特殊相対論、ホーキング放射、ダークマター、ブラックホールなど

・時間について特殊相対論からの考察
・プランクスケールの原始ブラックホールがダークマターの正体であるという主張
 

その2・ 双子のパラドックス

2022-04-23 06:08:18 | 日記

さて前回ではR君、Lさんの時計を「計算ベースの予測値」で合わせたのでした。

それぞれの宇宙船は30日間の加速で光速の50%まで到達できる、という前提で、加速開始後30日経過した所でエンジンを止め、そのタイミングで時計をリスタートしたのです。そしてその時にO君までの距離が15光日になる様にスタート地点を設定したのでした。

したがってそれぞれの宇宙船は30日の慣性飛行の後にO君の位置に到着し、そこを通過しました。

それで今回は「計算ベースの予測による時計合わせ」ではなく、実際的な「同じタイミングで時計をリスタートする事」をやります。

そうしてこの方法によれば三つ子のそれぞれの時計を同時にリスタートできます。

さてその方法ですが、O君の上方30光日の所にO君に対して静止している宇宙船を置きます。その宇宙船にはO2君を乗せます。そうしてその宇宙船の左右15光日の位置に同じ宇宙船をおき、それぞれにR2君、L2さんを乗せます。ちなみに全員、同じ日に生まれましたのでこれで六つ子の登場となりました。

まずはO2君の時計にR2君、L2さんの時計を合わせます。お互いが静止していますから、これは簡単です。

さてそれで、R君、Lさんのエンジンを回す1日前からO2、R2,L2の各宇宙船は下方に時報を出し始めます。O君までの垂直距離が30光日ですからこのシグナルは30日後に上方からそれぞれO、R、Lの各宇宙船に到達します。当然、混線が起こらない様に周波数は変えてあります。

R,Lの各宇宙船は上方から届く31日めのシグナルを確認した所でエンジンを止めて時計をリスタートさせます。そしてまたO君も31日目のシグナル受信で時計をリスタートさせます。

さてこうしてようやくO、R,Lの各時計はR、Lが慣性飛行中ではありましたが、時刻合わせが完了した事になります。

これはつまり「基準慣性系に対して運動している2つの慣性系の時計を合わせる事が出来た」という事になります。

次回はこうして合わせる事が出来た時計を使って、それぞれの宇宙船の「時間の遅れ」を検証する事になります。

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