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人生ブンダバー

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現在は、暇に飽かして、日々更新。

5/4 第74回東京六大学合唱連盟定期演奏会(長文)

2025-05-08 05:00:00 | 音楽

(4月30日から5月3日まで3泊4日で、富山県に「ひとり旅」してきた。その紀行
文は長くなるので後回しにして、「六連」の感想を先に
書きましょう)。

5月4日(日、祝)、第74回東京六大学合唱連盟定期演奏会(「六
連」)を聴く(於文京シビックホール大ホール)。

<プログラム>
〇エール交歓 16:30~16:47
ここで、「ざっくり」した人数規模を確認すると、明治20人、慶
應35人、東大、立教、法政各10人、早稲田45人だ(詳細は以下
に)。

東大、立教、法政は、いま「流行り」のバロック的少人数合唱
だ。

<プログラム>
1.明治大学グリー(略称以下同じ)  (人数19人)
『あしたうまれる』
詞:谷川雁 作・編曲:新実徳英 指揮:佐藤賢太郎
2.慶應ワグネル  (33人)
『男声合唱のためのコンポジション』
「居処」
作曲:間宮芳生 指揮:福永一博 打楽器・舞:石森裕也
--休憩(1)--
3.東大コールアカデミー  (11人)
指揮:奥村泰憲
「アヴェマリア」 作曲:パレストリーナ
「天使ミサ」 グレゴリオ聖歌
「我ら御身を崇めん」 作曲:パレストリーナ
4.立教グリー  (9人)
『雨』
作詩:大木惇夫他 作曲:多田武彦 指揮:髙坂徹
5.法政アリオンコール  (11人)
『そのあと』
作詩:谷川俊太郎 作曲:上田麻紀 指揮:新堂大和
--休憩(2)--
6.早稲田大学グリー
『おもいでのうた』
編曲:北川昇 指揮:米屋陽也 ピアノ:村田雅之
7.合同演奏
『IN TERRA PAX 地に平和を』
作詞:鶴見正夫 作曲・指揮:荻久保和明 ピアノ:前田勝則


1.明治大学グリー(略称以下同じ)  (人数19人)
『あしたうまれる』
有名な『白いうた青いうた』より男声合唱に編曲された8曲。
佐藤先生は、はたして黒の上下に赤いネクタイ。音叉で音取り。
両手を駆使し、「流れ重視」の丸い指揮ぶり。合唱もセカンド以
下が右手や左手でリズムに合わせ、ユラユラに最初はビックリ。
各パートとも音程に不安はなく、よくハモる。
(4)「南海譜」は抑えた「反戦歌」にグサッと来る。
5曲、6曲と進むうち、「谷川雁と新実徳英の世界」にはまる。
(概算演奏時間:21分15秒)


2.慶應ワグネル  (33人)  
『男声合唱のためのコンポジション』
福永一博先生は(Wikipediaによれば)40代半ば。本年度からワグネルの常任指
揮者に就任された。ワグネルは4代続けて、声楽科出身の先生を迎えたことにな
る。福永先生は「常任指揮者」就任後、初の演奏会。
余談ながら、今年、ワグネル男声HP「先生方紹介」のページが増改訂された。
こちら

福永先生のメッセージ(YouTube)→こちら
この曲は55年前(!)、私がワグネル1年の時、
上級生(2年生以
上70人超)が
木下先生の指揮で四連と定演で歌ったものだ。故
間宮芳生(1929-2024)の傑作。
当時、Topの某先輩からは、難しく、やるたびにごくわずかなミ
スが出ると聞いていた。

「法被(はっぴ)」姿の福永先生が一人中央へ。指揮台、譜面台
なし。最初にスピーチをされるのかと思いきや(笑)、(第1楽章)
「緩」の楽章。A(稗搗[ひえつき]唄)-B(搔田打[かきた
うち]の唄)-Aの形式。
先生の大きなブレスに伴い、腕が動くと、舞台裏ソデから間宮風、
というよりも伝統的な和風ハーモニーが始まり、ワグネルが法被
姿で入ってくる。福永先生は中腰スタイルで渾身の指揮。途中の、
会場に吸い込まれるようなdim.に惹きつけられる(文京は音響が
いい)。最後は、歌いながら、再び舞台ソデに退場。

(第2楽章)「急」の楽章。すぐ入場し、「シャッ、テン」と開始。
(1)から一転、「権現舞」をベースにした、Presto。下手寄り獅
子舞(石森先生)も登場。左右に揺れながら。Pauseも多く、難
しい。

(第3楽章)A(花踊り)-B(木遣り唄)-C(大漁艪囃子)形
式。先生は客席最前列へ移動。全員が座る。石森先生の拍子木が
登場(下手寄り)。
「ヒンヤ~」から始まる。「アリャリャ・・・」から3人を残して、
(意外にも)全員が左右に別れ、客席へ下りる。「オイヤ~トイ」
などと続き、(客席からの)左右交互の掛け合いは「ステレオ効
果」満点で、33人ながらものすごい迫力(混声にはない、堂々た
る「男の世界・マンダム」[ジェリー・ウォレスを知ってる?]だ)。
先生も左右への指示を次々に出す。最後は「サドンデス」のごと
く終止。
どっと拍手が来た。拍手が続く中、再びステージへ。

