蜻蛉・莞爾の無責任漢字樂院

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「かんむり」

2009年12月02日 | 「語句」「言葉」~名詞編(あ行~な行)
【「かんむり」】

≪辞書で調べてみます≫

<冠>
〔「かうぶり」の転〕
地位・階級などを表すため頭にかぶるもの。
また、特に平安時代以後行われた、礼服着用時のかぶりもの。
額・巾子(こじ)・簪(かんざし)・纓(えい)などから成る。
束帯・衣冠の際、直衣(のうし)で参朝する際に着用した。
壮年では厚額(あつびたい)、若年では薄額、五位以上は有文(うもん)の羅、六位以下は無文の縵(かとり)で仕立てるなど、身分・年齢、文官・武官の別などにより形状・素材などを異にした。かぶり。
かむり。かんぶり。かがふり。

(2)漢字の構成部分の名称。「宇」の「宀(=ウかんむり)」、「花」の「 (=草かんむり)」など、字の上部にかぶせるもの。かしら。


≪「かんくり」と訓読みする漢字≫


①②カン/* ①guan1 ②guan4
かんむり とさか <かんむりをつける><元服><成年><衆人のかしら>≪かむり、はじめ≫
字統:123
常用字解:075-1
0144/00754

<解字(常用字解)>
冖 と 元 と 寸 とを組み合せた形。冖は、おおいの形。
“元”は、頭部を大きく書いて強調した形。
首・頭の意味
廟の中で手(寸)で元(頭)の髪を結い、
頭に冠をつけている形 ⇒ 冠
∴ 完・寇と同じ関係の字
※「冖:ワかんむり」ではなく「宀:ウかんむり」に従うべきである



ベン/メン mian3
かんむり
字統:805
0143/00747

<解字(漢語林)>
“冃”は、「ぼうし(ずきん)」の意味。
“免”は「ぬけでる」の意味
頭が抜け出て来る感じの「深いかんむり」の意味。?
前後に「たれ」が付いている。※図象が載っている。
 前:冕板(ベンバン)
 後:冕旒(ベンリュウ)~飾りの玉
  天子:12本 諸侯:9 上大夫:7 下大夫:5
 台:辡 (コウガイ≒かんざし)


≪意味合いが「かんむり」の漢字≫


ヘン/ベン
bian4 / ban4
(かんむり)<速い><おそれる><おののく><うつ><たたく>≪わきまえる、ことば≫
字統:804
常用字解:573-3・574-1,2
0436/03205

<解字(漢語林)>
両手(廾)で「かんむり」を被っている形。
☛「弁」はかんむりの形で「辨・瓣・辯」とは別字
●辧は本字 弁・覍は俗字
 (弁:辨・瓣・辯)は旧字体 辩は簡体字



ヘン/ベン bian4
<のり、きまり><軽々しくさわがしい><素手で撃つ>
<かんむり>
0198/01149

<解字(漢語林)>
元は、“弁”と書き、省略された形。
「かんむり」の意味
派生して、法律の意味・あわてるの意味のある。


≪「かんむり」関連≫


サク/シャク ze2
(かみづつみ)<頭巾、ひたいあて、かんむりした>
<鶏のとさか>
0415/03069



ブ/ム
wu3
たけし <威力><武器><もののふ=武士><兵法><あと>
<しのぐ><つぐ><一歩の半分の長さ><舞楽の名>
<かんむりまき><金属製の楽器>
常用字解:555-1
0712/05846


≪総評≫
冠 : 頭に載せるもの~王冠・ティアラ
冕 : 板を用いて、玉飾りなどを施し、スッポリ被るもの ●中国が主
弁 : かんむりを両手で、頭に載せている姿


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