~塩野七生さんの「ローマ人の物語」から~
紀元17年、ティベリウス帝の在位時、
小アジアの南西部は大地震の被害にあう。
二次災害は大火災。甚大な被害となった。
皇帝からの提案を対策委員会で議論し、決定した災害対策は以下の2つ。
① 緊急援助とインフラ設備の再建に、一億セステルティウスの国庫からの支出。
② 被災者には、五年間にわたっての属州税免除。
ティベリウス帝の災害対策とは、緊急に必要とする援助と公共的なインフラの再建は国が考える。
ただし、五年間の税金は免除するから、個々人の再興は自助努力でやってくれというのが根本的な考え。
この災害対策で被災地地方の復興は著しかったので、
これ以降、ローマの皇帝たちは天災に見舞われるたびに
ティベリウス帝と同様な対策で対応するようになったとのこと。