マセニャ城館 (Castello Masegra) は北イタリアの山岳地帯、昔私の従姉妹が住んでいて私も2週間ほど滞在したことのあるソンドリオという町にある城館です。昨年の夏休みと同様に北イタリアで山歩きをすることにしたので、その機会に立ち寄ってみました。
ソンドリオ
ソンドリオを見下ろす高台にあるこの城は中世にその起源を持つ町で唯一、無傷で今日まで使用されている施設です。その機能と構造は何世紀にもわたって何度か変更され、現在の多層的で異質な外観はこの地方の過去700年の歴史の複雑さを表しています。
全体像
第一城門 ・ パノラマ道
第二城門 1 & 2
マセニャ城館は中世の城で、ソンドリオの地主であるカピタネイ家の封建権力の中心でした。13世紀と14世紀に何度か損傷を受けて再建され、15世紀から16世紀にかけてはカピタネイ家の相続人であるベッカリア家の優雅な邸宅として使われていました。16世紀末にはサリス・ソリオ家に売却され、この家族は当時の20年間の混乱と痛ましい出来事の後、農業を営むようになりました。そしてナポレオンがこの地方を支配するようになるとマセニャ城館は没収されて兵舎に改装され、第二次世界大戦後軍管区になりました。今日ではソンドリオの自治体が所有しています。
中庭 ・ 外観
城は町はずれにあり、民家はあるものの周りには人気がなくひっそりと建っています。第一城門は人が住んでいる家屋の一部で、長いパノラマ道を通って第二城門へと続きます。中庭に野外映画館の設備をもつイヴェント用の施設の様です。中には入れません。
弁当
非常に短い見学の後近くの森を散歩して、昆布入りタコ飯の弁当を食べました。副食は茄子の焼き浸し、豆と鰯の和物、そして鶏肉のカツです。
イタリア風クロワッサン と カプチーノ
宿に帰る途中で、ベネチア時代に建造されてナポレオンが拡張した要塞を見上げる小さい湖のほとりで喫茶休憩をしました。妻は紅茶で私はカプチーノです。クロワッサンは少し焼きすぎで、中にジャムが入っているのが意外でした。味に関しては大いに改善の余地がありそうです。
〔2024年9月〕