(2007年7月14日 愛知厚生年金会館 19時開演)
作:本谷有希子 演出:倉持裕
出演:坂東三津五郎 田中美里 片桐はいり 酒井敏也
山西惇 近藤芳正
劇団ダンダンブエノとは、俳優近藤芳正が主宰している劇団で、近藤・酒井・山西以外はキャスト、スタッフとも毎年行う公演ごとに変えるというもの。
今回は、三津五郎さんの方からお声が掛かったということで、
これが悲劇の幕開けだった…
…ではなく。
まずは舞台の感想。まあ、なんとも感想を書きにくい舞台で。
新進気鋭の劇作家・本谷有希子の舞台は一度も観てなかったので、先に彼女が原作を担当した映画「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」を観てから本作に臨みました。
2本を観てなるほど。
何かを抱えてるようで実はカラッポな自分が、どうやってバランスを保って立っているのか。そこに彼女は面白さを見出していて、こういう作品を書き続けているんだろうな。
傍目から見て間違いなく狂ってる人が、精神のバランスを保っていて、逆にマトモに見える人が自分はバランスが悪いからと自己分析をする。
その辺りは非常に面白かった。特に、酒井敏也が箱を大事そうに抱えて「自分の痛みも世界で起こってる痛みも、この箱に。だから隠さなきゃ」みたいな告白をする場面は相当惹き込まれた。不条理の連続の中に、こちらの心を見透かされるようなセリフをポンポン入れてくるので最後まで興味を持って観られる。
結局、「愛してるから別れます」という謎掛けみたいな命題を、全員で解いているような感じがしたのだが、キャストの持ち味で全て切り抜けた印象。三津五郎もなかなか良かったんじゃないでしょうか。ひとり芝居のトーンが違うのも上手く活かされていたと思う。
さて、そんな三津五郎ですが…
開演ギリギリまで5~6列目あたりがガラーンとしていたので、きっと三津五郎氏のご贔屓達が、まだロビーにワイワイ集ってるんだろうなと思ったら、やっぱりそうで、ギリギリになって着物のオバサマやオジサンがやってきた。
こういう舞台で見かけない客層だ!と始まる前からヒヤヒヤ。
ま、予感はズバリ的中。しょっぱなから俳優が登場するごとに拍手が起こるし、暗転するごとに拍手が起こるし(まあ、確かに暗転が多すぎるが)で、普段こういう舞台を見慣れている者としては調子狂わされっぱなし。
こういう事書いたら怒られそうだが、途中まで後ろの方からおかしな人の声が聞こえてきたぞ。(テーマがテーマだけに演出かと思ったよ…)
あと、終盤にドンドン暗転するごとに「終わった?」「これで終わり?」とかヒソヒソ言い合ってる隣のカップルよう。どこが落としどころになるか分からん所がいいんじゃねえかよう。
多分な。
最後には主宰の近藤さんと主演の三津五郎さんのご挨拶がありまして、近藤さんは「呼んでくれなかったから、3年ぶりの名古屋です。」三津五郎さんも「素晴らしい劇団なので、是非来年も名古屋で。」と言ってましたが、来年ねえ…。
お客さんが少なくてもいいから、僕はいい環境で観たいです。
いらん拍手してたのは後方の客だったし、ホント招待客って使えねえ。
…などと文句タラタラ書くことで、私も精神のバランスを保ってるのであります。
書いてる感想もカラッポだしね。
作:本谷有希子 演出:倉持裕
出演:坂東三津五郎 田中美里 片桐はいり 酒井敏也
山西惇 近藤芳正
劇団ダンダンブエノとは、俳優近藤芳正が主宰している劇団で、近藤・酒井・山西以外はキャスト、スタッフとも毎年行う公演ごとに変えるというもの。
今回は、三津五郎さんの方からお声が掛かったということで、
これが悲劇の幕開けだった…
…ではなく。
まずは舞台の感想。まあ、なんとも感想を書きにくい舞台で。
