お城でグルメ!

ドイツの古城ホテルでグルメな食事を。

アンタルヤ

2024年06月23日 | 旅行

クリスマス休暇で、2週間弱をトルコの地中海沿岸の町アンタルヤで過ごしました。30年以上前に来た時は人口数十万の地方観光都市に過ぎませんでしたが、今では人口2百万人を越す大リゾート地に成長しています。イギリス人とドイツ人を筆頭に西ヨーロッパの人々、それに加えてロシアやアジアからの観光客が大勢訪れているのです。観光街を歩くと以前はお土産店やレストランの客引きから 「こんにちは!」 と声がかかっていたのに、今回は例外なく 「ニーハオ!」 か 「アニョガセヨ!」 です。中国語を掲げた店もあります。日本人観光客の影が非常に薄くなっているようです。

  

市域のはずれの公園にある滝 ・ その公園から見た観光船

 

海岸の景色

さて、この地域にはコーカサスとメソポタミアから来た人たちが紀元前4500年頃から住んでいました。紀元前9から7世紀にギリシャ人などがやって来て先住民と混ざり合いました。そしてペルシャ人が来た後、紀元前4世紀にアレキサンダー大王がやって来ました。その後ローマ帝国の植民地になったのです。アンタルヤは古代ローマの主要な港町で旧市街はまだ市壁に囲まれています。市のほぼ中心にあるハドリアン塔はほとんど2000年の古さです。

  

ハドリアン塔 ・ ハドリアン塔をくぐる道のわだち

ビザンチン帝国の時代は司教座所在地でした。13世紀初めにセルジューク朝に占領され、15世紀の初めにモンゴル人が来た後、わりとすぐにオスマン帝国となってゆっくりですが確実に発展していきました。アンタルヤでは果物の通商が主な産業だったのですが、20世紀のはじめにバルカン半島やコーカサスからの難民で急に大きくなって、1970年代には段々と観光業が盛んになり今日ではもっとも大事な産業になっています。見どころのひとつの港には観光船が並び、市域には昔の城郭や塔が散見されます。

   

港 ・ 城郭の一部

 

迷路のような旧市街に、昔の民家を改造したホテルの他レストランやお土産ショップが軒を連ねています。

  

民族衣装の店 ・ 民家を改造したホテル

サフランや木の実だけでなく、トルコのお菓子も有名です。その一部はドイツでも手に入るのですが、今まで見たことのないお菓子を買いました。たくさんのナッツを飴でくるんだお菓子で結構美味しいのです。さらにオレンジとザクロのミックスジュースも飲んでみました。ザクロのジュースは初めてでしたが、オレンジの甘さでザクロの酸っぱさが緩和されているようです。チャイ (トルコのお茶) は普通の紅茶とかわりません。

  

お菓子 ・ 好きなだけハサミで切ってくれる

  

ミックスジュースの販売スタンド ・ ジュース

 

チャイ

旧市街では、やはり民家であった建物が伝統的生活様式を展示した博物館になっていました。

  

博物館 ・ 展示 1

  

展示 2 & 3

アンタルヤの町で、ヨーロッパの国々ではまずあり得ない光景を目にしました。決して少なくはない野良犬と野良猫が徘徊しているのです。みんな人懐っこいので撫でてやったりしましたが、動物と人間が空間を分け合って仲良く暮らしていることにいたく感激しました。そのうちに、野良犬がみな耳に標識のようなものを付けているのに気が付きました。現地の人に訊くと、役所のスタッフが野良犬を見つけると保護して予防注射と不妊手術を施して標識を付けるのだそうです。その後も健康状態を観察していて、重い病気になった犬は安楽死させるようです。野良猫も同様ですが、猫は耳の標識を自分で取ってしまうのでチップを皮下に埋め込んでいるとのこと。野良の動物を殺処分してしまう日本のことを思わずにはいられませんでした。ちなみに、トルコでは猫は幸運をもたらすのだそうです。

アンタルヤは観光客のためのインフラがしっかりしていて、市内もそうですが近郊にも見所がたくさんあります。冬が暖かいので冬越しをする北ヨーロッパ人も多いそうです。

 

〔2019年1月〕〔2024年6月 加筆・修正〕

 


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