老麗・美しく老いる

「美しく老いる」を余生の目標として、そのあり方を探る。

親殺し

2008-12-06 00:08:00 | Weblog
子を殺す親を嘆くな子を殺す親を育てし我らが世代
永田 和宏

親殺し子殺し収賄もろもろの悲懣(ひもん)の中の子供の自殺
馬場あき子

2007年「短歌」1月号と「短歌現代」1月号の作品。
この2年間でこれらの短歌を引用させていただいて文章を書いたり、
お話をしたりするのは、今度で4回目位になる。
事件がある度に思い出す短歌だ。
(最近は、ひっきりなしにあるから思い出すまでもない)
「悲懣」とは、
唐書、魏徴傳に出てくる言葉。かなしみもだえること。

近年、子供や若年層の凶悪な犯罪が多発しているが、
それは、私達大人が、
子供達の未来に明るさも希望も持てない社会にしてしまったからだ。
それを自覚しないで、
「今の若い者はどうしょうもない」
などと言う厚顔無恥な大人が多い。
子供達こそ、大人と社会の被害者なのだ。
と思う。