老麗・美しく老いる

「美しく老いる」を余生の目標として、そのあり方を探る。

寸志を頂きました

2008-11-30 01:27:45 | Weblog
忘年会の季節になると思い出すことがある。
仕事で関わりのあった連中に招待された。
気持ちを表す意味で「寸志」と書いて渡したら、
「金子さんから寸志を頂きました」
と披露された。
二度と出すまいと思った。

往復葉書で案内を出した。
復信の宛名には
私の名前の下に「行」を印刷しておいたら、
「様」と直さず「行」のまま返信されて来た。

早朝、
寒い思いをしながら門まで小走りに行った。
今年のプロ野球日本シリーズでは
西武が優勝した翌朝のこと。
西武優勝を冷淡に扱っているであろう
「読売新聞」を楽しみに新聞受けを開けたら、
中は空っぽだった。
「あっ、そうか、今日は、新聞休刊日だった。」
と気づいた時、
何故か自分自身に悔しくなった。

高級ワインをいただいた。
本を読みながら、楽しみに時間を掛けて飲んだ。
そして、
最後の一口を飲もうと思って伸ばした手で、
グラスを倒してしまった。
誰にもぶつけることも出来ない悔しさは、
空しい。

フードマイレージ

2008-11-29 00:07:24 | Weblog
昨年3月から近場の移動に、
自動車で行くのを止めて自転車で行く事にした。
その距離が累計で1,300Kmになった。
熊谷を出て1年8ヶ月、
只今、福岡県から熊本県へ入ろうとしている計算になる。

最近
「フードマイレージ」という言葉を頻繁に見聞きする。
1990年にロンドンのシティ大学の
ティム・ラング教授が提唱した考え方で、
現在、二酸化炭素(CO2)の排出量を減らす等の
環境運動に広がっている。

測定は、①物の重量×生産から消費までの運
搬距離と②CO2排出量に換算する方式がある。
例えば、アスパラガス一本が国産ならば0.8g、
輸入ならば341gのCO2を排出する計算になるから、
そういうことを考えながら環境に良い生活をしましょう、というもの。

自動車を自転車に乗り換えると、
1Kmにつき110gのCO2が削減出来るのだという。
そうすると私は、
今迄に143KgのCO2を削減した事になる。
私は地球環境の保全のために大きな仕事をしているのだ。

石原慎太郎著『私の好きな日本人』

2008-11-28 00:07:52 | Weblog
近年、書店で本を買った記憶がない。
私の家は、
市中心部より6Km以上も離れた田園地帯で書店がない。
今回も、
11月20日に、石原慎太郎著『私の好きな日本人』が
発売されたのを新聞で知って、
インターネットショッピングで取り寄せた。

私は、著者が好きなのではない。
嫌いでもないが、
最近、長期政権の末期症状か、
驕りが目立ってきたことを危惧している一人である。

本の内容は、著者が好きな
例えば、
日本武尊、織田信長、大久保利通、岡本太郎、小林秀雄など
10人の日本人を取り上げて、
その人となりや功績、好きな理由を<
豊富な知識と多くの逸話を駆使しながら、
スピードと熱の籠もった筆致で書いていて、
期待通り読み応えがある。

著者は言う
「私がここで描いた、
私が好きでたまらない日本人たちは、
今の私を作ってくれたのだ」と。

私の精神の血肉となる
「好きでたまらない人」
は絶対必要だと思うし、
私も探したいと思っている。

黒松剪定と人事管理

2008-11-27 01:59:42 | Weblog
黒松を剪定する。
高さ3m余りなので9尺と6尺の脚立を使う。
会社で培った安全管理の原則から、
ヘルメットを被って作業している。

庭木の剪定をしながら考える。
剪定は、人事管理に似ているが、一方では、
徹底して差別し、感情は挟まない。
力があっても目的に合わない枝は剪る。
課長で競わせながら、
部長にするのは一枝に一本だけにする。
下積みながらも、
前に誘導しあるいは横に誘導して、
意識的に育てる枝もある。
南側の枝は厳しく剪定し、
北側の枝は優しく保護する。

