人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
現在は、暇に飽かして、日々更新。

藍川由美「『日本のうた』歌唱法」

2008-07-18 06:06:06 | 音楽

ドイツ語の歌と日本語の歌、どちらが歌いやすいか?私にとっては、日本語の歌の
ほうが難しい。日本人なら日本の歌が歌えると思うのは間違いであることを痛感し
ている。事実、一般にも日本語が聞き取れない演奏は意外に多いのである。

これは、日本語の表記と発音の不一致、記譜上の問題(音楽が楽譜に書ききれな
い。)、日本語の抑揚、母音と子音、発声法などから来ている。

この問題は永年「日本の歌」を大切にする声楽家が研究してきたが、藍川由美さん
の研究--この「CDとテキスト」(税込¥3,675。カメラータ・トウキョウ)も
そのひとつである。

私も縦書きの詩(歌詩)を読まないほうである(--反省である!)が、それでは
日本語を歌う資格がないといわれても仕方がないだろう。

竹久夢二作詩、小松耕輔作曲の歌曲「母」に「母は悲しも」という一節があるが、
「ハハハ悲しも」と歌う人もいるという笑えない話もあるそうである。


このテキストとCDが多くの人によって読み、聴かれることを願うこと切なるもの
である。


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4 コメント

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時には異論 (minorer)
2008-07-18 23:35:26
藍川由美さん、青柳いづみ子さん
それぞれCDを1枚ずつ持っております
それ以上買う気はありません
「演奏かくあるべし」をまじめに突きつけられているようで
聞いていて苦痛です

授業にまじめに出席して、克明にノートを取っている(ペン習字のような筆跡で)
女子学生の卒論を読まされているような感じです

あるいは
通勤電車の中で、テーラードスーツに身を包み
両足を踏ん張って日経新聞を読んでいる
総合職の女性のような

楽しくなくちゃ音「楽」じゃないと思うのですけど
(すみません、偏見です)
返信する
異論(色ん)な感想 (katsura1125)
2008-07-19 08:49:15
minorerさん、金曜のお疲れのところ有難うございます。最初に結論を言うと、異論大歓迎です。
森進一、五木ひろし、細川たかし・・・・・・色んな演歌歌手にそれぞれ熱烈なファンがおり、人好
き好きです。一方、特定の演歌歌手が好きなのではなく、演歌であればどれもいい、あまり好
き嫌いはないという方もいます。

「そもそもどちらの態度が正しいか」という問題があるのかないのか、それはひとまずおくと
して、どんなに「この演奏はいい」と人がほめても(--それが有名な評論家が言ったとして
も)納得できないこともあります。そのためか、最近はクラシック名曲名演奏(おすすめ 
CD)の本も両論併記を一歩進めて、あえて異論を載せているものもあります。
今後も色んな異論をお願いします。


余談ですが、小泉信三さんは異論こそ大切にしたようです。(野呂栄太郎のこともほめていま
す。)自由な議論ができる社会に感謝しつつ(オーバーか?)、異論を大切にしたいものです。
返信する
ところで (minorer)
2008-07-19 09:08:00
寛容なレスありがとうございます
次回練習日(8月9日)、19時から
東京文化会館で藍川さんのリサイタルが
あります(古関裕而を歌う)
聞きにいかれますか?
楽しみのためとは別に聞いてみたい気もします
返信する
よくご存知で (katsura1125)
2008-07-19 09:57:28
minorerさん、またまた有難うございます。ご朝食はベーコン・エッグでしょうか。

同演奏会の感想をいきなり本ブログに載せて驚かそうと思っていたのですが、実はもうチケッ
トを購入しています。(指定席)よろしければ「オフ会」とまいりましょう。
宇野功芳さんにもお会いできるかもしれません。
ところで藍川さんはたしか「青の会」の同人ではなかったかしらん。生のステージを聴くのは
今回が初めてなのですが。

PS 朝からヴェルディ「ルイザ・ミラー」(マゼール指揮コヴェントガーデン(管)、リッチ
ャレッリ、ドミンゴ、ブルゾン他)を聴いています。なかなかです。
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