けいた と おちぇの親方日記

わんこと暮らす、のんびり日記

小説「なずな」(堀江敏幸著)

2020-07-10 18:00:00 | 書籍(小説)
堀江敏幸さんの小説「なずな」を読んだ。
堀江さんの小説は初めてである。


日経新聞の文学周遊で
堀江さんの「王子駅にて」の紹介を読んだのが、
きっかけである。

文章が崩れると、視点も崩れる。

ひとりの人間がのちに、どんなふうに変化し、
どんなふうに化けていくかは誰にもわからないという、
じつにあたりまえのことだけだ。
人を見る目なんて、そうあるものではない。
中略 
間近にいる人間と、とにかく愚直に言葉を交わし、
「いま」を見定める、その繰り返し以外にないのだ。

繰り返しだ。
繰り返しが大切だ、と自分に言い聞かせる。
中略 
大人になって成長が打ち止めになった渡守、
地道に日々を繰り返していれば、
きっとどこかにたどり着けるだろう。

電気信号ではなく、
空気の振動で伝わる生の声や気配だけで、
支えられることもあるのだ。

昭和生まれの自分には共感できるところが
多々ある作品であった。

今日のおまけ。


相変わらず可愛いね。おしまい。


コメント
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