老麗・美しく老いる

「美しく老いる」を余生の目標として、そのあり方を探る。

粋な泥棒

2008-12-12 22:34:14 | Weblog
今から丁度40年前に、
東京府中市で3億円強奪事件が起きた。
しかし、犯人はまだ捕まっていない。
どこかに息を殺して潜んでいるのであろう。

伊賀の忍者だった石川五右衛門は、
関西を中心に大名や豪商等を荒らしまわって
1594年京都三条川原で釜ゆでにされた。
「石川や 濱の真砂は尽きるとも 世に盗人の 種は尽きまじ」
と辞世の句を残した粋な大泥棒。

歌舞伎『白波五人男』で
「問われて名乗るもおこがましいが」
と口上を述べる「日本駄衛門」の実在モデル
「日本左衛門」は、尾張藩の下級武士の子で、
東海八カ国を荒らし回った大泥棒。
1747年に処刑。28歳。

鳶職人だった鼠小僧次郎吉(本名中村次良吉)は、
博打狂いで身を持ち崩し、
大名などを狙った大泥棒。
日本橋浜町の
松平宮内少輔宅に忍び込んだ処を見つかり逮捕、
「打ち首・獄門」にされたのが1832年。
35歳。

泥棒で後世に名を残すことや
庶民から喝采を浴びるような大泥棒、
また、
それを歌舞伎にして楽しんでしまうのも、
江戸っ子の粋なのだろう。