新進気鋭の劇作家・本谷有希子の舞台は一度も観てなかったので、先に彼女が原作を担当した映画「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」を観てから本作に臨みました。
2本を観てなるほど。
何かを抱えてるようで実はカラッポな自分が、どうやってバランスを保って立っているのか。そこに彼女は面白さを見出していて、こういう作品を書き続けているんだろうな。
傍目から見て間違いなく狂ってる人が、精神のバランスを保っていて、逆にマトモに見える人が自分はバランスが悪いからと自己分析をする。
その辺りは非常に面白かった。特に、酒井敏也が箱を大事そうに抱えて「自分の痛みも世界で起こってる痛みも、この箱に。だから隠さなきゃ」みたいな告白をする場面は相当惹き込まれた。不条理の連続の中に、こちらの心を見透かされるようなセリフをポンポン入れてくるので最後まで興味を持って観られる。
結局、「愛してるから別れます」という謎掛けみたいな命題を、全員で解いているような感じがしたのだが、キャストの持ち味で全て切り抜けた印象。三津五郎もなかなか良かったんじゃないでしょうか。ひとり芝居のトーンが違うのも上手く活かされていたと思う。
さて、そんな三津五郎ですが…
開演ギリギリまで5~6列目あたりがガラーンとしていたので、きっと三津五郎氏のご贔屓達が、まだロビーにワイワイ集ってるんだろうなと思ったら、やっぱりそうで、ギリギリになって着物のオバサマやオジサンがやってきた。
こういう舞台で見かけない客層だ!と始まる前からヒヤヒヤ。
ま、予感はズバリ的中。しょっぱなから俳優が登場するごとに拍手が起こるし、暗転するごとに拍手が起こるし(まあ、確かに暗転が多すぎるが)で、普段こういう舞台を見慣れている者としては調子狂わされっぱなし。
こういう事書いたら怒られそうだが、途中まで後ろの方からおかしな人の声が聞こえてきたぞ。(テーマがテーマだけに演出かと思ったよ…)
あと、終盤にドンドン暗転するごとに「終わった?」「これで終わり?」とかヒソヒソ言い合ってる隣のカップルよう。どこが落としどころになるか分からん所がいいんじゃねえかよう。
多分な。
最後には主宰の近藤さんと主演の三津五郎さんのご挨拶がありまして、近藤さんは「呼んでくれなかったから、3年ぶりの名古屋です。」三津五郎さんも「素晴らしい劇団なので、是非来年も名古屋で。」と言ってましたが、来年ねえ…。
お客さんが少なくてもいいから、僕はいい環境で観たいです。
いらん拍手してたのは後方の客だったし、ホント招待客って使えねえ。
…などと文句タラタラ書くことで、私も精神のバランスを保ってるのであります。
書いてる感想もカラッポだしね。
結構私の周囲も、年齢層高めでした。
2つ右隣のおばさまは前のめりで観てたし。
あー、芝居中は前のめりになっちゃだめだよーとか思ったり。ほんっとに久々に集中力に欠けてしまいました。
今までのダンダンブエノのステージも何気に観てみたかったけど、来年やるなら、もっと小さい劇場で(名古屋にはないが)、そしてほんとにいいお客様と一緒に観たいものです。
リーダー格と思われるオジサンが、「○○さんはそちらの席でお願いします」
とテキパキ指示していて、和気あいあいの雰囲気を醸し出してました。
で、終演後は…。
僕の席は端っこながら、斜め気味になってるサイド席の
最前列だったので前に邪魔される事も無かったけど、
当然の如く、隣が喋るわ後ろのバイブが鳴るわだったな。
そういやダンダンブエノは、のらさんが3年前のステージをご覧になってるはず。
いつも言う事ですが、小劇場系のお芝居はアートピアホール
の1階席×2日ぐらいでお願いしたいです。