富岡製糸場から40分ほど走り、妙義山を望む畑の中の細~い道を大型バスが行きます。たどりついたのは、ツアーの最終地であり最大の目的地です。
NPO理事は、この「碓氷製糸」に来るのが念願でした。皆さまと一緒に見学に来られて感無量です。なぜなら、ここは日本でたった2件の製糸工場なのです。もう、ここと、山形の松岡製糸しか稼働していません。かつて日本の国力を担っていた養蚕・製糸は、今や風前の灯となってしまいました。
この日は土曜日。実は、この時期は受け入れが少ないので土日はお休みなのですが、私たちの願いを聞き入れて下さり、わざわざ機械を動かしてくれることになったのです。そして、大変丁寧な解説もしていただきました。碓氷製糸の職員の方、本当にありがとうございます。
手書きの黒板には、繭の入荷場所の名前がずら~り。全国の繭(養蚕農家は全国に1200軒あまりに激減していますが)がこちらに集まります。
これだけ養蚕について学んでくると、繭を見ただけで感動してしまいます。国産の繭は1パーセントしかなく、国の補助金もなくなり、もう絶滅寸前なのです。
参加者のほとんどが繭の知識を持っているため、丁寧な解説に聞き入ります。