詩集『月に吠える』を、
お父さんは庭に投げ捨てた、
という。
熊谷短歌会の文学散歩で、
萩原朔太郎記念「前橋文学館」へ行った。
清流広瀬川のほとりに聳える近代的な建物で、
朔太郎のコーナーが常設されている。
ガイドさんの説明も丁寧で、
2時間位かけて観賞したい所だ。
「光る地面に竹が生え」
で始まる「竹」という詩など
『月に吠える』の下書きや
自筆原稿が展示されていて興味深い。
下書きの多くがざら紙に
散らし書きのように書き散らしてある。
思いついた勢いで殴り書きされたようだ。
感興の趣くまま、
ほとばしり出る詩句を忙しく書きとめるためだろう、
判読不可能なような走り書きが目立った。
白秋の序文、犀星の跋文を得て
大好評の『月に吠える』だったが、
医院の後継者として期待していた父親は、
朔太郎から受け取るや、
その憤懣を晴らすかのように庭に投げ捨てた、という。
投げ捨てし父の心に母のゐて『月に吠える』を拾ひしならむや 貞雄
お父さんは庭に投げ捨てた、
という。
熊谷短歌会の文学散歩で、
萩原朔太郎記念「前橋文学館」へ行った。
清流広瀬川のほとりに聳える近代的な建物で、
朔太郎のコーナーが常設されている。
ガイドさんの説明も丁寧で、
2時間位かけて観賞したい所だ。
「光る地面に竹が生え」
で始まる「竹」という詩など
『月に吠える』の下書きや
自筆原稿が展示されていて興味深い。
下書きの多くがざら紙に
散らし書きのように書き散らしてある。
思いついた勢いで殴り書きされたようだ。
感興の趣くまま、
ほとばしり出る詩句を忙しく書きとめるためだろう、
判読不可能なような走り書きが目立った。
白秋の序文、犀星の跋文を得て
大好評の『月に吠える』だったが、
医院の後継者として期待していた父親は、
朔太郎から受け取るや、
その憤懣を晴らすかのように庭に投げ捨てた、という。
投げ捨てし父の心に母のゐて『月に吠える』を拾ひしならむや 貞雄