○今から57年前、高2の「日本史」の最初の授業で、S下先生は
ニコニコしながら黒板に大きな字で「史観」と書き、「史観とは
何なのか」と問題提起した。
○同じく高2の「世界史」の授業で、K藤先生から余談的に「現
在の歴史学はランケ(1795-1886)を祖としている」と教わっ
た。
*ちなみにS下先生は大正生まれ、K藤先生は昭和生まれ。
○E.H.カー(1892-1982)は『歴史とは何か』で、「歴史とは
過去と現在の対話である」と言った。
○小林秀雄は、
今の歴史というのは、正しく調べることになってしまった。いけないことです。
そうではないのです。歴史は上手に『思い出す』ことなのです。/歴史家とは、
過去を研究するのではない。過去をうまく蘇らせる人を歴史家というのです。
と述べている。(『学生との対話』)
う~む、難しい。
最近読んだ本郷和人さんの『歴史学者という病』によれば、
(戦後)日本の歴史学の流れは四つの世代で分けると考えやすい。
第〇世代 皇国史観の歴史学ーー平泉澄
第一世代 マルクス主義史観の歴史学--石母田正
第二世代 社会史「四人組」の時代--網野善彦、石井進、笠松宏至、勝俣鎭夫
~「実証に基づいた社会史への広がり」~
第三世代 現在
となる。--分かりやすい。
本書によれば、織田信長はなぜ明智光秀に殺されたか?--江戸時代の史料し
か(今のところ)存在せず、真相は分からないという。
--「歴史学とは、ロマンや感情による歴史事象の解釈ではなく、ひたすらに
科学的な実証をもって成すべし--というのが歴史学の第一段階である。」
結局、歴史学はようやくランケの史料批判による実証主義に戻っ
たということかしらん。
本郷和人『歴史学者という病』(講談社現代新書2022)
本郷和人『歴史学者という病』2022、本郷恵子『院政』2019
『歴史学者という病』を読んで知ったが、本郷和人さんと恵子さんはご夫婦だ
った。
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○6/16(日)、ショートケーキ(ベルグの4月)。
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