けいた と おちぇの親方日記

わんこと暮らす、のんびり日記

小説「私たちが好きだったこと」(宮本輝著)

2015-05-17 12:00:00 | 書籍(小説)
宮本輝さんの小説「私たちが好きだったこと」を読んだ。



工業デザイナーを目ざす私こと、北尾与志、
昆虫に魅入られた写真家のロバこと、佐竹専一、
不安神経症を乗り越え、医者を志す柴田愛子、
そして、美容師として活躍する荻野曜子。

偶然ひとつのマンションで暮らすことになった4人は、
共に夢を語り、励ましあい、二組の愛が生まれる。

しかし、互いの幸せを願う優しい心根が苦しさの種をまき、
エゴを捨てて得た究極の愛が貌を変えていくというもの。

なかなか理解できないシチュエーションではある。
自分は与志くんのようにあきらめることはできない気がする。
そうするしかないのだろうが、・・・。

作品中で印象に残った、共感できる台詞としては。

「金で買えないもののために、金が必要なんだ。
 金ってやつは、金で買えないもののために真価を発揮する。」

「どんなことがあっても、静かに、しのぐんだ。
 そしたら、時が解決する」

「人の道に外れたところに幸福って存在しないって気がするんだ」

本作品は1997年に松岡錠司監督で映画化されている(東映)。

脚本はあの野沢尚さんで、北尾与志役に岸谷五朗さん、
佐竹専一役には寺脇康文さん、柴田愛子役は夏川結衣さん、
荻野曜子役に鷲尾いさ子さんというキャスティング。
以前も観たが、また借りて観てみようかと思った。

ところで、自分たちが今一番好きなものは、やはり



おちぇとの暮らしである。

おちぇと一緒に過ごすことが、
今の私たちの一番好きなことである。

大好きなけいたもここにいたらと思う時がある。
たまには、会いに来てほしい。
コメント
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