ところが、最近は、
そんなことをしたら、社員がどんどん辞めてしまうらしい。
「上司の心部下知らず」や「部下の心上司知らず」
の職場になっているようだ。
どこかの国の総理大臣みたいに、
突然、職場を放棄してしまう病気があるらしい。
そして、その後は社会からも逃避してしまう。

私の枝はどれだっただろうかと考える。
私は、幸運にも会社生活では良き上司に恵まれた。
私の性格を実に良く見抜いて使ってくださった。

働かざる者食うべからず

2008-11-26 00:16:03 | Weblog
「働かざる者食うべからず」
という慣用句がある。
現代日本の政治を象徴するような冷たい響きのする言葉だ。
この言葉を巡って娘の大逆鱗に触れたことがある。

当時、
娘は大学の教育学部で社会福祉を学んでいた。
女の子で、
全く言葉が話せない障害者を受け持っていたが、
電話で健常者と同じように話をしているのには驚いた。
相手の言いたそうな事を推測しながら話をすると
「昰」なのか「否」なのか、
その子の発する音で判断出来るのだという。

ある日、何かの話の勢いで、私が
「例外なく、働かざる者は食うべからずだ」
と断言した。
すると、娘が
「人間、誰にも等しく生きる権利がある。
お父さんからそんな言葉を聞くのは悲しい」
と泣きながら激しい剣幕で抗議された上、
後日、長い抗議の手紙を渡された。
娘に惨敗だった。

慣用句の出所は『新約聖書』で
「働こうとしない者は、食べることもしてはならない」だが、
聖書と慣用句にはニュアンスの違いがある。

3年当用日記

2008-11-25 00:12:14 | Weblog
私は、昭和30年(1955年)
中学一年生の1月1日より日記を書いている。
正確に言えば、
恋愛の女性と挙式間際で結婚が中止になった時から、
見合いして今の妻と結婚した後までの何年間か中断した時期があった。
しかし、
その時を除いては、ずっと続いている。

日記帳は、
当初は一日一頁の日記帳を買って付けていたが、
その内大学ノートを使用するようになった。
大学ノートは長い間続いた。

しかし、15年前から高橋書店の
「大型3年横線当用新日記」を使用している。
去年の今日何をしていたかを読みながら、
今日の日記を書くのが楽しい。

その5冊目の日記帳も今年で終わるので、
来年からの日記帳を書店に取り寄せをお願いしておいた。
それが入荷したというので11月24日引き取りに行ってきた。
税込み価格が4,148円と3年前から
53円の値上げん抑えられているのが嬉しい。

これで、70歳まで、生きて日記を書く準備が整った。

朝青龍の引退

2008-11-24 00:08:31 | Weblog
11月23日、大相撲九州場所は、
モンゴル出身同士の優勝決定戦の末、
白鵬の優勝と安馬の大関昇進が決定して千秋楽となった。

かつて、
横綱大鵬は大関貴ノ花に完敗した翌日に引退を表明した。
その貴ノ花は大関候補の千代の富士に敗れたのを機に引退し、
また千代の富士は当時18歳の貴花田に敗れて引退した。
国技を背負い継承してきた名力士は、
自分の確かな後継者を認めた時、
皆、惜しまれながら潔く引退した。

2001年に横綱になった朝青龍は、
口上で
「相撲道発展のために一生懸命にがんばります」
と誓ったが、
貴乃花に敗れた際、「畜生!」と大きな声で叫んだり、
「怪我をしている左足を狙えばよかった」
と発言する等、