「居処(いど)」
下手に譜面台が出て、石森先生の鈴が登場。足踏みしながらの大
きな掛け合い。しかしながら、「a」は後ろに回してけしてガナ
ラない(発声は、やはりハミングと「a」が基本?)。石森先生
は譜面を凝視しての演奏。
最後は先生も客席を振り返り、「はてな?」のような仕草。全員
がストップモーションとなった。
客席から拍手と同時に、何人かの「ウォ~」という声。
これだけでも(旅の疲れをおして)聴きに来た甲斐があった。
再演(if any)されれば、万難を排して聴くべき?
(同:21分50秒)


--休憩(1)--17:35~17:55(20分)
ロビーに出ると、若い女性が
「慶應すごかったわね~。ビックリしちゃった。ホント」

アップルジュースを飲みながら、OB数人と談笑。

3.東大コールアカデミー  (11人)
譜面持ちの少人数合唱。
(1)「アヴェマリア」 (3分)
東大らしい、まさしくア・カペラの「教会音楽」、ポリフォニー
の世界だ。けして無理に頑張らず、カウンターテナーもなかなか
だ。少人数合唱では、とくにテナー系は、声帯を薄く当てる発声
が求められる?(そういえば、9年前、木下保先生の男声合唱作品『小倉百
人一首より』を、木下記念スタジオで、下田先輩などとダブルカルテットで歌
ったことがあった)

(2)「天使ミサ」 グレゴリオ聖歌(13分)
例によって(?)Kyrieから始まるミサ曲。先生の音叉による音取
り。バロックの少人数合唱の世界(オケでいえば古楽器、ノン・
ヴィブラートの世界。クレンペラーの「ハレルヤコーラス」も今
やありえない?)
Gloriaなどは先生のソロによる開始。「どうだっ」というところが
ない合唱。「Yesu Christe」で(全員が)下を向く(うつむく)。
Credoでも左端のCーテナーがツボにはまっている。Agnus Deiも
文京ホールによく響く。
(3)「我ら御身を崇めん」
ますます調子が出てくる。深い呼吸、音程とも安定してすばらし
かった。
東大は伝統的にこの種の曲でいい演奏をする。
(同:17分50秒)


4.立教グリー  (9人)
『雨』
人数が少なく、個人的にはいささか心配した(昔、畑中先生/ワグネ
ルが<少人数で>演奏した『雪明りの路』があったが、あの時でさえ30人ほど
だったかしらん。それよりはるかに少ない。)
が、髙坂先生は意図的に
『雨』を選曲されたのではないかしらん。
(結論的には)さらなる少人数合唱の、「すばらしき新世界」を
作っていた。よさをあげるとすれば、ここでも少人数だからとい
って頑張らない点だ。髙坂先生は暗譜で分かりやすい指揮ぶり。

(1)雨の来る前:今さらながらだが、作詩は私の好きな伊藤整
であることにハッとする(忘れていた?)
(2)武蔵野の雨:Topもなかなかgood。語感がとてもいい。
(3)雨の日の遊動円木:少人数の微妙なアゴーギク、デュナー
ミクがすばらしい。
(4)雨、雨:「縦」がコントロールされ、よくそろう。
(5)雨の日に見る:「冬、ほのぐらい」のマルカートにハッと
する(新機軸?)。
(6)少人数のpによる不思議な世界。撥音のさばき方が決まっ
ている。テナーソロはわずかばかりのシャープだった?「しずか
に死んで」を大切に歌った。
一斉にブラボー。最後は全員でおじぎ。立教ファンを中心に大拍
手、大歓声。
(16分50秒)


5.法政アリオンコール  (11人)
「1928年創立の男声合唱団。現在は他大学生、女性、大学院生も募集しています」
学生指揮者(2年生)による演奏。(失礼ながら)ステージマナー
はぎこちないが、合唱のキャリアはなかなかのようだ。11人の内、
暗譜は4人。ア・カペラ作品。こちらも少人数合唱。

『そのあと』
(1)はる:文字どおり譜面を持つ人もいるが、iPadの人も。
(2)大小:一種の反戦歌(反戦詩)。fとpの対比がなかなかだ。
(3)十と百に寄せて:歌詩の「言葉」が会場に吸い込まれてい
く。
(4)花と画家:谷川のきれいな詩。ここでは、もしかしたら、
一部、歌詩が聴きとりにくいところがあった?
(5)そのあと:終曲のよさを歌い上げる。最後はハミングでfine。
学生指揮者と少人数合唱という条件のもと、なかなかの健闘ぶり
だった。
(同:14分50秒)
18:54

--休憩(2)--


ロビーにてA久津さんと目が合い、A久津さんから私に
「すみません、お先に失礼します」
「ボクも一緒に帰ります(笑)」
歩きながら雑談。


チラシ



15:03 あざみ野


15:15


15:39 永田町で南北線へ


15:41


15:59 後楽園改札口


16:02


16:03


16:04 各団体旗がこんなところに(会場の都合?)


16:04 各校OBが続々集合


16:08


16:09


16:10 世界的ピアニストのサイン入り


16:12 トイレを探してウロウロ(笑)。


16:15


16:16 花束、プレゼント受付


16:17


16:17 私は5列目通路側


16:25 当日預かり窓口


17:40 1回目の休憩


17:43


17:45 100%のアップルジュース


18:57 2回目の休憩で失礼。


19:00


19:03 後楽園


19:12


19:16 永田町


19:53 鷺沼乗換え


19:58 あざみ野に戻る。

 =======================

○ショパンコンクール2025:最新情報では、亀井聖矢が
本選に進めな
かったという。な・ぜ・だ?
(注)日本人の本選出場者は16名となったラシイ。


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