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人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
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半藤一利『昭和史 戦後篇』(2)(平凡社ライブラリー)

2009-08-16 05:05:16 | 近現代史

本書については8月12日に取り上げたが、その2として終戦直後のことについて、
触れておきたい。

歴史の教科書では紙面の制約のために2、3行で記述されていることが生き生きと
語られている。

『詳説日本史』(山川出版社)
  昭和天皇のいわゆる「聖断」によりポツダム宣言受諾が決定され、8月14日、
 政府はこれを連合国に通告した。8月15日正午、天皇のラジオ放送で戦争終結が
 全国民に発表された。9月2日、東京湾内のアメリカ軍艦ミズーリ号で日本政府お
 よび軍代表が降伏文書に署名して、4年にわたった太平洋戦争は終了した。

→本書には8月15日前後の日記--内田百、広津和郎、小林一三、矢部貞治、斎
藤茂吉、山田風太郎等--が引用されて、当時の「臨場感」が表現されている。ま
た、8月17日の出来事として・・・・・・

  日本人というのは、まことにあっさりしているというのか、「鬼畜米英」とい
 ってあれだけ憎悪を抱き、アメリカを仇敵として戦った日本人がスパーッと銃を
 置いたんですね。厳密に言うと8月17日、天皇陛下命令つまり大元帥命令として
 日本陸海軍に対して武器を置け、これ以上抵抗するべからず、武装解除の命令が
 出ました。それが実行されるのに反乱らしい反乱はほんのわずかしかなく、命令
 を受け賜って、日本の軍隊はどんどん解散していきました。・・・・・・現代のイラク
 を考えますと、なんと日本人は素直に敗北を認めたか、日本人の民族性はもとも
 と戦争が嫌いじゃないかと思わないでもないんです。(p18~19)



余談だが、小泉首相(当時)さんが『日米戦争と戦後日本』(五百旗頭 真)を読
んで、アフガンニスタン復興計画を早く進めるようブッシュ大統領(当時)にアド
ヴァイスした。しかし、やはりアフガンやイラクと日本ではいろいろな意味で状況
が違うようである。 



半藤一利『昭和史 戦後篇』


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昭和史 (ke)
2009-08-17 00:59:38
半藤さんの本,しばらく前に読みました。それに刺激されたわけではないのですが,先日8/8~8/9に鹿児島へ行ってみました。元々の目的は九州新幹線に乗ること,肥薩線に乗ること,桜島と開聞岳をみることだったのですが,もうちょっと足を伸ばして,知覧へ行きました。特攻記念館です。帰ってきて職場で鹿児島土産を配った中で,どうしてそんなところへとか,どんな印象だったかとかいろいろ聞かれたのですが美味く返事ができません。特段深く考えたわけではないのですが,今の日本で生きているのなら,職業年齢,あるいは右とか左とかという社会的なスタンスがどうあろうと一度は行った方がいいのではないか,程度のことです。
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Unknown (katsura1125)
2009-08-17 19:48:54
keさん、コメント有難うございます。
特攻平和会館では、小泉さんに限らず、誰しも涙すると聞いています。平和のありがたみを思わずにいられませんね~。
返信する

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