII」の近くのカフェで飲んだエスプレッソ (イタリアでは普通のコーヒーという) が美味しかったのです。さすが本場。 

 

2017年7月〕〔2023年7月 加筆・修正〕

 

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