かやのなか

あれやこれやと考える

前と後

2022-02-05 00:15:00 | 映画
テリーギリアムのドンキホーテを観た。
封切り時に劇場で観たのでこれが二回目だ。当時私は泣いた。今回も泣きそうだったが、それとは別の感想を抱いた。コロナ前に撮られた映画だな、と感じた。どこがどう変わったのかを説明するのは難しい。わかっているのは、少なくとも変わったのは映画ではなく鑑賞者である私の心の方だということ。
東日本大地震のときも、あれより前にはもう戻れないという論説の見出しをよく見かけた。そのときは正直ピンと来なかった。原子力のことも津波のこともその時初めて詳しく知ったから、そういう意味では昔と同じではないけど、世界観の変質みたいなものは自覚できなかった。コロナにも、自分としてはそんなに影響を受けたつもりはなかったが、どうやらだいぶ変わったらしい。

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