すぐさまその品格が問題視された。
その後も騒動の数々は枚挙に暇がない。

その朝青龍が、五場所も謹慎や怪我で休場している。
日本の国技を汚し、
「衣食足りて礼節を知らない」
横綱の資格剥奪も出来ない協会の体質は如何なものか。

朝青龍の引退の美学がどんなものか、早く見たいものだ。

お馬鹿キャラと麻生総理

2008-11-23 00:05:40 | Weblog
2008年は「お馬鹿キャラ」がブームになった。
そう言えば去年、
麻生太郎氏が福田康夫氏と自民党総裁の座を争った時、
「キャラが立っている」
という事が解らなかった福田氏を鼻で笑っていた。

ところで、
 ①詳細  ②未曾有  ③蹈襲  ④頻繁  ⑤怪我、
は何と読むでしょうか。
正解は、
 ①ようさい ②みぞゆう ③ふしゅう ④はんざつ ⑤かいが。
いくら日本の国語力が落ちたとは言え、
「お馬鹿キャラ」でもこの位の漢字は読めなければダメだ。
どこかの総理に笑われますよ。

それでは、
「口」偏に「達」という旁を書いて何と読むでしょうか。
正解は「ことばがただしくない」。これ本当の話。
口が達者な人は、何ごとにも軽薄で饒舌なために、
読み間違えたりしてしまうのでしょう。

11月19日、都内で開かれた
全日本私立幼稚園PTA連合会全国大会で挨拶した麻生総理は
「躾けるべきは子供より母親だ」と言ったとか。

誰かが「躾けるべきは、母親より総理だ」と言っていた。

福沢恵介  野口雨情を歌う

2008-11-22 00:18:23 | Weblog
11月18日群馬県伊香保温泉「雨情の湯 森秋」で、
「第11回森秋コンサート」が開催され、
魅力的な歌声の福沢恵介ファン100人以上が
ロビーを埋め尽くした。
そして、フィナーレでは、
参加者全員による野口雨情の童謡の大合唱の歌声が、
夜の温泉街にまで響き渡った。

森秋は、
雨情が定宿にしていたことがある旅館で、
「赤い靴」「青い目の人形」などの
自筆の原稿等の展示コーナーがある。
福沢は、北海道生まれのシンガーソングライター。
アルバム「憧謡・野口雨情の世界」がある。
雨情の童謡を歌うコンサートも11年目。
年々、常連が増えているという。

今回は、
赤い靴・青い目の人形・雨降りお月さん・
シャボン玉・證城寺の狸囃・七つの子など
雨情が作詞した童謡の他、
福沢オリジナル曲や歌謡曲などを歌った。
60分の予定が客の乗りが良く
90分にも及んだ。

今年は、妻や短歌の仲間と参加したが、
来年は童謡クラブの仲間も連れて参加したいと思う。
童謡は心の故郷。
爽快な一夜となった。

おれおれ詐欺

2008-11-21 00:16:37 | Weblog
電話が掛かってきた。
妻がでた。電話の主は「俺」と言った。
妻が笑いながら「俺って、どなたですか?」と聞き返す。
電話の主は「俺だよ、おれ」と繰り返す。
「俺という人は、家にはいません」という。
息子がふざけて電話してきたのだ。
妻も承知で応対している。

11月17日の読売新聞によれば
「おれおれ詐欺」に引っ掛かるのは72%が女性だという。
母性本能をくすぐられてのこと。
また、「人は、真実を信じるのではなく、
自分が信じたいことを信じるのだ」ともいう。

小学校5年生の時だったと思うが、
アラビアンナイトの
「アリババと40人の盗賊」を学芸会でやった。
アリババが「開けゴマ」と叫ぶと洞窟の重い扉が開く。

あれは、「童話の世界だ」と思っていたから、
当時は、何の不思議とも思わなかったが、
考えてみれば、
21世紀のハイテク技術を先取りしていたのだから、
驚くべき想像力だったわけだ。

声紋で肉親を識別しなければ安心出来ない、
こんな時代は空しい。