老麗・美しく老いる

「美しく老いる」を余生の目標として、そのあり方を探る。

馬齢

2008-12-31 23:54:49 | Weblog
除夜の鐘を聞きながら思う。

「少年老い易く学成り難し 
一寸の光陰軽んずべからず  
未だ覚めず池塘春草(ちとうしゅんそう)の夢
 階前の梧葉(ごよう)已(すで)に秋声」

中国宋代の儒学者朱子の「偶成」
という漢詩の一節である。
と言われて来たがどうも間違いらしい。
日本人の作という説もある。
しかし、それは学者の話。
われわれ庶民には作者よりも作品が重要だ。

除夜の鐘を聞きながら、また思う。
先日「いたずらに馬齢を重ね」
という挨拶を耳にした。
馬にしてみれば失礼な話だ。

「光陰は矢よりも迅(すみや)かなり、
身命は露よりも脆(もろ)し」
「徒(いたず)らに百歳生けらんは
恨むべき日月なり、悲しむべき形骸なり」
曹洞宗の経典「修証義」に出てくる一節だ。

年末に耳の痛い話だ。除夜の鐘が耳に入らない。

今年を感謝し、来年も良い年でありますように。